Cromwell

Last-modified: 2019-06-28 (金) 13:07:46

Cruiser Mk.VIII Cromwell (A27M)

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史実

電撃戦を続けるドイツ軍に対抗するためカヴェナンターとクルセイダーの二種類の巡航戦車が生産されたものの、III号戦車やIV号戦車には火力も装甲も依然として不足していた。
そこでチャーチル歩兵戦車を小型化したA23、クルセイダー巡航戦車を改良したA24、スピットファイア戦闘機に搭載されていたエンジンを戦車向けに改造し搭載したA27の3種類が提案され、そのうちA27が最も高く評価された。
しかし当時ドイツ空軍との戦いのため戦闘機の生産が優先されており、戦車に振り分けるエンジンに余裕がないことから"つなぎ"としてA24巡航戦車がA27と同様の仕様に改造され、巡航戦車Mk.VII「キャヴァリエ」として量産されることとなった。一方のA27巡航戦車もクルセイダー巡航戦車と同様のエンジンを載せ、A27L「セントー」巡航戦車としてとりあえず生産を始めることになった。1943年以降新型エンジンの量産が起動に乗り出すと、A27L巡航戦車は順次エンジンを換装し、また新たに新型エンジンを搭載したA27M巡航戦車「クロムウェル」として3000量が生産された。
当初は6ポンド砲を搭載していたものの、改良型のクロムウェルMk.IVからはアメリカの75mm戦車砲M3を基にしたQF75mm砲が搭載された。機動力もこれまでの巡航戦車から更に向上し、路上最大速度は64km/hにも達していた。のちにサスペンションの負荷を抑えるためにエンジンの回転数が落とされ、路上最大速度は51km/hに抑えられている。
装甲厚は最大で76mmを備えていたがそれでも不足し、増加装甲が施されたクロムウェルMk.VIIからは最大で101mmにも達した。
クロムウェル巡航戦車は1944年のオーバーロード作戦から実戦に投入されたものの、当時イギリス軍の主力はアメリカから供与されたシャーマン巡航戦車が大多数を占めており、機甲偵察連隊が主な配備先となった。

WoTじゃよく見るけどどうなの

第二次大戦最速の名は伊達ではなく、生半可な軽戦車ですら突き放すほどの機動性を持っている。ひとたび重戦車の周囲を回りだせば、一発の被弾も無しに一方的な撃破も容易だ。
この機動性が最も活かされるのは敵の側面、背面に回りこむことだけではない。戦場を東西南北へ駆け回り、窮地に陥った味方を救い、火消し役として回ることだ。一つの前線に縛られてはならない。
チャーチルIを開発しておけば、砲の開発はしなくて済む。砲塔を載せ替えるだけで本来の攻撃力を発揮できてしまう。
しかし、クロムウェルの強さを支えているのは砲ではなく、その速力にある。QF 6-pdr Gun Mk. Vで当面を凌ぎつつ、エンジンを再優先で開発することをお勧めする。
最終砲である75 mm Vickers HVは見ての通りチャーチルとまったく同じであり、砲が大きすぎるのか俯角が控えめになってしまう。
また貫通力こそ十分であるものの、走行時の照準拡散はとても期待できるものではなく、しっかり足を止めなければ敵車両に命中させることもほぼ叶わない。
遠距離での狙撃はというと、精度自体はTier相応であるものの弾速が遅く、ソ連の85mm砲と比べても明らかに山なりの弾道を描くため狙いにはややコツを要するだろう。
装甲はすべて垂直で厚さもないために当たればまず貫徹されるので、防御力はまったく期待しないほうがいい。本車の機動力なら避ける方が容易だろう。

 

中戦車としては圧倒的な機動性に、ついつい敵陣に突っ込んでしまったり、軽戦車の真似事をしてしまうかもしれないが、本車は非常に打たれ弱く、隠蔽もさほど良くない。また視界も広いとは言えないので、味方の援護に徹し、欲をかき過ぎて逃げ遅れることのないようにしたい。