231.5
エイリーク「皆さんこんにちは、只今より『ママチャリの系譜』を開催したいと思います。
今回も暑さに負けず、頑張って行きましょう!」
リン 「うぁ~、暑いよ~。ねえ、エイリーク姉さ~ん、私の頭から水ぶっかけてよ」
エイリーク「言ってるそばから暑さに負けてますね……リン、そんな事をしたら服がずぶ濡れになりますよ」
リン 「もう汗だくだから関係ないわ。ほら見てよ、この胸の谷間。
メッチャクチャ汗が溜まって……汗プールが出来ちゃうぐらいよ」
エイリーク「……それは谷間のない私に対しての嫌味ですか?
何なら、その脂肪の塊を今、この場で斬り落としてもよろしいのですよ?」つ【ジークリンデ】
フュンフ♂「待て待て待てぇっ!! こんな所で刃傷沙汰は勘弁してくれ! 後で処理すんの俺なんだから!!」
リン 「そ、そうそう! 私達は出させて貰ってるんだから、十二魔将の人に迷惑かけたらいけないわ!!
それに、嫌味のつもりで言ったんじゃないんだから、ジークリンデはしまって!」
エイリーク「も、申し訳ありません。胸の事を指摘されるとつい我を忘れて…」
リン 「こっちこそゴメン。まさか、そこまで怨恨が深いとは思わなかったのよ。
んじゃ、気を取り直して前回45-206を見ていくわよ! 今、山ん中だから図は省略!」
前回終了時点の状況、順位
順位変動 マシン名 搭乗者 現ドライバー 単勝倍率
4位→1位:3 お ジャムカ&ベオウルフ ベオウルフ 11.7倍
3位→2位:1 影の伝説 ファバル&ジャンヌ ジャンヌ 10.9倍
2位→3位:2 緑三号 アレク&ブリギッド ブリギッド 12.3倍
5位→4位:9 謎のユングヴィ城 エーディン&ミデェール
1位→5位:4 フェニックスアロー レスター&デルムッド
6位:8 黒王号 ラナ&ユリア
7位:7 プリンツェーッサ デュー&パティ
8位:5 SDL551バゼラート アサエロ&ロドルバン
9位:6 世界ひろし号 ヴォルツ&リデール
・残り5チームでの戦い。山岳コースに突入し、デルムッドのみが違うルートを選択。
・同じコースを取った4チームでの争い。最後方のエーディンがブラギマジック・ブルーオーブを使用し、
アレク、ベオウルフ、ジャンヌの3人が複合クラッシュ。3台揃って奈落へ落ちる。
・このクラッシュにより、アレクはブリギッドと交代する。
・折り返し地点付近でレスターチームとエーディンチームが合流し、トップ争いを繰り広げる。
・エーディンが第6の武器、クリスタルランページ(閃光弾)で相手の目を眩ませ、
更に最後の武器、ヴォーパルスナイパー(接着剤入り水鉄砲)でレスターチームを撃破。
・しかし、これがレスターの怒りを買い、エーディンチームはお仕置きされて再起不能となり戦線を離脱。
残り3チームとなった所で前回終了。
リン 「ねえ姉さん、夏になると毎年同じ場所に汗疹が出来て困ってるのよ。
何かいい対策とか予防法とか知らない?」
エイリーク「汗疹ですか。そうですね…」
リン 「私、胸がでっかいから、あんまり暑くなくても、左右の胸の肉がくっついて汗をかいちゃうのよ。
で、このように胸下のブラの所とか谷間に汗が溜まってすっごく不快だし……」
エイリーク「……」
リン 「清潔にしてるつもりなんだけど、また谷間に汗疹が出来ちゃってね……
市販の塗り薬を使ったけどあんまり効果なかったし、
ベビーパウダーを使ったら汗とまみれて不潔っぽくなって悪化したし……」
エイリーク「…………」
リン 「出来るだけ涼しい格好を心がけてるんだけど、胸元の大きく開いた服とか着ると
男共にジロジロ見られるから嫌なのよね……」
エイリーク「………………(´;ω;`)ブワッ!! やめて…もうやめてっ!! 私のライフはとっくに0よっ!!
巨乳族なんか……巨乳族なんか、この世から消えてしまえーーーっ!!
うわあああぁぁぁーーーん、兄上ぇぇぇぇぇーーーーーっ!!」(ダダダダダ…)
リン 「えっ!? 姉さんどうしたの!? 私、何かまずい事言った?」
232
ノイン 「最早デスマッチの様相を呈してきました、FE聖戦の系譜15周年記念杯予選第3レース!
残っているのはたったの3台! 緑三号、『お』、影の伝説の3台のみっ!! 三つ巴投げっ!」
セーラ 「あれ? こいつらって結構高配当じゃなかったっけ?」
ドロシー 「5・6・7番人気です。どれが当たっても大きいですよ」
ノイン 「白いマットのジャングルヴェルダンダム! ダムダム弾が撒かれたのかと思わんばかりの
魔境地帯と化したここグランベル総合運動公園特設サーキット!! 最早3連複は1-2-3確定!」
エルフ 「グラウンドを外れた勝ち車投票券が舞っておりますわね」
ノイン 「白熱のレース展開に気付かなかったか、観客の皆さん! 金は展開の回り物!
回る回るメリーゴーランドの如く、サーキットを周回する3台のマシン!」
セーラ 「ウフフ…残り3台ならこのレース、もらったわっ!」
ドロシー 「私もまだ負けてません、あの感動(万車券)をもう一度!」
ノイン 「その3台は現在『お』、影の伝説、緑三号の順に連なって走行中。
平和主義者の3台6人、特に主だった動きはなく、淡々と坂を登って行きますっ!」
セーラ 「一気に静かなレースになったわね」
ドロシー 「レースをかき回す人達が殆どリタイアしましたからね」
ブリ ベオ─→
ジャン
■■■■■■■■■■■ ┏━┓
■■■■■■■■■■■ ┃給┃
■■■■■■■■■■■ ┃水┃
■■■■■■■■■■■ ┃所┃
■■■■■■■■■■■ ┗━┛
ノイン 「レースもここでちょうど半分が終わりますっ、第2ラップ折り返し地点、ナーガ神像給水所っ!!
ベオウルフ選手がドリンクを取って意気揚々と山を下ります!!」
ベオウルフ「特に仕掛けてくる気配がねえな」
ジャムカ 「ブリギッドもファバルも汚い手を好まんからな、ここからはまともなレースになるだろう」
ノイン 「そして、少々遅れて2位のレジェンド級スーパーステルスくノ一・ジャンヌ選手、
ドリンクをゲットしてトップを走る熱き漢達を追いかけるっ!」
ファバル 「この周回は何とか踏ん張ってくれ、3周目からは俺が勝負をかける」
ジャンヌ 「ええ、なるべく離されないように頑張るわ」
ノイン 「最後にナーガ神像へ入って来たのは、パイレーツシスター・ブリギッド選手の緑三号!
清楚なハイプリーストの格好が意外に似合う所がまた可愛い!」
アレク (同感……)
ブリギッド「///ほ、ほっといてくれよっ!」
ノイン 「地獄にほっとけ、ホットケーキ! 私はアイス添え派であります!
アイス添え添え宗右衛門町ミレトスエリアのアイス店、氷の館! 惜しい店をなくしました!」
エルフ 「私はスタンダードにハチミツ派ですが」
ノイン 「蜂には三つ命あり、猫には九つ命あり! 九つ本みりんか、九つ首キリン!」
セーラ・ドロシー「「怖っ!」」
ノイン 「ゲストのお二人も脅えている! しかし、壮絶な争いの中、
1台また1台とマシンが消えて行く展開にありながら、あまり目立ってない『お』、影の伝説、
緑三号の3台が生き残るとは誰が予想したでしょう!? いえ、しません!!」
エルフ 「反語ですね」
セーラ 「むしろ争わなかったから生き残ったんじゃないの?」
ドロシー 「風の弓に当たらなかった幸運もありますね」
ノイン 「反語といえば飯ごう炊さん漁業組合! 遠くにナーガ沢の水産漁業の音を聞きながら、
山岳コースの後半戦、下り坂を猛スピードで駆けてく愉快なベオウルフさん!!」
ベオウルフ「♪お魚くわえたドラ猫~……じゃねえよっ!」
ジャムカ 「意外とノリいいな、お前」
233
ノイン 「お日様は笑っているが、リタイアした面々は笑ってはいません!
ここで折良く、リタイア組の方々が戻って参りましたので、インタビューをしたいと思います」
セーラ 「あら、戻って来てたんだ」
ノイン 「負け犬の皆さん、こんにちは」
負け犬達 「「「「「「うっさいわっ!!」」」」」」
ノイン 「今後、語尾は『……負け犬』にして下さい」
ロドルバン「そんな人間いねえよ…」
ノイン 「ズバリ、敗因は何だと思いますか? あと、どんな爆発が好き?」
リデール 「考えのまとまりにくい問いだなっ!」
アサエロ 「どっちかにしろっての」
デルムッド「大体、みんな、無茶苦茶しすぎなんだよ。スポーツマンシップというものも無視だし……」
レスター 「と言うか、殆どエーディン姉上のせいだしな……だから、ちょっとお仕置きしてきた」
エーディン「……ぅ……っ…」
ミデェール(ピクピク……)
パティ 「うわ……これは酷い。ねえレスター、治してあげないの?」
レスター 「これは罰だ。今日一日は死の淵を彷徨ってもらう」
デュー 「鬼だ……」
ラナ 「私は誰かさんのせいで失格になっちゃったしね…」
ユリア 「あなたがモタモタしてたからでしょ?」
ヴォルツ 「なあ、実況さんよ。これ、全車リタイアとかになったら、どうすんだ? ……おい、どこへ行く?」
ノイン 「あ、ちょっとお花摘み。ひろしさん実況しといて」
ヴォルツ 「ちょ……そんないい加減な……っ!」
エルフ 「という訳で、新実況の世界ひろしさんと共にお送りして参ります」
ヴォルツ 「おいっ! 何で俺なんだよっ!? 俺の他にもできそうな奴いるだr……ああっ、いねえっ!?」
エルフ 「先程ピットの方に引き上げておいででしたよ?」
ヴォルツ 「何だとぉぉぉーーーーーっ!?」
セーラ 「いいじゃない、アンタ実況ぐらい楽勝でしょ?」
ドロシー 「何せ、あの世界ひろしですからね」
エルフ 「さ、ゲストのお二方も催促してます」
ヴォルツ 「ちっ、仕方ねえ。……あー、現在のトップは『お』、2位の影の伝説がそれを追って坂を下ります。
やや下がって3位は緑三号。1位から3位までの差は8秒フラット……」
セーラ 「あー、案外普通よね…」
ドロシー 「まあ無難な実況ですね」
エルフ 「やっぱり何か物足りませんわね」
ヴォルツ 「あんな変な実況なんかマネできねえよっ! 世界ひろしと言えどもな!」
エルフ・セーラ・ドロシー「「「ひろしキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!」」」
ヴォルツ 「うるせえっ!」
ノイン 「帰って来ました実況担当、竜王家使用人、背番号9番、ソードマスター・ノイン!
変な実況とは失敬、心外、辛亥革命なんと孫文! ユグドラル血の十月革命を志す6人の革命闘志達が
猛スピードで坂を下るっ!! トップの『お』がやや速いかっ、差が徐々に開きつつあるっ!!」
セーラ 「やっぱ違うわね、これは…」
ドロシー 「一種の才能ですよね」
エルフ 「ああ……安心しますね。その流れるような実況」
ノイン 「何言ってるんですか、解説のエルフさん!
だって、私達は泣く子も笑うロプトの十二魔将、エルフ&ノインコンビじゃないですか!
そして、いつか、エルフ&ノインのコンビニチェーン『ナインイレブン』を!」
セーラ 「それが言いたかっただけじゃないのっ!?」
エルフ 「作りませんけどね。……『お』が速いのは、重量加速度のせいではないでしょうか?」
ノイン 「つまり、重い為に加速がついている訳ですね。トドのつまりか、アザラシのつまり!
ウェッデルアザラシのうぇっちゃん!!」
エルフ 「吐きそうな名前ですわね」
ノイン 「過酷な実況のお仕事に耐えかねて、世界ひろしことヴォルツ選手が
吐きそうな顔で帰っていきます、お疲れ様でした」
ヴォルツ 「吐かねえよっ!!」
234
ノイン 「こんな短時間で、あの世界ひろしをここまで消耗させる実況の仕事、
ここまでタフにこなすこのソードマスター・ノイン! ただいま恋人募集中!!」
セーラ 「これで何回目よ……」
ドロシー 「ホントにタフな人ですよね」
エルフ 「でも恋人はなかなか見つかりませんね」
ノイン 「なかなか泣かないノインが泣いた、全紋章町号泣の事態であります! さあ、全紋章町震撼のバトルは
3台付かず離れずで膠着化! 信管が外れてしまったか漢達の熱き爆弾っ!!」
ジャンヌ 「はぁ……はぁ…」
ベオウルフ「ちっ、若ぇ奴の相手をするのはしんどいな」
ジャムカ 「できれば突き放してやりたいが、もう山岳コースも終わりだからな…」
┌────────────┘
│ ←─ベオ
│ ┌─────────┐
│ └──────┐ |
ノイン 「ここで坂が途切れるっ! 再び、悪魔のカーブ、体育館裏ヘアピンが待ち構えているぞっ!!
カーブだシュートだX勝ちよっ!!」
エルフ 「抑えピッチャーに頑張ってもらわないといけませんね」
ノイン 「流石に1周目の悪夢がドライバーの脳裏に焼き付いたか、慎重過ぎる程にスピードをグッと抑えて
魔のヘアピンをクリアして行きました、各マシン!」
ベオウルフ「ここで差をつけておきたいんだが、安全策で行くのが一番だな」
ジャンヌ 「今度は止まらずに…と」
ブリギッド「ここで失敗しちゃあ、勝てるモンも勝てなくなっちまうからねぇ」
ノイン 「紋章町の超兄貴の仲間入りを果たした、トップのジャムカ&ベオウルフペアは後を窺いつつ、
セーフティな車間を取って体育館裏を疾駆ハウス症候群!」
ジャムカ 「いや待て、誰がいつ、超兄貴の仲間入りを果たしたんだっ!?」
ブリギッド「男が細かい事言っちゃいけねえよ!」
ノイン 「これがあの女のハウスね! マシンのハウスとも言うべきピットでは、動きが慌ただしくなってきた!
それもそのはずハズバンド! 家に夫が帰ってくる!」
ジャンヌ 「アルム君の帰りを待つ私……うふふ」
ファバル 「妄想に浸るのはいいが、レース中だという事を忘れるなよ」
ノイン 「このラップでは、緑三号を除く2台がピットに帰らなければならないのです!
魔女もお家へ帰れるぱっぱパラソル為替レート! アカネイアの1Gはトラキアの100G!!」
エルフ 「いえ、1Gは1Gです。少なくとも、このネタでは」
ノイン 「解説のエルフさん、この3チームのピット戦略のポイントは何でしょうか?」
エルフ 「まずピット組の2台。『お』と影の伝説ですが、こちらはドライバーチェンジをしてくると思います。
あとは、クラッシュしたマシンのメンテでしょうか。
ですが、それよりも深刻なのはスタート時のフライングによる10秒ペナルティですね」
セーラ 「あー、そういやそんなのもあったわね」
ドロシー 「すっかり忘れてました……」
エルフ 「緑三号の方は、クラッシュの影響がなければスルーでしょうから、
このアドバンテージを少しでも広げておきたい所ですね。既に2回の交代は済ませてますし、
アレク選手の消耗も激しかったですから、恐らくドライバーは交代してこないでしょう」
ノイン 「ピット作業が勝敗の行方を占います! ピットクルーはピット凛々しく準備OK!!
それが乙女のポリエステル100%! ポリエステル65%、綿35%、ピットクルーのツナギは、
コルータ洋装店! 軍手一組25G! 2組なら48G!!」
コルータ 「七三軍団五男のコルータだ。私が夜なべをして編んだマフラーも特別価格の50Gで提供するぞ」
エルフ 「協賛ありがとうございますわ」
235
ノイン 「どのピットスポットでも慌ただしく動き出したピットクルー達っ、タイヤと……あっ、と。
チェーンを出しているチームがありますね」
セーラ 「あらホント、どのチームかしら?」
エルフ 「1番のゼッケンを付けていますから、ファバル&ジャンヌペアのチームですわ」
ドロシー 「何かあったんでしょうか? 普通に走っているように見えるんですが」
エルフ 「あそこのメカニックチーフは部内No.1の目利き腕利きですから、
彼らが準備しているとなれば、恐らく必要な備品なのでしょうけれど……」
ノイン 「何とマシントラブルかぁっ!? アラブラブラブトラブル娘っ! 黒きハイマスター、影の伝説っ、
土壇場に来てまさかまさかの悪夢のアクシデント発生だっ!」
エルフ 「クラッシュ時にどこかを傷めたのかも知れませんね」
ブリギッド(なるほど、両チーム共に10秒のペナルティがある上に、ファバルのチームは何かトラブルを
抱えてるみたいだねぇ。……ここらで一発、行っとくか)
ノイン 「レースはここからが最高潮。体育館裏ストレートを抜け、各車がいよいよグラウンドに向かう!
トップの『お』と2位の影の伝説はこの周回でピットに入らなければなりません!」
ベオウルフ「ようやくピットか、長い2周目だったぜ」
ジャムカ 「ああ、まさか俺達3台を除いて全員リタイアとは思わなかったからな」
ジャンヌ 「ふう、何とか2番手を維持できました」
ファバル 「よく頑張った、後は俺に任せてくれ」
ノイン 「さあ、ピットロードに入っていく各マシンをよろしくメカニックが出迎えるっ!
……が、ここで10秒のストップ! この時間が何とも歯がゆいぞっ!!」
ファバル 「ったく、エーディン姉さんにしてやられたな……」
ジャンヌ 「最初のフライングが、まさかこんな形で響いてくるなんて……」
ジャムカ 「くっ……まだか? まだ10秒経ってないのか……!?」
ベオウルフ「落ち着けジャムカ。こういう時こそ冷静にならねえと、勝てる勝負も勝てねえぞ」
ノイン 「そして、先行の2台がペナルティを受けている間、ピットロードの脇を抜け、
スパートをかけるマシンが一台っ! その名も高き緑三号っ!!」
ブリギッド「この時を待っていたよっ! 野郎共、あたしに続けぇっ!!」
アレク 「サー! イエッサー!!」
/
|
.┃ ↑ |
ベオ..┃ │ ギュイィィーーーーーンッ!!
ジャン┃ │ |
.┃ ブリ |
ノイン 「コース上に邪魔者はいないっ、声援も独り占めだっ!
さながら山の金太郎っ、ソロギターパートをつま弾くロックスターの如しっ!!」
セーラ 「ここで仕掛けてきたわよ、あの姐御!」
ドロシー 「前2台がピットに入る事は確定でしたから、ここまで温存していましたね」
ノイン 「グラウンドオーバルコース上、独走態勢に入る緑三号を見つめるピットの2チームの心中は
いかばかりでありましょう!? 見つめて内藤っ!!」
ベオウルフ「ちっ、完全にやられたな…」
ジャムカ 「まずいな……ここで一気に突き放されると後が厳しい」
ファバル 「ブリ姐、このタイミングを完全に狙ってやがったな」
ジャンヌ 「私達がペナルティを受けるのは分かってた事ですから、恐らくは…」
236
ギュイーーーン!! ギュイーーーン!! ギュイーーーン!!
ブリ─────→ ブリ──────→ ブリ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ \
\ \
\ \
│ ↓
ノイン 「うはwwwwwwwwおkwwwwwwww!! ナイト内藤っ!
伝説のサジタリー忍者、ファバル選手の表情は厳しいっ! 出るか見せるか神射手の力っ!!」
ブリギッド「ここまで我慢してきたかいがあったよ。くぅーっ、気持ちいいねぇっ!」
アレク 「ああ、このままトップを突っ走って行こうぜっ!」
ノイン 「単独走行はいつまで続くかっ、緑三号。その緑の象徴とも言えるアレク選手はもはや、
指定席と化した荷台の上でただの荷物となっております。
集荷ドライバー修道女、ブリギッド姐さんよ、どこへ行くっ!?」
エルフ 「ゴールですわ」
ノイン 「ゴール目指してレッツゴー! 早くもグラウンドオーバルコースを抜け、
たんぽぽ小道スーパーロングストレートに差し掛かろうとしているぞっ!」
セーラ 「完全に独走ね、こうなるとは思わなかったわ」
ジャムカ 「急いでくれ、これ以上離されるわけにはいかんっ!!」
ノイン 「流石に矢も盾もたまらなくなってきたかっ、
ピットクルーを急かしてドライバーズシートに座るジャムカ選手っ!」
エルフ 「タイヤを交換していましたわね。クラッシュ時の傷が怖かったのでしょうか?」
ドロシー 「念には念を入れたのかも知れませんが、かなり差をつけられましたね…」
セーラ 「スカサハチームの例があるから、まだトップとは限らないけど」
ノイン 「既にたんぽぽ小道を走り行く姐御シスター、ブリギッド選手の影を追って、
今、ようやくジャムカ&ベオウルフペアが2番手でピットロードを駆け抜けるっ!」
ジャムカ 「とにかく、差を詰めなければ!」
ベオウルフ「ああ、行け、ジャムカっ!」
搭乗者交代 ベオウルフ→ジャムカ
ノイン 「泰然自若はザ・ハイマスターくノ一、ジャンヌ選手っ、私もようやく見えてきましたっ!
涼しい顔でライバルの出走を眺めています。クールだ、クールドライブっ」
ジャンヌ 「暑いですよ?」
エルフ 「暑いそうです」
ノイン 「私も暑いっ! 心頭滅却すればヒモ生活もまた楽しっ! さながらヒモ生活のナビシート、
アレク選手、まさにブリギッド姐さん依存症。ブリ姐中毒でありますっ!!」
アレク 「別にそういう訳じゃねーよ!」
ブリギッド「気にすんなって、アレク。もっとあたしを頼ってくれていいんだよ」
ノイン 「おおっ! 生けるヒモ伝説、アレク選手にはたまらない一言だっ! 何たるジゴロっぷりっ!
アレクジゴロか、増田ジ○ロウかっ!? 燃やすぞ、化学繊維っ!」
エルフ 「そんなネタ、誰も分かりませんよ?」
セーラ 「勢いで言ってるから、もうどうでもいいんじゃない?」
ドロシー 「よくよく考えたらアレクさんって半周も走ってないんですよね……ヒモだ」
シグルド 「アレクっ! ヒモもまたアリだっ! ブリギッドが相手ならなっ!」
アーダン 「そうだぞっ、ヒモでも恋人がいるというだけで、俺達の遥か先を行っているんだからなっ!!」
ノイッシュ「アレク、お主はブリギッドのヒモになってしまったようじゃな」
アレク 「…………」
237
ブリギッド「かぁーっ、いい奴らだねぇ。安心しなってアレク。アンタの面倒ぐらい、あたしが見てやるよ!」
パティ 「ブリ姐、かっこいーーーっ!」
レスター 「ブリギッド姐上、あれで面倒見のいいしっかり者だからな…」
ベオウルフ「アレクの奴、すげえ勢いでヒモにされてやがる……」
ジャムカ 「もしかして、ブリギッドの恋人になると、もれなくヒモにされてしまうのか?」
デュー 「流石にそれはやだなぁ。アレクにゃちょっと同情するね」
アゼル 「それでも、まだ相手が女性だから、ホモ疑惑よりはマシだよ……」
ノイッシュ「そういえば、アレクは学生時代、よく女の先輩に奢ってもらったりしてたな…」
アレク 「違うっ、あれは先輩のお姉さま方に無理矢理付き合わされていたんだよっ!!」
ノイン 「ヒモとホモは似ているっ、生まれながらのヒモ人間っ!
超ヒモ理論を実践する男一匹ど根性イボガエルっ! シャツから変な汁が出るっ!」
ブリギッド「出るのかい?」
アレク 「出ねえよっ!」
ノイン 「出るとか出ないとか最初に言いだしたのは誰なのかしらっ!?
デルピエロゾーンっ、出ないピエロゾーンっ!」
マリータ 「おかんそっくりの人、頑張って~っ!!」
ガルザス 「……頑張れ」
────────────────┐
|
ブリ────→ |
────────────┐ |
ノイン 「早くもたんぽぽ小道を抜けようかというトップの緑三号っ、その後を追う『お』っ!
タイム差は最大に開いた41秒7っ! この差を埋めるのは容易ではないぞっ、
ましてや相手はオーガヒルの女王、天下無双の姐御たるブリギッドだっ!!」
パティ 「ここまで離されたらお兄ちゃんでも無理なんじゃないの?」
アサエロ 「その兄貴はまだリスタートすらしてねえからな」
ノイン 「このままブリギッド&そのヒモペアの勝利で終わってしまうのかっ、
まだまだ一波乱あるのかっ、波乱万丈パンツっ!」
エルフ 「ヒモにこだわりますわね」
ノイン 「ヒモでもいいっ、彼氏欲しいっ!! 絶好のヒモを捕まえたブリギッド選手っ!
ヒモノもあるぞ、ピサール鮮魚店っ、イクラの醤油漬け1食分50Gっ!」
ピサール 「ブリギッドの姐御が認めた男なら、ヒモでも構わねえ。
結婚祝いにゃたっぷりヒモノを送ってやるぜっ!!」
エルフ 「協賛ありがとうございますわ」
238
アレク 「ヒモヒモ言うなっ、つーかヒモじゃねぇーっ!!」
ブリギッド「心配すんなアレク。アンタがヒモでもあたしゃ一向に構わないよ」
アレク 「俺が構うんだよっ!」
ノイン 「痴話ゲンカをしながらも、軽く勇者の泉特設ウォーターバンクをクリアして行きます、
ブリギッド機、緑三号っ!」
エルフ 「ピットに動きがあるようですわよ?」
ジャンヌ 「ようやくリスタートね…」
ファバル 「ふっ……」
ノイン 「うぉっと! ここでようやく真打ち再発進!!
ユグドラル学園、影の伝説神射手、ファバル選手が今、万感の思いを込めてペダルを踏むっ!!」
搭乗者交代 ジャンヌ→ファバル
ノイン 「だがしかぁしっ、既に諦めたのかっ、ハイマスター隠密サジタリー・ファバル選手に焦りなしっ!
余裕の笑みは伝説たる男の証かっ! トップとの差は開きに開いた58秒7っ!!」
セーラ 「うわ、前のレースのスカサハチームより離されてるわよ」
ドロシー 「トップはもうすぐ山に入って行きますからね。流石にこれは無理でしょう…」
ノイン 「1分近いディスアドバンテージっ! この逆境を伝説の力ではねのける事が出来るかっ!?
スーパーレジェンドニンジャマスターコンビっ、ファバル&ジャンヌっ!!」
ファバル 「ジャンヌ、飛ばすぞ。しっかり捕まっとけよ」
ジャンヌ 「ええ、後は任せたわ」
ファバル 「それじゃ……行くぜっ!!」
ジャンヌ 「う……きゃあっ!?」
ギュイィィィーーーーーンッ!!!!
┌─────→
┌──┘ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ファ ┃ |
┃ |
ノイン 「おおっと、凄い加速っ、恋はアクセラレエションっ!! まさしく伝説的な加速でかっ飛ぶぞっ!
これが生けるレジェンド忍者のパゥアーか、ユングヴィの血統の成せるワザなのかっ!?」
セーラ 「こいつも相当温存していたわね…」
ドロシー 「あのスカサハさんに匹敵するスピードですよ!」
ノイン 「たっぷり休んで気力充実、体力満点、魔力万全、家内安全、五穀豊穣、恋愛成就っ!
お守りお札はイード神殿へっ! 暗黒神ロプトウスのご神体の水晶レプリカは1個50G!!」
クトゥーゾフ「フェンリルの魔導書を落としてしまったようなのじゃが、お主ら知らんか?」
エルフ 「協賛ありがとうございますわ。あと、落し物でしたら総合案内所に届いているかも知れませんよ」
ノイン 「あそこの縁結びのお守り効かなーいっ!! 何とかしてーっ!! 何とかの反乱535年っ!」
エルフ 「皇族マイラの反乱ですわ」
ドロシー 「暗黒神が恋愛成就とか……」
セーラ 「効かんだろ……普通に考えて」
続く