Chapter8

Last-modified: 2011-02-28 (月) 04:12:47

タルタロスの結界陣が開く前、
ここ領主城には活力の神「ペリアス」がおられました。
音楽を愛し、自由気ままなこの方を
私達司祭だけではなく、領主城にいる全ての人々が心より尊敬していました。

彼は、他のどの神より人を愛し、また信頼されていたのです。
国境を脅かすサロマン族との戦闘を前にした騎士たちのために
力と祝福の歌を喜んで演奏してくださったり
戦いに向かう騎士たちの勝利を祈ってくださりました。

ペリアス神は自分に忠誠を誓ったデリオ領主城の聖騎士と司祭たちを信頼していました。
他の神々が持つどのような軍隊よりも忠実で強い
とおっしゃってくださりました。
そんなペリアス様を見るたび、私たちは喜びで胸がいっぱいになったものです。

しかし、ペリアス様もタルタロスの結界陣によって
人間界から追放されてしまいました。
人を愛したペリアス様を人が裏切ったのです。

そして・・・神に仕えた私達もまた
王国軍の手で抹殺されてしまいました。

私は、ペリアス神の司祭、最後の生き残りとなってしまいました。
仲間達は殺され、命を賭してでも恨みを晴らさなければならない。
しかし、私は最後まで逃げて生き延びることを選んだ。
私が死ぬ前にやらなければならないことが一つ残っている・・・

内容