聖い夜の中で
光文社文庫
著者―仁木悦子

皆既月蝕をベランダから乗り出してみたら落下しかけた。危うし。油断大敵。
戦後女流推理小説作家の大家である仁木悦子さんの作品。彼女は幼少期に病気により歩けなくなり、寝たきりの生活の中で小説を書いていった。昭和61年に亡くなった。
クリスマスが近づいてきたので季節物(笑) 推理小説の短篇集。画像検索をかけたら新装版が出てきて少し驚いた。家にあったのは思いの外古かったらしい。
推理小説なので全体として描写が細かいかと思う。言葉遊び的な面は小さく、全体として内容で勝負する作品だった。個人的にはタイトルになった『聖い夜の中で』が一番好みだった。ただし、これは推理小説ではなかったが。短編であるゆえにやむを得ないことであろうが、後半の展開がやや速い。伏線はそつなく回収するが、やや慌ただしく終わる感のするものもあった。とはいえ、少し古めにしては全体的に読みやすい。戦後の女流作家としても推理作家としても礎となった作者の小説は一読の価値があるだろう。
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