AP02

Last-modified: 2022-01-13 (木) 14:00:18

【トレーラー】

  • 「食べる」。
    それは生命の大前提。この世の生者であるならば決して逃れられない原初の罪。
    あるものには至福の娯楽。あるものには切実な義務。またあるものには契約であり、継承。
    ──命のための糧を得る。
    本質は単一なれど、そこに見出す意義はそれぞれ。
    だが、今ここにその行いのすべてを単一の意思で塗りつぶさんとする悪意が迫る。
    自らを食物連鎖の頂点であると嘯く「それ」はすべての「食」を蹂躙せんとしていた!


    ダブルクロスthe 3rd edition――AbyssProject:Case02「おいしくてつよくなる」


    ――ダブルクロス。それは裏切りを意味する言葉。

【ハンドアウト】

  • PC1・羅生門明日良
  • ロイス:佐久間理図 推奨感情 P:任意/N:任意
  • オーヴァードとして覚醒し、マスター寿司とかいう異常者との戦いからひと月あまり。
    あれから大きな事件は起こらず、巻き込まれただけの君の日常を尊重するという赤間支部の方針により、平穏な日々を過ごしていた。
    とはいえ佐久間理図による経過観察、及びレネゲイドの力をコントロールするための訓練は定期的に行う必要があった。
    そんなこんなで赤間支部に通う君だったが、おかげでかがり周りの人間関係にも明るくなってきた。
    特に佐久間理図という人間は、最初はとっつきづらい人間だと思われたがその実誠実な人格の持ち主であることが窺い知れた。
    そんな中でかがりが料理教室に通っているという話題になったのだが、最近多発しているという料理人行方不明事件のことが君の頭をよぎるのだった──。

  • PC2・空地英次郎
  • ロイス:喰道 垓(じきどう・がい) 推奨感情 P:任意/N:任意
  • トンネル崩落事故──否、使徒と呼ばれるジャームたちによる狂宴から5年。
    当然ながらUGNもただ黙って見過ごしていたわけではない。中でも特徴的な存在だった第五使徒を追っていたエージェントがかつて存在していたのだ。
    その名は喰道垓。第五使徒が常に何かを食べ続けていなければならないということを突き止め、その行動パターンから足取りを追い、そしてとうとう第五使徒を追い詰めたという連絡を最後に消息を絶った悲劇の男。
    5年ぶりに動き出した使徒たちに対処するため開示された過去の記録を目に、君はそんな彼へと思いをはせるのだった。

  • PC3・白木健一
  • ロイス:マスター食事 推奨感情 P:任意/N:任意
  • 第55回パクパクモグーン杯。マスター食事が主催する最高の料理人を決める大会だ。
    親友(と主張する)であるマスター寿司を失った彼は、次なる美食を求め新たなお抱え料理人を見出すためにこの大会を開いたのだ。
    そこに集うはいずれも名高き料理人たち。贅を凝らした一級品な食材の数々。そして優勝者に与えられる莫大な報酬と栄誉。
    少しでも調理に携わるものであれば垂涎もののこの状況に、皆の緊張と期待が高まっていた。
    …………まぁ、料理人でも何でもない君には関係のない話なのだけれど。
    気が付くとなぜか君は参加する料理人としてその場に立っていたのだった。
    ────なんで?

  • PC4・コオロギツカサ
  • ロイス:白木健一 推奨感情 P:任意/N:任意
  • ここ数日赤間市で頻発している食料強奪及び、料理人拉致事件。手口にオーヴァードが関わっていることが判明してから君たちはその真相究明に奔走していた。
    運送トラックごと奪い去ったり、ワーディングからのオルクスエフェクトで拉致するなど何とも雑な手口の犯行にしては、妙に手がかりが見つからない。
    そうこうしているうちに頭を悩ませている君の前から、ともに捜査に当たっていたはずの白木健一の姿まで消えてしまうのだった。

  • PC5・逢魔ヶ刻石楠花
  • ロイス:赤間一音 推奨感情 P:任意/N:任意
  • 5年前の事件でサークリーズ・レルフォーと呼ばれ、君の前に現れた男。人生を狂わせたすべての元凶。
    一度だけ見たその顔が今再び君の前に写真という形で現れていた。
    その写真の主は佐久間中。前回の事件でその存在を知った佐久間理図の実の父親だという。
    なぜ今になってから明かしたのかと問う君に、赤間支部長は身内の人間である理図のことを思えばこそ軽々に離せなかったと答える。
    しかし再び使徒と呼ばれる連中が動き出してしまった以上事情は話すべきだと、理図自身からの要請で君たちのチームには開示することにしたのだという。
    重ねてあの事件の裏に隠されていた真実を語る支部長、その話の内容に君は固唾をのんで聞き入るのみだった。

登場人物

宮島かがり

  • 女性・16歳・サラマンダー 中立/善
    • 一人称「わたし」。赤間市の女子高に通う高校生。一部が白く染まった黒髪美少女。メインヒロイン。
    • 対抗種のDロイスを持っており、そのため絶えず自壊とリザレクトを繰り返す肉体に苦しめられ、幼少期から長く病院暮らしを強いられていた。4年ほど前に佐久間理図が主治医となってからは症状が改善し、高校からは学校に通えるまでに回復した。
    • 両親ともに健在だが、現在は親元を離れて佐久間家に住みつつ入院観察状態。「くだらん」等口調に理図と羊の影響が表れている。
    • ジャームが近くに来るとレネゲイドが刺激され、血涙となって表れる。

佐久間理図

  • 女性・24歳・不明 秩序/悪
    • さくまりず。一人称「俺」。染めてくすんだ金髪にやせ細った身体。くまのできた不健康な顔。口癖は「くだらん」。
    • 宮島かがりの主治医。物心ついたことには母はなく、5年前の事件で父を亡くしている。現在の性格になったのは父を亡くしてからであり、周りからは仲の良かった父親を偲んで彼の口調をまねているのだと受け取られている。
    • 5年前はただの学生であったが、父親の死亡後ほどなくして赤間一音の口添えで各種免許や資格を特例で取得。以後はUGN赤間支部特殊レネゲイド研究室室長の任につく。
    • 何を口にしてもまずいと言うが、残したりはしない。
    • かがりについては過剰気味なほどにその身を案じている。

佐久間羊

  • 女性・22歳・不明 混沌/悪
    • さくまよう。一人称「アタシ」。右がケミカルグリーン、左がショッキングピンクの染めたツインテ。髪質モフモフ。豊満な体つき。
    • 佐久間理図の助手。やたらめったらテンションが高く、適当なことばかり口走る。「ひつじちゃん」と呼ばれたがる。
    • 5年前までは地下アイドルをやっていたが、貧困層の親と悪徳な事務所が共謀して全ての借金を押し付けられる。その結果極道に売られかけ、全てに絶望するも偶然通りかかった佐久間理図と出会い保護される。佐久間中が何かしたようで、借金などはその後うやむやとなりその後佐久間家の養女となる。
    • 何を口にしても美味しいというが、割と残す。
    • 手首には自傷痕が多数ある。
    • 佐久間理図に執着している。

佐久間中

  • 男性・享年49歳・不明 秩序/中庸
    • さくまあたる。一人称「俺」。白髪交じりの壮年の男性。口癖は「くだらん」。
    • 考古学者。赤間一音とは旧知の仲であり、UGNの事情も知っている関係者。
    • 5年前のトンネル崩落事故の際に死亡。

サークリーズ・レルフォー

  • 男性・不詳・不明 ―/―
    • 一人称「俺」。覚醒した起源は「始動」。口癖は「くだらん」。
    • 5年前のトンネル崩落事故に「使徒」と呼ばれる者たちとともに現れる。
    • 誰かの手記では「決してかかわってはいけない恐ろしい男だが、不思議と惹かれてしまう魅力がある」と評されている。

マスター■■■■

  • 男性・不詳・不明 ―/―
    • 一人称「私」。スーツ姿の若い男性。 5年前のトンネル崩落事故に他の使徒とともに現れる。
    • 「■■の第三使徒」。

マスター食事

  • 男性・不詳・不明 ―/―
    • 一人称「ボキ」。身の丈5mはあろうかという肥満体の見苦しい男。 5年前のトンネル崩落事故では「大型犬の姿をした第五使徒」が現れる。
    • 「■■の第五使徒」。マスター寿司とは旧知の仲。

マスター寿司

  • 男性・20代後半・オルクス 混沌/善
    • 一人称「俺」または「私」。作務衣にねじり鉢巻きの男。 5年前のトンネル崩落事故に他の使徒とともに現れる。
    • 「飼育の第八使徒」。マスター食事とは旧知の仲だった。
    • 「寿司がすべてを司る寿SHIN世界」の実現を求めて狂気に満ちた行動に走ったマスターエージェント。作中では寿司の構成要素になぞらえ、自らを「シャリ」「ネタ」「サビ」の三人に分け、それぞれ独自に研究を行うことで更なる寿司の高みに昇ろうと目論んでいた。しかし「サビ」が自らの良心、あるいは純粋に寿司を愛する心を凝縮して持ってしまったため、やむなく「サビ」を牢に監禁していた。
    • 魔・グロリアス・ネーター、卑・ラメント・エンガーなどと名付けられた魚の切り身型ビーイングを操る。

用語集

十二使徒

  • サークリーズ・レルフォーの名の元に集う、特殊な役割を与えられた十二人のFHエージェントたち。
  • 5年前時点では第十一使徒まで揃っており、最後の十二人目を探す目的の一環でトンネル崩落事故が起こされた。

使徒のEロイス

  • 本来存在しないはずの衝動に基づいたEロイス。

衝動:飼育のEロイス

  • 共通規格・突貫成長(ブロイラー)
    • 衝動判定後発動。発動時、PC全員の浸食率をPCの内最も高い数字に合わせる。
      この処理は毎ラウンドクリンナップ後にも行われる。
  • 生命け簀(ストレンジステイブル)
    • 結界能力。被ダメージ減少、与ダメージ減少。
  • 規格調整・危機分析(ハザードアナリシス)
    • 被攻撃対象キャラを自由に選べる。

アビスエフェクト

  • 使徒たちが用いる特殊なエフェクト。

保菌者(ホルダー)

  • 謎の注射を打たれた逢魔ヶ刻を指して用いられた呼び名。