娘に殺された母しぃの話

Last-modified: 2015-06-03 (水) 01:19:43
418 名前: ナヒャ(yWVxXezQ) 投稿日: 2003/02/19(水) 22:27 [ HUFBdZok ]
一匹のしぃがいた。小さなベビしぃの親だ。
しぃは、ナッコと言って擦り寄ってくるベビしぃを見て思った。
このままではいけない、と。
このご時世、ダッコやらナッコやらねだるしぃは、アフォしぃと言われ、間違いなく虐殺の対象となる。
母しぃは我が子に徹底的に教育をほどこした。
ナッコ、ダッコと言ってはいけません。
ハニャーンもダメです。
カタカナではなく、漢字交じりの全角を使いなさい。
一人称は、しぃやしぃちゃんではなく、私と言いなさい。
必要以上にしゃべらないこと。
性格は、明るく、礼儀正しさを大切にしなければならない。
母しぃほ教育は、とてもスパルタで、ベビしぃは母に一度もダッコされなかった。

やがて、ベビしぃはしぃとなった。
母しぃは我が子を誇りに思っていた。
そんなある日。しぃは母親の寝込みを襲った。
母親の首を、ビニールのロープで絞めようとする。
「ナンデ コンナコトヲ!?」
抵抗しながら母しぃは尋ねた。
「簡単な話ですよ、母さん。あなたは私になんの愛情を持ってなかったようですね。
 私はあなたに一度も抱かれたことがなかった。
 あたえられたのは愛情ではなく、厳しい教育だけでした」
「ソンナ コトナイ!! ワタシハ アナタヲ……!!」
私はあなたを、愛していたから……言いたかった言葉は、首に巻き付けられたロープでかき消された。
「それにですね。あなたは、私の受けた教育によると、アフォしぃと言われる基準に達しています。
 アフォしぃは、しぃ族のイメージを著しく低下させる恐れがあるので、母さん、あなた死んで下さい」
しぃは母親の首に巻いたロープをキツク、キツク締め上げていった。
薄れていく意識の中、母しぃは何を思っていたのだろうか。
今となっては、もう誰にも分からない。

子らよ 産まれる時を選べずに 命受けし者よ
子らよ 親を選び取れずに 命受けし者よ
親ならばと 全てを託そうとも 親として全ては託せず

 完 
  
最後の三行は、平成子連れ狼の主題歌の歌詞です。うろ覚えだから間違ってると思われ。
次回、某ゲームのパロディネタ書きます。