無
https://m.youtube.com/watch?v=mneoy2STs8s
花瓶の足許、
印鑑の翳、
雪に感化した ピアノの様。
点てた碗の湯煙、
逸れた指先、
何処か、 んでしまいそうで。
割れ切った式の片隅で、
割り切れない貸しがあった。
溢れて透通った水が、
美しくてたまらない、
体を浮かせば 空に、
空になっていた。
意味の無い歌詞にも、
意味の無い唄にも、
歌い子には、
聞く其の耳は。
全て
虞美の
所為に
した。
並べ唄 (short)
壁に習った 厭きない者達、
その訓えを 継ごうとする、
横を見ては 褒め合い、
その集団を 作り上げる、
この光景を見た傍観者は、
可笑しな集団だと嘲笑する、
其々が其々に、
輝こうとしている事も知らず。
鋭い思考 火種を落とす。
べた一面に広がる残痕、
数多の言の葉を、並べ唄う。
只一つ置かれた点の、
終わりを私達は誰も知らない。
全て、
私達の殊で。
ライズ
https://m.youtube.com/watch?v=5B6bgJRxK1Q
寂れた平野の村、
ドアを開けてみて、
人など居ない筈なのに、
旅人は躍り出す、
窓際から滑り落ち、
叩きつけられて、
やむ終えず覘いたら、
頭が割れていました。
戯れに描いた文字の中、
独りでに門が折れ、
不可思議な音 小部屋の中、
握って響ました。
不可思議な貌 牡丹の中、
独りでに頸が折れ、
全て虞美の所為で。
見い出た黒い函が、
鋳たくてたまらないのに、
頬先が触れてしまい、
電界と混ざりました。
無意識に建った旗のヨコ、
独りでに軸が折れ、
頬白の声 頭蓋の中、
恋われて凪がれました。
戯れに書いた文字の中、
独りでに角が折れ、
不可思議な音 小部屋の中、
煮切ってとろけました。
全ての罪を小部屋の中、
ひとりでに呑み乾して、
既に、
消え去ってゆく。
日常非日常
https://m.youtube.com/watch?v=SWI_4Sx2GtI
割れた硝子の、
雨が止んでた、
廃頽の街、
太陽の光、
枯葉が不気味に、
あの子の傘にも、
目玉を運ぶ。
光る雨粒。
割れた液晶の隙間から出る、
此の世の闇の固形物、
濡れた電線に照らされている、
みんなのえがお。
逃げた。
逃げた。
走って
走って、
追い越した、
追い越した、
目の前の子の背中を見つめながら、
地面から伸びる、
無数の腐った腕。
もうすぐでゴール。
突き当たった通行止め、
足が疲れて、
後を振り向いた、
振り向いた、
それは私を捕食してきた。
天秤にかけて
https://m.youtube.com/watch?v=zDUvoKUOviQ
私の罪さえも消し、
旅立つ夜まで影になりて、
白い足跡滲む道へ、
花束を手向けに行くのでした。
有り触れた言葉の花が、
涙の一つで傾きました。
漂う海月に重ねて、
面影は人の波に溶けてた。
蟠る空に浮かぶ罪が、
縋る由も無い愁いを語る。
冷笑じみた涙が濡らす、
色褪せた手紙の歌。
天秤にかけた己が声が、
ゆらり、揺れ動きました。
言葉の重みが繋いだのは、
忘れていた季節でした。
仄かに咲くランタンが、
静まる夜に灯りを灯し、
秤が傾いたのは、
あなたの所為だと謳いました。
微睡む草木が誘う仕草に、
揺蕩うその目は澱み融ける。
濃淡に酔い、
突き動かすは、
身を焦がす星の火花。
天秤にかけた己が声が、
ゆらり、揺れ動きました。
言葉の重みが繋いだのは、
忘れていた季節でした。
瞬く間に罪は流れ落ち、
旅立てぬ心は目を伏せた。
溢れ出した知りたがる声は、
寝静まる夜を抜けて。
天秤にかけた己が声が、
ゆらり、揺れ動きました。
言葉の重みが繋いだのは、
忘れていた季節でした。
天秤を捨て駆け出したら、
くらりと目眩がしました。
あなたの涙が紡いだのは、
色褪せた記憶でした。
夜空が反転をした。
影は光と化した。
星々に祈り歌えば、
あの時に戻れますか?
あなたに会えるのですか?
蝕
https://m.youtube.com/watch?v=y2hSTTeLlWE
確かめる二人の命の絆、
足元にわたしの影の音が響く、
首肯さえ出来ずに甚だしくて、
鍵の音が近付き壊れるのです。
燃えて灰となり、
純白の色の、
檻の中から手を招き、
相反する抑揚で、
静謐を折るのか。
くらりと回る足、
斥力に導かれて、
プツリと途切れる音、
箱の中の夢のその先に、
折りを捧げてはいけません。
蓋の無い彼等の蠢く姿、
背後からこちらへ来る下駄の響き、
首肯さえ出来ずに甚だしくて、
過ぎ去った心に目が眩むのです。
夢寐の囚われて、
気付かないまま、
回る運命の赤い火が、
公に晒しては、
未熟に感じのです。
不透明な時雨、
目と目が合わさった音、
ガチャリと閉まる蓋、
熱に揺られ煙突の方、
燃やされ灰になるのです。
燃えて灰となり、
純白の色の、
檻の中から手を招き、
相反する抑揚で、
静謐を折るのか。
くらりと回る足、
斥力に導かれて、
プツリと途切れる音、
箱の中の夢のその先に、
不透明な時雨、
目と目が合わさった音、
ガチャリと閉まる蓋、
熱に揺られ煙突の方、
狂酔しては舞い戻る。