全作品レビューさん/第4回1回戦感想

Last-modified: 2016-02-15 (月) 19:00:55

※原文(テキストファイル)


全作品レビューさんの第4回トナメ感想

■裏サンデー第4回連載投稿トーナメント 1回戦全参加作品の3行感想
※なるべく好き嫌いでは評価しないようにしてるけど、ギャグや4コマに関しては好みが強く出ています。
※ページ数を指定してる場合は表紙・見開きを1ページと換算してます。つまりファイル順。

第4回/1001 『6歳大人(妄想編)』

前回同様カラーに意味は特に無く画力の低さを隠すためでしかない。だが前回同様、話の構成は非常に上手い。ひねった

設定で文章量もあるにも関わらず、すんなりと読み易い。ネーム力があり上手い。副題の通りプロローグで終わっている
.のも前回同様だが、今作は設定が面白いので次にどう出るか非常に興味を引かれるいいツカミ。続きが読みたい。

第4回/1002 『貝殻物語』

味のある画風で雰囲気がある。前回は画面密度などに難を感じられたがマンガとしての完成度が上がっていて成長を感じ

られる。展開も上手いが「いつの話をしている?」は繋がりが悪い。次回予告は余計な気もするが無いと読み切りとしか

見られなくなる。ページ数の余裕もあるので出来れば内容に盛り込んだヒキにして欲しかった。その実力はあるはず。

第4回/1003 『Zoo Gang Orchestra』

非常にアイディアが良く、しかもそれがそのままタイトルになっていて語感もいい。若干文字が小さく読み辛いが他には

特に難も無くマンガの技術もあり上手い。ただケモノ系は需要が多そうで意外とニッチなので商業狙いはかなり厳しい。

人間混在の世界設定なら主人公に人間を据えるだけでも狙い易くなるが、そういう作品を目指してはないだろうし…。

第4回/1004 『OZNO』

少しクセのある絵柄ながら画力はそれなりにある。だがマンガの見せ方が下手。コマ割も上手くないが、特にセリフ配置

が致命的に悪く、非常に読み辛い。オズノは小難しいことを並び立てるキャラだと割り切れるが、他のキャラも長文が

多い。またフキダシ内にカッコ付きのセリフがあったりとマンガ的セリフセンスが無い。設定は面白そうなんだが…。

第4回/1005 『となりのゴリラ』

コマ割があまり上手くなく、人物の顔もほぼ同じ向きばかり。だが構図などが良く、マンガを見せる能力がある。

取り合えずゴリラを出しておけば面白くなる…と言って過言ではないが、一発ネタの色が濃いので、この先いかにゴリラ

以外のキャラで魅力を出せるかに掛かっている。とは言えゴリラとメスゴリr…響子との絡みはベタながら面白い。

第4回/1006 『theEND』

前作のリメイク…と言うと聞こえがいいが、かなりのコマを使い回し。再構成によって冗長だった現実パートがすっきり

した点は良いが、全体の話作り自体が今一つで見せ方にも成長が見られない。編集が上手い訳でも無くむしろセリフや

展開の繋がりの悪さが前作より誇張されている。前作を知らずとも手抜き感が見透けてくる。ラスト3pはヒキに不要。

第4回/1007 『ONIMESSIAH』

背景は上手いが人物の線にタッチが無く単調。そこを勉強すれば格段に見栄えが良くなるはず。ミセルの格好良さは良く

描けているもののその存在が話に繋がっていないのは、流れが悪くないだけに残念。導入部分を生かす話が欲しかった。

ミコトは序盤でタケルと呼ばれていて名前の扱いが分からない。ゴッツがどう見ても突然現れた岩を斬ってる…。

第4回/1008 『アクターズ・ハイ』

学園もの・演劇ものとしていい雰囲気を出せていただけに、そこまでを裏切る展開としてはヒキが陳腐。もう少し続けて

演劇とどう話が絡んでいくか、出来れば怜香が演劇に興味を持つところまでは欲しい。演劇部のヒーローショー的演目は

4pで良くまとまっている。3~4pのナレが三人称なのは良くない。2pは先の展開の告知として良いが表紙前のほうが。

第4回/1009 『カドゥルの穴』

後半の仕上げが間に合ってないのは残念だが非常に説得力のある画力で伝奇もの的な雰囲気を良く出せている。展開の

見せ方も良いがこの手の作品で話を伝えるには20pは短すぎる。不穏な空気だけで話を引っ張れるほどのパワーは出せて

なく、話がこれからというところで終わっているだけ。もう少し話に引き込まれるエピソードを盛り込んで欲しかった。

第4回/1010 『MIMIC』

冒頭のPCの件はラストと繋がってるようだがもう少しはっきりと繋がりを描いて欲しかった。絵はそれほど上手くないが

構図に変化を出して描けていて読み易い。良く分からない状況が良く分からないまま進んでいくのに、話に引き込まれる

のはネームが非常に上手いため。マンガを描く上で重要な部分に充分に力があるので、それ以外の技を磨いて欲しい。

第4回/1011 『虎の髭を捻る』

人物の描き方に味はあるがキャラの魅力は出せてない。コマ割・セリフ配置の悪さや展開の繋がりの悪さで読み辛さが

目立つ。全体的に文章が設定を語ってるだけになっていて面白みが無い。ハッタリの効いた良いアクションシーンを

描けているが単調でメリハリが無い。描き慣れてるような慣れてないような不思議な印象。カラー2pはインパクトある。

第4回/1013 『ソルトドールは舞い踊る』

面白い設定ではあるが情報の見せ方が上手くない。またそのせいもあり展開がご都合的。初野の発言から具現化は一般に

知られたもののようだが、ならばそれに基づいた世界背景であるはず。単にリョーマが凄いというだけの話で、世界が

見えてこない。p数ギリギリで見せたいものを見せ切ってはいるが分かり易さに欠ける。上手いことは上手いんだが…。

第4回/1014 『メンフレ』

最初の2pは後と全く繋がってないのに意味ありげで興味を誘うが、やはり何かしらの繋がりが分かるところまで描いて

欲しかった。また3p目も結局誰の視点か分からずじまいなので、むしろこちらのほうが要らない。タイトル後は若干説明

臭さはあるものの良い展開でまとまっているが、話が動く前に終わってしまっている。田中先輩の件を軽く流しすぎ。

第4回/1015 『ヒナノミクス』

情報の出し方が上手く、コマ割・構図、展開の緩急など総合的にマンガを読ませる能力が高い。また荒唐無稽な設定を

ファンタジーにならずに描けている。ただ陽菜の魅力を描くことに注力しすぎた話で、綺麗にまとまっているが次以降の

面白さが見えづらい展開なのは惜しい。6年以上議員をやってたのに漢字読めなさすぎだろ…というか何歳なんだw

第4回/1016 『晴れ時々ばけもん』

篠崎さんがひたすら可愛い。照れてる顔や笑顔が凄くいい。だが黒雨は続きを読む気を無くさせるほどキモすぎる。最後

の藤森のブサイクさもあまりネタには繋がってなく、味ではあるがキャラデザのバランスが悪い。途中のツッコミに若干

冴えが無い。また読み切りとしてならいいが連載を意識するならどこかの誰かではなくツッコミ役を置いて欲しかった。

第4回/1017 『二人は旅の途中』

もはやお馴染み。今回も相変わらず、雰囲気のある水彩と効果的な付箋が面白く、見ているだけで楽しい稀有な作品。

淡々とした展開と独特のテンポは一朝一夕では得難いセンスを持っていて、笑いにもなっているし本当に素晴らしい。

今回から横書き左開きになったが海外展開も視野に入れるようになったのだろうか? 海外で不条理ネタは難しいが…。

第4回/1018 『DRILL HEATS』

題材こそ独自性はあるが相変わらずのベタ展開。だがそれでいい。模倣から入って腕を上げることも過程として大事。

45Pできっちり1話としてまとめているし、展開も描けている。前回から画力の向上は全く見られないが、こちらは

練習していれば少なからず必ず上手くなるものなので、成長を見せて欲しかった。向上心を持って数をこなしていこう。

第4回/1019 『はい!超女子的な日々。』

コミPO作品には基本的に厳しいが、これはある意味使用の必然性がある。ただそのアイディアはいいものの結局

「コミPOで適当に遊んでみました」の域は脱してない。ギャルゲの会話シーンみたいな絵をただ続けているだけで

画面の面白さが全く無い。その辺の工夫が欲しかった。鈴ちゃんはオリジナリティーを出せていて、しかも可愛い。

第4回/1020 『コバンザメン』

絵柄は個性があって悪くない。しかし上手く誤魔化してはいるが「背景を変化させない」話の展開に縛られていて

構図の変化も無い。誤魔化す方法を探すのではなく基礎力をもっと付けるべき。コマ割にもおかしなところが多い。

話自体も上手くなく、登場人物の行動が唐突で何を考えてるのか分からない。ス・ベールの登場に全く意味が無い。

第4回/1021 『くだらないのはすきか?』

ネタに統一感が無い。人間のネタは殆どが今一つ。擬人化したものは面白い、というよりホンワカするネタが多くて

気に入った。うさぎとかめの微笑ましさがいい。タスマニアデビルちゃんのたくましさに惚れる。木のホモワラタ。

タンスのドジッ娘も可愛い。ただ主人公ネタはすべってる。ギャグは好みが大きく出るので評価が難しい…。

第4回/1022 『きげきてきかんそく』

四コマはネタも大事だが意外にキャラも大事。例え絵に自信が無いとしても出来るだけ棒人間的なキャラにはせず

なにかしらの個性をつけて欲しい。そうすればネタはイマイチでもキャラの個性で押し切れる場面も出てくる。

そういう意味で唯一ジョンだけは良かった。いきなり「ガラスの十代」を引用してるのは不覚にも笑ったw

第4回/1024 『pereat mundus』

マンガになってない…ことなど問題無い、と思わせるほどには厚塗りも上手く無い。そもそも11pしかなく規約違反。

本来なら載らないはずの作品。それでも取り合えず内容の評価を…と思っても特に語ることが無いほど内容が無い。

単にシーンの羅列。もしかしたらミスでページが歯抜けしてたりするのか?と思ってしまうがそういう訳でも無さそう。

第4回/1025 『ショゴスの償い』

まさか描き文字のせいでここまで読み辛い作品があるとは…。アメコミでもここまで多用してるものは読んだこと無い。

前作は線のメリハリが無く読み辛かったが、そこはかなり改善されている。だが構図どころか画面自体がひたすら単調。

同じページを繰り返し読んだのかと錯覚するほど。画面が飽きない工夫を。ルートの語尾はギャグにしかなってない。

第4回/1026 『逢魔ヶ時で再会しましょう』

皆勤で今まで散々「少女誌的印象」と書いてきたが随分それが無くなった。だが今回はそれ以前に見せ方が良くない。

志信=観覧車自体というのはこの話の中で最大のポイントなのに、それが全く強調されていない。また「付喪神」とは

どういうものかという説明が無いことも悪印象。折角の志信の設定を軽く扱っていて、全く話の乗れない。残念。

第4回/1027 『斜陽の夢は』

皆勤で今までずっと清書が見たいと思ってた。描き込み量が素晴らしくちゃんとSF感がある。仕上げ切って欲しかった。

構図も非常に良くなった。過去の記憶を…→さっき見てた夢、のノリも楽しい。それだけに18pと短いことが惜しい。

割とベタネタなので話の個性が分かるところまで描いて欲しかった。主人公ちょっと独り言多すぎ。うんこー!

第4回/1028 『マグロと女と殺人鬼』

前回「成長が早そう」と書いたが本当に画力がかなり成長している。描き文字も良くなった。とはいえ構図など要勉強。

赤字でコマ内にカウントダウンを書き入れるのはインパクトはあるが、10秒前以外が効果的かというと…。ヒキが悪い。

これでは単に急に終わっただけ。これを受けてどう思うかどう行動するかをヒキにするほうがいい。洋は実は女でいい?

第4回/1029 『ソウルスイング』

アイディア勝負で絵は拙い典型的webマンガだが、素晴らしく設定が面白い。それを見せるテンポの良さが気持ちいい。

そしてなによりヒキが素晴らしく良い。「1話はプロローグのみで本編はここから先」という作品はトナメの中で常に

あるが、その中でも指折りの期待感。30歳童貞=魔法使いの説明をちゃんとしてるのも好印象。続きが読みたい。

第4回/1030 『くだらねぇ学生生活』

深刻な題材かと思わせておいてギャグ、心温まる感じにまとめるのかと思ったらこのオチ、という肩透かしをネタにして

溜めて落とす演出もよく出来ていて面白い。2コマだけ出てきた親らしき後姿が結局無意味だが、その無意味さも味。

読み切りギャグとしてはいいが、トナメではツライ。次回予告的なページを足しただけでも評価がかなり違ったと思う。

第4回/1031 『ムダ毛ファイター』

マンガで表現をしたいというパッションを感じる作品。創作活動にパッションは大事。驚きの表情や突っ込みの表現など

まだまだ至らない部分はあるが、ページまたぎでネタを持ってくるなど基本が出来てるところもある。がんばれ。

突っ込むのもどうかとは思うが、当てると危険だから型を出しているのと技のキレが無いことは関係が無い…。

第4回/1032 『7:3~セプテムトリア~』

古い…というより戦中前後辺りのもはや廃れたレトロな絵柄は逆に新鮮。コマが詰まっていて文字が小さく読み辛いのも

レトロ的だが、さすがに読み易くすべき。設定が面白そうなのだが、話が動き始める前に終わってしまったのは残念。

風呂敷を広げただけの1話になってしまっている。出来れば倍以上のページできっちり展開を見せて欲しかった。

第4回/1033 『ゴルディアスの結び目』

展開に緩急があり無駄が無く見せ方が非常に上手い。ただヨウとズオは分かりやすいキャラ分けが欲しかった。そこだけ

引っ掛かった。プロローグとしては極めて優秀な1話で本編となる部分が無くても面白く読めるのは素晴らしい。しかし

確実に次の話では雰囲気が変わるだろうから、それを同時に見せれないトナメ作品としては少し厳しいか。

第4回/1034 『怪盗キー・キャット』

マンガの基礎力は充分にあるし絵柄がいい。少し手癖で描いてる感もあるが深刻にマンガの質を下げるほどではない。

ただ「踏まれたい」とか口笛吹けてない、道具の出し方のような所々挟まれるギャグが寒い。明らかに日本と思われるが

外国名なのは説明が欲しい。話の焦点が見えてこない。クロノスの視点で進むのか、キー・キャットの怪盗ものなのか。

第4回/1035 『イジメの時間』

結果とキッカケを提示してこれからの悲惨さを予想させるのは上手い。だが逆に言うとそれだけの内容で中身が無い。

仮に予想通りの結末に向かうなら、かなり商業的ニーズが限られたマンガ。見せ方が上手いので個人的には読みたいが。

絵は発展途上という感じながら、人物の瞳の描き方が生き生きしていて良い。それだけに冒頭の死んだ眼が真に迫る。

第4回/1036 『萬拳』

四コマの意味は殆ど無いがキャラの魅力は出ているので、それをもっと出せるコマの大きさを変えた1p四コマにするか

非四コマを描く練習をしたほうがいい。また連作四コマならせめて各話最後を全体のオチにしないとただの中途半端。

悠人は珍しいキャラで面白い。奏・桜庭も良いが浅間・藤崎はほぼ紹介のみなので掘り下げたもう1話が欲しかった。

第4回/1037 『彼岸の人』

展開の見せ方はなかなか上手い。ただ京介の独白は若干長い。見えないものが見える恐怖感を絵で出したほうがいい。

京介が深刻そうに見えないのも良くない。そのせいで「彼岸の人」と言われても気持ちが乗ってこない。またそれを

ヒキにするのも弱い。せめてどういう治療がされるのかまで描かないと続きに興味が沸かない。絵の説得力も不足。

第4回/1038 『カモメくん』

前半。夢オチ天丼で夢と現実があやふや、しかも超展開とハチャメチャだが大阪弁に味があって可愛らしく面白い。

後半。本領発揮の厚塗り系の美しい絵でゆるい世界を描くギャップがいい。以前と比べてマンガ的構図など良くなった。

前半と後半は分離できない1作品だがそのギャップもいい。ただ前作より前に描いた作品を出すのは頂けないが…。

第4回/1039 『アバターシンドローム』

話の見せ方が上手くテンポ良く読める。だが構図は単調、動きの迫力も欠ける。ラフなので良く見えるが清書すると

アラが目立つタイプかと。SFバトルマンガになりそうだがその辺を描けていないのも厳しい。話のキリが悪い。

必然性の無いセーラー服はむしろいいが多少強引でも何かこじつけが欲しかった。御鎌は安直なネーミングだなぁ…。

第4回/1040 『ユニゾン』

設定が面白い。画力があり、雰囲気を出せていて、展開の見せ方も申し分ない。ただ肝心のユニゾンの設定が、誰にでも

理解できるような説明になっていない。「近未来的世界の中での旧人類的政府の人間」を演出するために、黒板での説明

にしたのかも知れないが、なら斉木の脳内映像でもう一度説明を反復するべき。理解されなきゃ全て無意味。

第4回/1041 『軟式ダブルス』

動きが良く貴重なスポーツものをちゃんと描けている。マンガの基礎力を持っていると思うがコマ割は上手くない。

緑と金時の心がどうすれ違っていったのか分かり辛い。1年の期間があってテニス以外の交流は続いていたようなのに

その間どのようなやりとりがあったのか流れが不明で感情移入できない。イップスまで描いたのは良いがブツ切り。

第4回/1042 『現代鎖国奇譚』

江戸という世界設定でありながら、それを表しているのはほぼ人物の服装だけで町並みなどを背景で描いていないため

今一つ世界を感じられない。構図が近視的なのもそれを助長しているので変化を出して。パソコンを知るまでの展開は

良いが、新たちにとって大事件であるはずなのにそれ以降が盛り上がっていない。鳥は切ったの切ってないの?

第4回/1043 『マジシャンしるく 虚偽の魔法と真実の手品』

前作を読んでいれば分かるが、この作品単体ではしるくと潤子の登場が唐突。既製作品を出すにしても加筆ぐらいは

欲しかった。前作とほぼ同時期に描かれたと思われるため、画力の向上が見られないのも良くない。展開はかなり平凡

だがそれを16pでキチンとまとめて描けているのは良い。ただオチはまさに取って付けた感じ。全裸はやりすぎ。

第4回/1044 『祝福のメロディライン』

画風のせいもありあまりSF感が無い。トーン背景などは極力減らし「その場所」の存在を高め、画面を通して無機質感を

出したほうが良い。寿命調整に今一つ説得力が無い。音楽の表現に工夫が欲しい。20pの表情はこのマンガで最も重要な

コマだが、感情が伝わってこない。無理を承知で言うがライトにもっと表情が欲しかった。一文の途中で表紙を挟むなw

第4回/1045 『ネガイズム』

典型的デスゲーム系なのはいいが、それを冒頭でネタバレしているのは上手くない。タケシの事故シーン辺りを置いて

中盤から変化させるべき。またバトルも区切りのいいところまで進め、この作品の売りとなる部分を描かなければ単に

よくあるタイプのマンガのよくあるプロローグという印象にしかならない。正面顔が多くマンガの技術も要勉強。

第4回/1046 『ハッピーハッピーツリー』

可愛い。キャラが立っていて読んでいて楽しい。だが前回は大絶賛したが今回はページあたりのコマ数が多く、無理に

展開を詰め込んだ感じがして最大の魅力である雰囲気を損ねている。もう少し簡素な展開が良かった。前回も書いたが

個性的な絵柄を生かした、イラスト的なきちっとした線のマンガが描けるようになれば極めて強力な武器になる。

第4回/1047 『極悪ヒドー』

冒頭「正義なんてない」ヒーロー「正義のために」非藤「正義は関係ない」という三者を見せる展開は面白いものの

見せただけで終わっていては意味が無い。その繋がりを示さなければ話に魅力が欠ける。また、ヒーローマンガで重要な

「カッコ良さ」を画力やセリフ回しや演出などで描けているかというと…。希少ジャンルなので需要は高いのだが。

第4回/1048 『ハジロと鳥』

第1回のときも感じたが動きの描写に躍動感があり見ていて気持ちいい絵。だがそれに反して人物デザインが没個性で

特にハジロは演出的描き方も悪く主人公らしくない。構成も今一つで最後の村長の展開は無駄無くいいが、それ以外は

整理して展開を詰めてもう少し先まで描いて欲しかった。現状では話に盛り上がりが無い。30pと31pは逆か。

第4回/1049 『趣味は世界創造』

皆勤で画力の向上はさっぱりだが、構図などマンガを見せる能力には長けていて上手い。今回は展開も良く、情報を

過不足無く見せてヒキも悪くはない。ただ連載前提ならいいが、緩やかに落ち着いた内容過ぎてトナメ作品としては

盛り上がりに欠ける。この先に起こる事件を盛り込むなど、山場と「次が読みたい」と思わせる強いヒキが欲しかった。

第4回/1050 『怪物ストリート』

スポーツものは動きを描けてないと表現が難しく、頑張ってはいるもののまだそこまで画力が追いついていない。だが

それ以前に、ゼロはどこかで噂になるほど有名らしいのに強さが全く描写されておらず、話の魅力も無い。サッカーを

題材にしたいならまずはもう少しシンプルに。パスレスゼロもだが般若マンとか卑怯丸とか妙なネーミングセンス。

第4回/1051 『BOUNDARY』

画力が高く冒頭見開きなど凄い説得力のある絵。内容を置いておけばそれ以外は全く非の打ち所の無いプロレベル。

だが夢の中でファンタジーの世界に…というのは古典的ネタであり凡百作品という感が拭えない。そこから抜け出る

だけのもう1アイディアが欲しかった。またセリフが古臭く「夫婦で登校」ぐらいはまだいいが今時ホの字て…。

第4回/1052 『DR.ベホマズン』

前回までサッカー・野球とハッタリを効かせた話作りを見せてきたが医療漫画は力量に余ると思う。少ない医療知識で

医療漫画を描くことは不可能ではないが、話が重いため読者の望む解決はそれでは収まらないと思う。もちろんそんな

ネガティブ予想を裏切る展開をしてくれることを望むが…。劇的状況の提示だけの1話、というのはあまり好かない。

第4回/1053 『□□□□の世界』

今回は可愛らしい絵柄が題材と良く合っている。不思議な世界を描いた作品は魅力があるが、先の展開の予測がし辛い

という難点もある。先の道筋を少し作品に盛り込むことが期待感に繋がるのだが、そこまでの情報量が無いとストレス

になる。今作は18pという短さもあってギリギリ足りていない。足りていれば魅力溢れる作品になったと思うが…。

第4回/1054 『非実在系友人ケンジ』

正直前回はあまり好みではないギャグだったが、今回は非常に面白く読めた。特にオチに毎作品キレがある。

セリフ回しも良く「これなら誰も傷付くまい」を2回言うのとか素晴らしい。あと欄外の説明文で笑わされるとは…w

1p1作品とはいえ出し惜しみ無く45pフルに作品を出したことは、後を考えた力の温存に走っていなくて好印象。

第4回/1055 『名探偵の研究』

第2回から連続参加しているが、第2回が一番完成度が高くてそれからどんどん適当になっているような…フラリーの姓を

間違えてるし…。せっかく可愛い女の子もいい動きも、きちっとしたマンガも描けるのに、全く力が発揮されてない。

無駄な大コマで適当に水増ししてる感すらある。しかも話のキリも悪い。実力がある人はちゃんと力を出して欲しい。

第4回/1056 『片目の、 忘れられないー』

3pまでで「こういう雰囲気のマンガか」と思わせておいてからの4~5pに吹き出さざるを得なかった。不思議な空気感を

かもし出していて魅力的で面白い。ビンとマニャックの話としては区切りが付いているが、島の他の住人もクセ者揃い

だろうと期待感が持てて続きを読みたくなる。密度の低さもあり14pでは若干少ないのでもう少し描いて欲しかった。

第4回/1057 『つぎゃる!』

人物の絵柄にクセはあるが、ねぶたをしっかりと描いていたり画力は高い。ただ最大の個性であるよく分からない勢いの

ノリが詰め込まれていて、読んでいて疲れる。ひたすらノリで押し切っていて緩急がない(27~28pは緩だが)。

ページやコマの中に目の留まるポイントを効果的に配置しないと流し読みされてしまう。京子の奇乳化がひどい。

第4回/1058 『80億分の1の味覚』

料理ものの決着の付け方としては定番中の定番で、その過程の見せ方も極めてオーソドックス。だがそんな普通の展開を

普通に描ける能力は大事。だが如何せん、料理ものは「食べ物が美味そうに見えるかどうか」が全てと言って良く

画力を差し引いても17p見開きや21pの会話では美味しさが伝わってこない。絵以外でそれを表現して欲しかった。

第4回/1059 『星のスタングレスレボリューション』

間に合わなかったのか仕上げが足りないが、絵の表現力は相変わらず上手い。しかし視線誘導などマンガの読み易さに

関わる基礎力はあまり高くないまま。冒頭のツカミからの誤解を誘う展開など話の流れの面白さはあるが、スムーズに

感じないのはその辺りのせい。ヒキの唐突さに面白みはあるが、どうせならもっと余韻を溜めてから落としたほうが。

第4回/1060 『そして僕は魔法少女になった。』

男の娘の魔法少女はもはや誰でも思いつくベタネタと言ってもいいほどだが、供給過多でも需要を生み出せるほどの

可愛い絵柄。しかもマンガの技術力もあり、魔法少女やモンスターのデザインも悪くない。正直文句の付けようが無い。

敢えて難点を言うなら絵柄に個性が無いことぐらいだが、難癖レベルの些細なこと。今のご時勢「可愛いは正義」。

第4回/1061 『watchdog-ウォッチドッグ-』

とにかく話の見せ方が悪く分かり辛い。設定語りも多く着いていくのがツライ。ウィズドムのパートが、序盤のスインの

パートと繋がらないままなので、1話は視点を絞って話の筋を整理して分かり易さを重視した展開にして欲しかった。

画力も全く生きていない。作者の脳内で盛り上がるだけでなく、それをしっかり読者に伝える努力が必要。

第4回/1062 『ZOMBB』

画力はあるが、アップの多い構図のせいで画面から受ける印象が面白くない。内容も淡白で起伏が無く、ゾンビものと

サバゲーをする主人公というアイディアを、ただダラダラと描いて終わっただけという印象で、展開の面白みが皆無。

構成を練るという作業が全く成されていない。見せ場・山場を配置しなければ読者を引き付けることは出来ない。

第4回/1063 『魍魎怪奇譚 もののけ道中記』

過去語りで話を見せる手段は劇的にはなるが、この1話の中で意味を成していない。「幼き時のことも」といって回想に

入りながらその中で青年期に移るのは良くない。技巧に走っただけで実力が追いついていない感のほうが強い。単純に

時系列で話を追いながら見せ方やヒキの工夫するべき。動きなど上手い部分もあるがマンガの技術力も足らない。

第4回/1064 『ワンダーゴール!!』

前回までと比べ背景をしっかり描いて見栄えが良くなった。秋乃も可愛くて華がある。構図は見せコマでは頑張っている

もののそれ以外で単調さが目立つ。セリフのリズム感はクセになる。意味不明の勢いに味があるが、息切れを心配して

しまい先行きが不安。暗喩はもっと分かり辛くしたほうが…というより内輪受けっぽさ感じるので無くて良かった。

第4回/1065 『つきのみるさら』

前回よりは良くなっているものの画力は未だ至らない。ただ作風には良く合っている。ゆったりした空気感を出しながら

無駄ゴマ無く進んでいてすんなり読める。ホラーものとして内容に問題は無いので、あとはそれに説得力を持たせられる

画力を手に入れることや、雰囲気をより引き立たせる耽美さを出せる絵が描けるようになって、より向上して欲しい。

第4回/1066 『クソカノ×クソカレ』

前回から随分作風を変えてきた。キャラが立っていて展開の面白さもある。ただ設定の奇抜さに面白みはあるものの

性格の悪い二人が付き合い始めたというだけで終わっていて、今後の話の面白さにどう繋がるかが見えてこない。

そのせいで続きへの期待感が弱い。これからどういう話が展開されていくのかを提示してからのヒキが欲しかった。

第4回/1067 『一万円拾った』

皆勤で初の四コマ以外の作品だが、技術力が上がって充分非四コマに耐えうる。タッチのある線が描けるようになれば

もうほぼ問題無し。構図の変化なども良くて画面に飽きが無い。展開にも引っかかりが無く、本当に上手くなった。

ただ残念なことに肝心のギャグが弱い。オチも中途半端。第1回はむしろ内容が好みだったので再挑戦して欲しい。

第4回/1068 『能天』

4pまでの謎の勢いは素晴らしいツカミ。そこからも緩急があり楽しく読めてとても12pとは思えない充実度。見せるべき

情報もほぼ出し切っているのでこのp数でも1話として問題なく、感服するマンガの上手さ。敢えて言えば10p~11pは若干

文字を詰め込みすぎな気もする。絵柄にクセがあるのでそれが不利に働くかも。50mで周回遅れってどんなコースだw

第4回/1069 『ひげがーる』

物凄い世界設定だが、ボーボボ的なギャグにしかなりようが無い気が…そこを目指してるのだろうか? 前回同様やはり

描きこみ量の多い線で画面が煩く、気軽に読める感じではないので内容とのバランスが悪い。さらにセリフ配置の悪さも

読み辛さに繋がっている。ただ絵柄自体には魅力がある。画面の見易さを体得できれば充分にプロを狙える。

第4回/1070 『いじめ00運動』

絵は充分にプロレベル。だが展開は悪くないもののキャッチーさに欠ける内容。絵で救われているが1p目で判断を下され

かねないトナメ作品としてはツカミが弱く、警察パートも冗長。第1回のリメイクで恐らく話の順番を変えてきたのだと

思うが、どうせなら山場を1話に持ってくる大胆さが欲しかった。期待感でなく有無を言わせぬ実力を見せて欲しい。

第4回/1071 『魑魅魍魎ヘルパー』

ギャグは非常に好みによるところが大きく、そして全く好みではないので内容の評価は出来ない。好きな人は好きそう。

ただ相変わらず「戦勇。」の影響が強い感じ。ほぼ同じ向きの顔ばかりなのは気になるが、絵柄は以前と比べて格段に

良くなった。マンガの技術力も上がり読み易く、表面的な問題はほぼ無い。あとはギャグが受け入れられるか次第か。

第4回/1072 『僕の恋はどこに行く』

ギャグとしてなら十分に及第点の画力。前回と同じキャラだがそんなに愛着があるのか…。面白いには面白いのだが

前回同様テンポが良いというよりは小ネタが続くだけで今一つ盛り上がらない。下ネタは少年誌としては少しキツイが

青年誌としてなら程良い。ただ変なヒキでオチてなく、ギャグとしての印象を弱めてしまった。作風にもう一味欲しい。

第4回/1073 『夢見る家畜は天まで穿つ』

コマ割や視線誘導などが上手くなく、またタッチの無い線のせいで画面が煩く読み辛い。絵柄は決して悪くないので

マンガの基礎力を上げれば画面映えが格段に良くなる。世界政府の人間→タニアと弟→ジョーカーとロッコ→ゼロと

視点に一貫性がなくシーンが変わるので話の筋が掴み辛い。原作作画共に読み易さを意識できておらず勉強が必要。

第4回/1074 『ハイネの世界』

人物は非常に上手いが背景などはもう少し研鑽が必要。話の雰囲気が変わるところで下絵になっているのは残念。

絵の感じがどう変わるかで印象に違いが出るのでぜひ見たかった。無を恐れないというハイネの性格は魅力がある。

オチが弱い…というより続きが間に合わなかったと見るべきか。もう少し先まで描いて「世界」を見せて欲しかった。

第4回/1075 『NIL』

17pまでの1話だけでなく2話まで含めたのは良い判断。だが既製作ではなく再構成したもので勝負して欲しかった。

冒頭2pは不必要とまでは言わないが冗長。1p目は無くてもいいかも。第三者視点のナレが若干作品に馴染んでない。

技術もありマンガが上手い。ただハルの境遇の描写から力を手に入れ…という展開はベタすぎてヒキに面白みがない。

第4回/1076 『リピーター』

画力があり、独特の不思議な世界を見事に描写できている。また断片的に世界説明を提示して、読者に過度のストレスを

感じさせず、それでいてもっとその先が知りたくなるようにもしているのは上手い。おみの「ててーん」がいい。

学校でのガヤのセリフはさりげなく読めるようにしたほうが良かった。最大の難点は大衆受けしそうに無いことか。

第4回/1077 『でじぼーい』

3pの会話の流れが不自然。この会話はもっとすんなり読めるように練るべき。すうのキャラ説明が「熱伝導について」

の一言だけでは弱い。もっと魅力が出るような会話を海とさせておくほうがいい。9pで海が何を見て何に感動しているか

説明が欲しい。作者の脳内で話を進めてしまう描写不足感が強い。ラストはヒキになっていない。もう少し続けて。

第4回/1078 『ケンタクンと一緒』

技術的な向上は見られるがハカセの顔が不安定。可愛いが。4pで大コマを使う意味が薄いし全体的にコマ割が今一つ。

雑学コラムは生かして欲しかった。カラスと叫び声…アイツが来た→ネコに餌をやる時間、の流れが意味不明すぎる。

ケンタクンのウザさは面白い。前回といい妙にロックなマンガだが、第1回のような雰囲気のほうが合ってる気が。

第4回/1079 『はと子ちゃん』

スマホ読みならいいがPC縦読みの場合は四コマ2列表示と相性が悪く、しかも非四コマ混在系だと1列表示に直すことも

出来ない。その辺りを意識して工夫が欲しかった。作品としてはまさにほのぼの系で可愛らしく、マンガの技術も高い。

ただ大神のデートの誘いを受けてのハト子と美兎の会話は少し分かりづらさがある。オチも綺麗に決めて欲しかった。

第4回/1080 『にゃぷにゅ』

これは「私」の虚無の日常が「宇宙」的な非日常に変化し、そこから「神」との対話を得るというマンガに違いない。

…これで多分それなりの文章になった。前回に続いてまた例によって前衛的な作品で批評がしづらくてツライ。

例え何も考えずに描き殴りであろうとも、他者に読まれればそれはその時点で作品であると思う。読み取るのは読者。

第4回/1081 『ジーザスグラフティ』

人物や小物の描き方など画力はまだまだ。だが「キスしてくれる?」からのキスなど展開のテンポは非常にいい。

キャラも立っていて楽しい。ただ4p目など説明を文章に頼りすぎな箇所が多々あるのでそこを改善するとなおいい。

「トクシン」を誤解する会話は「進学」と「神学」も同じ音なので言い換えが無意味。説明の仕方を変えるべき。

第4回/1082 『まぬけとくずの学級活動』

構図に変化が無く単調。舞香のキャラは良いが、他のキャラの印象が薄い。特に遥佳はヒキを担当してるにも関わらず

それまでに印象付けれていないのが痛い。ディスカッションを軽く流してしまっているが、しっかり話に組み込めば

各キャラを見せられ、しかも遥佳に良い印象を持たせてからの強いヒキにも出来たのに。4p3コマ目は完全に無駄ゴマ。

第4回/1083 『白銀のセツカ!』

人物、特に目の描き方がやや不自然(17p4コマ目など)。構図は悪くないがパースが若干甘い(19p2コマ目など)。

動きも迫力がなく、そのせいで柔道シーンも今一つ見せ場になっていない。ヒーロー部の設定を印象付けられてない。

ヒキが弱く、もう一展開からの強いヒキが欲しい。シルバッタとXのデザインに面白みが無い。細かい点で惜しい。

第4回/1084 『ゆるモノ 大西編』

前作の雰囲気を残しつつ可愛い絵柄で非常に良いが、原作作画が分かれているならこの画面の白さは頂けない。

泉本さんがいわゆる奇乳なのも作品に合っていない。ナリちゃんや3人組のキャラなどは可愛くていいのだが…。

ヒキがベタすぎて面白みが無い。鬼姫のもうひとつの顔を明かした上でヒキになるような展開が良かった。

第4回/1085 『calm』

描き慣れた感じで上手く、12pで綺麗にまとまっている。書を生み出すイメージがいい。ただこうした雰囲気重視な話は

商業連載のハードルがかなり高く、よほど突出した表現力を持っていないと難しい。描き方も演出もマンガの技術力も

そこまでは至っていない。背景処理や効果など、まずは技術力を高めていって欲しい。個人的には応援したい。

第4回/1086 『Ash~アッシュ~』

急に話が始まって突き放された感じ。誰の視点からの描写か統一されていないのも戸惑う。アバンタイトルでツカミを

取らなければならない箇所でこれはかなり悪い。デッサン力が高く絵自体は上手いが、動きに迫力が無く構図も単調。

コマ割なども上手くなく全体的にマンガの技術力に欠ける。前回から成長が見られない。話が短くヒキが弱い。

第4回/1087 『APEX プレデター』

白い背景や荒いコマ割など典型的なアマチュアマンガで技術的には未熟だが、設定は面白い。ニコの科学的説明は

冗長。少なくとも現時点で必須な情報ではないので途中で切り上げさせるなどして展開のテンポを上げたほうがいい。

デスゲームか?と思わせる演出は良い。見せ方は上手いので技術力が上がればいいマンガを描けそう。

第4回/1088 『一心伝』

トナメ皆勤で今まで少しずつの成長が見られたが、今回「ジャンプ王道バトルマンガの模倣」からは脱したものの

むしろ「話を作る」ことに腐心して「話を見せる」ことを忘れてしまった感じ。元々傾向はあったが特に今回は

無駄ゴマが多い。半分以下のページで展開できたはず。絵の向上にもそろそろ取り組むべき。がんばれ。

第4回/1089 『フクのカモ』

可愛らしい絵柄だしマンガの能力も高く画面に映えがある。カモの事情をヒキにする構成も上手く面白い。人語を話す

ネコを普通に受け入れている世界も楽しい。ただフクとカモの繋がりを今一つ描けていない。もう少し比重を多くして

いればもっと魅力的な作品になったと思う。フクに対してカモのデザインが淡白なのも若干バランスを欠いているかも。

第4回/1090 『弱小宇宙旅行社残酷物語』

構図を見るにマンガを描く能力に成長が見られるのでラフなのは惜しい。ただ表紙の感じでは仕上げがまだ苦手かも。

展開が面白いのにこれからというところで終わっているのが非常に勿体無い。社長などキャラの魅力があるのに

それを掘り下げることも出来ていない。32p~45p辺りまでキッチリ仕上げて描けていれば充分上位を狙えたのでは。

第4回/1091 『SLEEPER』

1p目にツカミのパワーが無い。2p目が良いのでここから始まる構成にしたほうが良かったかも。4p1コマ目の状況が初見

では分かり辛い。全体通してアップ多用で構図が単純なため読んでいてダレる。眠っている間に何かが起こっていると

いう状況を示しただけで、単にプロローグで話が弱い。最低でも「転」に至るところまで話を進めて欲しかった。

第4回/1092 『残飯先生』

五コマ漫画はさほど珍しくなく革命というほどではない。単に無駄ゴマが増えただけの作品も多い。1pに2作品のため

絵も文字も小さく読み辛いだけになっている。五コマにこだわるなら1p1作品でコマ割に工夫をしたほうが良かった。

タイトルらしきものが上下にあるのはくどい。全体的にキャラに魅力が無いのが致命的だが、わがままちゃんはいい。

第4回/1093 『XXX』

アップ多用はともかく、平凡な構図だけで構成されていて画面に面白みがない。ただ雰囲気はよく出せている。

青葉と由加の関係をもう少し描写していないと今一つ話に引き込まれない。終盤の別視点がきっちり分離できてなく

またヒキを強くするような描き方にもなっていない。設定は面白そうだがそれを上手く見せれていないのが勿体無い。

第4回/1094 『世にも奇妙な紙芝居』

毎回コミPO作品には厳しいことを書くが、今回はギャグ自体は比較的面白い。ただ1p目で名前を設定しておきながら

それに全く意味が無かったり、オチが投げやりだったりと桃太郎以外の部分についてはマンガとしての出来が良くない。

構図やコマ割なども適当。コミPO使用の必然性も見られず、これなら全編手書きのほうが良かった。

第4回/1095 『現代乱世BRAVER』

半分がネーム状態だが清書を見せているのでそれほど難は感じない。ただ見開きは見せ場だけに清書が欲しかった。

1pと2pの繋がりが面白くなく、またそのあとも決定的に痛いところを見られたという感じがなくツカミが弱い。

いくら高校剣道とは言え新入部員を拒否するのは道理が付かない。納得のいく理由があればまとまりは良かった。

第4回/1096 『アイアンクエスト』

安定の相変わらず具合で、もはや作風というか芸風が固定されてる感もあるが、密かにスキルは上がっていて成長が

見られる。決して大衆受けする絵柄ではないが実力は充分にある。ただ今作は話に魅力が乏しい。仲間集めの途中で

終わっていて特に山場も無く盛り上がりに欠ける。フンババを後回しにしてランチェの話を掘り下げたほうが良かった。

第4回/1097 『キャベツ刻み職人とマイマイ先生』

この手のマンガを評価するのは非常に難しいが、二人(?)だけで進むが画面に飽きが無く、見習い君の表情も良くて

マンガを描く能力は高い。敢えて難を言うなら見習い君がもう少し媚びのあるデザインでも良かったかも。

マイマイ先生は充分に魅力があるキャラ。ドヤ顔のコマが素晴らしい。見習い君のアップよりむしろこのコマに感動。

第4回/1098 『ムムムの世界』

夢の世界を描いたマンガは、なによりその描き方が重要。この話だけでも充分に期待を持てる感じはあるものの

やはりそれをもっと描いて欲しかった。1~2pからの話の流れなど上手く絵柄も魅力があるので、そこが非常に残念。

「何でもアリアリ」の世界を倍のページぐらいを使って見せて欲しかった。地味にコマ割やセリフ配置が上手い。

第4回/1099 『キミョカレ!』

割とベタな展開だがその描き方は悪くない。それだけに短いのは勿体無い。少なくとも2p目で言っている「ハル」の

意味までは描いていないと中途半端な印象しか残らない。画力は及第点はあるが、書き文字や効果はもう少し要勉強。

それだけでも完成度がかなり変わる。全体的には上手いもののあと一歩足りてない。最後のページの蔵木デカすぎ。

第4回/1100 『鬼目隠し』

良い絵柄だと思うが、瞳の描き方がシンプルなせいで眼力を感じないのが非常に勿体無い。夜鬼はともかくなつめは

それがあればぐっとキャラに魅力が出ていた。プロット自体は悪くないが描き方が上手くない。なつめが鬼を気にかける

描写をもう少し丁寧にして読者と一体感を感じさせて欲しい。そのせいでなつめパートと夜鬼パートが馴染んでない。

第4回/1101 『アンゲロスのファクト』

ラフながらマンガを描く能力はしっかり出せていて上手い。だが構成は良くない。特に導入らしい導入も無く始まって

いるので唐突感が強く、回想の入り方も急。読者を意識した展開が出来るようになればかなり上手くなると思う。

天使にならないかがツカミなのに、それが作中でどういうものか読者に分かるところまで描けていないのも良くない。

第4回/1102 『神々の狂宴』

前作までにあった絵的な問題点はほぼ無くなり非常に良くなった。ただ線画と厚塗り的な絵が混在しているのはあまり

見栄えが宜しくない。漢字擬音の意図が掴めないが、もし中国市場を狙っているのなら画力はまだまだ全く足りない。

セリフ回しは良いはフキダシの配置が良くない。展開も悪くないが宇宙世紀の設定が生きてない。最終pは完全に蛇足。

第4回/1103 『クラシックロード』

スポーツものの王道展開をソツ無くこなし、画力も非常に高く非の打ち所が無いマンガ。文句無しにプロレベルの作品。

田端の凋落からの再起と、その栄光の陰に隠れたジェフアードの組み合わせは、否応無しに面白さを予感させる。敢えて

難を言うなら22pと若干短いことだが、ヒキは充分で足りない要素は無く、むしろ短さが飢餓感として機能してる。

第4回/1104 『4コマ+(プラス)』

前回同様、4コマとしては王道の部類で古臭さをはありつつも安心感がある。特に今作は読み易さの配慮があり、1作毎の

小ネタ絵にも楽しさがある。ただ前回でも指摘したが王道的すぎて、比較的奇抜を好む裏サン読者投票によるトナメでは

厳しいと言わざるを得ない。他企画などのネット掲載より、地道に持ち込みのほうが成果を上げられそうな気がする。

第4回/1105 『鹿児島ラブストーリー』

第2回から参加しているが完全に作風が固定化している。それでいいと思える部分もあるが、トナメに出すなら何かしら

の挑戦が欲しい。全ページほぼ同じコマ割なのは見ていて非常に面白みが無く、特に今作は話自体に緩急があるのに

コマ割のせいで相当損をしている。まんなが時間旅行をした過去なのに、他人にも未来の記憶があるのは納得いかない。

第4回/1106 『千本橋京子の冒険』

前作までとは違う作風だが今作のほうが一般受けは良さそう。導入が急過ぎではあるが、話の流れで設定を見せることが

出来ているし展開もしっかりとしていて決してマンガが下手ではない。だが淡々とした展開に味はあるものの、それだけ

では読者を引っ張る力が弱い。もう一味の個性が欲しい。他企画への誘導は個人的には好かない。ちんこびんびん。

第4回/1107 『イロノナイセカイ』

妙に味のある作風。手が透けて「手が透ける」など、単に描写してることの説明でしかないセリフが多いが、それが

なんでかクセになる。序盤の黒いフキダシに違和感があるが、おそらくメタ系の話になりそうなのでその伏線かも?

ストーリーマンガを目指すなら12pは少ない。メタ系を匂わして、これからという所で終わっているのは勿体無い。

第4回/1108 『NEST WORLD』

前作同様、空気感が良く描けていて今回は特に世界設定との相性がいい。惜しむらくは説得力のある画力が無いことで

それさえあれば6pのネストの説明が無くてもいいほど雰囲気が良く描けている。ガフとハリコのキャラも面白く魅力的。

文字配置の悪さが目立つが濃淡の配分の悪さも見辛さがある。画力を鍛えれば大いに化ける可能性がある。将来に期待。

第4回/1109 『紫の日記まんが』

ルポマンガは意外に需要の高いジャンルで、それをトナメに持ってきたことは独自性があり目立つ。画力・技術力が高く

画面の見栄えが非常にいい。写真を使っていながら構図もしっかり変化があり上手い。ただルポとしての内容が悪い。

「あとがき」である程度の補完はしてはいるが、折角会話する機会があったのに対象から何も引き出せてないのは酷い。

第4回/1110 『ファンタジーセプテット』

前作のリメイクだが非常に良くなっている。画力の向上は目覚しく動きの表現も良い。構図・コマ割も良くなっているが

まだ要勉強。特に16p、21p、28pが似た構図なのは重要なコマだけに目立つ。ジャックが恨みで動いている印象が強く

好感を持ち辛いので、良い魅力も出して欲しかった。話のまとまりが良いがヒキの弱さをカラーで誤魔化している感も。

第4回/1111 『ジャスティアス』

画力も技術力も非常に高くプロ並。ただJの顔は少し安定してないかも。話も面白いが、画風と作品のバランスが今一つ

悪い。ヒキが弱く感じるのもそこが原因。オチのJの顔は非常にいいが、このようなギャグ絵がもう少し多いほうが

良かった。またそのせいで読み進めていて作風が掴み辛い。上手く描ければ作品の長所にもなり得たので勿体無い。

第4回/1112 『CHIRORU』

「無視」の生物というアイディアは面白いものの、その描き方が悪い。「視える」視点か「視えない」視点か、どちらで

描かれているかで読者の感情移入が変わるということが意識できていない。少なくとも序盤はピノの視点のほうが良い。

背後から襲われたのに背中から倒れているなど動きの状況が分からないシーンがあるが、画風と作風は良く合っている。

第4回/1113 『コラプト・チルドレン』

画的な見栄えは非常にいいが、顔の向きやパースなどに難がある。固有名詞の説明が無くとも理解できる話の進め方は

出来ているが、連載前提ではないトナメ作品としては不親切。少しの文章の工夫でもっと分かり易くできたはず。また

劫濁と奇形の関係は説明があるべき。ヒキが唐突すぎるのでもう少し先まで描いて欲しかった。雰囲気は良く描けてる。

第4回/1114 『君が不思議(二本立て)』

前回不思議ホイホイを印象付ける出来事が回想のみで弱かった、という部分を0話として追加していて話の流れは良い。

ただトナメでは2話に分ける意味はほぼ無いので一つの話として再構成して欲しかった。実際繋がりがあまり良くない。

宇宙人との会話等の「真相は後で」感はかなり鼻に付く改悪。ギャグならシンプルに。技術的には未熟だが勢いが良い。

第4回/1115 『カエルカエルカ』

皆勤で毎回アイディアが冴えているが今回は特に意欲的で独自性がある。元々の親しみ易さを持った絵柄が作風に良く

合っている。カエルが跳ばないことが後半で急に出てきた感があるので前半に伏線が欲しかった。カエルが潰された状況

は分かり辛い。演出なども非常にいいが読み切り的。先の展開の広がりを予想させる終わり方をして欲しかった。

第4回/1116 『転生列車』

描き慣れていて上手い。背景が描き込まれていて構図も悪くないが、ロングの画は若干似た構図が多く単調に感じる。

クドさを感じさせずに設定を描けてはいるが、実質的に有篠のルールの説明で話が進んでいて展開の面白さに乏しい。

ルールを先に明かして期待感が高まる感じるものでも無い。戸崎が学校から道路に記憶が飛んでいる状況が分かり辛い。

第4回/1117 『タカラビト』

若干絵柄に個性が無いがマンガを描き慣れた感じで非常に上手い。ただコマの中でどこを見せるかの強調が無いせいで

画面が平坦で読み進め辛さを感じる。見開き多用は頂けないがコマ割自体は上手い。少年マンガの王道的設定は良いが

1話としては仏像等を出して潰す技だけでは、そういうものと認識されてしまい先への期待感が生まれない。勿体無い。

第4回/1118 『学問動物』

51pで規約違反。1話に最後まで入れたかったのが入りきらなかったことは想像に難くないがページ数は守らないとダメ。

本来なら評価したくないが…。キャラは可愛らしいが前回も指摘したがデザインに個性が無く独創性を感じない。恐らく

毛並み感を出そうとしてるのだろうが主線は太く単純なほうが絵柄に合ってる。また主線のせいで背景に埋もれてる。

第4回/1119 『英雄伝説』

神兼魔王に後押しされた英雄という設定はユニークで面白いが今一つ生かしきれてない。話が動く前に終わっていること

は別段悪くないが雰囲気が足りない。リューンの記憶?がアクセントにはなっているが、暗さが足りず印象が弱い。もう

少し起伏を。話の中で特に重要な位置ではない部分が1p目ではツカミにならない。ネーム力不足。次回予告は蛇足。

※追記

まずタイトルが弱い(ついでにアオリも弱い)けど、他にも

1p目がツカミになってないが、そもそも冒頭でセラフィ=悪魔王ということが分かり辛い、とか
(悪魔王兼業神の説明でやっと冒頭の意味が掴める形。リューンのモノローグを省いて1pと2pのシーンが逆のほうが分かり易い)

リューンが女ものの服を着てるのは意味があるんだろうけど、それを描けば雰囲気作りに一役買えただろうに、とか

リューンの記憶?の他に「持ちこたえている人間」のパートも起伏の山になり得たのに描き方が今一つでインパクトが弱い、とか

惜しいと感じるところが多い。

記憶?部分は伏線だろうし、ちょっと分かり辛いけど差し込み方は悪くない。

上にも書いたけど、リューンが実際に動くとこまでいってないのは別にいいとしても

その場合雰囲気が重要になるのに肝心のそこが足りてないのが一番痛い。

画力もまだ足りてないけど、それよりネーム力のほうが大きく足りてない感じ。あとセリフの力とか。

セラフィの「ペペペペペペペ」は雰囲気に合ってないし、なんか「ねこぐるい」っぽい。

第4回/1120 『終末ロミオとノアの紙舟』

コマ割や展開の見せ方など未熟な部分はあるが、話自体は面白い。ただ内容で見せることは出来ているのに設定語りが

くどすぎでテンポが悪い。「紙舟」という言葉自体に充分ハッタリが効いてるので多くを語らないほうが良かった。

ヒキも設定前提になっていて弱い。内容で紙舟の人物に興味を持つような展開にして欲しかった。もっと構成を練って。

第4回/1121 『キンギン』

ただでさえマンガ向きでない楷書体でしかも小さく、その上リサイズ失敗で殆ど文字が読めないのは大きくマイナス。

だがそれを差し引いても問題が多い。タッチの無い線で画面がのっぺりしてる。話も無駄が多い割に必要なことが描けて

おらず、特に銀閣の存在が完全に空気。会話のやりとりにも不自然さが目立つ。話に盛り上がりが無く、ヒキも無い。

第4回/1122 『なぜか守護神!』

味のある絵柄で充分な技術もあり画面の見栄えがいい。少し胴長なのは気になるが人物も良く描けている。ただアオリ文

の通り折角の珍しいGKギャグが、里見がどうアホなのかを分かり易く描けていないため生きていない。グローブしたまま

鼻をほじるのは好きだが分かり辛い。また勝てない理由がなぜ里見にあるのか分からない。内容の焦点がボケてる。

第4回/1123 『夜を奪われた世界で』

パース・デッサン等技術的な部分はまだまだだが、誤魔化しに逃げず手を抜かずに構図や背景を描いているのは好印象。

見せ方や展開が良く読み易い。またタケトとめぐみの心理描写が上手く、作品に入り込み易い。ただ折角のその描写も

物語の山が無いまま終わっていては意味が無い。テネブラエの脅威を見せてからのヒキが欲しかった。惜しい。

第4回/1124 『微生物』

ノートに鉛筆描きだがネームとしても上手くない。1p目が1話内で生きてない。しかもこれを省くと冒頭に魅力が皆無。

遥陽の学校での立場が描写不足。姉も全く描写不足で、なぜ学校に居るか分からない。士官学校の船が唐突。説明を

文字に頼りすぎ。警察が現実離れしてヘタレすぎ。それを納得できる世界を描けてない。無駄が多いのでせめて32pに。

第4回/1125 『ツインテールふぉっくす』

線が荒くコマ割が出来ていないため画面の見栄えが悪いが、それ以外は構図なども良くマンガの技術力がある。背景や

小物なども描けていて絵柄も悪くないので画力を鍛えればバケそう。表紙が少しクセのある絵柄になっているのが残念。

内容が殆ど無いがゆる系としてなら許容範囲。ただケモ耳の意味が全く無い話なのは1話として弱すぎる。成長に期待。

第4回/1126 『僕とおばぁちゃんと○○』

前回同様バトル描写が良く、今回は長さもあり充実感がある。数珠を付ける経緯が若干強引で、分かり易い描写も出来て

いないが、それ以外は展開も上手い。ただタンコブはオチとしてちょっと微妙…。タイトル2回はくどく最後はサブタイ

だけで良かった。偽予告が今一つ面白さに繋がってない。むしろ次への期待感を殺いでいる感もあるので余計。

第4回/1127 『敵は本能路半須にあり!!』

まだ絵は甘いが前回からは驚くほど成長している。相変わらず文字での説明が多めだが、モノローグ系マンガとしてなら

悪くない。飽きさせず読ませる工夫が盛り込まれていて、文字の多さ以外ではネーム力が高い。冒頭の大学時代は不要

…かとも思ったが、元々の「オナラ我慢だけで話が続けられるか?」という不安を補える仕掛けとして機能している。

第4回/1128 『あやかし村の子どもたち』

人物のアップは非常にいいが、完全にそれに特化した絵でデッサンに甘さがある。アップかデフォルメした全身像だけで

ほぼ全てのコマが描かれており背景も少ない。構図が工夫されていて見栄えはいいが、明らかに背景を描かないで済ます

ための工夫であり、マンガを読者に見せるための工夫ではない。話自体は悪くないが、その点を直さないと向上しない。

第4回/1129 『量産ロボセルジア』

絵的なことは置いておくとしても展開にもいろいろと問題がある。定番的展開をただ入れていると思われる箇所と、それ

を外して笑いを取ろうとして失敗している箇所が混在しているためにとにかく展開が悪い。特にそれがハッキリ出ている

のが会話で、高順と先輩の進行上の役割が考えられてない。ギャグも暴言と肩透かしだけでセンスが無い。がんばれ。

第4回/1130 『GOLDING ~ゴールディン~』

試みは面白いが、作品内容を見せたいのか技法を見せたいのかをハッキリさせないと全体がぼやける。と言っても技法は

明らかにムービー作品を深く考えずにキャプチャしたものを並べただけでフィルムコミックに大きく劣る。また内容も

全く進展せず何を見せたい話か分からない。28Pで終わってればまだ良かったが、その後が蛇足すぎて全体を壊してる。

第4回/1131 『その龍 きよし』

読み切りとしてなら悪くないがこれで終わっては続きに期待が無い。もし続きがあるなら面白くなりそうなので、そうと

分かる形で話を結んで欲しかった。また読み切りだとしても、雰囲気はあるがさすがにツギが死んだ状況が曖昧すぎる。

冒頭からきよしパートへの時間経過も混乱がある。絵は成長過程だがマンガを見せる能力はあるので後は分かり易さを。

第4回/1132 『殺し屋杏ちゃん』

絵柄は悪くないが画力はまだまだ、しかも表紙が一番絵が悪いのではトナメで読まれること自体難しい。縦読みを意識

したせいかも知れないがコマ割が悪く勉強が必要。殺し屋→実は殺し屋じゃない→最後結局死ぬという展開自体は悪く

ないが、見せるべき点が定まらず方向性が見えない。本当の殺し屋も居ることにしたのは疑問。正の回想は要らない。

第4回/1133 『紅蓮のエンジェルダスター』

画力があって背景が良く描き込まれてて展開のテンポが良くて構成が上手くて…完全にプロレベル。敢えて難を探すなら

セリフがあまり整理されてなく長めなことと、表紙に魅力が無いことぐらい。だが最大の難点は言うまでもなく、話が

動き始める前に終わってしまっていてヒキが全く無いこと。女神と話が繋がるところまで描かないと…非常に勿体無い。

第4回/1134 『チキ&ソーシャ』

物が喋るというアイディアをフキダシを沢山描くことで煩さを上手く表現しているが、読むべき箇所とそうでない箇所の

区別を明確に付けるべき。物のセリフは書き文字にするなどの工夫が欲しかった。起動化はさすがに画風とも作風とも

合っておらず、動物が起動化と似た感じなのも良くない。0.8秒は人間の知覚では充分長い。なんで犬逃げた?

※追記

ちなみに0.8秒は

音楽で言うならテンポ100の曲の8分音符とほぼ同じ(0.83333...秒で、アンパンマンマーチの「アン」や「パン」の長さ)。

格闘ゲームで言うなら48フレーム(初代ストIIの波動拳入力猶予の倍以上)。

ただし、作中で言及された新幹線の速度300km/hourで10mのタイムを計算すると分速で5000m/minute、秒速で83.333...m/second

つまり1秒の約1/8(約0.12秒)で10mを通り過ぎることになり

その場合、上記の例の約1/7の速度で、それぐらいになるとかなり知覚しづらい時間的長さになる。

が、どちらの場合にせよ

せいぜい100m手前程度の距離で新幹線の真正面に立っているので

上記の10倍程度の時間(8秒~1.2秒)で行動を起こしていることになり、こちらのほうが知覚よりも無理がある。

第4回/1135 『その銃口に口づけを』

第2回ではネームだった作品の清書で、後半の若干苦しい展開も変更して良くなっている。ただ導入に唐突感が強く

すんなり話に入り辛い。3p辺りからは良いのでそれ以前も変更が欲しかった。画風が作風と合ってなく、内容に対して

軽い印象を受ける絵柄。手癖で描いてる感が強く成長が止まっている感じなので、画力・技術力の向上を。

第4回/1136 『魔王襲来期』

ゆるいギャグものとしてはなんとか及第点な絵ではあるが、もう少し構図の変化は欲しいところ。旅立ちまでと区切り

は良いがオチというには弱く、そこまでのネタも個々では力不足でヒキにもなっていない。せめてトイレ排除計画を

実行しようとしている敵が出てくるところぐらいまでは描いて欲しかった。魔王襲来期の設定も話の中で生きていない。

第4回/1137 『ヘビのたまご』

見せゴマをしっかり見せることが出来ているが、対してそれ以外のコマに若干変化が少なく画面に緩急が足りない。

タッチの少ない線でのっぺりしてるせいもあるが画力の成長は早そう。3~4pの背景は非常にいいがそれ以降が白いのは

残念。いくら牢とはいえ牢らしさも出てない。全体の構成が良く特に1p目をここに配置したのは素晴らしい。

第4回/1138 『新時代剣士PEACHY-PAN』

絵は正直上手くないが下手なりに味のある絵柄でカラーが見易さに貢献している。1コマ毎に変化があり意外と読み易さ

もある。前半に文字が多く説明的なのは勿体無い。後半は小ネタのテンポが良く楽しく読めるが「急にウザくなった」

というギャグとしても話としてもピークの部分でいきなり終わってしまっているのは非常に残念。もっと続けて欲しい。

第4回/1139 『おしりのはなし』

これで何かを語れと言われても非常に困る前衛的な内容だが、内容を全く度外視すれば意外とマンガが描けている。

前半と後半で作者が違うそうだが、特に前半は効果線での迫力は良く出ているし、溜めのコマの配置も上手くマンガの

描き方を心得てる感じ。後半はそれに比べると緩急に乏しく何となく描いた感が強い。それでもそれなりに上手いが。

第4回/1140 『ノックオンボーイズ』

前作までにあった中間色の多用が無くなり非常に見易くなった。特徴的な絵柄で技術力もあり画面の見栄えがいい。

タイトルが中間にあるが前半の必要性を感じない。そもそも各シーンがほぼ独立してるといっていいほど他との繋がりが

非常に悪い。ヒキもそこまでの流れと無関係で、何を見せたい作品なのかが全く見えてこない。内容を整理して。

第4回/1141 『怪的生活RIP』

画力は高くマンガの技術も充分にある。だが自分のキャラへの愛着が先走りすぎて独りよがりになっている典型的な

作品。それなりにキャラの個性はあると思われるが、それを分かり易く伝えようとする丁寧さが無い。自分の創造した

世界に他者を引き込ませる工夫を勉強したほうがいい。特にラスト3pは全く状況というか意味が把握できない。

第4回/1142 『ディズィとJAPの奇怪な日本語』

男の顔は別人レベルで不安定だが、女の子は良く描けていてそれなりにデッサン力もある。だが立ち位置・背景が見てて

不安を感じるほどパース狂いが激しい。ただ苦手ながらしっかりと背景はあるしロングの構図が多いことは評価できる。

勘違いのネタ自体はベタながら可愛らしく描けている。内容はいいので、この手の作品として重要な仕上げの向上を。

第4回/1143 『犬と鳥と女とあゆみ』

相変わらずのセリフ回しのセンス。だが今までは畳み掛けるような内容だったが今作は間延び感があり薄い。おまけの

ように1p1ネタが出来るはずなのに無駄な描写が多すぎる。おまけ含めて13pも短い(毎回なぜか13p縛りだが…)。

個人的には好みなのでもっと密度の濃い、長い作品を読みたい。あゆみが「キャー」とか言ってるのは意外で萌えるw

第4回/1144 『必殺仕事天狗』

セリフが少なくても状況で読ませる。非常にマンガの技術力があり画的には完全にプロレベル。ただし話の内容は無いに

等しい。日常の鬱憤を何者かが代行して暴力で晴らす、という作品は読み切りとしてはまさに凡百で全く面白みが無い。

山田と天狗に接点がありそう、と読める箇所はあるがもっと連載を意識したヒキを。そもそもアイディアが弱いが…。

第4回/1145 『トドロキマン』

前回1話12pだけで全く物足りなかったが話数が増えて充実度が上がった。ただ軽快で読み易さはあるが、冴えない中年が

格好良い中年に変身、という部分以上の面白さには乏しい。またトドロキマンの対外的活動が殆ど描かれていないのに

知名度が高いことがどうも引っ掛かる。ギャグ作品ではどうしても弱くなるヒキの話を最後に持ってきたのは上手い。

第4回/1146 『10年前の夏休みの宿題』

コマ割は少し改良の余地があるが見せ方は上手く読み易い。構図なども上手く読み易さに貢献してるが、子供の絵柄に

クセがあるのが惜しい。SFミステリーとして良い感じだが、現在に戻れるのは過去で逃げを打てることになるので作劇に

不安。導入で文章説明に頼るのは良くない。両親の描き方は面白いが、もう少し注目させる描写が無いと浮いてる感じ。

第4回/1147 『異界のパパと 12人のお姫さま』

独自性の高い面白い設定でそれだけで強く興味を惹かれる。登場キャラが多いが個性が分かり易く描かれ、絵の仕上げが

良くなったことと合わせて前作で弱いと思ったことが改善されて成長を感じる。死檻の存在をヒキとして生かしていて

次以降の展開の速さも期待させていて上手い。ただ栗尾の視点で進むとすると若干画風と合わない感じなのが不安点か。

第4回/1148 『ロイヤルベイン―Royalbane―』

非常に説得力のある画面で世界を良く描けている。ただ構図が悪いとまでは言わないが若干似たアングルが多く、動きも

少し迫力が足りないため内容に対して画面から受ける印象が穏やか。少しケレン味が足りないかも。王道な展開の話は

細やかに描かれていて上手い。女郎屋の件など非常にいい。44pで綺麗に1話の体を成していて次への期待感も高い。

第4回/1149 『GGG~ゴッドギャググランプリ~』

絵はぎこちなさがあるがマンガを見せる能力は高い。能力バトル的フォーマットをギャグに使用したアイディアがいい。

ギャグらしいギャグは鼻眼鏡・イチロー・タライぐらいしか無いが、それを話の流れで面白く見せているのは素晴らしく

上手い。そのため個々のギャグは強くなくても話自体に続きを期待させるパワーがある。神崎の行動力に惚れる。

第4回/1150 『運び屋のおじさんと黒髪の女の子』

タイトルが面白くない。描き慣れた感じの細かい絵で画面の見栄えはいいが、人物デッサンがかなり甘い。グラディウス

の体のバランスの悪さが目立つが、9p6コマ目のようにザックもいびつ。10p1コマ目のパースはおかしいし、馬車の転倒

シーンに迫力が無いなど意外と画力の高さがない。話の見せ方は上手いが、短すぎて何かを語れるほど進んでない。

第4回/1151 『アニマルチャイルドハイスクール』

意外と珍しい変則的なページ構成の連作短編ギャグだが、四コマよりしっかりコマを見せれていて良い。ただこの手の

ものとしては致命的に絵柄に魅力が無い。少ないページでキャラの個性は良く出せているし面白いので、あとはそれさえ

あればもっと人気を集められる。不良のマサシのベタ加減とかいいが「笑えない冗談」系のネタが少し多め。

第4回/1152 『バレーの球語』

スポーツものに重要な動きは良く描けているが逆に動きの少ないポーズに微妙なぎこちなさがある。また構図も若干変化

の少なさが目立つ。だがそれ以外は充分にマンガの表現力がある。女の子の可愛さも強い武器。冴島のモノローグになん

とも言えないキモさがあっていい。過去挿入の案配など展開も良い。クワガタは少し唐突…次以降の伏線なら面白いが。

第4回/1153 『地獄に花を咲かせましょう。』

前回とは全く方向性の違う作風。絵本風で雰囲気はいいが、結局何が言いたいか見えてこない。分かり易くすればいいと

いう作風のものではないが、内容が伝わるような描き方にはなってない。キリがいいので小難しいことを伝えようとして

自己完結して終わっただけに見える。13pと短く続きを期待できる点も無いので、せめて2話分は欲しかった。

第4回/1154 『○○女子の取扱説明書』

「ねじまきカギュー」の影響がかなり強く、特にバトルの迫力やテンポにそれが顕著で差別化が出来ておらずこのまま

では厳しい。模倣としては良く出来てるので、それを吸収しつつ独自性を。ただそれ以外の部分も悪くはない。1pから

タイトルの流れはいいし春君のクズっぷりとかよく描けてる。「100点女子以外はチェンジ、それ以外はキープ」は変w

第4回/1155 『アカサメ』

パースの勉強中という感じのコマが多いが、その割に画面が面白くない。ただ変化のある構図を置くだけでなく、その

配分やコマ割、視線誘導など考えて画面作りを。親しみ易い絵柄だが安定感が無い。特に委員長。仮置きかも知れないが

拡大コピーの多用があまり功を奏してない。そもそも全体的に構図が近視的。前半と後半に繋がりが無く展開が悪い。

第4回/1156 『悪魔ノ証明』

皆勤で毎回雰囲気があり、今作は今までの良くなかった点が殆ど払拭されていて、ただ上手いの一言。4pまでの平和な

雰囲気を覆す5pがまずツカミとしていい。そこからの世界設定の説明も簡潔。七葉と両親のキャラもよく描けている。

悪魔のデザインはハッタリが効いているし、不穏な空気を残したままのヒキも続きが読みたいと思わせるパワーがある。

第4回/1157 『ちいさな世界』

設定は若干ありがちだが、リクとこはるの関係はちゃんと描けていて悪くない。ただこはるの憑依状態はもっと印象的に

出来たはず。話の中で大きなウェイトを持つシーンなのに軽く扱いすぎ。話が短くプロローグでしかないが、作品の空気

は良く出せているので、それに見合う画力を手に入れられれば…。作品アオリ文は表紙のもののほうが作品を表してる。

第4回/1158 『雷龍-LeyRon-』

コマ割やセリフ配置が悪く非常に読み辛い。展開の見せ方も悪くて話が頭に入ってこない。ネームをもっとよく練って。

魚首の首と体を探す優先順位の理由付けが釈然としない。特異体質の説明で「水なんて」と言ってしまっているので雨が

降った時点で結末が予想の範囲内。空の魅力を出せてなく、オチも弱い。マンガとしても物語としても完成度が低い。

第4回/1159 『いつか!!死神くん!!』

未練があると悪霊になるはずが未練だけなので悪霊にならなかった、って説明は分かり辛過ぎる。他の説明の仕方で。

白川美咲の名前は18pで初めて出すほうがいい。美咲が街中で人知れず突然死んだことにも説明が欲しかった。永鬼の

過去が少しくどい。全体的にコマが詰まっていて読み辛い。設定はベタでいいが、それを見せる技術が足りてない。

第4回/1160 『マッチ売りの召女』

絵は上手くないし、コマ割・構図も上手くないし、話は中途半端に終わってどういう話になるのかさっぱり分からないし

…と悪いところは数え切れないほどあるが、マッチ売りの元締の格好良さだけはしっかり描けている。セリフ選びだけ

でも充分に格好良くキャラを描けるといういい見本。「二言する奴が嫌いでね」が痺れる。でも続いて面白そうかは…。

第4回/1161 『あなたのクラウンブレード』

不条理ギャグと言えば聞こえがいいが、殆ど何も考えずにカオスな内容をページの頭から順に埋めていっただけという

感じ。思い付きを描いて、勢いを出せないうちに飽きてやめた、という感じの繰り返しでパワーが無い。ギャグらしい

ギャグは「ウンチャンじゃない顔」ぐらい。笑ったのは、その顔の上にずっとタイトルが残ってることぐらいだった。

第4回/1162 『羽衣天女は何を得る』

話の始め方が突然であまり上手くないが、早いうちに情報の補足が整っているのでそこはいいとしても、ならばその後で

じっくりと世界に入り込めるだけ描写をして欲しいが終わり方まで突然。山場も見せ場もなく何を見せたい作品なのか

分からない。あっさり天女が出てきて、天女狂いと言う割にそれをあっさり受け入れていて全く盛り上がらない。

第4回/1163 『石像の島』

世界が描けていて雰囲気もある良い絵柄なのだが、画面が煩くその良さを生かしきれてない。文字サイズや枠の密度など

ゴチャゴチャした印象を受けないよう画面を整理して。ゲロ袋から話が始まってひたすらチャールズの体調を崩した様子

を描いただけで終わっていて読後感が最悪。そこまで溜めた分を一気に開放するものをヒキに持ってきて欲しかった。

第4回/1164 『姫と演劇 あと青春』

ヒキはその後の展開の面白さを予想させて悪くないが、そこに至るまでの動機の描写不足で作品全体を引っ張るほどには

なっていない。そこまでに少しでも願望のようなものが描けていればかなり違っていた。マヤと演劇部員のキャラは良く

描けているし展開や画面の見せ方などマンガに表現力があり、画力の足りなさをあまり感じさせない。成長に期待。

第4回/1165 『イートトースト』

小ネタが詰め込まれたやたらに密度の濃い画面ながらテンポが良く意外に読み易い。ただ話に要点が無くキリも悪い。

単調なメリハリの無い荒いトーン仕上げで、せっかくの可愛らしいポップな絵柄を殺している。勿体無い。マーブルの

妄想は面白いが現実と区別が付け辛いので工夫が必要。フキダシの尻尾が丸いのは柔らかい印象にはなるが分かり辛い。

第4回/1166 『迷宮症候群~ダンジョンシンドローム~』

マンガの技術力があり、長い廊下の不気味さなど雰囲気作りも非常に上手い。それだけにこれから話が始まるという導入

部分で終わってしまっているのは非常に勿体無い。迷宮特別対策部隊も最後に出てきただけでは全くヒキにならない。

見せ方のテンポが良く、短いながらキャラ立てもそれなりに出来ているので実力はあると思うのだが…ひたすら惜しい。

第4回/1167 『正しいという事』

なんとなく目指す形は分かるが、それを上手くマンガの形に出来ていないのは非常にもどかしい。雰囲気は出せている

だけに惜しい。状況説明や会話の繋がりなどが自分の脳内で進んでしまっている感があり分かり易さに欠けてしまって

いることが大きいか。それが上手く出来ていれば良い作品になったと思うが…。少し短く、話のキリも良くない。

第4回/1168 『UTAKATA OTOGI』

導入はこの手のものとしては雰囲気が出せていて悪くない。5~6pのカンテラとマスターの会話が何を指しているのか

分かり辛い。全体的に状況説明が足りず展開が唐突。契約の設定を語るだけ語ってそれが話に生きていない。シメが予想

の範囲内なのでヒキになっておらず弱い。構図やコマ割、話の見せ方などマンガの技術にまだまだ勉強が必要。

第4回/1169 『ぼくがかんがえたさいきょうのしゅじんこう』

ツカミで引っ掛かる部分が無い。1p目の仕上げを高めて、3p目を2p目に持ってくるだけでも違和感がその先を予想させる

仕事をしていたと思う。「伝説の戦士」にこれだけのページ数を使ったのなら、本編も同じ以上のページ数が欲しい。

ただアイディアを見せられただけで先への期待感が薄い。15p以降もマンガの技術力が高いとは言い難く要向上。

第4回/1170 『今日からJK』

話が短い。校長が「用件を手短に」と言ってるのにその後が長く、特に笑いにもなっていない。今時ブルセラって…。

ただ話自体は悪くないがそれに見合う画力では無いことが痛い。女の子は可愛らしく、男は漢臭く描けていればギャップ

が面白くなっていたが…。細かい点よりほぼその一点に尽きると言っていい。九条の太眉系美女化はちょっと可愛い。

第4回/1171 『メカノジョ』

前回までに比べ動きなどは非常に良くなった。だが5pや7pなどパースがかなり甘い。有線ロケットパンチや目からビーム

などインパクトを強めることが出来るものを上手く描けていない。メカノジョ開発の経緯自体は面白いが、真朱の過去は

この話の中でほぼ解決してしまっていて先の期待感には繋がっていない。絵柄はいいので話にもう一味が欲しかった。

第4回/1172 『忠犬はちすけ』

飼い犬擬人化ものは良くあるが、シュールにまとまっていて面白い。緩急のある展開が上手く非常にテンポがいい。

マンガを見せる技術力もあり上手い。敢えて難を言うならもう少し絵柄に個性が欲しいぐらいか。オチの切り方も良く

この先にも苦労があることを感じさせて期待感が高まる。犬なのにズボンに馴染んでるとか細かいことはいいんだよ!

第4回/1173 『夢眠枕』

現実と夢を上手く分離して描けていない。話の要点なので分かり易く。それ以外の部分は画力はもう少しだがマンガの

技術力があって読み易い。少し不思議系の話としては良くまとまっているが、現実のメイド喫茶に至るまでの描写が

欲しかった。またそこに彼女が居ることはご都合すぎる展開。彼女を守るための行動にも動機を描写して欲しかった。

第4回/1174 『ブリリアントピース』

人物の動きや表情などが硬い。船や爆発などで画の迫力を出せてなく、それなりの画力はあるがまだまだ向上が必要。

擬音に頼りすぎで、かつ描き文字に工夫が無いので画面が安っぽい。近視的構図が多く世界の雰囲気を見せれていない。

しかもガッザと尻アゴ以外に海賊らしさが無く世界観が見えにくい。会話の繋がりが悪くすんなり読めない。オチも変。

※追記

・冒険物なら1p目からワクワク感とか期待感が欲しいがそれが全く無い

・1p3コマ目「ここがこうでこうこうこう」のコマは何にも表現してない無駄ゴマ、同じセリフを使うにしても隣のコマでいい

・1p4コマ目、1p目に持ってくるほど手下のアップにインパクトが無い

 そもそも海賊というよりただのパンクにしか見えないので世界観が分からなくなる

・1p4コマ目、「超海賊ドヤー・ザマーが~」のセリフが説明的、1p目から萎える

・雰囲気を描くことを放棄して擬音に頼りすぎ、1p2コマ目の「ガヤガヤ」とか要らない

 2p1コマ目の「ドン」とかただのアップでしかなく、何の迫力も無く何にも「ドン」じゃない

・「ガスコイン(ガッザ)」じゃ何だか分からない、せめて「(通称ガッザ)」

そもそも冒険物ならツカミになる部分で、テロップで主人公の名前を出すのは避けるべき、せっかくの紹介の機会の放棄

・2p2コマ目「何かを隠すのにもってこい」→「間違いなくこの辺にある」、飛躍しすぎ、説得力に欠ける

 「ここがこうで」や「だからこそだろうが」などを含めてガッザのアバウトな性格を表現しようとしているなら描写不足

 海賊題材から考えても少年誌的展開を目指してると思うが、なら「よく読めば分かる」というような描き方ではダメ

 少年誌的展開を望むなら、少なくとも1話の主役のキャラ設定は分かり易すぎるほどに分かり易く描かなければ

・2p4コマ目、地図の「これわ本物」、ふざけ加減を見誤ってる、少なくとも1話導入の雰囲気作りに馴染む描き方になってない

・「カモメダスが飛んでるということは?」のデブの返しは別に間違っていないのに

 望む応えと違うというだけで服と腹の皮1枚を切って「食わせようか?」と言うほどにキレている意味が分からない

 それがガッザの性格というならやはり描写不足、キレやすい小物にしか見えなくて主人公らしくない

 切られたあとのデブの「特上大トロの~」の返しも面白くない、軽妙な会話というより茶番

・4p3コマ目、デブの服装も海賊らしくなく世界観が見えない、ガッザが海賊っぽいだけに違和感が強い

そもそも殆どのキャラが海賊っぽくないので、むしろ逆にガッザと尻アゴが世界から浮いてる、まである、話のメインなのに

・リッカが出てきただけ、おそらく主要人物になるであろうキャラなのにキャラ立てが足りてない

・7p3コマ目「お前ら(略)ガスコインを信じないのか?」のセリフが前から繋がっていなくて不自然

 リッカの「進路が合ってるか」の返しなら「お前ら」はおかしいし、陸が近いのはカモメダスで明白

 脈略なく、単にこのセリフを言わせたかっただけにも見える

・8p1コマ目「ドン」も絵の迫力の無さを擬音で誤魔化そうとしてる感が強い

 そもそも霧の中から現れたようには全く見えない

・8p2コマ目はガッザに親しみが持てるいいコマ…に出来たはずなのに表情が面白くなくて印象に残らない

・9p4コマ目、尻アゴの「貴様への因果は深くなる」意味が分からん

 尻アゴは無理して小難しいことを言うキャラ、というなら上手く無いし、それがほぼここだけなのも良くない
・10p全体的に迫力が無い、効果線を効果的に使えてない
・11p5コマ目、意味の無い前輪は笑いどころか
・11p4コマ目の「エンジン」を含めて、船の謎動力は1話で世界観が掴めていないうちから説明無しで描写するのは上手く無い

・12p5コマ目、11p5コマ目のコピペ、ガッザと尻アゴの船が同じ動力であったとしても違う描写をするべき

・13p4コマ目「観念したか」ガッザが観念したように見える描写が無いので違和感

・14p6コマ目「吃水の深さが~」簡潔に説明できる文ではあるが非常に引っ掛かる言い方

 車がお腹をこすって「車体の沈みこみがマズかったのか」と言ってるようなもので、因果関係は合ってるがどうもズレてる

・15p1コマ目、「ドン」を使うならせめてこのコマだけにするべき、今まで「ドン」使いすぎでここが目立たない

 2p1コマ目と大して変わらない構図なのも良くない、そもそもあまり「ドン」という構図でもない、擬音描いてるだけ

・15p5コマ目、面白さを出すシーンなのに尻アゴの表情が良くない

というか尻アゴは数ページ前から同じような口の開け方の表情が続いていてここが印象的でない

・16p見開き、見せ場なのに画力の無さによる迫力の足りなさが致命的

・17p外道→公務員という会話の繋がりが今一つ面白さを表現できてない

・「キンモー」を誰が言ってるのか分からない、というかこれでは全くオチてない

 最後のページの最後のコマに持ってきて作品全体をシメるパワーのあるコマではない

 全くヒキにもなってないので続きを読みたいと思わせる要素が無い

・全体的に定番的展開をなぞっただけという感じが強い

 それはそれで上手く出来ていればいいが、そこまでに至ってない、続きを読みたいと思わせるだけのパワーが無い

・基本的に擬音の描き文字が全て一辺倒で描いてあるだけ、場面にあった工夫が全く無く画面が安っぽい

・細かい指摘が出来るということは、それだけ形にはなっているということでそこは評価できる

 もちろん言い方を変えれば「形になっているだけ」、とにかく細かい部分の詰めが甘い

第4回/1175 『まざりモノ』

前作より太い線でインパクトのある画面になった。だが荒さが気になる面もあり微妙に作風と合ってない感も。1p目が

完全に無意味。5pまでに軽妙さが足りない。それ以降の展開は良いが、動きや表情の描写が今一つでメリハリに欠ける。

27pでもう鬼を捕まえてるのは急な気もするがテンポがいい。全体的には上手いがもう少し丁寧さが欲しい。

第4回/1176 『コスモポリス』

少女漫画系のテンプレ的絵柄で全く個性が無いが、マンガの技術力はなかなか。背景もよく描けているが建物のパースは

今一つ。このマンガ最大の問題点は一番重要な9pの状況がさっぱり分からないこと。おかげでそれ以降が完全に無意味。

重要なシーンほど誰が見ても分かるように。話の切り方も悪い。宇宙人警察官が進出していることをもう少し印象強く。

第4回/1177 『ヒーローになれなかった少年のお話』

展開の見せ方が非常に上手い。情報の密度自体はそれほど高くないのにそれを感じさせない充実感がある。前半の雰囲気

が続くかと思わせながらブツリと切ったことで後半に強い期待感を持って読めて飽きない。技術的な部分はもう少し勉強

が必要。視線誘導も上手く無い。セリフの配置を考えずにフキダシ描いてる節が。だが細かいことより続きが気になる。

第4回/1178 『瓦礫の王女』

雰囲気が良く出ている画力に説得力のある描写力が素晴らしい。必要最低限の説明でも状況が分かるように描けていて

23~24pは全く説明無しでもライルと分かるし、25p以降の男性は学校の恩師だろうと予想が付いてすんなり読め上手い。

ただ念の為くどくならない程度の説明はあったほうが良い。意味ありげな冒頭と話が繋がる所までは進めて欲しかった。

第4回/1179 『SWALLOWS』

スワロー絡みの情報の出し方が上手くない。アウリーの行動原理を早いうちに見せておいたほうが感情移入し易くなる

ので14p回想は導入に入れたほうが良かった。2p見開きは印象的にはなってるが話的にはさほど必要な場面になってない。

レースの状況の描き方に分かり易さが足りない。ただテンポが良いので気持ち良く読める。もう少しネームを練って。

第4回/1180 『サンディ』

体裁としては殆ど読み切りだが、超貧乏に3Dプリンターというネタがあればいくらでも話を続けられそうで問題ないか。

女の子は描き慣れてない感はあるが充分可愛いし、妙に描き込まれた老人なども味がある絵。でも男の子は時代錯誤。

展開や見せ方も良くて話の印象も残り易い。あまり難は見受けられない。敢えて言えば強いインパクトが無いぐらいか。

第4回/1181 『フランケンガール』

マンガの基礎力が高く構図も上手いが、主人公の顔に同じ向きが多かったり絵が不安定。ただ前回は人物にクセがあった

が非常に良くなった。驚いて目が飛び出すのは作風と合わない。怪力やツギハギや、なによりタイトルで主人公が何者で

あるか予想は付いているので、それを明かす所まで話を進めないとモヤモヤする。狼男の目的も引っ張るほどでは。

第4回/1182 『お館さま レジおねがいしま~す!』

過去の英雄が現代に…という鉄板ネタ。だが連作四コマは1つの話で大まかに1ネタを扱ったほうが分かり易くなるので

ネタが多岐に渡っていて少し雑多感がある。特に武将隊の話は横道に反れた感が強い。途中に区切りがあると良かった。

最初の客は途中で消えるなら蘭視点で語り始めたほうが後の人物関係が始めから見えて入り込み易い。お市のヒキは変。

第4回/1183 『電流少年』

家電擬人化マンガというネタ自体は新鮮味が無いが、極めてオーソドックスで連作四コマの基本を抑えた作品。各ネタも

安定していてキャラにも個性があり安心して読める。全体的にオチが弱いが、まぁ連作四コマならこれぐらいでも普通。

ただ正直それ以外に言うことが無い。好みの問題もあるが、ソツが無さ過ぎて面白くない。もっとはっちゃけて欲しい。

第4回/1184 『ココロブーリアン』

皆勤で毎回話作りは上手いのだが、前回同様凝った設定を全て吐き出すことに終始してしまって話の見せ方が悪い。

情報量が多く、明らかに他人の視点に欠いていて初見では理解し辛い。情報の取捨選択をしてすっきりした展開を。

話作りよりマンガの技術を磨く時期かも。絵柄も個性はあるのであとはもう少しキャッチーさが欲しい。

第4回/1185 『選ばれし異能者(笑)』

説明不足の設定をトントン拍子で見せていくのは置いてけぼり感があるが、これはこれで面白い。とはいえ「創造」の

技がどういうものかはちゃんと説明してギャグとして落として欲しかった。なにが「ちっせぇ」なのかも分かり辛い。

前半はギャグの色が濃いのに後半でそれが無くなったまま終わっているので、目指す所が分からない。中途半端。

第4回/1186 『家族葬!』

皆勤で前回決勝まで行っただけのことはありマンガの上手さは向上している。だが今作は殆ど状況設定の説明が一段落

付いたというだけの所で終わっていてヒキが弱すぎ。13pと短いしもう一展開して欲しかった。惜しいというか残念。

以前から見受けられるのでクセだと思うが、10p1コマ目のようなロングの構図が単調になりがちでインパクトが無い。

第4回/1187 『健康ジャンキーももか』

前回同様文字が多いがセンスのある文で面白い。が、読み易くする工夫が欲しいのも同様。文字の配置もマンガの一部

なので配慮を。2pは「こいつ」を具体的に示さないと折角のツカミのセリフが弱い。14~15pでももかと遥の立ち位置の

変化が謎。15p丸々使って間の表現をするなら紗耶華の移動とかあっても。勢いと緩急が上手い。13p3コマ目いい顔。

第4回/1188 『ロノロイ ~咒限無~』

マンガを描くことに小慣れている感があるが、設定の見せ方など展開に難がある。特にロノが友を得ると封印解除という

重要な部分の出し方が不自然で、設定ありきの作劇が見透けて白けてしまう。背景に人物が埋もれている感があり画面に

メリハリが無い。39pのフローチャートでの表現は面白いが分かり易さが無い。妙に芝居掛かった仕草が多いのは味か。

第4回/1189 『カンカそのさき』

まさにアオリ文の「くさいものにフタをする漫画」以外の何者でもない内容で、それを「面白そう」と思える展開に

出来ているのは、ネームが恐ろしく上手いため。画力も高いがなにより表情が上手い。マウのころころと変わる表情は

可愛いし蓋要人が来たときのホトの表情なんて絶妙すぎ。仕上げが足りないことを全く気にさせない。ひたすら上手い。

第4回/1190 『開闢仏陀』

天丼は大好物なので普通に笑った。意味の無い擬音がずーっと続いているのとか大好き。しかし最後のコマは天丼には

蛇足。作品全体を台無しにしてしまった。15pまでで終わっていれば…。…などとマジメに語っても良いが、やはり表紙

以外全部コピペは酷い。この技法でのギャグもあるがかなりハイレベルでハイリスク。商業ならまず編集者に怒られる。

第4回/1191 『GO SOUTH』

11pで規約違反…というより終わり方がブツ切りなのでミスでページが足りてない? 話を特に語れるほど進んでいない。

絵はひたすら荒いが勢いと迫力は出ているし、上手くはないが構図のセンスもある。こういったことは単純な絵の上手さ

とは別の体得し難い部分なので、それを大事にしつつ画力の研鑽を積んで欲しい。冒頭は商業だと自粛させられるかも。

第4回/1192 『アイティークロス!』

こういう系統の話ならまずキャラの魅力を見せて欲しいが、この話では仁の性格が少し分かっただけなので物足りない。

現状ではパソコンの話の比重が若干大きい。どうせならもっと仁の豹変を印象強く。そのせいでヒキが弱い。セリフ回し

でキャラの魅力が出せてない。似た表現が連続していてクドイ箇所も。コース解説も重要ではないのに妙に分かり辛い。

第4回/1193 『誰が賢者を殺したか?』

ついに作画が。しかしならばもう少し画力が欲しい。マンガ的表現も上手く無い。また絵のおかげで逆にネームの悪さも

顕著に。コマ割が上手くなく無駄ゴマも多い。フロントガラスのひびをセリフで説明するのは無粋。回想は分かり易く。

お互いの悪い所が目立つ形になっている。意見交換するなどしてお互いを高めて欲しい。ゲンキ・ダセエ、分かり辛いw

第4回/1194 『『エリア』』

仕上げが足りず画面が白いが画力は悪くない。だがバストアップの会話シーンが続き画面に変化が無い。調査説明の描写

もあまり上手くなく、読み飛ばされ易くなっているので構図やセリフ配置などを工夫して。ミームの回想はアップと同じ

コマからだと急に感じるのでコマを分かるなどして分かり易く。導入からその後の展開はいいが、話が中途半端。

第4回/1195 『猫クリオネ』

表情(というか顔の記号)が無いクリオネたちで話が進行していくのがシュール…だがキチンと表現できる画力がある。

むしろ飛び道具的なネタでトナメに挑んでることが勿体無い。完全にクリオネ知識があること前提なのがまた謎。せめて

欄外に注釈ぐらい欲しかった。ケンジオネでノッケから吹いた。だがオチが無い。「クリオ寝子」とのネタ被りも痛い。

第4回/1196 『くちさけさん』

一応前回と同じ怪奇ものではあるけど作風が違い過ぎる…そして上手い。水彩カラーも上手い。現代版口裂け女をギャグ

で描くのは若干手垢の付いたネタではあるが、くちさけさんのキャラが非常に良く愛着が持てる。花子さんを定番の容姿

から変えて個性があるのもいい。ググれ→ぐぐっが可愛すぎる。「田中の友達」ググってしまった。知らなかった…。

第4回/1197 『魔法少女オムニバスM‐人魚の恋のように‐』

少女趣味的絵柄だが見辛くは無い。細かいところも描けることを見せているので清書まで出来ていないのが残念。話の筋

自体は悪くないが9p以降描写を端折り過ぎ。主人公が髪を切ったとか店員が店長と仲が良かったとか全く描写無しなのは

いくらなんでも…ページ歯抜けしてる? ラストが抽象的なこと自体は悪くないがそこまでが描写不足で唐突感が強い。

第4回/1198 『げのげとわらし』

画力自体は高くないがマンガの表現力が高く、絵の向上はして欲しいがこのままでも充分見せる。特に間の表現が上手く

緩急がある。話としても前半の主人公のクズニートっぷりを説得力をもって表せていて、そこから後半への繋ぎもいい。

それだけに話の全容が見えないまま山場無しで終わってしまいヒキが弱いことは非常に勿体無い。わらし可愛いのに。

第4回/1199 『イツカノサマー』

前半から後半への流れは悪くないものの綺麗に決まっていない。前半の伝奇もの的な雰囲気作りをきちんと出来ていれば

後半への繋がりが面白くなった。薀蓄の見せ方も上手く無い。セリフに魅力が無いことが作品の空気感の印象を下げて

いる。特にオニに「鬼か」と言わせて面白いと思えるような雰囲気を作れていない。コマ割・構図なども研究不足。

第4回/1200 『イノセンス・スマイル』

背景や人物デッサンはいいのに絵柄に個性が無く、構図が単調なせいで画面から受ける印象が面白くない。話を見せる

ことに絵が貢献していない。描き文字も安っぽい。「子供のころ」は具体的に「小学生のころ」のほうが良い。導入は

悪くないが、その後の時間の流れを分かり辛くしている。回想から「夢か」となるなら「数年前」は不要。話が短い。

第4回/1201 『神器-Shinki-』

少女漫画の1話としての基本に忠実なテンプレ展開。新鮮味は全く無いが、押さえるべき点は押さえてあって悪くない。

画力はあまり高くなく決まった向きの顔しか描けてないようだが、構図などが良いので見辛さを感じない。成長が早そう

な感じ。安定していて読み進めやすいので、話が動き始めようとした矢先に終わってしまっているのは勿体無い。

第4回/1202 『時空屋』

絵自体は非常に上手いが、マンガの技術は高くない。1p目からすでに視線誘導が悪く読み辛い。そもそも冒頭はツカミと

して弱いし、全体を通して必要でもなく、時空屋の境遇の描写にしては不親切。時空が開くと時空屋がどうなり、戻ると

どうなるかが描写不足で中盤以降の2人の状況がまるで分からない。電話でどっちが喋ってるのか分かり辛い。