ネトゲの犯罪について

Last-modified: 2010-04-14 (水) 17:52:10

■目次

 

まずはじめに

ネットゲームとはいえ、人間関係のコミュニケーションであるからには犯罪になりえます。
しかし、実際の世界とネット上の世界とでは考え方の違いなども存在します。
では一体どんなことをすると犯罪になるのか、被害者になった場合にはどうすればいいのか、
これについてここでお話したいと思います。

 

例えばこんなとき

 
  • 誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう) → 晒し(さらし)のこと

Q.掲示板で私の実名をのせて中傷しています。言っている事はほとんどデタラメですが、本当の事も言っています。色々な人が見る掲示板に書かれて非常に苦痛です。この場合、訴える事は可能でしょうか?

A.仮に相手がすべて本当の事を言っていたとしても名誉棄損となります。つまり、本当の悪人の名前を公開して、その行為を書き込んでも罪になるのです。よって被害者は損害賠償請求を発言者に要求することができ、また掲示板管理者や当該掲示板がおかれているサーバーの管理者に掲示内容削除の請求をすることができます。
例え本当の事のみを書いたものであっても、その目的が明らかに個人攻撃と思えるような内容であれば名誉毀損となり、不法行為による損害賠償を請求される可能性があります。

また、名誉毀損には問われなくともプライバシー権の侵害となる場合があります。プライバシーとは
1)私生活上の事実またはそのように受け取られる恐れがある事柄
2)一般人の感受性を基準にして、当該私人の立場に立った場合、公開を欲しないであろうと思われる事柄
3)世間一般に未だ知られていない事柄
であることをいいますので、これらを公開する行為は違法となります。

最後に相手方の身元が不明であった場合についてですが、刑事事件の場合には被疑者不詳で被害届を出すことは可能ですが、実際の所、届けを受けただけで捜査を行わない可能性が濃厚です。また、民事の場合には訴状を送付する宛先が分からないのでは裁判にならないので被疑者の身元調査は原告側(ここでは被害者側)の必須作業となります。

刑法230条《名誉毀損罪(めいよきそんざい)》
1)公然事実を摘示し人の名誉を毀損したる者は其事実の有無を問わず3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処す。

 

Q.掲示板で私のゲーム内のキャラ名をのせて中傷しています。言っている事はほとんどデタラメですが、
  本当の事も言っています。色々な人が見る掲示板に書かれて非常に苦痛です。
  この場合、訴える事は可能でしょうか?

A.実名と違い訴える事は不可能です。

 
  • 個人情報の無断掲載

Q.家業を手伝っている私に、何通も男性から電話があり「援助交際してくれ」と言われました。その情報源を探すと、出会系のサイトに私の実名と電話番号が書かれていました。家業の仕事で使っている電話番号なので番号を変えるわけにはいきません。この場合、訴える事は可能でしょうか?

A.まず、個人情報を掲示板にのせられた事に対して名誉棄損罪が適用されます。
それから、迷惑電話が家業用の電話にかかってくることによって間接的ながら業務妨害も適用されます。
掲載された内容や迷惑電話の録音テープなどの証拠を集めて警察へ相談することになります。

誰でも閲覧可能なインターネットの掲示板に投稿する行為は「公然事実の摘示」であるといえます。また、不特定多数の見聞し得る状況(掲示板など)で事実を摘示すれば、たとえその当時見聞者がいなかったとしても、公然事実を摘示したものと同様に扱われます。

このケースでは、掲示板の管理者または当該掲示板がおかれているサーバーの管理者に対して投稿記事の差し止め請求が可能です。また犯人が分かった場合には、民事上で名誉毀損、業務妨害の理由により損害賠償の請求が可能です。

刑法233条《信用毀損 及び 業務妨害》
 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法234条《威力 業務妨害》
 威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

 
  • IDの無断使用

Q.キャラを使おうとしたらパスワードが変わっていてログインできなくなっていました。
Q.キャラをログインさせたらアイテムが無くなっていました。

A.これらは『不正アクセス禁止法』に違反します。
キャラの持ち主の許可無くキャラを使用することで不正アクセス禁止法に違反します。また、許可を得て使用する場合でもゲーム会社が禁止している場合が殆どですのでゲーム会社から罰を受ける対象になります。

不正アクセス行為の禁止等に関する法律
 内容は長いのでこちらを参照してください。

 
  • 置き引き

Q.自分のキャラから他の自分のキャラへアイテムを受け渡そうとして地面に置いておいたのですが、取られてしまいました。

A.ココではアスガルド内に限って言えば、ゲーム内で地面にアイテムを置くという行為は、そのアイテムを捨てたのと同じだと扱われるでしょう。
人情としてはシステム的な問題もあることですし、不愉快な行為をされたということになりますが、現状これを取り締まる法律はないようです。
ゲーム制作社のネクソンでは自己責任としているようですので、被害にあわないように自分で気を付けるしかないようです。

 
  • 取引詐欺

Q.取引の約束をしてアイテムの受け渡しをしようとして、アイテムを持ち逃げされました。
Q.取引の約束をしてアイテムの受け渡しをしようとして、約束した物と違う物をつかまされました。

A.ネットオークションなど現実世界での実物を扱う場合には現実の法律として詐欺罪や窃盗罪が適用されますが、ネットゲーム中での取引に関しては現状これを取り締まる法律はないようです。
ゲーム制作社のネクソンでは自己責任としているようですので、被害にあわないように自分で気を付けるしかないようです。

 

被害届について

 被害を受けた段階で、被害者は警察に対して被害届を提出することができます。ただし、警察が受理してくれるとは限りません。
また、被害届を出していても警察が犯人を突き止めるために捜査している段階では、操作の邪魔になることを避ける為に犯人の身元情報は教えてくれないのが普通です。ただし、逮捕できてからは被害届を出していなくても身元情報を教えてくれる場合もあるようです。
法律的には警察等捜査機関は被害者に容疑者の身元に関する事項を教えなければならない義務はありません。

 

刑事告訴

 犯人の身元が分からなくても刑事告訴することは可能です。これは、告訴されたら、被疑者不詳、被害軽微でも、捜査を尽くすのが 警察等捜査機関の法的義務です。
とは言いましても現実問題として有罪の証拠を完全に収集してみても 犯罪の軽重から、検察官が起訴しないと分かっていれば、捜査にもつい、力が入らず、実質的に捜査を開始しないと言うのが捜査の現状のようです。

 

損害賠償請求

犯人の身元が分からなくても犯人に対して損害賠償請求権はあるのですが、権利の行使が不可能だと言うことです。損害賠償請求の民事訴訟を提起する場合には、訴状を送る先が判明していなければなりません。
なので掲示板管理者やプロバイダなどからログを提出してもらわないといけません。

 

被害にあったときには

とりあえず警察本部のハイテク犯罪相談窓口に相談するのが良いでしょう。
また、Web110さんのリンクにも色々とあるのであったものを探してみるのも良いでしょう。

 

参考サイト

○ Web110
 http://www.web110.com

○ 法令データ提供システム
 http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi

○ 毎日新聞 Mainichi Interactive
 http://www.mainichi.co.jp

○ ZD Net Japan News
 http://www.zdnet.co.jp/news