早春賦
角川文庫
著者―山田正紀

尾瀬トレッキングより帰還。クワガタと仲良くなれた、と思う。
山田正紀氏は主としてSF作家として活躍しているらしいのだが、この作品は時代小説である。
時代物と青春物。二つの側面を持つのではなく、時代物であり青春物であるといったほうが正確かもしれない。江戸時代初期、領主の大久保長安が死んだ直後の八王子を舞台にし、親幕府の千人同心と呼ばれる半士半農の郷士たちが八王子城に籠城するた大久保長安の家臣団と相見える。
主人公の風一は父親を家臣団派に殺されてしまい、幼馴染の山坊や林牙とともに攻城戦に加わる。その前に立ちはだかるのはやはり幼馴染の火蔵と火拾の兄弟。
戦がメインの時代小説ではあるが、さほど生生しい描写もなく、歴史に疎く時代小説素人の私にも読みやすかった。