本日(2024年1月16日)、近鉄より2024年3月16日ダイヤ変更のプレスリリースが公開されました。
2021年と2022年はコロナ禍の影響もあって3月以外の変則的な時期にダイヤ変更が行われていましたが、ようやくJRグループと同じ3月に戻すことができたといったところでしょうか。
詳しい内容はPDFでご覧頂くとして、当記事では個人的に気になった点を簡単に解説します。
①【京都線 平日】昼間時間帯の急行の運転本数を1時間あたり3本から4本に増発
あわせて大和西大寺行きを近鉄奈良行きに変更
前回変更で代替なしに削減された平日の烏丸線直通急行に相当するスジで京都⇔近鉄奈良間の急行が増発されるので、需要回復の結果やっと代替が設定されたこととなります。
土休日と同じく運転間隔は不均等ですが、京都駅へのアクセスで見れば土休日よりも向上することとなりますね。
両数に関する言及はないので、現状と同じく一部4両編成も残りそうな気配ですね。
②【大阪線 平日】朝の時間帯に五位堂発大阪上本町行き急行1本を増発
あわせて、区間準急1本を急行に変更
五位堂で急行に化ける列車が計2本増えていよいよ区間急行として運転してもいいくらいですが、今更種別を増やすのはハードルが高いんですかね。
大阪上本町7:50、8:26着と2本とも快速急行が走る時間帯に共存することとなります。
③【大阪線 平日】一部の準急を高安発とし、6両編成から8両編成に変更
これについては、Xのフォロワーさんも朝ラッシュ時上りが6両編成だと捌けなくなっていたと話しており、さすがに少し前のダイヤ変更での6両統一以前の水準に戻すようです。
これにより折り返し下り場面において2020年に廃止された高安での切り離しが復活するかどうかも気になります。
④【大阪線 平日・土休日】10両編成の快速急行をすべて8両編成に変更
一番のインパクトはこれでしょう。
とはいえ鶴橋駅2番線のホームドア設置の準備工事で10両編成のみが停車する位置は手付かずだったりと予兆はありました。
特に現状は所定2+2+VX+W23(伊勢志摩お魚図鑑)の10両編成で運転されている平日3724/8823列車は、鮮魚運搬車両を除いた7両にしか旅客が乗車できなくなります。
収容力の低いVX編成の朝快急運用が減る可能性や、そもそも鶴橋駅ホームドア設置に関連してドア位置の違いにより名古屋線転出となる可能性もあるかもしれません。
快急折り返しの準急も10両編成が見納めとなります。
また、いわゆる2430系GG編成が大阪線に一組(G35+G40)残っていて快急にも充当されていますが、今回の変更で大阪線の必要両数減となれば名古屋線転出も考えられます。
⑤【長野線 平日】 始発列車の運転時刻を繰り上げ
(河内長野5時29分発大阪阿部野橋行き準急を5時24分発に変更)
現在は510列車として古市着発時刻は5:46/5:51となっており、橿原神宮前5:17発の同じく510列車が古市5:48着、連結して運転されています。
変更後の詳しい時刻がまだわかりませんが、河内長野からの列車のみを5分繰り上げても古市で待つことになり、他に古市での接続列車もないので発表された文章のみでは意味不明だなと思いました。
⑥【特急 土休日】大阪難波9時45分発鳥羽行きを9時40分発に変更し、名張、伊勢中川、松阪および五十鈴川を停車駅に追加
(現在の停車駅:大阪上本町、鶴橋、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽)
現状3905列車の甲特急から乙特急への降格(905列車化?)となりますが、名阪乙や京伊に相当する乙特急としては最も停車駅の少ないパターンですね。
2021年変更以降榊原温泉口は全ての阪伊乙が停車していましたが、この列車のみが再び通過となるようです。
こうなると気になるのは臨時の甲特急として度々運転されている4005/4302と4105/4402列車で、2022年変更からは臨時とはいえ甲特急ながら五十鈴川を発着としたり昨年の夏休み期間の平日には五十鈴川停車の上で鳥羽まで運転されたりしていました。
これらも乙特急化される可能性が考えられそうです。
⑦【特急 土休日】賢島行き特急の一部を鳥羽行きとし、多客時は賢島まで運転
現状6903列車と6915列車が対象です。
それぞれ伊勢市からは3901列車と3911列車がほぼ続行で運転されるので妥当な判断ですが、発表された文章によれば6903は大阪上本町9:13発から9:12発に変更となるようです。
また、現状の運用としては6903/7204(所定iL)、6915/7114(所定V4+A4)と賢島折り返しを行っているので折り返しパターン変更や車種変更される列車が出てきそうですね。
先述の鶴橋駅ホームドア設置に関連して大阪上本町地上ホーム発の特急の動向が注目されるところですが、今回の変更では存続のようです。
以上7点が鉄オタ目線で特に注目できたポイントですが、プレスリリースの最後に書かれている「このほか、ご利用状況などに応じて列車の運転本数、運転区間、列車種別、発着時刻などを見直します。」が近鉄ダイヤ変更の最も恐ろしいところと言われており、今回はコロナ禍からの需要回復で増発中心の変更ではあるものの詳しい時刻の判明したら思わぬ変更点が出てくる可能性が考えられます。
気になった内容があればまた記事にしたいと思います。
(2024年1月17日加筆修正)