第五章『竜種・龍種』
龍種 銅龍類 『 宝石鱗のメリュシエアス 』
生態
半人半竜の姿として知られる、強大な竜族の女王。
主として物語や伝説で語られる存在であり、彼女が知られる地域では『人を愛した龍』と言う伝説として知られる。
もっとも、これらの類話は世界各地に見られ、場合によっては事象龍さえもその範疇から逃れないため、「語られるもの」としての格は然程高くは無い。
とは言え、伝説となる程には名のあるドラゴンである故、決してその力を侮ってはならない。
龍としての姿は、全身の漆色の鱗に宝石を埋め込んだ非常に巨大な四足龍であり、小山程もあると言うそれがそのまま『宝石鱗』の異名につながっている。
これらの宝石は恋多き彼女が様々な種族のものから受け取った捧げ物であり、中には宝石以外にも魔法の武具がそのまま鱗に埋め込まれている場合もある。
最後の恋で恋人と死別して以来休眠期に入っており、伝承では今でも喪についている最中なのだと言う。
龍人としては、宝石が砕けた時のような煌きをやどした豪奢なびろうどのドレスを着、濡羽色の長い髪を持った非常に魅惑的な女性の姿を取る。
尚、余談ではあるが、彼女は非常に嫉妬深い上執念深く、裏切った男性を決して許さないのも有名な話。
絶世の美女にこれ以上無いほど愛された者に限られる特権なのだから、その報復はある意味名誉と言わねばならないだろう。
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