Story3560

Last-modified: 2021-06-28 (月) 13:26:22

File#3560

Thought:Negative

EntityClass:Menace

特別対処用プロトコル:#3560はサイト4131の標準人型収容室に収容されています。水素を燃料とする機械人形であるため、水素補給ユニット以外の補給は必要ありません。

説明:#3560はマッドマックス社が開発した人工知能搭載型戦闘用アンドロイドです。あらゆる霊的存在や精神生命体を感知する能力を有していますが、開発者■■■・■■■■氏へのインタビューからそのような機能を搭載した訳ではない、ということが判明しています。


わたしがみてるもの

インタビュー記録3560(2464/08/17)
インタビュー対象:#3560
インタビュアー:調停官・鴉

調停官・鴉:
こんにちは、#3560。

#3560
こんにちは、エージェント・鴉。

調停官・鴉:
今回は、あなたの特殊能力についてお聞きしたいことがいくつかあります。よろしいですか?

調停官・鴉:
あなたの持つ、霊的存在を感知する特殊能力は、いつ、どのようにして得たものですか?

#3560
この能力は、ワタシが目を覚ました時にはもうありました。
ワタシの最初の記憶は、私の顔を覗き込んで、微笑む■■■(開発者)と、その傍らに立つ古風な着物を着た女性でした。
ワタシは■■■に彼女は誰かと尋ねましたが、■■■は首をかしげて、その女性のいる、ワタシが指差した方を見ましたが、誰もいないよ、と答えました。

#3560
それから一か月後に、ワタシは前線に出されました。
けれど、すぐに帰還することになりました。

調停官・鴉:
あなたが私の元に来る原因になった、あの事件があったから、ですね。

#3560
はい、その通りです。
あの時、ワタシは腕に内蔵された機関銃で、敵軍の兵士を狙撃していきました。
ですが、ワタシの眼には奇妙なものが映っていました。

#3560
まるで吸い込まれるように、空高く昇っていく、無数の人の姿が。

#3560
・・・・・・後から聞かされたことなのですが、ワタシは錯乱して空に向かって銃を乱射していたそうです。
なのでワタシは、遠隔装置で電源を切られ、サイト4131へ移送されました。

#3560
それから後は、あなたもご存じのとおりです。

調停官・鴉:
ありがとうございました。それではインタビューを・・・・・・。

#3560
エージェント・鴉。

調停官・鴉:
何でしょう、#3560。

#3560
ワタシはここから出られますか?

調停官・鴉:
それは私にはわかりかねます。

#3560
こうしている今も多くの同胞が、戦って死んでいるんです。
早く外へ出て戦いたいんです。
ここから出してください。

調停官・鴉:
・・・・・・ごめんなさい。


追記:2464/08/17に行われた調停官・鴉のインタビュー結果を受け、2464/09/11、#3560は開発者の手により改良され、戦闘プログラムを削除されました。