作品001

Last-modified: 2017-05-26 (金) 01:55:17

nemixi


ぼくはぽそいや!フリーのカメラソイヤさ!


「ぼくはぽそいや!ぽそみかながわ!」

そう叫びながら、男は線路(京浜東北線)に落ちた。


と、思っていたのか。
意識が戻ると、そこは雪国だった。


ここについて一か月余り。
食料も底をつき、残るはフリーのカメラソイヤをしていたころのカメラのみになってしまった


フリーのカメラソイヤ。
ぼくは毎日カメラをソイヤする仕事をしていた。
ぼくが持っているこのカメラは、意識を無くす前に、いつも通りソイヤしようとしていたカメラだ。
こんなところで死ぬわけにはいかない。
このカメラがソイヤされるのを楽しみに待っている人がたくさんいる。ような気がする。記憶が定かでない。


ところでソイヤってどういう意味?


それは誰にもわからないんだよ


そして3年がたった。
辺りではゾンビがうろついており、私たちは命からがら学校に逃げ込んでなんとかそこで生活をしていた。


冬の深夜は嫌いだ。4時を過ぎても5時になっても空は暗く、凍えるように寒い。
 
6時のアラームで起きた私は、寝巻きの上にフライトジャケットを羽織り、寝静まった教室をゆっくりと抜け出した。
 
屋上へと足を運び、扉を開くと風が肌に突き刺さる。寒い。
 
胸ポケットから煙草を取り出し、震える手で火をつける。
 
1月の冷気が体中に入り込み、あちらこちらを刺激する。
 
それを何度か繰り返し、頭がすうっと冴えてきた頃、あたりはやっと明るくなってくるのであった。

なんだってクソみたいな世界でフリーのカメラソイヤを自分が職業に選んだのか全く持って理解できない。
 
クソみたいな飯を食い、クソみたいな煙を吸う。そんな世の中をカメラに収めてソイヤすることが、本当にNemixiとの企業提携を現実のものとするのかどうか、私はいささか不安だ。
 
今日の朝飯にありつけるかどうかすら怪しいのに。
 

 

 
冬の深夜は嫌いだが、冬の朝は大好きだ。
 
差し込む朝日に照らされる町を見ながら煙草を吸い、缶コーヒーをすする。
色々な季節の色々な時間が好きだが、私はこの瞬間が一番好きかもしれない。
 
体が起き始めたのか、ぐうと腹が鳴った。
朝食を探しに行こうかと、私は教室へ戻ることにした。
 
カメラソイヤで飯が食えるのか。わたしは疑問だ。


 教室に着くと、何故か教卓に金剛力士像が置かれていた。
「これはスクープだ!!!」
思った私はすぐさまカメラをソイヤしようとすると、金剛力士像が喋った。
「紅茶が飲みたいネー」
私は唖然とした。


金剛力士像にアツアツの紅茶をかけて3分待つと、立派な豚骨ラーメンができあがっていた。
家庭科室で作った石のように硬いパンをスープに浸してやわらかくして食べる。
これが私の朝食だった。
 
しばらくしてパンとスープがなくなり、どんぶりの中には麺だけが残された。
それを持って教室のベランダまで行き、日の光によって動きが鈍くなった10mほど下にいるゾンビに向かってぶっかける。
それをカメラでハイ、チーポソイヤ。
黄色い麺をぶっかけたゾンビを、キャサリンと名付けることにした。


キャサリンは麺を掛けられたことで私に気付き、上を向き、私を見た。
目が……合った。薄暗い、ハイライトの消えた瞳が、確かに私を捉え、数瞬して、キャサリンは校舎へ向かって一心不乱に走り出した。
そして私は、校舎のドアが破壊される音を聞きながら、カメラを持って、屋上へ続く階段を登り始めた。
極上のカメラをソイヤするために……。


階段をのぼると、そこは雪国だった


屋上の床一面にびっしりと生える雪国もやし。
私の腰ほどまでの高さがあった。
その光景に見惚れていたせいか、背後に迫るキャサリンの気配に気付かなかった。
 
「そうか。そういえば、今日は君の誕生日だったね、キャサリン」
 
振り向くと、キャサリンの頭には色とりどりの電飾が施され、てっぺんには大きな金色の星が飾られていた。
メリークリスマス。


キャサリンは屋上の扉をあけたまま立ち止まっていた。相変わらず視線は私に向いているが……何を思って私を見ているのか。私を喰いたいのか、それとも、喰いたくない見た目だったのか。
前者も嫌だが、後者も何故か悲しくなるな。

そのまま動く事はないのかと思われたキャサリンだが、口元がごく僅かに動いている。
呻き声ではない、何かを話している。
「……ソ……メラ」
私は、キャサリンの声をよりしっかり聞くためにジリジリとにじり寄る。
「カ……めら……ソイ……ヤ……」
「……!」
キャサリンは、私に、カメラソイヤされることを望んでいるというのか。だからそのようなアクセサリーまで付けて……。
「わかったよキャサリン」
私は、キャサリンに向かって、カメラをソイヤした。


その瞬間、キャサリンは私に襲い掛かってきた。
何故だ・・・私はしばらく考えた。そして思い出した。
そういえば随分前にキャサリンからラーメンの注文を受けていたではないか。私はすっかり忘れていた。
彼女はカメラソイヤと言いたかったのではなく
「硬めラーメン遅いんやが」
と文句を言うために追ってきていたのだ。


彼女にベランダから落として浴びせたのは、伸びてぐにょぐにょになった麺だった。
それがお気に召さなかったらしい。
彼女はゾンビとは思えないほど俊敏な動きで私の懐に潜りこみ、その色鮮やかな電飾で私を拘束しようとした。
しかし、一歩遅かった。
いや、一歩どころではない。
三年遅かったのだ。
私は懐から一杯のどんぶりを取り出した。
それは、いつの日か約束したラーメンだった。
スープの汁気はすでに無くなり、麺は茶色く変色し、叉焼は小さく固まり、具材だった野菜はひも状に、そして、ナルトは72巻で完結していた。
それを見たキャサリンの動きが止まる。
私はこみ上げて来る感情をどうにか抑えながら微笑み、彼女にこう言った。
 
「ぽそみかながわ」
 




そう言うと、そこは雪国になった。


いや、神奈川県が雪国になっていた。
雪国もやしさえ育たない極寒の地、ここはシベリア。いや、神奈川県だった。
私がぽそみを感じてしまったばっかりに、神奈川県の温暖な気候は失われてしまったのだ。


「ここは……ぽそみかながわか……」


東……ぽそみ神奈川駅は雪で覆われていた。
ぺんぎんがそこらじゅうにいて、かわいい。
正直いってキャサリンよりもかわいかったので、私はキャサリンのことはどうでもよくなり、ぺんぎんにラーメンを与えた。
寒い。神奈川県はもうおしまいだ。神奈川県に含まれていなくて(精神的な意味で)近場の、横浜に逃げなくてはならない。




横浜に向けて歩いている道中、ふとペンギンのことを思い出した。
何かがおかしい。見た目がまるっきし違ったのだ。


そう、あれは、『け○のフレンズ』に出てきたあいつだったのだ!


しかしフリーのカメラソイヤである私が、『け○のフレンズ』なんていう作品の存在は知るはずもない。
果たして何故、私はそんなことを知っているのか。


そんなことを考えている間に、横浜に到着した・・・はずだった。


そう、確かに以前はここに横浜があった。いや、正確には今もある。
しかし、その横浜は私の知っている横浜ではなかった・・・


私がフリーのカメラソイヤとして雪国へぶっ飛んでいる間に、横浜では
”ある~晴れ~た日~のこと~ 魔法少女ふ(自主規制)が~♪”
”限り~なく 降り注ぐ 不可能じゃないわ~♪”
という歌詞でも知られる(知られてない)、あの「審判の日」があったのである。


それ以来、横浜の街はフナムシが覆いつくしてしまったのだ。
そんな故郷を前に、私は漠然と、唯一当時と同じ景色を保っていた、海を眺めるほかなかった・・・


~今回はここまで~
で~で~でででで~ででで~~~~~♪
でででで~っでっで~
でででで~っでっで~
ででででで~で~で~で~~~~♪
夜の水面~に
飛び交うふ(自主規制)が♪
流れ星みた~~~いで
きれ~~~い~~~な~~~のん♪
(以下略)




やめて!魔法少女ふ(自主規制)の生存本能で
横浜市中区を埋め尽くされたらハマっ子の証で横浜市と繋がっているカメラソイヤの人格まで覆い尽くされちゃう!
お願い死なないでカメラソイヤ!今ここで倒れたら、キャサリンやペンギンとの約束はどうなっちゃうの?まだ、港の見える丘公園は残ってる。ここを耐えれば安息の地(オフトゥン )に帰れるんだから!

次回 「カメラソイヤ死す」


そして、カメラソイヤは6年という短い生涯に幕を閉じた。
そんな世界にも、のんのんびより続編が来るらしい。


ここにきて唐突のカミングアウト!
カメラソイヤ、実は6歳だった!?
一体何歳からカメラソイヤで仕事しているのか。そもそも言葉喋ってるけど人間だったのか。


そんなことよりのんのんびより新作アニメ楽しみすぎワロタ
今度のふ(自主規制)はどんな歌詞になってかえってくるでしょうか!