577 名前: がるく 投稿日: 2004/03/26(金) 10:49 [ GPBZC/Ig ] 短編。 狭い路地に、一人のAAが血まみれになっていた ゴミ箱に背を掛けて、放心状態で眺めていた 眺めていたものは 死体 まるで咀嚼されたような粗引きの ネオンで黒く変色した血が鈍く照らされている 虚ろな瞳でその死体を眺めていた 左腕に、『P O R O R O』と焼印が押されている 『お前は皆を守るために生まれてきたんだ』 この言葉が自分の中で何回も思い出される この言葉を言った人・・・・・・ 確か、ふさふさと毛の感触が心地よくて、頭には変な帽子を被っていた そこまでしか憶えていなかった 578 名前: がるく 投稿日: 2004/03/26(金) 10:49 [ GPBZC/Ig ] 空腹により、思考が遮られる おなかすいた おなかへった なにかたべたい 喋り声と悲鳴が耳に入ってきた 「やはり馬鹿ですね、と」 「何言ってるモナ 大馬鹿モナよ~」 鈍器で殴られる音 気がついたらその場所にいた ありきたりにモナーとモララーがしぃを虐待していた 自分に二人は驚いた 少なくともしぃはそんな余裕は無かった 「なっなんだYO!俺らは今遊んでんだから邪魔するなよ!」 「それにしても見たことも無い奴モナね」 モナーがしぃの耳をゆっくりとちぎる 筋肉の繊維がブチブチと音を立てて切れる おなかへった たべたいけどたべちゃだめ 「おい!お前もやりたいのか?」 「ほらー、こっちきてみなよ」 たとモナーが手招きをする しぃは大きく声を上げようとしたが、口をモララーに塞がれた 言う通りにモナー達の所に向かう 意識はかすんでいた 579 名前: がるく 投稿日: 2004/03/26(金) 10:50 [ GPBZC/Ig ] おなかへった たべたいけど たべちゃだめ だめ? モララーとモナーの声はだんだん聞こえなくなっていて なんで たべちゃだめなんだろう 耐え切れ無かった 骨が肉体から飛び出し、裂け目ができ、そこから臓物が舞う 触手が二人を捕らえる 二人はあらん限りの悲鳴を出している 口がぱっくりと大きく裂けた まずはモナーを口に入れる 骨なんかもろともせずに噛み砕く その惨状を見てモララーは真っ青に蒼ざめる おいしい モララーも口の中に放り込まれた モナーとは違ってすぐに食べない 口の中はぬめりとしていてモナーだった物が溢れていた 涙を流しながらなんとか逃げ出そうとする そして噛み砕いた そのまま喉へと流す もう一方の触手でしぃを捕らえ、丸呑みにした おなかいっぱい おいしかった 身体はあっという間に元に戻る 580 名前: がるく 投稿日: 2004/03/26(金) 10:51 [ GPBZC/Ig ] 私はその様子を急いでメモしていた 「こりゃあ特ダネだ!読者も食らいつくぞ!」 夢中になり過ぎて、手に汗をかいていた 汗でペンを落とす 「あ。落ちた」 急いで拾った 上に気配を感じ、見上げると 「あれ・・・・?」 飲み込まれた はい、これで話は終わり。 え?じゃあなんでここにいるかって? そりゃあ当たり前さ だって ここは奴の腹の中だろ? 終わり