鉄道員
集英社文庫
著者―浅田次郎

祭が終わると淋しい。晴れ(ハレ)のち褻(ケ)。
私が「鉄道員(ぽっぽや)」を初めて知ったのが小学生の頃。内容は知らなかったけど、大好きな坂本龍一のCDの中に「鉄道員」の映画の音楽があって、energy flowと共に愛聴していた。ちなみに当時は「てつどういん」と読んでいた。
BGMのようなインスト音楽好きの私は音楽を知って、映画を見ないで、原作を読むという流れで本を読むことが案外多い。「ブレードランナー(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)」、「スカイ・クロラ」、「群青の夜の羽毛布」、そしてこの「鉄道員」。原作による先入観、あるいは映画による先入観はしばしば耳にするが、あまり音楽による先入観は聞かない。これでも先入観を排して読んでるつもりだけど、多分出来てない。
「鉄道員」はどんなに辛いことがあっても駅に立ち続ける男のストーリー。彼に訪れる優しい奇跡は、感激屋の私に結構響いた。陳腐と言われればそうかもしれないが、浅田次郎氏の醸す、どことなくレトロな雰囲気は、物語の「ありきたり」を現実の「ありがたい」ことへと変貌させる力があると個人的には感じた。
優しい気持ちを見つめたい方、私のように学祭後で心にワームホールが出来ている方なんかにオススメです。
先週以前の数冊
- アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
- ブンとフン
- ねじの回転
- かもめ食堂
- りっぱな犬になる方法
- スローターハウス5
- 八月の博物館
- 太陽の塔
- プラナリア
- スカイ・クロラ
- ロシアより笑いをこめて
- 新版 大統領に知らせますか?
- 船乗りクプクプの冒険
- 農協 月へ行く
- 神を見た犬
- サクリファイス
- 時計じかけのオレンジ
- パイロットフィッシュ
- バカとテストと召喚獣
- エンド・ゲーム
- ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。
- 告白
- サマーウォーズ
- クローズド・ノート
- デカルトの密室
- 会長の切り札
- 当世・商売往来
- 未来いそっぷ
- 早春賦
- シュレック
- 落差
- 私家版 日本語文法
- T.R.Y.
- ぼくのメシャースプーン
- 淋しいおさかな
- ファウンデーション-銀河帝国興亡史
- 祈りの海