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今回も「トライアルごっこ」の開催に際し、様々なご協力をいただきました。
毎回会場を使用させていただいている 『株式会社 松村産業』 様
コースポール等借用など物品のご協力並びに、告知の機会をいただいた 『北海道4×4トライアル協会』 様
高いチューニング技術と深い見地を持ちユーザーからの信頼も厚い 『J-UP Company』 様
精力的に各イベントを張り、ユーザーの輪を広げるフレンドリーショップ 『エン・カーズ札幌』 様
飛び込みで当イベントに賛同頂いたT氏(今度、一緒に遊びたいですね!)
ポスターを掲示していただいた 各業界の方々
大会の趣旨を理解し、積極的にマナー良く楽しんで頂いた選手の皆様。
本当にありがとうございました。
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さて、今回のセクション内容ですが「ノーマルジムニーでも何とか完走できる難易度のラインを確保する」を踏襲しつつ攻めラインの難易度を下げて、
複数回当イベントに参加している選手が挑戦しやすいコース造りを心がけました。
そんな各セクションを走りきり、見事トップスリーの座を得た3選手を紹介しましょう。
まずは、表彰写真ドン!
このトップスリーの選手はいずれも素晴らしい技術を持つ方々で、他の選手の勉強になる走りを魅せてくれました。
成績は
ゼッケン | 選手名 | 総減点 | クリーン数 | SSタイム |
33番 | 佐々木 宏 選手 | 0点 | 4回 | 28秒239 |
9番 | 伊藤 慶彦 選手 | 1点 | 3回 | 33秒591 |
19番 | 竹内 皓夢 選手 | 2点 | 2回 | 27秒735 |
まずは、3位入賞の竹内選手
この選手、ここ数年で格段に腕を上げている選手で、今年も更なる上達を魅せてくれました。
魅せてくれた中でも強烈な印象を刻む走りを披露したSS!
ウチのクラブでの試走タイムが35秒程なので、レコードタイムは10%削っても30秒程度かなと見積もっていたのですが。
なんとダントツの27秒台!
非力だけど軽量のサンマルを活かし、ライン取りを活かし、果敢に攻める姿勢はカッコいいです!
2位の伊藤選手
モチロン、腕も良い選手なのですが何が推しポイントかと云うと、一番大切な「諦めない強さ」を持つ選手です。!
「何を少年雑誌のようなセリフを」と思う人もいるかも知れませんが、まずは見てください。
大転倒も生起したチャレンジラインを攻める伊藤選手。やや侵入角が甘くてリアが谷側に
何かワンアクションを失敗すると横転の角度です。止まってヘルプ要請すると思いきや
強アクセルオンでカニ走り、谷走り。半端なアクセルはかえって転倒を呼ぶと判っていても中々。
カニ走りながら、どんどん谷に横移動
とうとう、下まで降りていきました。
技術も然る事ながら、勝負を諦めない姿勢が2位入賞に結びついたように感じる走りでした。
そして優勝をもぎ取った佐々木選手
よく褒める言葉として、「ライン取りがすごい」「キャンバーのこなしが上手い」「荷重移動が上手い」など聞くのですが、佐々木選手は「ただ純粋に上手い」のです。どのシチュエーションでもトータルに上手い走りはとても勉強になります。
SSでもアグレッシブスムーズな走りで、「跳ねたり横ドリしたりしてる間は車は前に進む力を無駄にする」様なことなく綺麗な走りでセクションゴール
最終セクションでも危険を伴うラインをスムーズにクリアです。
車のよく仕上げ、それを扱う技術、その両輪で成り立つ走りは圧巻です。
当イベントの目玉。特別賞2名
毎回、特別賞には本大会のメインターゲットである、「初心・初級であったり、競技志向ではなかったりの方に楽しんで体験して貰いたい!そして出来れば思いっきり楽しんで、上達すれば尚Good!」な大会目的の中で最も何か光るものを持つ選手を選んでいるのです。
まずは、成績です。
ゼッケン | 選手名 | 総減点 | クリーン数 | SSタイム |
22番 | 内城 友和 選手 | 67点 | 1回 | 42秒975 |
20番 | 木村 奎太 選手 | 87点 | 1回 | 56秒327 |
今年も参加してくれた内城選手。ほぼノーマル車両での参加です。
ノーマル車高の低重心により多少足が浮いても転倒の危険も少なめ。
前回参加時よりもキャンバーに強くなった内城選手、冷静に攻めます。
低重心は低車高とトレードオフ。大きなコブでは亀になります。
ここはトライアルごっこ、スタッフヘルプで脱出して競技続行。
経験の蓄積と勢いを手に入れた内城選手の愛車のサイドシルがそのい逝ってしまいそうだったので、『J-UP Company』様から協賛いただいたサイドシルガードを賞品として贈らせて貰いました。
これからはサイドシルを気にせずに、もっともっと楽しんでくださいね!
これまた綺麗な23で出場の木村選手、車両と選手の相性が良いのか、迷い無くアタックする姿はカッコ良いです。
解り易く大きくリフトアップした車両は追従性の高い脚とワイドトレッドによる安定性を実現しています。
それを操る木村選手は車両の特性を活かしてラインを取り、果敢に攻めます。
そんなカッコ良い車両の木村選手には、『エン・カーズ札幌』様から協賛いただいた補助ライトを賞品として贈らせて貰いました。
元々の経験値も(多分)高い木村選手、ここからレース特有のライン読み・コース読みを高めると手強い選手になりそうです。
さてさて、ここからは沢山の選手・ギャラリーに参加していただいた「トライアルごっこ」の楽しい一日を振り返りましょう。
朝7時からの受付開始に合わせて、続々と参加車両が会場入りします。
競技参加車両が並びます。大盛況ですね。
開会式~ドライバーズミーティング~コース説明の後、早速第1セクションから競技開始。
※変則的ですが、当大会は第1→4(SS)→2→3セクションの順にオープンしています。
懐かしのジープサービスを装着したホイルを裏履きと云う伝統のスタイルで参加の山本選手。
個人的に、このスタイル好きです。
第1セクションは手前に見えるタイヤを乗り上げて曲がるか廻りこむかが一つポイントとなります。
そしてもう一つのポイントは折り返しのキャンバーターン。
切り替えしできるコース幅を持たしてあるので素直に切り返して減点をもらうのか、2駆リア流しで一発ターンを狙うのか。
一見広くても切れ角と地形によりグリップでは絶対曲がれないコース。
車両にも拠りますが、攻めの正解は手前からインベタ寄せして(後から寄せようとしても厳しい)フロントタイヤがインポール付近のあたりからリアを流すでした。
上手な選手の技術を間近で見れるのも大会のよいところですね。
吹けの悪いエンジンを宥めながらリアを流してクリア
参加車両にはウインチ装着車も多いです。
純粋な競技だけを考えると重量や重心による悪影響を考えると良いことの無いパーツ。
ですが、山で使う、そのままの車両ってのが良いじゃありませんか?
だって、「山の要素をなるべくそのままに」がルールコンセプトのトライアルごっこ、普段使いの車両でチャレンジしてこそ大会で経験したものを山走りにフィードバックするのって、ひとつのスタイルですもん。
もちろん山であろうが競技であろうが、求める性能を上げるためにカスタムがあり、その方向性は人それぞれ。
だから、競技に特化して他を排除したカスタムもカッコいいなと素直に思います。
なんていうか、一方向に尖った機能美?
まぁ、とにかく色んなコンセプトな車両が集まってくれて、見ごたえのある大会です。
なかでも、当大会ではお馴染み(名物?)の軽トラ2台
毎回、高い技術と軽トラの可能性を魅せてくれる井上選手
遊びでの軽トラ参加ではあるが決してフザけている訳ではなく、常に冷静に軽トラを操ります。
これまたトリッキーな技を魅せてくれる飯澤選手
このシーンでもリアタイヤを軸にピボットターンという、ジムニーでは考えられない動きで会場を沸かせます。
広く、自由なライン取りが可能なSS
毎回「あくまでもタイムは参考」と説明しても踏みたくなるのが選手のサガ。壊さない程度に楽しんで下さいね。
今回のSSの罠ポイントはスタート直後の凸越え。皆が下見で重視しないところに罠を置くのがJCJ
チャージして凸を超えてフロントを飛ばすと選手が判りにくい程度に軽く締めたコースポールが目の前に来てテープタッチ。
テープが目に入ってからハンドル切っても浮いているフロントは当然グリップせず、当然曲がれずタッチ。
セッターとしても嬉しいです。
車を跳ねさせず確実にラインを取る古澤選手。
走りを見て観客が「ああやって余り急がず地味な走りが実は早いんじゃない?」
その通りです。トップタイムには遠く及ばないですが、車が上下に跳ねている間は前進ベクトルは弱いのです。
飛ばすと、車が跳ねるている間のロスと、着地衝撃のロスにタイムを喰われます。
でもまぁ、ここはレースに勝つことを重要視しない「トライアルごっこ」。難しい事は気にせず、楽しんだモン勝ちです。
昼食をはさみ、なんだか天候が悪化しそうな空のなか午後のセクションが始まります。
セクション開始に合わせるように降る雨のなか、選手が走ります。
第3セクションはタイヤを概ね迂回してもタイトターンの小クライムを切り返し無しで曲がれるようコースセットしたのですが、雨の影響は如何に。
大径タイヤの強みを活かしてタイヤゾーンをクリアする選手もいれば。
タイヤゾーンを迂回してタイトターンに進入する選手もいます。
タイトターンの進入角度は中々厳しい設定で、
緩い角度で小クライムを越えたら左テープに吸い寄せられます。
だんだんと雨が強くなり、ライン取りが難しくなってきます。
悪烈なコンディションのなか、全くぶれないラインでクリアする佐々木選手。
腕は良いわ、車も良いわ、オマケにカッティングブレーキまで装備しているわで、別次元の走りですわ。
タイトな場面だと、23型と板バネとの切れ角の差が出ますね。
ほぼ同じシーンを比べると、23型の方が少し切れ角が強いのがわかります。
モチロン、単純な比較だと色々な差があるのは当たり前。要はソレを解って走れるかって話です。
堺選手、切れ角が少ないなら、その角度でも曲がりきれる進入角を稼げばよい。
タイヤゾーンに車半分を入れ込み、
見事進入角を稼ぎ、
このセクションを減点ゼロでクリア
毎度トラクタータイヤで参加の池田選手。正直、このタイヤは少し硬いんじゃないかと思ってたのですが。
雨が降ると、水を得た魚。泥を得た池田選手。もちろん技術要素もあるのでしょうが、タイヤを活かし泥の中キビキビと走ります。
軽トラで出場の井上選手、一見、山を越えるリスキーなラインにみえますが、
このラインこそが下廻りやバンパーを当てないセーフティラインなのです。
見事なライン取りとアクセルワークで攻める井上選手に観客から感動の声(なぜか笑い声も)があがります。
天候の悪い中、それぞれ持てる技術を発揮して楽しんでくれています。
いつの間にか雨も弱り、最後のセクションが始まります。
JCJが造る「トライアルごっこ」のコース設定、段々と難易度が上がるよう造ってますので、最後のセクションが一番難易度が高い設定です。
強めのヒルダウンからスタートし、、
キャンバーからのタイトターン
そして更に凸を越えながらのタイトターン
そこからヒルクライム
小凸を越えた後はV字を回ってゴールと云う、基本的なオフロード地形を詰め込んだコースなのです。(ステアケース、丸太などの人工物は当クラブでは車両保護のため、なるべく設定していません)
皆さん、思い思いの場所からヒルダウンし、
キャンバーを攻めます。
そんな中、コースセッターとしては想定していないラインに車両を載せて進む伊藤選手。
確かに、複数の選手が下見でラインをじっくりと検討していましたね。
だけど、僅かにラインを寄せきれず横にズルり。
しかし、ここで諦めず、転倒の危険を噛みしめながらも更に攻める。
更に攻めるも、どんどん谷下へ横移動。これも直ドリとか蟹走りって云うんだろうか。
そのままカニ走って底まで到着
何とか、転倒せずにクリア
観客から、歓声と溜息(転倒しなくて良かった)が漏れます。
アグレッシブなラインを攻めるのも良いですが、大概の選手はセッターの想定通りのヒルダウンを選択します。
想定のヒルダウン、初心者にとっては充分に厳しい設定なのですがね。
そんな中、ついに想定外のラインをクリアする山岡選手
迷い無く車両を進めます。
あっけなくクリア。後に聞いたら「コケないって判ったし、ラインも判ったし」ですって。
解明したラインに乗せるのも技術。
その技術を持つ選手が続きます。
ちょっとラインがブレてフロントが浮いても
冷静にリカバーしてクリア
軽トラでチャレンジする井上選手。ギリギリを攻めるが惜しくもポールタッチ
旗が上がったからと云ってココで止まると危険。なのでそのまま前進してしまう井上選手の判断も流石です。
今日、一番の盛り上がりを提供してくれたシーンがこちら。
「俺は、楽しむために出てんだぁよ」と楽しそうに想定外ラインに入る水谷選手
あっ、フロント浮いた。
あっ、横に跳ねた。
ごろん
ごろ~ん
着地。
テープにもタッチしてないので減点なし。
そのまま続行。観客は今日一番の大歓声!
水谷選手の曲芸が皆さんの笑顔を作った、楽しい雰囲気のなかセクションは続きます。
腹イッパイ笑って楽しく走った後は、ゆる~い表彰式
賞品を貰って嬉しそうな受賞選手達。
また、表彰台に上がれなかった選手の方々も今日一日楽しんでくれたようでなによりです。
また、山でお会いしましょうね!
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====================== お詫びと説明 ============================
JCJ北海道の「トライアルごっこ」ではダブルエントリーは認めておりません。
ですが、今回受け付け時の確認不足により受け付けてしまいました。
こちらのミスで一度受理した事なので覆すことなく、今回に限りダブルエントリーを認可
次回からは張り紙等により判りやすく周知しますので、ご理解のほど宜しくお願いします。
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