メンテナンス/チェーンのたわみ調整

Last-modified: 2008-06-17 (火) 16:40:30
用意するもの
ノギス(定規でも可)
・ペンチ
・レンチ(10mm、12mm、22mm)
・安物のドライバーなど (アクスルシャフトの回り止め)
トルクレンチ

■ たわみ量の測定

  1. エンジンは必ず切り、センタースタンドを立てて後輪を浮かせた状態で作業します。
  2. 後輪を順方向に数回転させ、チェーンが最も張る位置に合わせます。手を巻き込まれる恐れがあるため、回転中はチェーン内側に触れないようにしましょう。
  3. ドライブスプロケットとドリブンスプロケットの中間部分でチェーンのたわみ量を測ります。428サイズのチェーンの場合、規定値は30mm~40mm*1です。チェーンはたわみ過ぎていても張り過ぎていてもいけません。規定値外の場合は以下に従い調整します。

■ たわみ調整

  1. 後輪アクスルシャフト左端の穴に回り止めのドライバー等を差し込み、アクスルナット(22mm)を緩めます。コッタピンを使用するタイプの場合は先にこれを抜いておきます。
  2. ブレーキパネルとトルクロッドの接合部分のナットを緩めます。コッタピンを使用するタイプの場合は先にこれを抜いておきます。
  3. チェーンアジャスターのロックナット(12mm)を緩め、スイングアームの目盛を参考にしながら左右のチェーンアジャスターを均等に回してチェーンのたわみ量を調整します。たわみ量を増やす場合は、左右のチェーンアジャスターを均等に緩めた上でタイヤを車体前方向に押し込みます。
  4. 調整ができたら、チェーンアジャスターのロックナットとアクスルナットを仮締めし、再度たわみ量を測ります。規定値外の場合は再調整し、規定値内の場合は以下に従い組み付けを行います。
  5. ブレーキパネルとトルクロッドの接合部分のナットを締め付けます。コッタピンを使用するタイプの場合は新品のコッタピンを入れます。
  6. アクスルナットを規定トルク(150 Nm = 15.0 m-kg)で締め付け*2て完了です。コッタピンを使用するタイプの場合は新品のコッタピンを入れます。

*1 たわみ量の規定値はチェーンのサイズによって異なります。ちなみに現行型のSRに採用されている428サイズのチェーンは125cc等の小排気量用で、ノイズが少ない反面、伸びやすいという短所があります。交換時の選択としては520サイズのチェーンと前後スプロケットへの換装が定番となっています。
*2 トルク管理が必要になるので、清掃・注油よりも難易度が上がります。