らら と めろちゃん

基本情報

原案、キャラクターイラスト：あす（@asuu_rdddr）

エピソード

　日本の山奥の静かな森の小さな家から川に沿ってしばらく南に行ったところの小さな街の小さな部屋で、ロボットは目を覚ましました。
　部屋には少し皺の浮かぶ女性がいて、そして自分が守るべき少女が痩せ細った姿で立っていました。
　ロボットは少女を心配して声を掛けようとしましたが、喋れないことを思い出して、ただぼうっとしていることしかできませんでした。
　少女はロボットにゆっくりと近づくと、ゆっくりと息を吸ってから口を開きました。
「わたしがあなたに初めて会ったときの『私は』の続きを聞かせてください」
　少女がそういうと、一緒にいた女性がペンと紙をロボットに渡しました。
　ロボットはそこで、自分の身体が怪物を殺すための兵器ではないことに気付きました。
　そしてロボットはペンを動かし始めました。ひとりずつ、ひとりずつ丁寧に名前を書き終えると、それを少女に手渡しました。
　少女は、生まれて初めて心が安らいだかのように柔らかい笑みを浮かべると
「おかえり」
　と幸せそうに言いました。
　ロボットは再びペンを動かし、紙に一言だけ書き足しました。
「ただいま」

台詞

「わたしはいつもここにいるから。いってらっしゃい」

登場作品

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