勇敢_番外編前編

Last-modified: 2007-11-19 (月) 13:43:45

スカリエッティのラボ

 

全体的に暗いスカリエッティのラボ、そんなラボ兼アジトにあるいくつかの部屋の内の一つ、一般的な会議室ほどの広さの部屋に4人の人物がいた。
その内の一人は端末を操作しながら話しをし、残りの3人はその人の話を熱心に聞きながら、時より端末を操作していた。
「はい、今日はここまで。3人とも、ご苦労様」
そう言い、先ほどまで3人に話をしていた少年・ヴェイアは展開していたウィンドウを閉じ、片付けに入る。
「「「ありがとうございました」」」
ヴェイアの話を聞いていた3人、セッテ・オットー・ディードの三人は声をそろえてお礼を言い、端末を閉じ始めた。
先日、スカリエッティとウーノに自分の気持ちを伝えたヴェイアは引き続き、最後発組の教育や武装の調整などの今までと変わらない日常を過ごしていた。
「だけど3人とも、覚えがとても早いよ。よく頑張ったね」
片づけをしている3人を見据え、素直な感想を言うヴェイア。その中の一人セッテが片付ける手を止め
「いえ、ヴェイア先生の授業内容が解り易いからです。これに関しては私達は勿論、ドクターも認めています」
セッテの言葉に同意するように、オットーとディードも頷く。
「ありがとう。でも、分からない事を質問したり、協力し合って考えたりして皆が頑張っているからだよ。僕はそう思うな」

 

ヴェイアが教育を始めて当初、セッテは孤立し、オットーとディードがペアになって授業を受ける事が多かった。それを見かねたヴェイアは
3人で協力しなければ出来ない課題ばかりを出し、3人が協力するように仕向けた。結果、今ではどんな課題でも3人が互いに協力し合い、授業を受けている。

 

褒められた事が嬉しいのか、俯き照れる3人。そんな3人を微笑みながら見つめるヴェイア
「それじゃあ、午後からはトーレさんの実戦訓練だから、準備を忘れないでね。それと、訓練が終ったらデータの提出を忘れずにね」
「はい、わかりました。明日もご指導、よろしくお願いいたします」
そう言い、深々と頭を下げる3人。そんなセッテ達の態度に手を振り慌てるヴェイア
「前にも言ったけど、そんなに畏まらなくてもいいから。ノーヴェやウェンディのような態度で接してくれると嬉しいな」
ヴィアの発言に
「・・・・・・・」
硬直し、考え込むセッテ
「・・・・・・・・」
腕を組み、考え込むオットー
「・・・・・・・・・」
あごに手を乗せ、考え込むディード

 
 

・・・・・・・・・・・約一分後・・・・・・・・・・・・・・

 

「「「・・・・・お・・・おう・・・努力してみるっス!!」」」

 

「・・・・・・・個人の個性も大切にね」

 

いきなりだが、ヴェイアには一つ気になる事があった。
クアットロとチンクの関係である。
セインとヴェイアによってナンバーズ姉妹の関係は『仲の良い姉妹』としては勿論、『背中を任せられる戦友』という関係になっている。
だが、上記の二人は当初から反りが合わないらしく、そのような関係には至っていない。それどころかクアットロに関しては、そのような関係を
「くだらない」と言い切っていた。
逆にチンクに関してはセインとヴェイアの考えに賛成しており、姉達と妹達の間をつなぐ事にも積極的に協力してくれた。
特にノーヴェには懐かれており、チンクもよく世話を焼いていた事から、このような関係を大切にしている事をヴェイアは感じ取っていた。
だがクアットロに関しては「奴は・・・・・・」と、顔を渋らせながら言い放ち、積極的に関わろうとはしなかった。
「どうにか・・・しないと・・・・」
授業で使った資料を抱え、歩きながら呟く
ヴェイアにしてみれば、皆姉妹なのだから仲良くなって欲しいと考えていた。
それにナンバーズは集団で行動をしてこそ真の力を発揮する。それは表面上の関係ではなく、相手を信頼し合ってこそ、可能ではないのか。
表面上の関係では、相手を信頼しきれない。その相手を少しでも不審に思う気持ちが隙となり、致命的なミスを生む。
その事も考慮していたが、『みんな仲良く』という考えの方がヴェイアにとっては大きかった。
考えながら歩き続けるヴェイア。教室を出てから壁に激突しそうになった回数2回、激突した回数3回
「・・・・・よし!」
お凸を摩りながら、ヴェイアは行動に出た。

 

「クアットロを?」
「はい、ウーノさんの頼みでしたら聞いてくれると思いまして」
端末を操作し、姉妹達の教育状況を確認しているウーノに話しかけるヴェイア。話しの内容を聞いたウーノは
「そうね、わかったわ」
微笑みながらヴェイアを見据え、了承した。
「ありがとうございます。それと、ドクター・・・・」
ウーノと約3メートル離れた所で、両手で試験管を持ちながら科学の実験真っ最中なスカリエッティに話しかける
「ここで塩酸ピリドキシンを150・・・・・・何かな?ヴェイア」
少し間を置き、尋ねるスカリエッティ
「・・・・・いい加減、寝た方が良いと思います。もう3日寝てないんじゃないんですか?」
「・・・・4日よ」
ウーノがため息をつきながら訂正をする。そんな心配と呆れが混ざったような顔をする二人に
スカリエッティは目の下のクマが目立つ顔で話し始める。
「いやいやいや!科学者というのはね!閃いたり良いアイデアが!出たら!眠る!わけには!いかないのだよ!!
アイデアが!逃げて!し!ま!う!で!は!ないか!!・・・・・ここで某次元世界で取れた大凧からタウリン抽出・・・・・むにゅ~」
答えながらも何かを作る事を止めないスカリエッティ。
(ちなみに会話中に(!)が付くたびに顔芸を披露しています。怖いです。おそろしくハイになってます。)
「でしたら、閃いたアイデアを記録するなりすれば・・・・」
最もなことを言うヴェイアにスカリエッティは大きくかぶりを振る。
「それはイカンよ!『お呼びとあらば即参上!』じゃかった、『思いたったら即実行!』これが私のポリシーさ。
それに、私には先ほど完成したこれがある!!」
そう言い『ドドーン!!!』という効果音が似合いそうな勢いで先ほど完成したと思われる液体を見せ付けた。

 

「「何ですか?それ?」」
声をそろえて尋ねる二人
「フッフッフッフッ・・・弱ったハートに活を入れるスーパーアイテムさ!その名も『ネムネムバスターGX!』これはある次元世界で
工房士を営んでるトンカチ少女から教えてもらってね。早速、出来立てをご賞味オバ!」
そう言い、左手を腰にあて、一気に飲み干す。二人が呆れ顔で見守る中、喉を鳴らす音が響く。
「・・・ぷふぁ・・・ファイト一発!よっしあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!心臓やその他諸々の臓器がドキドキしてきたよ!!
さすがはプ○ス○ロの科学力!YESだね!!」
某勇者王のように叫び、今まで以上にハイになるスカリエッティ。
「そんな物を作る余裕があるのでしたら・・せめて仮眠だけでも・・・・」
げんなりした顔で、またまた最もな事を言うヴェイアに
「いやいや!常に長期的視野に立って物事を考えろとトンカチ少女のおじいちゃんも言っていたよ!」
スカリエッティは声高らかに言い返すが
「短絡思考の極みにしか思えません・・・・・」
ウーノが呆れ顔で呟く。
「なんとでも言いたまえ!だが私はこれで後3日は戦える!いや!4日だ!!」
そう言い、両腕を広げ、クルクルと回りだす。
「アハハハハハ~~ラリラリ~~眠らなくても~~らら~~食事をしなくても~~らら~~科学の力でモウマンタイ!!」
『クールなマッドサイエンティスト』という姿を自らブチ壊しているスカリエッティに
「ドクター」
ヴェイアは近づき
「ごめんなさい。でも、貴方のキャラクターとしての存続の危機ですので・・・・・」
腰を落とし力を入れ、右拳を捻りながらゆっくりと後ろに引き
                
                「破!」

 

スカリエッティの急所に容赦なく正拳突きを放った。
『グエ!』とカエルがつぶれたような声を吐きなら床に倒れるスカリエッティと、何事も無かったかのようにさわやかな笑顔で
ウーノの方を向くヴェイアと、『よくやった!感動した!』といたげな顔で親指を立てるウーノ。

 

        数日後、地上本部は彼らによって壊滅させられるとは誰も思ってはいまい

 
 
 

数時間後

 

「なんで私まで行かなきゃいけないのかしら~。まぁ、ウーノ姉さまの頼みじゃ、仕方ないわね~」
「やってらんな~い」と言いたげな顔で言い放つクアットロに顔を顰めるチンク。
そんな二人を後ろに控え、目的地まで歩くヴェイアとディエチ。
ヴェイア達は日常品などの買出しのため、ある次元世界に来ていた。
今回は結構な量になるため、特に用が無いナンバーズが借り出される事となり
クアットロ・チンク・ディエチが同行することとなった。
「(ヴェイア・・・別にクアットロをつれて来なくても良かったのでは?)」
念話で尋ねるチンクに
「(今日の買い物はそれなりの量がありますから、人手が必要です。それに他の皆さんは訓練で忙しいですし)」
ヴェイアも念話で答える。
「(セッテ・オットー・ディードはトーレとの戦闘訓練、セインはルーテシア様の手伝い、ドゥーエは任務中で
ウーノはドクターの手伝い、ノーヴェとウェンディは『自主的』に戦闘訓練に参加とトーレから聞いている。確かに手伝えるのは私達だけ

 

・・・・まぁ、ヴェイアの頼みだ。そう割り切ろう)」
自己解釈を終えたチンクは何を買うのか考えながら、ヴェイアの後をついていった。

 

「ここからは二手に分かれて行動しましょう」
商店街の入り口で足を止め、突如言い放つヴェイア
「買い物リストはこれです。3時になったら紙に書いてあるお店に来てください、ここが集合場所です。
買い物をしても時間が余る筈ですから、それまで自由行動をしていてください」
そう言い、メモと地図をクアットロに渡す。
「わかったわ、ディエチちゃん、いき(ディエチ、行こうか」
ヴェイアはディエチの手を取り歩き始めた。突然のヴェイアの行動に驚く3人、
「「ちょ・・・!」」
チンクとクアットロは自分達が組むと思っていたペアとは違うどころか、一番組みたくない同士になってしまう事に抗議しようとするが
「クアットロさんはチンクさんと一緒でお願いします。気をつけてくださいね~」
ディエチを引っぱるように歩くヴェイアは捨て台詞を言い残し、人ごみの中に消えていった。
「「・・・・・・・・」」
ヴェイアの突然の行動に言葉が出ない二人は
「「・・・・・・・・ふぅ」」
互いを見据えた後、ため息をつき、歩き始めた。

 

「あの・・・ヴェイア・・・・あの二人・・・・・よかったの?」
スーパーのカートを押すディエチは、食料品を手にとって悩んでいるヴェイアに尋ねる
「二人の仲のこと?」
食品をカートに入れながら尋ねるヴェイア
「うん。あの二人、仲が悪いから・・・・心配で・・・・」
「僕も、その事に関しては知っているよ。だから・・・・・・・・強行手段に出てみた」
笑顔でサラッと言うヴェイアにポカンとするディエチ。そんなディエチの反応に小さく笑いながらヴェイアは言葉を続ける。
「確かにあの二人は仲が悪いよ。だけど何時までもそのままではいけないと思うんだ。だからウーノさんに協力してもらったんだ」
「・・・・・ああ、クアットロが大人しくついて来たのはそれが原因か。普通はこんなことは『面倒くさい』とか言って絶対にやらないから」
そう言いながら、カートを押すディエチ。
「そういうこと。だけどディエチはよく知ってるんだね、クアットロのこと」
「うん、何気に一緒にいることが多いから・・・・任務とかでね。まぁ、私のことをどう思っているかは、分からないけどね」
ディエチは苦笑いしながら呟く。
「僕からしてみれば、二人とも仲のいい姉妹だと思うよ。『お姉さんの行動に付き合ってあげてる妹』見たいな感じかな」
ヴェイアの発言に驚きづつも、その答えに満足したのか
「そうだと・・・・・いいかな」
ヴェイアを見据え、微笑みながら答えた。

 

一方、ヴェイアの汚く、卑怯極まりない作戦(クアットロ曰く)により一番そりの合わない同士と行動する事となった二人。
互いは会話をせずに、つかず離れずの距離を保ちながら黙々と買い物を済ませていた。
そんな時である。二人の仲が進展し、今いる世界『第97管理外世界』の地球、海鳴市のゲームセンターで『幻惑の魔女』『爆砕の眼帯少女』
という名が刻まれる事になる事件が起きるのは。

 

チンクは一言で言えば真面目な人間(戦闘機人)である。そして妹達の面倒や任務でのサポートなども率先して行い、妹達からも慕われている。
そのため、常にマイペースを貫き通し、姉妹関係を「くだらない」と言い切るクアットロとは全くと言っていいほど反りが合わないでいた。
そんな真面目機人なチンクである。横断歩道を渡れずオロオロしている老人を黙って見過ごせるはずが無かった。
「ご老人、一緒に渡りましょう」
そう言い、老人の手を取り、律義に手を上げ横断歩道を渡る二人。傍目から見たら立派なおばあちゃんと孫である。
そんなチンクの行動を「物好きねぇ~」と言いたそうな顔で見ているクアットロ。

 

                    全てはここから始まった

 

「ありがとうねぇ、おじょうちゃん」
「いい子いい子」と言いながらチンクの頭を撫でる老人。突然の老人の行動に顔を真っ赤にし、戸惑うチンク。
そして老人は懐から、今では見つける事すら難しい『ぺろぺろキャンディ』を取り出した。
「はい、これはご褒美ね。虫歯にならないようにいっぺんに舐めちゃだめよ」
そう言い、老人は『ぺろぺろキャンディ』をチンクに渡し、その場を去っていった。
「あら~チンクちゃ~ん」
今一番聞きたくない声が後ろから響く、反射的に後ろを向くと、知らないものから見れば『面白そうな物を見つけた笑顔』
知ってるものから見れば『相手の弱みを握った時の策士の笑顔』をするクアットロがいた。

 

「本当にお似合いよ~、吃驚する位にお似合いよ~、うっふふのふ~~~~♪」
これ見よがしにとチンクを指差し、からかうクアットロ。そんなクアットロを思いっきり睨むチンクだが、
『ぺろぺろキャンディ』片手では迫力がまったく無い。
次は何を言ってやろうか考えていた時、クアットロの側を年齢的には6歳位の少女が通り過ぎた。
その時、ハンカチを落としたが少女は気づかず、そのまま進もうとしていた。
「ちょっとお嬢さん」
普段のクアットロなら無視するのだが、今はとても気分が良い為、少女を呼び止め、
「今度からは気を付けなさい」
落ちたハンカチを渡す。少女はハンカチを受け取り、深々と頭を下げお礼を言った。
「ありがとうございます。オバちゃん」

 

        ピシ

 

どんな原理なのか、クアットロのメガネにヒビが入った。
少女はお礼を言った後、急いでいるのか走り出す。その時、何かを叩く音がクアットロの耳に入った。
音がするほうを向くと、そこには電柱を必死に叩いて笑いを堪えるチンクがいた。足元にはコンクリートの破片が散乱しています。
「チンクちゃ~ん・・・・公共物を壊すのはいけないことよ~」
顔を引きつらせながらも、未だに電柱を叩くチンクに注意するクアットロ。
「あ・・ああ・・・そうだな・・・公共物を壊すのはいけないことだな・・・・忠告感謝するよ、クアットロおばさん」

 

       ピシ

 

メガネのヒビがさらに広がる
「分かればいいのよ・・・・お子様キャンディが似合うチンクちゃん♪向こうでウサギさんの風船でも貰って来たら?体系からしてお似合いよ~」
「・・・・・いや、遠慮しておこう。それより向こうでやってるバーゲンセールにでも参加してきたらどうだ?値切りと物の取り合いはおばさんの得意分野と聞いたぞ?」
「・・・・・・・ウフフフ・・・面白い事言うわねぇ・・・・一文字変えたら下品な名前になるチンクちゃん」
「・・・・・はははは・・・・たまたま覗いてしまったが、今度からゴスロリという衣装は密閉した部屋で着てくれ。ルーテシア様なら似合うが、おばさんが着ては毒にもならない」
「ウフフフフフフフ」
「はははははははは」

 

                 「「何がおかしい!!!!!!」」

 

チンクはバックステップで後ろに下がり、投げナイフ『スティンガー』を出そうとする、だが
「お待ちなさい!」
クアットロが止めに入った。
「なんだ!?命乞いなら聞かんぞ」
「本当にお馬鹿ね~、こんな所でISを使った戦闘をしたら迷惑がかかるでしょう?
それに能力的に私はウーノ姉様と同じタイプで貴方やトーレ姉様達のような通常戦闘は得意じゃない。だから、あれで白黒つけましょう」
そう言い、ゲームセンターを指差すクアットロ。確かにクアットロの言い分にも癪だが一理ある。
チンクのISでは現地の住民を巻き込んでしまう可能性がある・・・・・・・クアットロはどうでもいいが。
「・・・・わかった・・・・買い物もほぼ終了している。時間もまだあるからな・・・いいだろう」
こうして、二人はゲームセンターの中に入っていった。

 

一方、この話のの主人公的存在であるカナード・パルスは
「・・・・・・・・・くっ」
動けないでいた。決して縛られているわけでもなく、バインドで固定されてるわけでもない。だが、動けないでいた。
そんな時、カナードの前を通り過ぎるシグナム。彼女はカナードが今おかれている状況を見て
「ふふっ、微笑ましいな」
微笑みながらそう言い、通り過ぎていった。


場所は戻って『第97管理外世界』の地球、海鳴市。
買い物を終え、買った品を転送装置を使い、ラボ兼アジトへ送ったヴェイアとディエチは特による店も無かったので
待ち合わせ場所、喫茶店『翠屋』に向った。
「いらっしゃいませ~。あら、ヴェイア君、こんにちわ」
メガネをかけた女性『高町美由希』がヴェイアとディエチを迎える
「こんにちわ。後から3人来るのですが、テーブル席空いてますか?」
「ええ、空いてるわよ。こちらへどうぞ」
そう言い、テーブル席に案内される二人。
「ヴェイアはここにはよく来るの?」
店員の女性の態度からそう予想したティエチは尋ねる
「うん。買出しに来るときにここのお店によくよるんだ。お茶の時間に出すケーキやコーヒーもここで買ってるんだよ。
みんなが来るまで何か食べてよっか?」
ヴェイアの提案に笑顔で頷くディエチ。
「賛成だね。ここのケーキは美味しいから楽しみだよ。ああ、あと『3人来る』って言ってたけど・・・チンクとクアットロと・・・誰?」
メニューを開きながら尋ねるディエチに
「それはね、ああ、丁度きたよ」
ヴェイアが答えようとするが、丁度その人物が着たのか、入り口の方に顔を向ける。釣られて入り口を見ると
「ドゥーエ!?」
任務中のナンバーズ、ドゥーエが現れた。