2025年11月1、2日の2日間、近鉄の五位堂検修車庫および高安検修センターで「きんてつ鉄道まつり2025」が同時開催されました。
今年は1日土曜日に五位堂会場、2日日曜日に高安会場に足を運んだのでそれぞれの会場で注目できたポイントなどを簡単に紹介します。

まずは1日の五位堂会場の様子です。
「きんてつ車両写真撮影会」のラインナップは大阪線の本線寄りから志摩スペイン村ラッピングトレイン(5800系DH01)、8A系8A01、8000系L81、12600系NN51、三十三銀行ラッピングトレイン(2050系RC51)の5本でした。

DH01は前日の10月31日をもって奈良線系統での約3年間のラッピング列車としての営業運転を終え、今回の鉄道まつりでの展示後はそのまま五位堂検修車庫での定期検査入場となったようで、ラッピングが剥離される前の最後の撮影チャンスでした。



8A01とL81はそれぞれ奈良線系統向けの新型一般車両とそれに置き換えられる古参車両で、L81に関してはラストランツアーが今月21日に予定されており、有料の撮影会並みに見応えのある並びなのでこちらも貴重な撮影機会だったと思います。


名古屋線系統からはNN51とRC51が駆けつけ、特にRC51は三重県の地方銀行の広告ラッピングにも関わらずここ奈良県でのイベントに登場するという意外な展開でした(笑)
「ポムポムプリン」がデザインされていて人気が高いゆえでしょうか?


五位堂会場の休憩電車にはラッピングトレイン「台北は行こう!列車」の5800系DF11が抜擢されました。
車内で何やら物産品の販売も行われていたようですが、時間がなかったのと車内の混雑ぶりから様子は見られませんでした^^;

車掌体験や運転士体験には1249系VE50、1252系VE64が起用されていて、例年9020系が起用される傾向だっただけに少し新鮮でした。



建屋内では入場していたFW01、VC67、AX03、X27、EH28、Mi31などの車体を確認。
今回の「床下ピット探検」にはとばしまメモリーなみの章のVC67が、「40tクレーンの実演」にはク2727が、「制御器の実演〈マスコン操作〉」にはモ2677が起用されました。


EH28は大阪・関西万博ラッピングが剥離された姿で、Mi31のモ6431は制御装置の機器更新中の状態で置かれていて興味深かったです。

五位堂会場は個人的に今回が12回目の参戦だったこともあり色々と撮影や紹介を省略している部分がありますが、とりあえずここまでとなります。


おまけで1日の五位堂会場での展示後に返却回送されたL81を紹介しておきます。
展示車両は五位堂車庫の夜間留置車両に場所を明け渡す必要があるため、鉄道まつり1日目と2日目の間でも一旦他の車庫に回送されるのが通例となっており、L81は夕暮れ時に八木西口短絡線を経由して橿原神宮前で折り返し大和西大寺まで回送されました。
動画を2本YouTubeにアップしているのでよければご覧ください。
今月21日のL81の高安への廃車回送を兼ねたラストランツアーでは大阪線走行をメインとした経路が予定されており、八木西口短絡線は走行しないのでこの場所では最後の撮影チャンスでした。(厳密には翌日の2日が最後の走行)


ここからは2日日曜日の高安会場の様子です。
今年の目玉は大阪、名古屋線系統向けの新型一般車両1A系の展示で、私が会場に足を運ぶことにした”決め手”でもあります(笑)



展示された編成は搬入されて間もない1A03で、この日は行先表示が13年前に消滅した列車種別である区間快速(正式名称は区間快速急行)を表示していました。
表示器の設定としては未だに残されているようですね。



1A系の特徴である抑速発電ブレーキ用の抵抗器やトイレ周りの床下機器などもじっくり観察することができました。


1A系の奥には更新工事をほぼ終えた1253系VC56がいたほか、隣には入換車の元モ1654が留置されており、約9年前に「青の交響曲」の試験塗装を施された入換車はかなり汚れや色褪せが目立つ状態ではありますが久しぶりに近くで撮影できて良かったと思います。



休憩電車と洗車体験用の車両は例年の傾向通り共に1400系が起用されていました。
休憩電車のFC03はこの日は至って普通な行先を表示していましたが、洗車体験用のFC05に関しては私の”地元行先”の賢島など表示する機会がないような幕を表示していて少し興奮(笑)



この他建屋内には更新工事真っ最中の1249系VE49や座席モケット更新目的で入場していた21000系UL08も確認できました。



新しいイベントとして「もしもの駅へ!夢の行先デザインコンテスト」の表彰式が1435系VW35を使用して行われていて、架線の終端部分を超えていたことから先頭寄りのパンタグラフを下ろしている興味深い光景も見ることができました。
「きんてつ鉄道まつり」は毎年秋恒例の鉄道イベントですが、高安検修センターではコロナ禍の影響で2020年から開催がない期間があり、昨年10月には再び開催されたものの参加を見送っていたため個人的に「6年ぶり9回目」の参加となりました。
今年は特に見どころが多かったように思えたので来年以降の開催や例年春に開催される塩浜検修車庫での内容にも期待したいところですね。
今回の記事はここまでとなります。
