パイロットフィッシュ
角川文庫
著者―大崎善生

あまり切ない系の本を読まないのですが、この著者の本は、借りたサントラに入っていた「アジアンタムブルー」という彼の本が原作の映画のメインテーマを聴くという形で初めて知った。数週間前にその「アジアンタムブルー」を読み、興味が湧いたのでこちらの「パイロットフィッシュ」も読んでみた。
パイロットフィッシュというのは立ち上げたばかりの新しいデリケートな状態の水槽を、安定するまでの間過ごしてくれる魚である。悪く言うと、本命の魚を入れる前の捨て駒である。過去の記憶は忘れることのできない、そして「人は、一度巡り会った人と二度と別れることができない」ということをテーマとした小説。読み終わった後で、昔の友達に連絡を取りたくなった。