No.9@ オンライン

Last-modified: 2025-04-05 (土) 00:53:40
2036年8月32日 ついに新しい法律ができた。
それはインターネット・オンライン法といい、第112第内閣総理大臣である炙火田 佳十夫(アブリビダ カトオ)が二ヶ月もの間言い続けていた政策である。内容は、簡単に言えば、インターネットにおける賭博や詐欺のサイトの利用、及び作成の規制である。法律はまだ作られてすぐなため、まだまだ追加することや改善することはたくさんあるが‥国民はその法律を大いに支持した。おかげで炙火田首相は歴史に残る、初のインターネット法律を作った者として称えられた。

俺の名前は末難 樽志郎(マツガタ タルジロウ)。このカオスな世の中を突き進む25歳のピカピカの社会人だ。今は会社に入って2週間が立つが、仕事にも慣れ、上司や先輩からも可愛がられるようになり、充実した社会人ライフを送っていた。
しかし、ある日某知恵袋サイトで調べ物をしていたところ、誤って急に表示された広告をClick!!してしまったのだ。こうみえてネットサーフィンが大好きな男なので、この手のことはタブを消して一発だったのだが、この広告は違う。そもそもタブ表示がされない…これはアンドロイドのタブレットだ…タスクマネージャーなんてものどうすれば…そのサイトからはこんなことが表示された

お金を5倍に増やしたいですか? 
はい・いいえ

明らかに怪しかったが、面白半分でやってみることにした。どうやら口座番号や、電話番号などの個人情報は何もかもいらないらしい…
このサイトでは、選択した金額を賭け、あたった場合5倍に増え、自宅にそのまま届けられるそうだ。俺は金額を選択できる金額の最大である100億で賭けに賭けた。本当に当たったらもらえるのか、賭けたお金は支払わなくてもよいのか。不安な言葉が脳内を巡回した。
やっと、13回目ほどで当たりが出た。

賞金は500億です。あなたの家へ送りますか?
はい、送ってください・いいえ、結構です

賭けた金額の5倍なので、500億が送られることになる。笑ってしまうほど嘘くさいことだが、一応、「はい」のほうを選んだ。
3日後
俺はとても忙しかった。会社で重要な役目を果たしていた社員が高熱で休んでしまったので、その社員の仕事を皆で分担してやる形になっていた。仕事のことで頭がいっぱいになり、賞金のことなんて微塵も考えていなかった頃、突如、玄関のインターホンが鳴った。
出てみると、誰もいない。ここは、10階建てマンションの6階の部屋だが、階段に一番近い。
ああ、逃げたのか…じゃああの玄関から出てくるはずだな。
そう思い、このマンションの玄関を上から見ていた。すると、暗い紫のネクタイに、遠くからでもわかるほど目立つ首元についている小さな黄色い傷。少し黒っぽいポロシャツを着たスーツの男が歩いてきた。
全然気にしていなかっけど、あの黒いポロシャツのおじさんがやったかもしれないこの大きな箱は何なんだ?家具か?す…っごい重たいぞ…
家の中へなんとかして運び、箱の中を見てみれば、なんと500億がそのまま入っていたのだ。
えっ…偽札じゃないよな…?
ためしに箱の中の一万円札を一枚取り出し、自動販売機に入れてみた。
つ、つかえるじゃないか‥
嘘くさい話が本当だなんて…
俺は副業禁止な会社を辞め、YouTuberを目指した。持っているお金で盛大なことをやり、お金を稼ごうとしたのだ。例えば、スーパーの商品を大量に買ったり、スポーツカーを大量に買ったり…
こんなの、俺だけじゃもったいない…
そう思った俺は、人気がついてきたこのチャンネルでお金の入手方法を動画にした。動画は瞬く間にバズリ、コメント欄で称賛の声や、本当にもらえたという人が沢山いた。
2年後…

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