メビウス

Last-modified: 2012-02-04 (土) 23:08:40

光、闇の性質のいずれも持たず、世界に干渉されることも認識されることもない虚無の存在
世界に光と闇をもたらすため神より遣わされ、役目を終えた後は永遠の孤独の中にいた
ただ、孤独という概念すら知らなかった彼女は、それを感じることもなかった
しかしあるとき、科学者たちの生み出した観測装置によってメビウスの姿が認識される
観測された姿は、光とも闇ともつかない揺らめく髪を持つ、目鼻の無い少女のものだった
装置を通じて世界に干渉する能力を得た彼女は、これまで変換不可能だった
莫大な無のエネルギーを、ありとあらゆる世界の情報を知るために使った
そして、装置の稼動には限界があり、いずれ再び世界との接点を失うことも知った
世界の姿と孤独の意味を知った彼女にとって、それは耐え難い運命であった
やがて彼女はこの運命を変えるために、世界を一度無に帰し、
自身の存在が他者に認識されるような世界に作り変えようと画策し
自身の生み出した2つの対立概念が対消滅させて、世界を原初の姿に戻そうと考える
こうして彼女は、相対する光と闇、アッカルインとクラインの根源同士の衝突を試み始めた
12/02/04(土)14:19:22 No.7680487