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概要

SAP/SCPについて、覚えたこととかをまとめる。というか、リンク集。

SAPとは

SAP SE（エスエイピー・エスイー：SAP社）はドイツ中西部にあるヴァルドルフに本社を置くヨーロッパ最大級のソフトウェア会社。ビジネス向けソフトウェアの開発を手掛ける大手ソフトウェア企業であり、売上高ではマイクロソフト、オラクル、IBMに続いて世界第4位。企業の基幹システムであるERP分野においては世界一のシェアを持つ（2009年）*1。
SAP社が製造するERP製品をSAPと呼ぶ。
経理部門であれば経理部門単独の経理システムを持ち、人事部門であれば人事部門独自の人事給与システムを持つ、といった各業務部門が独自にシステムを開発・運用している部門単位での業務最適化の状態から、会社全体で一つの共通システムへ統合し、会社全体の業務を最適化する考えがERPという概念。このERPの概念で製造される企業全体の資源（人・モノ・金・情報）を管理するシステム自体もERPと呼ぶ。
ERPシステムを個別の企業で独自に開発・運用するのは大変。そのため、ERPを実現するパッケージソフトウェアを導入することで解決したいという要望も生まれる。
このERPパッケージを製造・販売しているのがSAP社であり、ERPパッケージをクラウド化しサービスとして提供も行っている。

SAP導入の流れ

SAPのERPパッケージは、いくつかのモジュールに分かれている。SAPを導入する際には、モジュール単位で使うか使わないかをパラメータ設定で決めることができる。代表的なものに以下のモジュールがある。

FI（Financial Accounting）：財務会計
CO（Controling）：管理会計
SD（Sales and Distribution）：販売管理
MM（ Material Management ）：在庫購買管理

SAP導入にあたっては、導入する企業に合わせた設定を行う必要があり、次のステップで行われる。

パラメータ設定（コンフィグレーション / カスタマイズ）
アドオン開発（ABAP開発・SCP(BTP)開発）

SAPの主なERP製品

SAP社はオンプレミスシステム向けSAP ERP(SAP ERP Central Component)に加え、「SAP S/4HANA」「SAP S/4HANA Cloud」「SAP Business One」「SAP Business ByDesign」という5つの主要ERP製品を提供している。

SAP ERP
「SAP ERP Central Component」はオンプレミスERPシステムであり、サプライチェーン管理、製品ライフサイクル管理、人事管理、財務管理、顧客関係管理（CRM）ソフトウェアが含まれる。大抵の場合は単にSAP ERPと呼ばれる。

SAP S/4HANA
SAPの次世代ERPプラットフォーム。SAP HANAインメモリデータベースを基礎に構築され、オンライン分析処理とトランザクション処理を連携する。
SAP S/4HANAはオンプレミスか、プライベートクラウド環境に導入可能。

SAP S/4HANA Cloud
SaaS（Software as a Service）バージョンのS/4HANA。SAP ERPシステムの一部のモジュールと、オンプレミス版S/4HANAの機能が備わっているSAPの「SAP SuccessFactors」「SAP Fieldglass」「SAP Hybris」「SAP Concur」「SAP Ariba」のようなSAP製品を「SAP Cloud Platform」経由でS/4HANA Cloudに接続することも可能。

SAP Business One
中小企業向けのSAPのERPスイート。オンプレミスかクラウドに導入できる。最大350人の従業員を抱える企業を対象としており、SAP HANAプラットフォームと「Microsoft SQL Server」プラットフォームの両方で運用される。

SAP Business ByDesign
中堅企業向け市場を対象としたSAPのSaaS ERPスイート。従業員が250～1500人の企業を対象とする。

SAPの主なSaaS製品（ERP以外）

CRM「SAP C/4HANA」、BI「SAP Analytics Cloud」、人材調達「SAP Fieldglass」、タレントマネジメント「SAP SuccessFactors」、調達管理「SAP Ariba」、経費精算「Concur Expense」、出張管理「Concur Travel」、請求書管理「Concur Invoice」、経費分析「Concur Business Intelligence」、出張危機管理「Concur Risk Management」等がある。