キョンとハルヒの五月二十三日論争(110-812)

Last-modified: 2009-05-24 (日) 15:33:50

概要

作品名作者発表日保管日
キョンとハルヒの五月二十三日論争110-812氏09/05/2409/05/24

作品

「キョン、あんたに質問するわ。心して聞きなさい」
「なんだなんだ?お前がそんな風に改まったときに限って俺は苦労することになるような気もしないでもないんだが」
「あんた、キスとラブレターならどっちを選ぶ?」
「は?なんだそりゃ」
「女の子とキスするか、ラブレターもらうか」
「あー、それはお前が俺にってことでいいのか?」
「はぁ?いつだれがそんなこと言ったのよ、バカキョン」
「いや話の流れ的にだな」
「それともなに、あたしにそれらをして欲しいの?」
「そういうわけじゃないけどな」
「……(そこは嘘でもうんって言いなさいよ)」
「まあしかし、どっちかを選べと言われても無理だろうな」
「どうしてよ」
「たとえば、の話だ。ある日俺の靴箱にラブレターが入ってたとする」
「いまどきそんな古風な手使わないわよ。それとあんたがラブレターもらうなんて地球の自転が逆回りになること以上にありえないわ」
「悪かったな。…で、もし万が一に付き合ったとする。恋人なんだからそりゃキスくらいするだろ」
「答えになってないわよ」
「ラブレターもらうなんざ一部のやつだけだからな」
「なにその言い方」
「その点SOS団はおかしいっちゃおかしいよな。朝比奈さん長門古泉、明らかにラブレターもらってそうな奴ばっかだ」
「あんたさりげなくみくるちゃんのこと『奴』って言ったわね」
「俺はもらったことないし、」
「言っとくけど、あたしももらったことあるからね」
「……ーー!!」
「高校に入ってからも何枚か受け取ったわよ」
「ま、まあそうだよな。お前は顔だけは十分美少女だし(こいつがもらってないわけないとは解ってたが…)」
「顔だけはってなによ、顔だけはって」
「………………」
「…キョン?」
「………………」
「…も、もしかしてキョン、嫉妬……してる?」
「だ、誰が!?」
「あんた」
「俺が嫉妬だと?ありえん。天地がひっくり返ったとしてもそれはない。朝比奈さんならまた別だがな」
「あっそ」
「あっそって何だよ、どうでもいいんなら聞くな」
「じゃあキスについてはどうなのよ?」
「キス、か…」
「だいたいあんた、キスしたことあんの?」
「ない(あれは夢ってことになってるし、俺としてもカウントしたくないからな)。あるはずがない」
「ふーん、そうなんだ」
「お前は?」
「団長の恋愛体験をそう簡単に聞けると思ったら大間違いよ」
「あーそうですか」
「ねえキョン…キス、してみる?」
「するかバカ。だからそんなのは男作ってそいつとやれ(俺は何でこんなにイラついてるんだろうね)」
「…なによ、キョンのくせに」
「ん、そろそろ帰るか」
「そうね。ねえキョン、明日団内ラブレター選手権やるのはどう?さすがにキスしろとは言えないし」
「お、キスしろって言わないのか」
「……あのとき考えを改めたのよ」
「しかしなあ、ラブレター選手権?誰が審査するんだよ、それ」
「あたしに決まってるじゃないの」
「で、お前も参加するんだよな?」
「当たり前じゃない」
「やれやれ」
「だからキョン、『明日も』休んじゃ駄目だからね!」

関連作品