Conqueror

Last-modified: 2019-07-21 (日) 00:40:37

FV214 Conqueror

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史実

FV214「コンカラー」重戦車は、当時のイギリス陸軍としては異例のスペックを誇った車両であった。
搭載砲の120mmライフル砲L1にはAPDSとHESHの二種類の砲弾が用意され、APDSは1000mで437mmの装甲を貫徹し、当時の戦車としてはトップレベルの非常に高度なFCSも搭載していた。
これはFCT(Fire Control Turret)と呼ばれるもので、大きな砲塔のさらに上に備え付けられた複雑な車長用キューポラがその中核を成している。
このキューポラは砲塔とは別個に動力旋回でき、ステレオ式則遠機を備えた車長用照準器により、砲手とは別に索敵と照準を行うことができた。
照準によって捉えた目標に向けて車長が砲塔を操作することもでき、その際は砲手の照準を車長が共有することもできた。
これにより照準の微調整を行い、最終的な発砲は車長と砲手のどちらからも操作が可能だった。
イギリス陸軍は前面に当たるセンチュリオン中戦車の後方支援として、コンカラー重戦車を少数編成に組み込むことを想定していた。
この運用コンセプトは確かに強力ではあったが、汎用性に劣る車両を使い続けることは現場に負担を強いることとなった。
そもそもコンカラーの量産が開始された1955年にはIS-3はおろか発展型のT-10が既に戦力化されていること、センチュリオン中戦車に105mm戦車砲L7が搭載されること、そして対戦車ミサイルといった技術の進歩によりコンカラーともども重戦車というカテゴリが時代遅れとなってしまった。
コンカラー重戦車は全両が西ドイツ駐留のイギリス陸軍ライン軍団に配備され、幸いにも実践を経験することなく1966年に退役した。

めっちゃつよいよ!

史実でもカーナーヴォンをその原型としたように、大まかな運用感覚は前身とほぼ変わりない。
120mm Gun L1A1は単発火力こそ控えめなものの、Tier9でも随一のDPM、精度、照準速度を誇る。
また俯角も10度とハルダウンも問題なくこなし、厚い砲塔装甲が頼もしさに華を添えてくれることだろう。
その攻撃力、砲塔の装甲は問題なく強力なため、ここでは弱点を述べることとする。
まず、車体装甲は正面152mmとカーナーヴォンより強化されているものの、このTier帯では格下の通常弾を弾けるかといった程度である。
車体下部や側面装甲も相変わらず広く薄いため、基本的に地形を活かし車体は隠すよう立ち回るべきである。
機動力は可もなく不可もなく重戦車としては並である。決して快速ではないこと、そして後退速度は12km/hであることから、移動の判断は早めにすることと敵前に突っ込みすぎないこと。奥ゆかしい運用が求められる。
砲塔装甲は全体的に頑強であるものの、車長用キューポラ、砲手用照準器は面積が狭いながらも100mm弱の垂直となっているため、じっとしていると抜かれてしまう。敵と相対する際は車体をこまめに動かすなど、相手の狙いを絞らせない工夫をすべきである。