ドルイドの巫女姫

アンナ

エルフ族から妖精郷に再び危機が迫っていると
聞いてきましたが……。

アンナ

こちらが妖精郷の入り口でしょうか。

兵士

報告！　前方から魔物が出現！

アンナ

王子、ここは応戦いたしましょう！

兵士

ほ、報告、報告ーー！！
木の化け物たちがこちらに向ってます！

アンナ

木の化け物……！？

兵士

攻撃しましたが、あの化け物は己の体力を
徐々に回復する力を持っているようで……っ。

アンナ

あれが……！
木の魔物など見たことがありませんが……。

アンナ

どうやら報告通り、妖精郷では
何か異変が起こっているようです。
王子、先へ進みましょう。

アンナ

ここは村、でしょうか。
それにしては人が一人も……。
あたりに漂うこの雰囲気、嫌な感じがします。

なにかがうごめいているような……。
とりあえずあたりを探索してみましょう。

兵士

報告！　何者かがこちらを襲っている模様！

アンナ

だれもいないはずなのに……。
また先ほどの木の魔物でしょうか。

王子、お気を付けください！

アンナ

なんとか魔物を村から追い払うことができましたね。

妖精郷の民

あなたたちは……たすかりました……。

アンナ

あなたは妖精郷の方ですね。
聞きたいことがあります。
今、妖精郷では何が起こっているんですか？

妖精郷の民

僕自身も何が起こっているのか……。
噂に聞くドルイドの巫女姫なら何か
知っているかもしれませんが……。

アンナ

ドルイドの巫女姫、ですか？

妖精郷の民

この妖精郷の中心には神樹があります。
そこに妖精郷の木々を司るドルイドの巫女姫が
眠っているという話を聞いたことがあります。

森の木々に異変が起きたということは、
巫女姫に何か異変があったのかもしれません。

アンナ

なるほど、そうなるとその方が危険ですね。
王子、神樹に向かってみましょう！

アンナ

あれは……！
ダークエルフ……！

明らかに私たちへ
敵意を向けていますね……。

神樹に向う私たちを襲うということは
巫女姫に関係があるのでしょうか……。

王子、ダークエルフの中には
ダメージを受けるほど攻撃力が増す
アベンジャーと呼ばれる戦士がいます。

敵の残り体力に気をつけて対処してください！

アンナ

一体彼らの目的はなんだったのでしょう。

それに、なぜあの木の魔物は
ダークエルフを襲わないのでしょうか……。

いずれにしても、巫女姫に会えばなにか
分かるかもしれませんね……。

アンナ

ここが神樹のようですね。
神樹の周りに木の魔物が集まっているようです。
巫女姫は大丈夫でしょうか……。

兵士

敵！　こちらに向かってきます！

アンナ

ひとまずここは迎え撃つしかなさそうですね。

アンナ

くっ……。
自身の体力を徐々に回復する上にあの巨体……。
かなりタフそうですね。

ププル

あやつの回復力は時間が経てば
減っていくはずじゃ。

アンナ

どこからか声が……？
と、とにかく木の魔物の回復効果は有限のようです。

アンナ

なんとか追い払えましたね。
……それにしても、神樹の元に巫女姫が眠っていると
聞きましたが、それらしき姿がどこにも……。

ププル

巫女姫はわしじゃ。

アンナ

あなたは？
私たちはここに巫女姫が眠っていると聞いて
やってきたのですが。

ププル

だーかーらー。お主らが捜している、
ドルイドの美少女巫女姫ププルとは
わしのことじゃ。

アンナ

あ……あなたが巫女姫なんですね。
ププルさん、今回の事件について、
なにかお心当たりはありませんか？

ププル

原因としてはわしの持つ「神樹の枝杖」
が奪われたからじゃろうな。

なんせこの杖を持つ者は、
妖精郷の木々をトレントとして
操ることができるのじゃ。

あ、トレントとはお主らが木の魔物と
呼んでいたやつらのことじゃ。

そもそも本来トレントはドルイドと
共に妖精郷の木々を護る存在。

なのにダークエルフが
突然わしを起こして……。

目覚めたわしは恐怖のあまり
逃げ出すのに精いっぱいじゃった。
あまりに突然で杖を置いてきてしもうた……。

ふぇえ……っ、わ、わしのせいじゃぁ～！
ぐすっ、うっ、うわぁああああんっ……！！
あれがないと大変なのに～っ！！

アンナ

ちょ……ちょっと。
泣き止みそうにありませんね……。
まいりましたね……。

そ、そうだ！
王子、神樹の枝杖を一緒に探してあげませんか？

ププル

本当か！！　よし、良い返事じゃな！
では、神樹の枝杖の奪還に向けて作戦会議を
始めようぞ！

アンナ

は……謀られたのでしょうか……。

アンナ

それにしても神樹の枝杖がどこにあるのか……。
おそらくダークエルフが現れたのと、
関連があるはずですが……。

ププル

おそらくダークエルフたちはトレントを使って
妖精郷の壊滅を狙い、事を起こしたんじゃろう。

それにあれがなくては、わしは力を発揮できぬ……。
枝杖がないわしはただの可愛い美少女じゃ……。

兵士

報告！　敵がこちらに向かってきています！

アンナ

もしやププルさんを狙って……？

ププル

神樹の枝杖の所有者であるわしが
目覚めたんじゃ。
当然、命を狙ってくるじゃろうな。

じゃが、そう簡単にはやられはせん！
王子！　行くのじゃ！
やつらを蹴散らせ！！

アンナさん。安全な場所はどこじゃ？
わしは戦えんからな。

アンナ

…………あ、案内します。

アンナ

どうやら撃退できたようです……。

ププル

ふむ。ご苦労じゃったな、もの共よ。
しかしこのままじゃまずいのぅ……。

妖精郷のトレントの暴走は、わしの手元に
神樹の枝杖が戻らねば止められん。

犯人は分かっておる。
わしを起こしたダークエルフじゃ。
目覚めたわしを狙ったうえ、杖まで奪いおって……。

あれさえあれば、わしは力を取り戻し
やつらなんぞケチョンケチョンにしてくれるのに……。

待っていてもラチがあかん！
こうなったら殴りこみじゃ！
ゆくぞ！　そして王子、わしを守るのじゃ！

ダークエルフ

やつらめ、追ってきているみたいだな。
だが、ここより先に進ませる訳にはいかん。

同胞たちよ、ここでやつらを強襲する！
地の利は我らにある！　いけーっっ！

ププル

むむっ！　敵が攻めてきおった。
王子よ、迎撃の準備をするのじゃ！

アンナ

さぁ、ププルさん
安全なところに……。

ププル

うむ。苦しゅうないぞ。

ププル

さすがじゃの！
よくぞやった。

さて、ここで敵が仕掛けてきたということは
目的地が近いって証拠じゃな！
首を洗って待っておれよ！

アンナ

トレントたちの動きが
活発化しているようですね。

ププル

わしの手から神樹の枝杖が離れて、
時間がたっておる。

制御を失った枝杖はトレントたちに
過剰な力を与えているようじゃ。
回復力が上がっておるから注意せい。

それに、過剰に力を与えられた
木々は、寿命が縮まってしまうのじゃ……。
ドルイドとして見過ごすわけにはいかん。

王子よ。わしは戦うことはできんが、
巫女姫としてそなたたちの勝利を信じて
祈っておる。絶対に勝ってくれ！

ダークエルフ

どうやら強力な援軍が来てくれたようだ。
そこらの魔物とは一味違うぞ。

ププル

王子、気をつけい。
ダークエルフどもは
マンティコアを連れてきおった。

あやつの麻痺攻撃には気をつけるんじゃ！
体力を減らして弱らせてしまえば
麻痺攻撃は使わなくなるはずじゃが……。

アンナ

ダークエルフたちの撤退を確認しました。
王子、お疲れ様です。

ププル

神樹の枝杖を取り戻した……！
これでトレントたちの暴走を止められる……。
ありがとう。感謝するぞ王子よ。

アンナ

これで妖精郷の混乱が収束しますね。
良かった……。

ププル

ふむ。これで妖精郷に平和がもどって……。

ってまだじゃ！　まだ終わらん！
わしの怒りはやつらを焼き払うまでは拭えぬ！
撤退したダークエルフを追うぞ！

二度と妖精郷に近づきたくなくなるよう、
成敗してくれる！
さぁ、王子よ。行くのじゃ！

アンナ

よっぽど寝込みを襲われたのが
怖かったのですね……。

ププル

ここがやつらのアジトじゃな！

さぁ者ども！
やつらをけちょんけちょんにしてやるのじゃ！

おっと、王子よ。ドルイドである
わしの能力について教えてやろう。

わしはコストを消費して、
「生命の木」というトークンユニットを
生み出し、使役することができるんじゃ。

「生命の木」は周囲の味方ユニットを
回復することができるぞ。
だが、耐久力はないので注意が必要じゃ。

トークンの配置場所は
王子の指示に従うからの。
有効に活用するのじゃ！

では、行くぞ！

ププル

ふぅースッキリした。

神樹の枝杖も手元に戻ったおかげか、
神樹の力が安定してきておる。
それにわしの怒りもはれて一件落着じゃ。

とはいっても一度溶けた封印はもう戻らんからのぅ。
ま、暇だったら王子と共に世界を回ってみるのも
やぶさかではないぞ。