215 名前: 耳もぎ名無しさん 投稿日: 2003/02/12(水) 15:57 [ McePmJS6 ] 『アヒャはちびギコが好き。 いつもアヒャとカケッコしてくれるから』 もつれる足を懸命に動かして、ちびギコは逃げ回った。 アヒャは楽しそうに追いかけていたが、やがて疲れたのか包丁を投げた。 包丁はちびギコの背中に縦に刺さり、脊髄の横に深く突き刺さっている。 血が銀色の包丁の刃を美しい赤に染め上げる。 口から大量に気泡混じりの血を吐き出しているちびギコにタッチする。 今度はちびギコが鬼アヒャ。 アヒャは逃げたけど、ちびギコは追いかけてくれなかった。 すねちゃったのかなぁ。なんて考えながら、アヒャは新しい友達を見つけに行った。 『アヒャはしぃちゃんが好き。 いつも元気に歌ってくれるから』 しぃのノドから甲高い叫び声が聞こえてくる。 工具の万力で右足をしめつけるたびに、しぃは泣きわめく。 「シィィィィッ!! アンヨガ イタイイタイダヨォ!!」 しぃちゃんの声は綺麗なソプラノで、うらやましいなぁ。アヒャは歌は苦手だから。 アヒャ?声が小さくなった。こういう時は万力をさらに締めるといいアヒャよ。 ギリギリギリ。血が滲んで滴り落ちる。 「ヒギィィッ ヤメテヨ オナガイ ダッコスルヨ……。 アグッ ゲハァ シィィィィィィィッ……」 いつ聴いても、綺麗な歌声だけど、ずっと歌ってくれるわけじゃないアヒャね。 『アヒャはおにーにが好き。 いつも可愛い踊りを見せてくれるから』 「ワッチョイチョイ。もう疲れたデチ。踊りはオチマイ」 そんなこと言わないで、もっと踊るアヒャ。 「嫌だって言ってるワチョ。……!」 お腹を思いっきり蹴り飛ばしたら、おにーには風変わりな踊りを踊ってくれたアヒャ。 おにーには苦しみにもだえて、口から唾液を垂らしながら両手で腹部を押さえた。 「痛いのワッチョイ……。ウゲェ ウッウッ ウウェェェ!!」 鼻から汚らしい液体をほとばしらせながら、 おにーにの身体の動きは次第に激しくなり、やがて動かなくなった。 ちびギコもしぃちゃんもおにーにも、みんな動かなくなったアヒャ。 寂しいけど、命あるものみんな限りがあるアヒャ。 アヒャも、この命精一杯生きるアヒャ。さて、今日もみんなと遊ぶアヒャ。 完