概要
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PASPは、北アメリカ連邦及びエリシア共和国が中心となり、イベリア連合王国、神鷲連邦帝国、そして大ゲルマン帝国(以下、総称して「三大侵略勢力」と呼称する)による一方的な現状変更の試みや、他国への侵攻行為に対抗し、加盟国の主権と領土的一体性を守り、国際的な法の支配(あるいはPASPが掲げる共通の行動規範)を擁護することを主たる目的として結成された。その名称が示す通り、太平洋及び大西洋地域における広範な戦略的安定を目指し、軍事協力のみならず、経済的・技術的な連携も視野に入れた多角的な協定である。
設立の背景と経緯
21世紀に入り、世界は新たな不安定の時代を迎えていた。特に、枢軸への加盟・非加盟を問わず、イベリア連合王国、神鷲連邦帝国、そしてかつて北アメリカ連邦(NAF)も一時的に籍を置いた「新世界枢軸」の主要国であった大ゲルマン帝国といった国々が、露骨な膨張主義的政策を採り、国際法や他国の主権を無視した侵略行為を繰り返すようになった。これらの動きは、各地で紛争を引き起こし、国際秩序の根幹を揺るがす深刻な脅威として認識された。
北アメリカ連邦は、当初「新世界枢軸」を通じて大ゲルマン帝国やエリシア共和国との協調を図っていたが、大ゲルマン帝国の際限ない侵略行為や、他の枢軸内外の侵略国家の行動を抑止できない枢軸の限界に直面し、エリシア共和国と共に同盟を離脱。これら侵略勢力に明確に対抗する新たな国際的枠組みの必要性を痛感するに至った。
NAFの呼びかけにより、まずはエリシア共和国がその構想に賛同。両国は、特定のイデオロギー(民主主義や社会主義など)を共有することよりも、三大侵略勢力による脅威という共通の危機認識を持つ国家であれば、その国内体制の如何を問わず広範に結集し、実効的な抑止力と対抗力を形成すべきであるとの結論に至った。このような理念のもと、数度の準備協議を経て、太平洋-大西洋戦略協定(PASP)が正式に発足した。その設立は、従来のイデオロギーに基づいた同盟とは一線を画す、新たな国際協力の試みとして注目された。
目的と原則
PASPは、その憲章(または設立宣言)において、以下の目的及び原則を掲げているとされる。
1.集団的安全保障の確立: 加盟国に対する三大侵略勢力からの武力攻撃、またはその明白な脅威に対し、これを全加盟国への攻撃とみなし、個別的または集団的自衛権を行使して共同で対処する。加盟国の領土保全と政治的独立を相互に保障する。
2.侵略行為の抑止と国際的安定の維持: 三大侵略勢力によるさらなる膨張を抑止し、力による一方的な現状変更の試みに反対する。国際紛争の平和的解決を追求するが、それが不可能な場合は、侵略を阻止するための断固たる行動をとる。
3.主権尊重と内政不干渉: 加盟国は、互いの主権、国内管轄事項を尊重し、内政に干渉しない。この原則は、多様な政治体制の国家が参加するための基盤となっている。
4.経済的・技術的協力の推進: 加盟国間における互恵的な経済関係の発展、先端技術(特に防衛、情報通信、エネルギー分野)に関する研究開発協力、戦略的資源の安定供給などを目指す。
5.情報共有と政策協調: 三大侵略勢力の動向に関する情報を共有し、外交政策や安全保障政策において可能な範囲で協調を図る。
組織構造と運営
PASPの最も際立った特徴の一つは、恒久的な中央事務局や軍事司令部といった本部組織を持たないことである。これは、特定の国家や場所に権能が集中することを避け、各加盟国の主体性と柔軟性を最大限に尊重するための設計とされる。
・意思決定
最高意思決定は、加盟国の首脳級または外相・国防相級による定期的な(あるいは必要に応じた臨時の)会合によって行われる。これらの会合は、加盟国間の持ち回りや、特定の課題に応じて最適な場所で開催される。重要事項に関する決定は、全会一致を原則とするが、緊急時や特定の分野における協力については、より柔軟な意思決定プロセス(例えば、関係国のみによる合意や、特定多数決など)が採用される場合もある。北アメリカ連邦とエリシア共和国は、創設メンバーとして、またその国力から、事実上の議論の主導や調整役を担うことが多い。
軍事協力
PASPの軍事協力は、常設の統合軍を持たない代わりに、以下のような形態で実施される。
・合同軍事演習:加盟国軍間の相互運用性向上と連携強化のため、陸・海・空・宇宙・サイバーの各領域で定期的に大規模な合同演習を実施。
・標準化と相互認証:通信システム、弾薬規格、後方支援プロセスなどについて、可能な範囲での標準化や相互認証を進める。
・情報共有:リアルタイムの戦略・戦術情報の共有プラットフォームを構築・運用。
・防衛計画の調整:三大侵略勢力からの脅威シナリオに基づき、各加盟国の防衛計画や役割分担について調整を行う。
・即応部隊の指定:各加盟国は、PASPの枠組みの下で活動する即応部隊(特定の陸海空部隊)を予め指定し、共同作戦や危機対応に備える。
・技術協力: NAFの持つ無人兵器技術(A-10U、CACSSなど)やエリシア共和国の先進技術を、協定の枠内で共有・共同開発する可能性も示唆される。
・経済・技術協力:専門委員会やワーキンググループを設置し、経済政策の協調、貿易障壁の削減、エネルギー安全保障、先端技術研究(AI、宇宙開発、新素材など)に関する協力を推進する。
活動と影響
PASPの設立は、世界の地政学的状況に大きな変化をもたらした。
・外交的圧力:加盟国は、国連などの国際場裡において、三大侵略勢力による侵略行為や国際法違反を一致して非難し、外交的孤立を促す。
・軍事的抑止:大規模な合同軍事演習の実施や、戦略的重要地域への加盟国軍のプレゼンス強化を通じて、三大侵略勢力に対する強力な抑止力を形成する。
・経済的措置:協定に基づき、三大侵略勢力に対する経済制裁や、逆にこれらの勢力から不当な圧力を受けている国家への経済支援を行う場合がある。
・新たな対立軸の形成: PASPの出現は、世界が「PASP対三大侵略勢力」という新たな主要対立軸を中心に再編される可能性を示唆しており、冷戦期とは異なる、より流動的で多極的な国際関係を生み出している。
加盟国
・創設メンバー:北アメリカ連邦、エリシア共和国。
・加盟資格と拡大: PASPは、三大侵略勢力(イベリア連合王国、神鷲連邦帝国、大ゲルマン帝国)のいずれか、または複数から明確な脅威を受けている、あるいはこれらの勢力の膨張主義に反対する意思を持つ主権国家であれば、その国内の政治体制(民主主義、社会主義、その他)やイデオロギーを問わず、加盟申請を行うことができる。ただし、加盟には既存加盟国の全会一致による承認が必要とされる。 (具体的な加盟国リストは、今後の設定によって追加されることが期待される。例えば、三大侵略勢力によって領土を奪われたスラヴ民族革新連盟のような亡命政府の承認やオブザーバー参加、あるいはこれらの勢力と地理的に近接し脅威を感じている諸国などが候補となりうる。)
