AP03
Last-modified: 2022-02-13 (日) 20:34:49
【トレーラー】
- ――使徒。
それは選ばれしもの。それは意思を伝えるもの。
それは役割を持つもの。それは始まりを告げるもの。
一つの意志から分かたれた十二の悪意。
それぞれの至上命題を背負った十二人は、
その悪意の成就と救世主の復活のためにこそ、その席に就く。
そして語られる、彼らの「はじまり」。
使徒とはそも、なんだったのか――
ダブルクロスthe 3rd edition――AbyssProject:Case03「最初の晩餐」
――ダブルクロス。それは裏切りを意味する言葉。
【ハンドアウト】
- PC1・羅生門明日良
- ロイス:宮島かがり 推奨感情 P:任意/N:任意
- マスター食事による騒動からひと月あまり。かがりの体調は芳しくなかった。
マスター食事に寄生されたことによって、彼女の体内のレネゲイドバランスは著しく乱れ、
その影響でかつての症状がぶり返してしまったのだという。
容体を心配しながら帰路につく君の元に招かれざる客が現れ、かがりのことを問うて来るのだった。
その名はマスターマスター。恐るべき第三の刺客。
- PC2・空地英次郎
- ロイス:マスターマスター 推奨感情 P:任意/N:任意
- マスター食事の一件後新たな敵の襲撃を警戒して、君は支部長の命で羅生門を密かに護衛していた。
ひと月ほど続いた退屈な任務。肩の力とともに緊迫感も薄れ始めるころに、その男は現れた。
第三使徒、マスターマスター。奴はスーツ姿のどこにでもいそうなその風貌に反して、異様な力を以て君たちを追い詰めるのだった。
- PC3・白木健一
- ロイス:ジャンジャック・フレイン 推奨感情 P:任意/N:任意
- ヤラカシンがまたやらかした。
新たな人脈を築いてやると息巻いてしばらく姿を見せなかったかと思えば近隣の不良グループを従えることに成功したという。
しかし、そのたまり場に使っていた廃工場に突如謎のオーヴァードが現れ、
あっという間にヤラカシンたちはのされてしまったのだ。
「UGNの人間を連れてこい」と命じられたヤラカシンは息も絶え絶えに君へと助けを求めに来たのだった。
仕方なく廃工場へと訪れた君たちは、そこで異様な風体の「使徒」を名乗る男──ジャンジャックと遭遇する。
なんでも男は自分が何の「使徒」だったのかさえ忘れてしまった記憶喪失者で、UGNに助けを求めたいというのだが……。
- PC4・コオロギツカサ
- ロイス:ビネ・ムジコ 推奨感情 P:任意/N:任意
- ビネ・ムジコ。マスター食事の一件で敵対したFHエージェントの一人だ。
だが今の彼女はどういうわけかUGNの一員として所属している。
佐久間羊の説得によって改心したのだと語り、支部もそれを受け入れたようだが、どうにも信用が置けない。
このひと月あまり彼女の監視を続けていたのだが、とうとう動きを見せた。
ビネはなぜか白木たちを尾行し、廃工場へとその姿を消したのだった。
- PC5・逢魔ヶ刻石楠花
- ロイス:佐久間羊 推奨感情 P:任意/N:任意
- 佐久間羊。
マスター食事の能力によって君が生死の境をさまよった際不可解なことを口にし、
またビネ・ムジコというFHエージェントを傀儡にせしめた得体の知れない女性。
その異様な不気味さから、マスター食事の一件以来接触を避けていた相手だったのだが、
どういうわけだか今こうして向かい合って食事をする事態になってしまっている。
経緯に関してはどうでもいいことなのだが、驚くべきは持ち掛けられた彼女の話だった。
「サークリーズ・レルフォーは生きている。自分の目的は奴を殺すこと。どうか協力してほしい」と──
登場人物
宮島 かがり
- 女性・16歳・サラマンダー 中立/善
- みやじま・かがり。一人称「わたし」。赤間市の女子高に通う高校生。一部が白く染まった黒髪美少女。メインヒロイン。
- 対抗種のDロイスを持っており、そのため絶えず自壊とリザレクトを繰り返す肉体に苦しめられ、幼少期から長く病院暮らしを強いられていた。4年ほど前に佐久間理図が主治医となってからは症状が改善し、高校からは学校に通えるまでに回復した。
- 両親ともに健在だが、現在は親元を離れて佐久間家に住みつつ入院観察状態。「くだらん」等口調に理図と羊の影響が表れている。
- ジャームが近くに来るとレネゲイドが刺激され、血涙となって表れる。
- 人の痛みや病状を肩代わりできる性質を持ち、マスター食事の規制能力をすべて自分に移し替える芸当をやってのけた。
佐久間 理図
- 女性・24歳・不明 秩序/悪
- さくま・りず。一人称「俺」。染めてくすんだ金髪にやせ細った身体。くまのできた不健康な顔。口癖は「くだらん」。
- 宮島かがりの主治医。物心ついたことには母はなく、5年前の事件で父を亡くしている。現在の性格になったのは父を亡くしてからであり、周りからは仲の良かった父親を偲んで彼の口調をまねているのだと受け取られている。
- 5年前はただの学生であったが、父親の死亡後ほどなくして赤間一音の口添えで各種免許や資格を特例で取得。以後はUGN赤間支部特殊レネゲイド研究室室長の任につく。
- 何を口にしてもまずいと言うが、残したりはしない。
- かがりについては過剰気味なほどにその身を案じている。
佐久間 羊
- 女性・22歳・不明 混沌/悪
- さくま・よう。一人称「アタシ」。右がケミカルグリーン、左がショッキングピンクの染めたツインテ。髪質モフモフ。豊満な体つき。
- 佐久間理図の助手。やたらめったらテンションが高く、適当なことばかり口走る。「ひつじちゃん」と呼ばれたがる。
- 5年前までは地下アイドルをやっていたが、貧困層の親と悪徳な事務所が共謀して全ての借金を押し付けられる。その結果極道に売られかけ、全てに絶望するも偶然通りかかった佐久間理図と出会い保護される。佐久間中が何かしたようで、借金などはその後うやむやとなりその後佐久間家の養女となる。
- 何を口にしても美味しいというが、割と残す。
- 手首には自傷痕が多数ある。自傷痕からあふれた自分の血を利用してかがりの体内に潜んだマスター食事を拘束して見せた。
- 佐久間理図に執着しており、「ごほうび」と称して彼女の首を絞める時間を貰っている。
- 糸のようなものでマスター食事をそのアジトごと縛り上げ引きずり出したり、かがりに寄生したマスター食事を引きずり出す能力を見せている。
佐久間 中
- 男性・享年49歳・不明 秩序/中庸
- さくま・あたる。一人称「俺」。白髪交じりの壮年の男性。口癖は「くだらん」。
- 考古学者。赤間一音とは旧知の仲であり、UGNの事情も知っている関係者。
- 5年前のトンネル崩落事故の際に死亡。その際、「サークリーズ・レルフォー」と呼ばれ、3人の使途を率いていた。
赤間 一音
- 女性・42歳・不明 中立/善
- あかま・かずね。一人称「あたし」。セミロングの落ち着いた風貌の女性。
- UGN赤間支部の支部長。
- 5年前のトンネル崩落事故の際、夫と息子を失っていると語る。
握 芽士郎
- 男性・15歳・不明 混沌/善
- にぎり・めしろう。一人称「俺」。
- ここは寿司型レネゲイドビーイングが数億年分の時空加速を受けた果てに生まれた世界「ニギルヴァーナ」。
彼はそこにある第一中央銀シャリ学園高等部所属だ。「寿司職人に在らずば人に在らず」。こうした特権意識が蔓延しているこの世界で身を立てるためには寿司職人になるより他にない。最下層のスラム街出身の彼は血のにじむような努力を経てこのエリート校へと辿り着いた。だがそこで彼を待っていたのは中等部から英才教育を受けたエスカレーター組と呼ばれる連中による陰湿な差別だった。
だが、自身を育ててくれた年老いた養父のためにもくじけてはいられない。彼らは退学をかけて勝負を挑んできた、同じ一年のトップ生徒巻屋祝詞(まきや・のりと)との勝負のため、モリブドヘイヘイ(水棲生物。足が九本のもののみを指す)を捕獲するのだった。
- そんなときである。マスター寿司への抑寿司力として召喚されたのは。
そこで出会った友のために惜しげもなくモリブドヘイヘイを調理してしまった芽士郎だったがその後なんやかんやあって巻屋に己の腕を認めさせ、退学の危機を脱することに成功したのだった。
その後も降りかかる数々の騒動。学園の理事長のみが知っている芽士郎と巻屋の血縁関係を巡る因縁、そして当人たちを差し置いて深まっていくエスカレーター組と高等部編入組との溝。業者と癒着し、腐敗した学園首脳陣や、職権乱用も甚だしい生徒会たち。さらにはこの世界を支配している大いなる意思、マザー・グンカーンの魔の手はすぐそばにまで忍び寄っていて……?
- とまぁそんなこととは一切関係なくマスター食事の事件でまたも召喚されてしまった彼だった。仲良くしてあげてください。
備根 無地子
- 女性・22歳・不明 中立/悪
- びね・むじこ。一人称「私」。栗色の髪の毛を持つどこかで見たような女スパイ。
- 「人生無事故無違反ゴールド免許」が座右の銘のFHエージェント。マスター寿司の死を受けて暴走を始めたマスター食事のお目付け役として第二使徒から派遣された。
- 失われた第八使徒マスター寿司の「飼育」のアビスを回収するためにマスター食事(喰道垓)の暴走を利用してUGNから脅し取ろうとする。
が、佐久間羊に目を付けられ、彼女の能力により傀儡と化す。
ヤラカシン 屋良 戒人
- 男性・18歳・オルクス 混沌/中庸
- やら・かいと。一人称「俺」。チャラ男。
- フリーターの野良オーヴァードだったところ、そうとは知らずにFHの勧誘を受けてマスター食事の部下となった。死ぬほど後悔した。
- レネゲイド事情にはまったく詳しくなく自身を選ばれた存在だと思っていたが、化け物ぞろいのFHを覗いてあっさりと心が折れたので現在UGNの見習い中。
サークリーズ・レルフォー
- 男性・不詳・不明 ―/―
- 一人称「俺」。覚醒した起源は「始動」。口癖は「くだらん」。
- 5年前のトンネル崩落事故に「使徒」と呼ばれる者たちとともに現れる。
- 誰かの手記では「決してかかわってはいけない恐ろしい男だが、不思議と惹かれてしまう魅力がある」と評されている。
- 佐久間中が出会った「彼」。佐久間中を指して使徒が呼んだ「サークリーズ」。羊が理図を指して呼んだ「サークリーズ」が確認されている。
- 使徒たちが「救世主」として崇拝する人物。マスター食事は「自分よりもはるかに完全な永遠を体現している」と評した。
ヘリアム・グロウディー
- 「見所のあるもの」の一人。手紙のやり取りをしていたが娘に殺害される。
アスト・クロフェル
- 「見所のあるもの」の一人。とっくに弟に殺害されている。
ユウコ
第一使徒・マスター■■■
- 不明・不詳・不明 ―/―
- 一人称不明。容姿不明。第二使徒と第三使徒は「裏切り者」として扱っている。
- 「■■の第一使徒」。
第二使徒・マスター■■■■■■ ゲルトリー・レイガンス
- 男性・不詳・不明 ―/―
- 一人称「儂」。杖をついた老人。ビネ・ムジコ、ヤラカシンをはじめとしたFHへの人材派遣組織の長であり、会長と呼ばれている。
- 「■■の第二使徒」。
第三使徒・マスターマスター 増田 益矢
- 男性・不詳・不明 ―/―
- ますだ・ますや。一人称「私」。スーツ姿の若い男性。 5年前のトンネル崩落事故に他の使徒とともに現れる。
- 「■■の第三使徒」。
第五使徒・マスター食事
- 男性人格・製造後約20年経過・ブラムストーカー 中立/中庸
- 一人称「ボキ」。身の丈5mはあろうかという肥満体の見苦しい男。 5年前のトンネル崩落事故では「大型犬の姿をした第五使徒」が現れる。
- 「寄生の第五使徒」。マスター寿司とは旧知の仲。
- 本来の一人称は「私」。その正体はアビスレネゲイドによって自我を得た血液製剤の一種を元にしたレネゲイドビーイング。他者に投与されることで宿主を食欲に溺れたジャームへと変貌させ、摂取した栄養素や知識、能力を自分の糧として成長する生命体。宿主が倒される際、より強い者の肉体へと乗り移り続けることで不死を体現し続けた寄生虫の如き存在。本編では建造物を自ら生み出せる喰道垓を宿主としており、その能力でさらった料理人たちを働かせ、退廃の限りを尽くしていた。
第八使徒・マスター寿司 陣笠 紫
- 男性・20代後半・オルクス 混沌/善
- じんがさ・むらさき。一人称「俺」または「私」。作務衣にねじり鉢巻きの男。 5年前のトンネル崩落事故に他の使徒とともに現れる。
- 「飼育の第八使徒」。マスター食事とは旧知の仲だった。
- 「寿司がすべてを司る寿SHIN世界」の実現を求めて狂気に満ちた行動に走ったマスターエージェント。作中では寿司の構成要素になぞらえ、自らを「シャリ」「ネタ」「サビ」の三人に分け、それぞれ独自に研究を行うことで更なる寿司の高みに昇ろうと目論んでいた。しかし「サビ」が自らの良心、あるいは純粋に寿司を愛する心を凝縮して持ってしまったため、やむなく「サビ」を牢に監禁していた。
- 魔・グロリアス・ネーター、卑・ラメント・エンガーなどと名付けられた魚の切り身型ビーイングを操る。
マスターデマゴギー
マスターコミュ障
- マスター食事をして、恐ろしい相手と称される使徒たち。
用語集
十二使徒
- サークリーズ・レルフォーの名の元に集う、特殊な役割を与えられた十二人のFHエージェントたち。
- 5年前時点では第十一使徒まで揃っており、最後の十二人目を探す目的の一環でトンネル崩落事故が起こされた。
01:■■
02:■■・マスター■■■■■■・ゲルトリー・レイガンス
03:■■・マスターマスター・増田 益矢
04:■■・
05:寄生・マスター食事
06:■■・
07:■■・
08:飼育・マスター寿司・陣笠 紫
09:■■・
10:■■・
11:■■・
12:■■・
使徒のEロイス
衝動:飼育のEロイス
- 共通規格・突貫成長(ブロイラー)
- 衝動判定後発動。発動時、PC全員の浸食率をPCの内最も高い数字に合わせる。
この処理は毎ラウンドクリンナップ後にも行われる。
- 生命け簀(ストレンジステイブル)
- 規格調整・危機分析(ハザードアナリシス)
衝動:寄生のEロイス
- 撃破感染(マリス・インヘリタンス)
- 寄生増殖(アビサル・クローニング)
- 原理搾取(スクワンダー)
- クリンナップごとにPC全員のロイス一つをタイタスに強制変更。
浸食率1d点追加することでこの効果を防げる。その場合、増えた浸食率分だけマスター食事のHP回復。
アビスレネゲイド
- 深淵種。通常のレネゲイドとは異なる進化を遂げた亜種ウィルス。
感染力が非常に低く、直接投与されたとしても適合しなければすぐに死滅してしまう。
アビサルオーヴァード
- アビスレネゲイドによって力を得たオーヴァード。現在は十二使徒を名乗り暴れている。
- 「飼育」「寄生」などの通常とは全く異なる衝動によって覚醒し、ジャームの場合Eロイスもその衝動に準ずる。
アビスエフェクト
保菌者(ホルダー)
- 謎の注射を打たれた逢魔ヶ刻を指して用いられた呼び名。
- その実態はアビスレネゲイドの適合者、およびアビスレネゲイドに感染しつつもアビサルオーヴァードへと変貌していないもののこと。第二話時点では羅生門明日良も該当している。