Magiscia世界における知的生命体の分布と共存の歴史は、人類のような単一種族による覇権の形成を許さず、多種多様な種族の並存によって組み上げられてきた。これら各種族は、身体的特性、感覚器官の構造、寿命、生殖様式、認知能力、言語体系、魔力適応性など、ありとあらゆるものが異なる生物学的・文化的基盤を有しており、その多様性の根源には地理的隔絶による独自進化のみならず、次元的・異界的干渉の影響さえあるとまで考えられている。
これら種族の分布は完全に均一ではなく、気候帯、地形、あるいは古代の戦争・神話的な災厄の痕跡により、局所的な集中および混住が見られる地域も少なくない。複数種族により構成された共同体は、互いに異なる文化体系を維持しながら、通商・信仰・防衛などの面で協力関係を構築できたものも存在すれば、一方で、価値観・生活の上での利害の違いから軋轢や衝突が絶えなかったものも存在する。今までのMagiscia世界の長い歴史の中で、多様な種族によって支えられた調和と栄華も、種族どうしの軋轢による戦争・迫害・種族淘汰が生み出した衰退も、どちらも多く存在してきた。
ここでは、この複雑なMagiscia世界についての理解を少しでも深めるため、創作活動を実際に行う方々へ向けて、創作に必要になるこれら知的種族の情報を一覧としてまとめている。基本的に項目の作成やその構成は個々人で自由に変更して良いが、他者の項目を無許可で編集することなどは厳禁である。他のMagipediaのページ同様、良心を持って編集を行うように。
人類
北方ファトリ人
ダロマベルク連邦共和国に広く居住する人類種。古代はアルニア大陸南部に生息していたが、部族同士の争いに敗れ、スパテ海を渡ってやってきた。その後ダローマ大陸北部に広く浸透し、ダロマニア王国崩壊のきっかけとなった。
西方コルコタン人
ダロマベルク連邦共和国に広く居住する人類種。古代からこの地に居住しており、独特の文化を形成していた。
トランストール人
ダロマベルク連邦共和国トールラント州国境部付近に居住する人類種。トール川を挟んだ国境の向こう側にも居住している。現在は8000人ほどが居住しており、独特のトールラント語(ルーマニア語)を話す。ファトリ・トール人とも呼ばれる。
古ヘルディエト人
ケメト国内の最多を占める民族。ロギメカイヤに起源を持ち、国土の骨格を為すヘルディエトの神域を民族名とする。
自立心が酷く薄く、巨大構造物の建設や宗教儀式などの集団行動を得意とする。茶髪と赤い目が特徴である他、濃い魔力の影響でY染色体が劣化した影響から中性的な外見と華奢な体躯を持ち、男女問わずケメティックボブヘアーなので性別の見分けがつかないことも多々ある。
他民族からは『働き蟻』という蔑称で呼ばれることがある。
ロギメカイヤ人
古ヘルディエト人から分化した民族の内、島々や北方の植民地域で暮らすようになった方。茶髪。
良くも悪くも職人気質で、技術力の高さと引き換えに交渉を不得意とする傾向がある。コミュ障。
手先が器用で優れた美的感覚を持つため、民芸品を量産して小銭稼ぎをしている。
他民族からの蔑称は『ドワーフ』。
ネフェル人
大陸部に定住した方。古ヘルディエト人から分化した民族としてロギメカイヤ人と対を為している。赤目。
古ヘルディエト人の信仰心をより強化した形で引き継ぎ、数々の神典や神話や神格を生み出した。獣人信仰を始めたのもこいつら。
高い魔術適性と魔力を持ち、これに由来して髪が濃灰色なのが見分けポイント。口が良く周り、文化的背景から他国語にも堪能であることが多いため、宣教師を兼ねた商人をしていることが多い。
他民族から蔑称として『狐』と呼ばれる。
レスティア人
オエスティア大陸に広く居住する人類種。レスティアの名前は神話による。
頭髪や瞳の色に一定の傾向がなくばらつきがある事が特徴。
手先が器用かつ社会性に富み、一つの場所で固まって生活する傾向が他民族より強いとされる。そのため工業の発展や技術革新を度々起こしてきた。
ティリヌス人 (Tirinus)
特徴: 森林地帯に住む民族で、木工や薬草の使用に長けており、自然との調和を重視する。多くは農業を営むが、一部は狩猟民族として生活している。
言語: ティリヌス語(自然音に似たリズム感)
シャリオン人 (Shalion)
特徴: 広大な草原で牧畜を営む遊牧民。強い誇りを持ち、家族や部族の絆を非常に重んじる。馬術に長け、騎馬戦が得意。
言語: シャリオン語(強く、簡潔な音を持つ)
獣人類
サハギン
世界各地に広く分布している魚型獣人で、最も人口の多い獣人の一つとされている。生まれ持った海への適性から漁業や海運業を営んで暮らしている者が多い。
スコルピア(コルコット語/ラテン語)/スコルピエン(ノルトラント語/ドイツ語)
ダロマベルクの南西部、カユース砂漠に居住するサソリ型獣人の少数民族。現在は300人ほどが集落を形成して居住している。また、「スコルピア/スコルピエン」という言葉は同集落のことも指す。
グリーゼオシアン
ケントリカ大陸南東部にルーツを持つ鼠型獣人。
主に南半球に広く居住する。
ネフェル・ネチェル
ケメト在来の獣人群。毛並みの色合いは共通して黒と金のみを有し、比較的高い知能を持った個体が多い。主にケメトオオワシ、スナネコ、ジャッカル、ハヤブサなどに扮する。
古来より信仰の対象とされるが、個体数は少ない。
ミノタウロス/牛頭(華平語)/アピス(ケメト語)
ケントリカ大陸東部にルーツを持つウシ型獣人。発達した筋肉と消化器を持ち、どんなに過酷な環境でも毒のない植物さえあれば生きていけるほどの生命力がある。主に農業を営み暮らす者が多いが、種族特有の屈強な体格を活かし軍人として活躍する者も少なくない。
また、ケメトにおいては信仰の対象となる獣人の一種でもある。
フェルネティ民族(ベルヴィア人・シュレスコバキア人)
クラールカフェルネチアに多く住む兎系獣人。その特異性として「耳を2本とも引っこ抜かれると」生物的に死ぬという性質を有しており、スキンシップ……特に耳に関する領域に関しては極めてデリケートな獣人である。体格は成人でも100cmから120cmに収まるなど極めて貧弱にして幼児的な体格を有する上に、顔面の成長もそこまで無いためにフェルネティ民族以外から見た彼らの評価は「うさ耳がついた幼児」であることが大半である。
妖精類
極地エルフ
ヤーブロキア連邦?のシャルマート自治国周辺に広く居住するエルフ。かつてはルフェラント王国?地域にも住んでいたが、移民によって追い出された歴史を持つ。
ペトラエルフ
ストロゴン=ドミナント帝国のペトラ地方は大森林と共生するエルフ。樹皮を思わせるような肌と身体の各所に寄生しているヒカリゴケが特徴。
数か月間飲まず食わずで動き続けられるという特異な能力を有する。光合成説が有力だが鬱蒼としたペトラ大森林でそこまでの日光を確保しているのかはいまいち不明。
ラズリ・エルフ
同上の各所にて遊牧生活を営んでいるエルフ。起源は不明。
数万年にも及ぶとされる寿命と引き換えに、魔法に関して平凡・繁殖力が弱い・女性しか生まれない*1・出産時の母体死亡率が高いなどといった様々なデメリットを抱える。
ダークエルフ
ケントリカ大陸南東部のナルカ及びリヤンティラにわたる山岳、森林地域に居住するエルフ。暗闇に紛れるための褐色の肌、日光を反射し体を涼しく保つ銀色の髪、高い魔力によって獲得した紫色の瞳が特徴。文化としては独自の精霊信仰的宗教であるウィラニズム、緑色に染められた民族衣装であるアライカルが知られている。
草花妖精
ノティア大陸北部、鎖錠海、ケントリカ大陸の開拓ステップ上に渡って生息する。起源をロギメカイヤの第六弓島に持ち、古代の開拓に伴って居住域を拡大した。他の一般的なエルフ同様弓術に長け、長い寿命を有する。ケメトの諸民族同様駱駝色の髪を持ち、目は髪と同色。ルフェラント王国に占めるエルフの大多数は草花妖精に由来する。
ルフェラントエルフ
上記の草花妖精が起源。北方に移動したため肌は白っぽく、髪は日光を吸収し熱を得るために青色になる。黒はなぜかいない。
過去にルフェラント地域に住んでいた極地エルフを追い出した。
ナキル人 (Nakil)
特徴: 川沿いや湿地帯に暮らす民族。水上生活や漁業が中心で、複雑な水路網を使った建設技術に長けている。そして、もう一つ優れた技術として竣工技術に長けている。商業活動においても優れた才能を持つ。
言語: ナキリウム語(流れるような響き)
エスカラ人 (Escara)
特徴: 厳しい寒冷地帯や山岳地帯に住み、寒冷に適応した文化を持つ民族。皮革や毛皮を使った衣服や住居を作り、食料の保存技術に優れている。
言語: エスカリア語(硬く、重厚な響き)
デニア人 (Denia)
特徴: 商業都市や港湾都市に住む商人民族で、貿易や航海に非常に精通している。多くの異なる文化と接触しているため、異文化交流を重視する。
言語: デニア語(多様な言語要素を取り入れた柔軟な言語)
*2
