モンキーレンチ

Last-modified: 2007-01-20 (土) 03:56:18

モンキーレンチとは、ボルトをつかむ部分(あご)の幅をウォームねじで調整できる工具。JISではモンキレンチとされており、KTCやLOBSTERなどではこちらが使用されている。
英語ではadjustable wrenchまたはadjustable spanner(調整式レンチ)と呼ばれる。和名を直訳してmonkey wrenchとすると別のレンチを指すこととなるため注意すること。

あごの幅を調整できるため、あごの最大開き幅に収まる二面幅を持つボルト・ナットであれば適合し、回転させることができる。必要なサイズのスパナを何本も用意する必要がなく便利である。
しかし、ウォームギアを利用する構造であるから、バックラッシ(ガタ、遊び)が発生する。そのため、使用していると自然とあごが開いてしまい、ボルトに適合しなくなる。使用時には適度にウォームギアをあごを閉じる方向に回転させ、確実にボルトを挟みながら回転させる必要がある。

モンキーレンチには「モンキー使えて一人前、モンキー使うヤツは半人前」という言葉がある。
初心者はモンキーレンチのこのような構造を理解せず、一本で多数のボルトに適合するという便利さだけを求めて使用するため、あごが開いたままボルトを回してなめてしまうことが多い。一方、上級者は特徴を理解して正確に使いこなせるため、このような言葉が生まれたものと思われる。
工具の特徴をつかんで、正しい使用法を見に付けることが上級者への第一歩と言える。