ウンパスの個別記事1号

Last-modified: 2020-12-09 (水) 20:05:28

黒ギャル「オタクくんってこういうのが好きなんでしょ………

 かつて一人の男が時の政府に反旗を翻した。
 男は忍者の軍団の頭領であり、男の配下には主の理想に殉じる決意を固めた猛者たちが集っていた。

 しかし男は敗死し、反乱は失敗に終わった。

 それでも主の夢見た理想を信じていた故か、それとも主の無念を晴らすためか、彼は他国に亡命し、他国の援助を受けてなおも戦い続ける道を選んだ。
 果ての見えない戦い。それでも「彼」は戦い続けた。妻も子も捨て、己の身のほとんどをサイボーグ化し、なおも戦いの渦中に身を置き続けた。
 生きながら修羅道を征く「彼」の地獄は無限に続くかと思われた。
 しかし「彼」に一つの転機が訪れる。

 故郷に残してきた娘が死んだ。
 この報を聞き、主の敵討ちのためにすべてを捨てて戦い続けてきた「彼」の中で何かが途切れた。何もかもが虚しくなってしまったのだ。
 「彼」を支えていた戦意は嘘のように失われ、「彼」に初めて望郷の念が生まれたのだった。
 家族を捨てて修羅の道に自らを置いたのは自分の意志だ。死んだ娘から恨まれていて当然である。
 しかしそれでも「彼」は娘の墓を参りたい、ただ手を合わせたい。そう思ったのだ。

 「彼」はささやかな願いを叶えるため、亡命先の他国から故郷への再脱出を図る。
 しかし「彼」の体には他国のサイボーグ技術が惜しみなく投じられている。いわば歩く軍事機密だ。帰郷など許されるはずがなかった。
 他国からの追っ手から逃げながら、「彼」はひたすらに故郷を目指す。だがサイボーグ化された体を、メンテナンスもすることなく酷使しつづけたため、「彼」は故郷を前にして限界を迎えようとしていた。
 そこで「彼」は主を討った仇敵であるはずの政府に救援と亡命の受け入れを打診した。

 結論から言うと、「彼」の求めを政府は受け入れた。政府から「彼」を救出するために部隊が差し向けられることとなった。
 そして「彼」は救出部隊の隊長が、「彼」のすべてを捧げた主の息子であることを知る。
 救出部隊との逃避行の中、「彼」は主の息子の人となりに触れた。かつて主が反乱を起こした時にはまだ小さな子供であった若様は、今は立派に成長し、部隊を率いる器を示している。
 ところで「彼」は理解していた。仮に帰郷できたとして、自分のサイボーグの体は機密の塊であり、さらに反乱の後もずっと戦い続けてきた叛徒の身、自分の命が長らえるはずもないことを。
 それでも娘の墓参りができればよい。それは「彼」自身も重々承知していた。
 しかし亡き主の息子だけは違っていた。彼は自分の父の愚行で人生を狂わされた「彼」を憐れみ、「彼」の除名を嘆願してくれると約束してくれたのだ。
 この邂逅で「彼」の心中に広がっていた虚無に一筋の光が差し込み始めた。「彼」はようやくにして自身の人生に夢を持ち直すことができたのだった。
 だが脱出成功まであと一歩という所で「彼」は狙撃に斃れた。「彼」のささやかな願いも、持ち直した夢も、何ひとつ叶えられないまま………。

 だが「彼」の死は「彼」に用いられたサイボーグ技術の散逸を防ごうとする他国や、技術を欲しがっていた他組織を欺くための偽装工作であった。
 「彼」は秘密裏に政府の支援で最新のサイボーグ化手術を受け、新たな体と名前をもって生まれ変わることとなったのだ。
 「彼」は若様と共に、念願であった娘の墓参りを行う。
 そして若様に「彼」は誓った。
 自分は新たに対魔忍ライブラリーと名乗り、若様の成長を見守ろうと。
 かつて修羅道に堕ちていた漢はこうして救われたのである。
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君、対魔忍の素質あるかもよ(ヘイトスピーチ

上の怪文書は対魔忍RPGの人気キャラの一人、対魔忍ライブラリー誕生のあらすじになるわけです。
実は昨年末にアドベントカレンダーをやると思っていたので、それをにらんで事前に用意していたのですが結局去年はアドベントカレンダーやらなかったのでお蔵入りしていたものを今回復活させましたw
そんなわけで対魔忍シリーズの一作にして二度目のソシャゲ、対魔忍RPGの紹介です。

対魔忍シリーズ自体はLILITHが開発販売した「対魔忍アサギ」を祖とする特殊性癖山盛りのエロゲーなんですが、本作対魔忍RPGでは全年齢版と18禁バージョンの二種類が存在するため、メインのシナリオからはエロが排除されているんですね。
で、特殊性癖山盛りのエロゲーからエロを抜いたら何が残ったか。なんと驚くことに、近未来サイバーパンク忍者が残ったんですよ。
だから上記の対魔忍ライブラリーのようなハードボイルド全開のいぶし銀な男忍者がメインキャラとして登場するし、それが大人気キャラで実装されてしまうんですね。
ウンパスは割と本気で対魔忍RPGのシナリオに惚れて続けているので、もし上記の怪文書が実際にどう表現されたのかとか気になったらプレイしてみてください。
まぁ、ガチャと育成が結構真面目にプレイしないと渋いかもしれないけど、シナリオ読むだけならサクサクいけまっせ。
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