ラチェット(ratchet)
- 動作方向を一方向に制限する機構のこと。爪車。
- 1の機構を利用したレンチの略称。
同機構を利用した工具は多数あるが、単に「ラチェット」と呼んだとき、一般にはラチェットハンドルを指す。
ラチェット機構
ラチェット機構は極めて広範囲で使用されており、一般には自転車のフリーホイール、スノーボードのビンディング、腕時計のベゼル、巻時計のリューズなどに使用されている。
ラチェットは爪車とも呼ばれるように、ギア(歯車)とクロー(爪)から構成される。
クローをギアにもたれかからせるように配置することで、ギアの一方への回転はクローが乗り越えるため容易に回転できるが、反対方向への回転はギアにクローが食い込み、回転させることができなくなっている。
ラチェットレンチなどは、クローをギアの左右に配置し、レバー操作によってギアにもたれかからせるクローを適時選択し、回転可能な方向を指定できるようになっている。
ギアにラック(真っ直ぐなギア)を使用すると、直線的なラチェット機構となる。
ラックの長さは有限であるため、クローがラックの端に達するとそれ以上進めず、また元の位置に戻ることもできないため、クローをラックから浮かせて元の位置に戻す。
ラチェット機構を利用した工具
- ラチェットレンチ
- ラチェットハンドル
- エアラチェット
- ラチェットドライバー
- ラチェットパイプカッター
- マイクロメーター