十八道薬より

Last-modified: 2024-04-08 (月) 18:48:01

 1. 下剤(緩下剤,強下剤,強強下剤)
緩下剤(穏やかな作用の下剤)
満邦(マンナ,モクセイ科植物の樹脂),
答麻林度(タマリンド,マメ科植物果実の油),
酒石塩(シュセキエン,葡萄酒発酵中に生じる結晶),
翁垤兒暴謨(オンドルボーム,菎麻子,ヒマシ)
強下剤(強い下剤)
芦薈(ロカイ,アロエの葉の液汁を乾燥したもの),
刺抜兒(ラバル,タデ科植物大黄の根茎),
旃那(センナ,マメ科植物の葉),
芒硝(ボウショウ,硫酸ナトリウム),
硝石(ショウセキ,硝酸カリウム),
越弗尊曽屋度(エフソンソオト,塩),
翁垤兒曽屋度(オンドルソオト,塩),
麻倶涅矢亜(マグネシア,酸化マグネシウム)
強強下剤(非常に強い下剤)
胡芦菫度(コロキント,コロシントウリ果実),
葯刺巴(ヤラッパ,中米サツマイモ属の植物の根),
接骨木皮(弗里尓暴謨フリールボーム,ニワトコ花),
藤黄(トウオウ,カンボジア産オトギリソウ科植物の樹脂)
大黄(刺抜兒)
センナ(旃那)
ヤラッパ(葯刺巴)

 2. 吐剤(吐かせる薬)
乙百葛格安那(イヘカコアナ,南米産アカネ科植物吐根の根),
安質没(アンチモニー),
細辛(サイシン,ウマノスズクサ根),
烟屮(たばこ),
丹礬及白丹丸(硫酸銅を含む化学薬品),
蒲労蛤勿印私的焉(プラークウエインステイン,吐酒石),
謝亜ユ印(ゼーアユイン,ユリ科海葱の鱗茎)

 3. 収斂剤(傷口や粘膜を引き締める薬)
英賢暴(エイゲンボーム),
没食子(ボッショクシ,タンニン含有生薬),
魯屋的呂屋坐(ロオテロオザ,赤バラ花蒸留油),
柳(タマリキュス,聖樹,ヤナギ科樹皮),
蚤休(ノミノツヅリ?),
亜尓諳,
ガルメンステーン,
鉛(ロード),
落葉松茸,
瑰花(マイカイカ,ハマナス花),
肉櫟木,
明礬(ミョウバン),
阿煎薬(アセンヤク)

 4. 利尿剤(尿の出をよくする薬)
蒲列謨(ブレーム,花),
洋花,
阿蘭花,
商陸(ショウリク,ヤマゴボウの根),
ユニヘルボーム(杜松子及木),
謝亜ユ印(ゼーアユイン,海葱,前出),
コロイスシュステル,
的列面底那(テレメンティナ,松ヤニの蒸留油),
酒石酸,
テーナロース,
志幾答亜利斯(ジギタリス,ゴマノハグサ科植物ジギタリスの葉),
カンタリス(昆虫のハンミョウ),
水楊梅皮(ダイコンソウ),
芫菁(昆虫のハンミョウ),
鵠泄蛤尓(オッセカル,牛胆)
ジギタリス(志幾答亜利斯)
海葱(カイソウ)

 5. 破石剤
羅倔索屋篤(ログソオト),
蛤尓骨 的兒(カルクワーテル),
謝布(セーフ,石鹸)

 6. 通経剤(月経障害を除く薬)
護謨安没尼加(代用没薬,アンモニヤカゴム,セリ科植物樹脂),
アツサハシタ(阿魏,セリ科植物の根から得られる樹脂),
芸香,
アンケリカ(代白シ,セリ科植物の根),
カルバヌム(代没薬),
ムーデル(苦ヨク,キク科植物の花),
メンター(ハッカ),
メラ(没薬),
サフラン(サフランの雌しべ),
カストレウム(ビーバー分泌物),
ホウ砂,
ゴム,
アンチモニア,
アギ(阿魏,前出),
マステキス,
エーゼル(剛鉄),
ドウ砂(ドウシャ,塩化アンモニウム),
琥珀
 7. 殺虫剤(寄生虫駆除)
アツサハチタ(阿魏),
ヲルムサアト,
鵠泄蛤尓(ヲッセガル,牛胆),
エーセル(剛鉄),
ゲンチアナ(リンドウ科植物の根),
骨乙機(クイッキ,水銀),
阿魏及下越告兒(阿魏の製剤),
亜鉛華

 8. 吐痰剤(痰を出しやすくする薬)
安謨尼加(安謨尼加護謨,アンモニヤカゴム,セリ科植物樹脂),
小茴香(ウイキョウ),
抜尓 謨骨杯法(バルサムコツハイハ,コパイパの樹脂),
亜刺比亜護謨(アラビアゴムノキの樹脂),
矢刺護(チュシラゴ),
抜尓 謨ヘムヒヤン(樹脂),
滅没(めら,没薬,カンラン科植物の樹脂),
スワーフル(イオウ),
シントニヤスコロイト,
謝亜 印私屋多(ゼイアユインソオタ,海葱トローチ),
私屋度曽乙久尓(スートソイクル,糖),
法屋尼布(ホオニッフ,密),
訶寧机,
安質没硝石精(硝酸アンチモン),
硝石,
覆盆子(フクボンシ,キイチゴ乾燥果実),
安息香(東南アジア,エゴノキ科植物の樹脂)

 9. 駆風薬(風邪薬)
アニシム,
カヤフーテイ(カユプテ油,テンニン科高木の蒸留油),
カルタル(益智,ショウガ科),
仏手柑(ブッシュカン,ミカン科植物の果皮),
胡 子(コズイシ,セリ科コエンドロ),
蒔蘿(ジラ,セリ科植物),
生姜(ショウキョウ,ショウガ),
カミルレブルーム(キク科,カミツレ),
橙皮(トウヒ,ダイダイの果皮),
カルシュス,
メンター(ハッカ),
白シ(ヨロイグサの根),
セドリア(山奈,ショウガ科),
苦 花(クヨクカ,キク科植物の花),
泥菖根(デイショウコン,ショウブの根),
良姜(リョウキョウ,ショウガ科)

 10. 清涼剤
覆盆子(フクボンシ,前出),
橙酢,
熟果,
酒石酸,
清涼仁子,
酸模(ギシギシ),
兒辺英篤兒 (サルヘエトル,硝石),
ニットリュムトルシス,
答麻林度(タマリンド,前出),
亜尓多亜(アルタア,アオイ科植物アルテアの根),
甘硝石精,
西瓜舎利別(スイカシロップ)

 11. 緩和剤(症状,作用の緩和。製剤しやすくするために加える場合もある)
巴旦杏(アーモンド),
燕麦,
亜麻仁(アマニン,アマの種子),
満兒巴(マルハ,錦葵),
ホルトガル油(オリーブ油),
サーリー,
無花果(ムカカ,イチジク),
私屋土(砂糖),
菫々菜,
脂肪,
油 ,
蝋蜀葵,
没私(モス,イスラントモス)

 12. 分解剤
亜尓鮮(アルセン,ニガヨモギ,アブサン,前出),
延胡索(エンゴサク),
葛尓儒別涅実屈室(カルジュベネジクチ,カルドベネディクト草),
睡菜(スイサイ,ミツガシワ),
半夏(ハンゲ,カラスビシャクの根茎),
 菜,
ハールドフルーム,
吐下剤,
ドウ砂(ドウシャ,塩化アンモニウム),
水銀剤,
射布(セーフ,石鹸),
酒石剤,
白芥子(シロカラシ),
茅根(ボウコン,チガヤの根),
加羅蔑兒(カロメル,塩化第一水銀),
薄荷(ハッカ)

 13. 強神剤(強神剤,強壮薬)
アウキュスチュラベーテ,
吉那(キナ,前出),
格林蒲(枯林保コリンボ,コロンボ),
トイセンドラマット,
桂枝(ケイシ,シナモン),
白丹丸,
ニースオルトル,
度以 如蒲僂謨(土井セルブルーム),
海塩精,
剛鉄,
那業兒古落乙度(ナーゲルコロイト,水楊梅,ダイコンソウ),
菁蒿(ヨモギの仲間),
葡萄酒,
白桂皮,
葉紫蘇,
保私保利(ポスポリ),
米涅拉列 的兒(メネラレワーテル),
曽屋志臾兒(ソオシユール),
硫黄精,
破列里亜那(ワレリアナ,前出)

 14. 収酸剤(吸酸剤,胃散を中和する薬)
蛤尓骨(カルク,石灰),
結麗土(ゲレイ土),
消低麻倔涅矢亜(ウイッテマグネシア),
剥篤也私(ポットアス,炭酸カリウム),
ハストクルーエンテローグソート, 
蛄石(オクリカンクリ,ザリガニの結石),
焼麻倔涅矢亜(デュラントマグネシア),
卵殻
蝲蛄石(オクリカンキリとも呼ばれる)」
 15. 鎮痙剤(気持ちを安静にし,けいれんを和らげる薬)
酢,
麝香(ジャコウ,ジャコウジカの分泌腺),
鹿角精(ロッカクセイ,鹿の角から作る塩,炭酸アンモニウム),
葛私多僂謨(カスタレウム,ビーバーの分泌物),
芍薬(シャクヤク,芍薬の根,漢方でも多用),
勿弗満鎮痛液(ホフマン鎮痛液,アルコールとエーテルの混液),
破列里亜那(ワレリアナ,カノコソウ,ヒステリーの薬)

 16. 健胃剤(胃薬)
健質亜那(ゲンチアナ,リンドウ科植物の根),
亜尓鮮(アルセン,アブサン,ニガヨモギ),
能美斯,
幾那(キナ,アカネ科キナノキの樹皮),
面多亜(メンタア,ハッカ),
亜宇藍度(橙),
金銭花(オグルマの花),
良姜(リョウキョウ,ショウガ科植物の根),
陳皮(チンピ,ミカンの皮),
薄荷油(ハッカユ,ハッカを蒸留して得た油), 肉 (ナツメグ)

ハッカ(面多亜,薄荷油)
陳皮(ミカンの皮)
(健質亜那)
ニガヨモギ(亜尓鮮)
キナ(幾那)
竜胆(ゲンチアナ)
キナ(幾那,吉那)

 17. 止腐剤(防腐剤)
幾那(キナ,前出),
羯布羅(カンフラ,リュウノウジュ蒸留固形分),
 瑰花(マイカイカ,前出),
丹礬精(硫酸第二銅),
硫黄精(イオウ),
ヒットリオールシュール(緑礬,硫酸第一鉄),
スワーフルシュール(硫酸)

 18. 発汗剤(汗を出させる薬)
サンビキュス(ニワトコ),
スワーフル(イオウ),
発汗安質没,
安質没 酒,
酒石酸,
モニヤシ,
金銭花,
ホックホウト(癒瘡木),
カンフル(竜脳),
牛蒡根(ゴボウコン),
アコニット(附子,トリカブト),
蒲労蛤勿印私的焉(プラークウエインステイン,吐酒石),
底里亜伽(テリアカ,調合薬),
亜告尼玄護,
亜鉛華(酸化亜鉛)