Centurion Mk. I

Last-modified: 2019-07-22 (月) 20:57:54

A41 Cruiser Tank/Medium tank Centurion Mk.I

shot_019.jpg

史実

1942年11月にチュニジアでティーガーI重戦車と遭遇した英軍は強いショックを受けることとなった。
当時主力であったクルセイダー巡航戦車や、アメリカから供与されつつあったM4中戦車ではまったく歯が立たなかったためである。
更に来るべきヨーロッパ大陸での反攻作戦においては、より多くのティーガーI重戦車やさらに強力な新型戦車との戦闘も予想されたため、これらに対抗しうる戦車の開発が早急に進められることとなった。
これまで巡航戦車と歩兵戦車の二本立てで運用していた例に漏れず、1943年7月から行われたFVRDE(Fighting Vehicles Research and Development Establishment:戦闘車両研究・開発局)での会議で、武装強化に注力した重巡航戦車と、さらに装甲防御力を増した重歩兵戦車の二種類の新型戦車を開発することと結論づけられた。
前者はA41「センチュリオン」重巡航戦車として、後者はA43「ブラックプリンス」重歩兵戦車として実用化されることになる。
薄く、軽量で貧弱だったこれまでの巡航戦車とは異なり、当時のあらゆる独軍戦車に対抗できる17ポンド砲を搭載し、ティーガーI重戦車の8.8cmL56戦車砲に耐える装甲を持つ、まさしく重巡航戦車と呼ぶにふさわしいものとなった。
最大速度は34.3km/hとむしろ鈍足ではあるが、路外の走破性を重視し、長距離の移動はトレーラーを利用するという運用思想に基づいたものである。
第二次世界大戦においては増加試作車6両が1945年5月にベルギーへと渡ったものの、間もなくドイツが降伏したため実戦経験はその後に譲ることとなる。

世界初のMBTなんだし強いでしょ…

実際の運用性の易し難しに囚われないWoTでは走、攻、守のほぼ3点においてのみ評価されるため、このゲームにおけるセンチュリオンの立場はあまり強いものとは言えない。
しかしOQF 20-pdr Type A Barrelの火力はTier8MTとしては申し分ないだろう。APの平均貫徹力は226mmと同格重戦車の正面装甲にも十分対抗できるし、精度は他国のMTよりも良い。
しかし車体を振り回した際の照準拡散は大きく、弾道も距離が離れるほど下に落ちてゆくため、拡張パーツで補ったり、遠距離の狙撃には若干のコツが必要になるだろう。また、DPMもさほど高いとは言えないため注意が必要である。
装甲については車体はまったく頼れるものではないため、その豊富な俯角を活かして隠すべきである。図体がかなり大きいことにも留意してほしい。この車両より小柄なHTはいくらでもいる。
その代り砲塔装甲は最大装甲厚254mmとかなり堅牢であり、ハルダウンでかなり粘り強く戦うことができる。これを活かすためにもマップの把握は必須であり、どのポイントで効率よく車体を隠すことができるかが運用のカギとなると言っても過言ではないだろう。
機動力はMTとしてはやや鈍重である。最高速度は史実と比べても、また過去のバージョンと比べても下駄を履かせてもらっているが、加速が鈍いため射線を横切る際はタイミングをよく見極めたい。
また地味ではあるが、改良砲塔で視界400mに達するため拡張パーツでこれを伸ばすのもいいだろう。大柄な車体のせいか隠蔽は重戦車並に悪いため、少しでも敵に先手を打てるに越したことはない。

 

性能としては尖ったところはないものの、全体的にバランスのよい車両である。射撃機会を逃さず、しっかり狙い、俯角で隠れるといったMTらしい地道な戦い方を心がけよう。
重ねて書くが車体は隠すべきである。ドライバーの横には弾薬庫があるため、場合によっては車体と砲塔が離れ離れになるからだ。