サクリファイス
新潮文庫
著者―近藤史恵

再びサイト管理者の駄文に戻ってしまいました。先週は先輩が古典から書いていましたが、私はやっぱり趣味に走ります。
近藤史恵さんは有名な女流作家なのですが、私はこの一冊しか読んだことがありません汗。この「サクリファイス」は青春ものとサスペンスの融合といった感じ。ただ、サスペンスとしての要素よりはロードレースに励む主人公たちの人間ドラマといった面が大きかったように感じられた。主人公のキャラクターが立ち過ぎないところが良い点でもあり、ややそのせいでインパクトが薄いような気がするかもしれない。私は読後、他の登場人物は思い出せるのに主人公のことはいまいち思い出せなかったりします。ただ、読んでいただければお分かりになるかと思いますが、この作品の主人公の求める主人公像は、そういう人間なのです。エースとアシストの関係、昔のチームのメンバーとの不穏な関係等、「人が人を信じるのは本当に難しい」ことを示しているところも魅力でしょう。