ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。
一迅社文庫
著者―朱門優
イラスト―鍋島テツヒロ

再び1年のS君による書評です!一年にS君が何人もいるのでS本君にしておきます笑 ようやく試験も終わって夏休み!!本読まないと!駄文書かないと!!
あらすじ:夏になると必ず水難に合う少年「日輪(たちもりりん)」は既に母親が亡くなっており、家には主人公と母親の再婚相手しかいない。そして主人公はその再婚相手を家族としてみることができない。夏休みに入った彼は、幼馴染で神社の娘である「穂積之宮いちこ(ほずのみやいちこ)」に何年かに一度おこなわれる町の伝統行事、『お見合い」に一緒に参加しようと誘われる。それは二人(三人や四人でも可)一組になって、六日間の間に”見えなくなったもの”を探さなくてはならない。二人はその途中で、けだるそうな少女「アネモイ」に出あう……。
書評:こんにちは。以前、『バカとテストと召喚獣』の書評を書かせていただいた。Sです。あんな出来にもかかわらず、また機会を与えてくださるなんて……。大丈夫なんでしょうかこの部?いや、きっと大丈夫です。逆に考えるんです。こんな僕にチャンスが巡ってくるくらい、安定していると。さて、こんなことばかり言っていても仕方ありません。これを読んでくださってる方の中にはきっと「そんな自虐しなくてもいいのよ」と思ってくださている方もいるはずです。そうですよね、わかりました。もっと自信を持つことにします!さあ、評を始めましょうか。
今回のこの本、自信を持ってお勧めします。前回(バカとテストと召喚獣)のときも似たようなことを言っていた気がしますが、趣が全然違います。この本を読んだ後、自分も何かを忘れてしまったのではないかと、そう考えてしまいました。別に、昔は良かったよね。と押しつけてくる作品ではありません。私自身も、昔はもっとよかったと考えているわけではありません。でも、今もいいけど昔にも思い出がいっぱいあったな、と懐古してみるのもたまにはよいのではないでしょうか。現代を舞台にし、高校生を主な登場人物とする話でこのような気分になれる本当に良い作品です。もっとこの作品の魅力をご紹介したいのですが、ネタばれを警戒してしまって深いところまで紹介できないんですよね。非常に残念です。
世間は間もなく夏休み(これが乗るころにはもう突入しているでしょうか?)、お話の時間もちょうど7月から8月の初め、皆さんもこの本を読んで少しだけ、昔を振り返ってみてはいかがでしょうか。うれしかったこと、楽しかったこと、あきらめてしまった夢、初恋、つらかったこと、かなしかったこと、さまざまなことがあると思いますが、きっとあなたを不思議な気持ちで包んでくれることでしょう。
そんなわけで、今回もライトノベルを一冊紹介させていただきました。もう少しこの本の説明を加えさせてもらいますと、これは2008年、一迅者文庫設立と同時に発売された作品です。そして、2年後にまさかの続刊『ある秋の卒業式と、あるいは空を見上げるアネモイと。』が発売されました。こちらは前巻であまり描かれなかった、主人公と別の町で暮らす彼の義姉妹の話です。もし、『ある夏~』が気に入ったのでしたら、こちらもどうぞ。もちろん、『ある夏~』だけでも、完結している話なのでこれだけでも問題ありません。
それから、実は注意してほしいことが一つありまして、この一迅者文庫というレーベル、本屋さんにないことが結構あるのです。大きな書店ならば間違いなくあるのですが、それでもこの本があるかどうかは保証しかねます。事前に書店に確認してみるほうがよいかもしれません。それか、詳しい友達に聞くとか。インターネットで購入するもの大いにありです。ただ、中身を少し確認してから買いたいという方はそのあたりを注意していただいたほうがよいと思います。
最後に一言、続刊出ないかなあ……。