暗黒騎士団と英霊の守り手/会話

Last-modified: 2020-02-09 (日) 11:16:08
ネタバレ注意
1:疾風のダブルショット
1:開始時

アンナ

……ここが、英霊の眠る聖なる森。
清浄な気に満ちた、美しい場所ですね。
本当にここに魔物が現れたのでしょうか?

リコラ

はい。
突然の事で、びっくりして……。
私一人じゃとても抑えられなくなって……。

ストレイ

……森が、泣いている……。
魔物たちが悪さをしているのは間違いないよ。
きっと何か異常が――

アンナ

――あれはッ!?

リコラ

石碑が何者かの手によって壊されている!?
あの石碑には英霊の魂が宿っているのに……。
何てことを……。

兵士

前方に敵影を確認!
魔物です!

ストレイ

美しい森をあんなやつらに汚させはしない。
……王子、行こう。
1:戦闘中

暗黒騎士デシウス

グフフフ……これが吸魂の力か。
素晴らしい!

暗黒騎士の手下

さすが団長。
常に新たな力で我ら暗黒騎士団の軍備を
増強するその手腕、感服いたします。

暗黒騎士の手下

して、あの石碑にはどの様な
英霊の魂が宿っていたのですか?

暗黒騎士デシウス

ふむ。お前はボウガンを使っているな。
よし、丁度良い。
この魂は、貴様に授けよう。

暗黒騎士の手下

こ、これはアーチャーの英霊の……!

暗黒騎士デシウス

そうだ。
これで貴様にも百戦錬磨の英霊と同じ強力な妙技、
つまり『スキル』が使えるようになるのだ!

暗黒騎士の手下

スキル!?
ゴクリ……。
お、お願いします!

暗黒騎士の手下

――お……おおおッ!?
これが『ダブルショット』というものか……。
団長、必ずや勝利を貴方にッ!!
1:終了時

アンナ

敵、撤退しています。
どうやら、勝てたようですね。

ストレイ

良かった……。
でも、魔物が『ダブルショット』を使ってたのが、
気がかりだね。どういう事なんだ。

???

――見事な戦いぶりね。

アンナ

あなたは……?

レシア

私はレシア。
英霊の魂を守護する者。

リコラ

レシア!? 来てくれたんだね……!
実は、魔物が突然現れて
石碑を壊されてしまって……。

リコラ

一体なんでそんな事をするのか、
全然分からないの……。

レシア

奴らの狙いは英霊の魂だ。
奪った魂を自らに宿し、
新たな力を手に入れている。

アンナ

英霊の魂を……!?
詳しい話を聞かせてください。
1:終了後

レシア

私の名前はレシア。
英霊の魂を守護する者だ。
先の暗黒騎士団は、
この森に眠る、英霊の魂を狙っている。
本来、英霊の魂を集め、
自身の力として行使する事など、
当然不可能なのだが……。
奴ら、どこで手に入れたかは知らないが、
『吸魂の力』を使っているようだった。
『吸魂の力』とは、既に死んだ者の魂をその身に
吸収することで、その魂の主が備えていた
技能を己の武技としてしまう恐ろしい力だ。
『吸魂の力』は魔界に棲む一部の高位デーモンしか
持ち得ないはずの異能なのだが、なぜ奴らが
それを使えるのかは私には分からない……。
だが、現実にその力は先の敵に行使され、
森に点在する英霊の魂は奪い取られている。
英霊の魂を奪う最も簡単な方法は、
森にある石碑を破壊することだ。
奴らはそれを無慈悲に繰り返している。
一つ魂を奪われる度、英霊の力が
奴らのものになっていく……。
状況は悪化していくばかりだ。
私だけであろうと、英霊達の魂が
安らかに眠れるよう、命に代えても
敵を討ち払う覚悟はある。
だが敵は森に散在し、単身では物理的に
この事態に対処することができないのだ。
この森と、そして英霊達の安寧を取り戻す為、
どうか私に力を貸してほしい。
女神アイギスの加護を受ける、貴方達の力を。
2:飛来する尖鋭弾
2:開始時

レシア

協力感謝する。
奴らは、奪った英霊の魂を、
自らの身に宿しているはず。

レシア

無力化すれば、
魂が自然と離れ、取り戻す事が出来るだろう。

アンナ

一つ疑問に思ったのですが、
英霊の魂を身に宿すと、
具体的にどうなるのでしょうか?

レシア

英霊が持つ特技、つまりは
『スキル』を使えるようになるのだ。

パーシス

特訓や努力をせずとも強くなれるというわけか。
浅はかな考えではあるが、卑怯者にとっては
うまみのある話ではあるな。

レシア

そういうことだ。

兵士

伝令!!
斥候部隊が前方に敵影を捉えた模様!
注意してください!

アンナ

英霊たちの魂を取り戻すためにも、
何としてでも敵を倒しましょう!
王子、戦いのご準備を!
2:戦闘中

兵士

――うわぁああッ!!

兵士

遠距離からの砲撃によって
前線の陣形が崩されていきます!

メル

……あれは……尖鋭弾ッ!??
何であんな奴らがそんな技を使えるのよ?

メル

これも英霊の魂のおかげってこと?
ふざけないでよ! 砲術学校で使用法を習って、
やっとのことで使いこなせる様になったのに……。

メル

みんな気をつけて!
あのスキルは爆風の効果を抑えてる代わりに、
すごく射程が長いからね!
2:終了時

アンナ

敵のせん滅を確認。
王子、お疲れさまでした。

レシア

よし、これでまた少し、
英霊の魂を取り返すことができたな。

パーシス

砲術の基礎も出来ていない者が、修行によって
体得されるべき砲術の妙技を実践するとは……。
『吸魂の力』とはこうも恐ろしいものなのか。

メル

あたし、あいつら絶対に許さない!
悔しいとかずるいとかそういうのもあるけど、
何よりスキルに対して失礼よ!

レシア

それだけ貴方たちが自分の武技に
誇りをもっているという証だ。

レシア

貴方達のその偽りなき武技のきらめきで、
引き続き協力を頼む。

メル

まっかせなさい!
この羽に誓って、
勝利をあなたに届けてあげようじゃない!

レシア

ふふ、頼もしい限りだ。
それでは、英霊達の魂を救う為に、
進軍再開といこう。
3:怒涛の滅多打ち
3:開始時

暗黒騎士デシウス

また新たな英霊の魂が我が手に……。
フハハハ……よし、次は貴様だ。
前に出ろ!

暗黒騎士の手下

は、はいッ!
魂の注入、お願いしますッ!!

レシア

待てッ!! 魂を奪っているのはお前か!
英霊の魂はお前達の様な邪悪な者達が
手にしていい力ではない!

暗黒騎士デシウス

待てと言われて待つ馬鹿がいるか!
さあ、これで貴様は過去の英霊の力を
授かったのだ! 行くがよいッ!!

暗黒騎士の手下

ひぐぁ……う……うぉぉおぉおおっ!!
これで奴らを滅多打ちにします、団長!

暗黒騎士デシウス

その調子だ! 貴様は破壊者だ!
敵を全て、滅多打ちにするのだ!
(さて、我輩は安全な場所に身を潜めて……と。)

ギャレット

滅多打ちのボッコボコ……だと?
おい、あんた……何を勘違いしてうr?
この戦場での破壊は全て俺のものだ。

ベルナール

ギャレット殿、あまり熱くならぬように……
って聞いておるのか? ああ、もう……。
まあいい、私が彼を守ればいいだけのことだ!

アンナ

ギャレットさんに、ベルナールさんも
もの凄い気迫ですね……私達も続きましょう!
王子、戦いのご準備をお願いします!
3:終了時

暗黒騎士デシウス

クソッ!!
滅多打ちのボッコボコにされよってからに。
味方も残ってないし……我輩は退却する!

レシア

待て卑怯者ッ!!
……くそ、何という逃げ足の速さだ。

ベルナール

深追いは無用です、レシア殿。
今は守ることの出来た仲間の命と、
取り返せた英霊の魂に喜びを向けましょう。

レシア

貴方の言うとおりかもしれないな。
少し、熱くなっていたようだ。
助言、感謝する。

ギャレット

ちッ、暴れたりないな……。
なあ王子、早く進軍を再開しよう。
立ち止まって考えたりするのは苦手なんだ。

ベルナール

慌てなさるなギャレット殿。
武具の損傷度合いや兵たちの疲労も考えるのだ。
ここで一度、隊を整えてだな……。

ギャレット

ふん……小難しいことを考えるのは任せる。
俺のやることは変わらない。
目の前にいる魔物をぶっ潰す。それだけだろ?

レシア

攻守において友に両極の武人たちか……。
個性的な仲間が皆いきいきとしている。
王子は度量の広き統率者なのだな。

アンナ

そろそろ皆さんの準備も整ったようですね。
王子、さらに森の奥へと向かいましょう。
4:神速のトリプルショット
4:開始時

アンナ

ここの石碑も壊されていますね……。
どうやら一足遅かったようです。

バシラ

足跡の状態からみて、
まだ敵は近くにいるみたいですね……。

暗黒騎士デシウス

グフフ……!
随分と遅かったな、王子!
既にここの英霊の魂は頂いたぞ!

レシア

くそっ……また護れなかった……なぜだ?
なぜそこまでして力を得ようとする?
なぜ己の武によって道を切り開こうとしない?

暗黒騎士デシウス

う、うるさい……! 戦いは結果が全てだ!
過程などに拘っていられるか!
さあ出てこい、お前達!

暗黒騎士の手下

ようやく私の出番ですね……。
このトリプルショットで、
王子軍を射貫いて見てます。

バシラ

――トリプルショット……!?
容易く口にしてくれますね……。
この戦い……絶対に負けられません!

アンナ

敵はまたも英霊の力を利用しているようです!
王子、慎重なご采配を!!
4:戦闘中

暗黒騎士の手下

ぐァッ……その弓術……見事なり……。

バシラ

これが本当のトリプルショットです……。
武を軽んじ仮初めの技に頼る貴方などに、
負けるはずがありません!

暗黒騎士デシウス

なんてことだ……。
せっかく我輩が見つけたトリプルショットの英霊を
無駄にしおって……!

バシラ

技は張り子とは違います!
きちんと訓練し、経験を積み、弓の何たるかを
知らなくては、使いこなせるはずがありません!

暗黒騎士デシウス

くッ……。
更に強力なスキルを持つ英霊を見つければ
良いだけの話だ……さらばだ!

レシア

そう簡単に逃がしてなるものか!
王子、このまま追撃するぞ!
5:王の爆砲とカボチャの魔法剣士
5:開始時

カボチャの魔物

魂ハコベ! 沢山ハコベ!
魂ハコベ! 沢山ハコベ!

カボチャの魔物

キング様!
生キノ良イ魂ミツケタヨ!

パンプキンキング

クヒュヒュ――!
カボチャ達、よくやったカボ!

カボチャの魔物

コノ魂は炎ノパワーガ湧イテクルヨ!
キング様ニピッタリダヨ!

パンプキンキング

クヒュヒュ――!
炎のパワーが高まるのを感じるカボ!
いつもより3段階も広い範囲を焼き尽くせそうカボ!

パンプキンキング

全てを灰に帰してやるカボ!!

ガラニア

全てを灰に、とは随分と物騒ですね……。
本当にその様な炎を操れるのですか?
その魔力、実に興味深い。相手になりましょう

リカルド

おおっと、いくらガラニアさんと言えど、
あの数の魔物相手では手に余ろう?
この戦いに完全無欠の俺の力を添えさせてくれ。

パンプキンキング

クヒューッ! いいところに来たカボ!?
ボクの新しい力を見せてアゲルカボ!
ぜんぶぜーんぶヤキ払っちゃうカボー!
5:終了時

パンプキンキング

負けてしまったカボ……。
悔しいガボ……何で勝てないガボ……?

リカルド

答えは単純さ。
このリカルドに、隙など一切無かったからだ!

ガラニア

ですが、確かにあのカボチャ達の繰り出す
炎の魔力には目を見張るべき部分がありました。
興味深いです……一度分解してみましょうか。

パンプキンキング

ぶ、ぶぶ、分解ッ!??
クヒュぅ……食べられるわけにはいかんガボ。
……逃げるしかないガボ……。

リカルド

な、なあガラニアさん……?
いくら魔力の精髄を極めるのが指名とはいえ、
あんまり物騒なことは止めにしないか?

ガラニア

何も問題はありません。
ですから、貴方のその刃こぼれ一つ無い
完璧な剣を私めにお貸し下さい。さあ。

リカルド

そう私の剣は完璧だッ!
って、そういう問題じゃなくてだね。
――っあ、ああ!? 奴らが逃げ出したぞ!?

パンプキンキング

退散カボ!!
こうなったら、もっともっと魂を集めるガボ!
そして、もっともっと世界をモやすガボー!

ガラニア

逃げられてしまいましたね……残念です。
せっかく魔力の根源へと至る新たな道を
創出する鍵になると思いましたのに……。

リカルド

まあまあ、悪さをしようとしていた魔物を
掃討することができたんだ。この完璧な勝利を、
喜ぼうよ。

ガラニア

ふふ、そうですね。
王子、それでは、戻りましょうか。
この度のお力添え、改めて感謝します。

以下後半

6:氷結のコキュートス
6:開始時

暗黒騎士デシウス

新たな英霊を見つけはしたが……違う。
これではないのだ……我輩が求める魂は……。

レシア

ようやく見つけたぞ、デシウス!
これ以上の蛮行を許しはしない……。
悪いが、ここで決着をつけさせてもらうぞ。

暗黒騎士デシウス

しつこいやつらだ。
なぜ我輩の邪魔をする?
なぜ我輩が強くなりたいと思う意思を阻むのだ?

レシア

強くありたいというその心意気は認めよう。
だが、そのやり方が間違っているのだ。

暗黒騎士の手下

何も知らないくせに、勝手なことを言うな!
団長の正しさは、自分が証明してみせる……。
団長、私に英霊の力をお与え下さい。

暗黒騎士デシウス

よし、お前にはこの魂を授けよう。
この力を使って、王子たちを倒すのだ!

暗黒騎士の手下

あ、ぐッ……おぉぉぉおッ!?
ち、力が……魔力が溢れてきます。
こ、これはまさか『コキュートス』!!

デスピア

――『コキュートス』!?
私の最高位魔法をあんなやつが……?
……いいでしょう。
最強の魔女を目指す私への挑戦状ですね。
誰であろうと容赦はしない。

アンナ

またも英霊の魂を利用するなんて……。
王子、敵は新たな力を身につけています。
細心の注意を払いつつ、戦いに臨んでください!
6:終了時

暗黒騎士の手下

負け、ですか……しかし、後悔などありません。
一瞬でも、私は『コキュートス』を我が力とし、
存分に、振るうことができたの……ですから……。

デスピア

……理解に苦しみます。
それは力ではなく、英霊たちの記憶……。
私は、自分の力で最強を勝ち取ってみせます。

暗黒騎士デシウス

くそっ……。
英霊たちの力を得て、どうして勝てない……?

レシア

観念しろ、デシウス。
貴様の力への求道は、その進路を誤っている。
果てには空虚しかないと分かっているだろう?

暗黒騎士デシウス

黙れ、英霊の守り手風情が言葉を向けるな!
貴様らとの会話こそ虚言よ。
さらばだッ――!!

レシア

退路を確保していたか……。
だが奴らの戦力も大分削がれている。
追撃を続行し、このまま追い詰めるぞ!

アンナ

分かりました!
王子、レシアさんと共に、
デシウスの後を追いましょう!
7:瞬刻の影月七連矢
7:開始時

暗黒騎士デシウス

はぁ、ハァ……くそ、あやつら、
なんてしつこいんだ……。
このままでは追いつかれてしまう……。

暗黒騎士の手下

――だ、団長ッ!
別動隊より、『例のモノ』を発見したとの知らせ!
ここは我らに任せ、お急ぎ下さい!

暗黒騎士デシウス

なんだとッ!?
わ、分かった。すまないが、ここは任せる。
――っと、忘れるところだった。
これを貴様に授けよう。数ある英霊の中でも
最後まで我輩が残しておいたとっておきだ。

暗黒騎士の手下

よろしいのですか?
そのような大事な――はゥッ!!
ふぉぉおおッ……この強大な力は、まさか!?

暗黒騎士デシウス

グフフフ……大事に使うのだぞ。
では我輩は行く。次に会うときは、
最強の騎士となっていると誓おう。さらばだ。

暗黒騎士の手下

団長……どうか、良きご武運を……。

レシア

待て、デシウス!
王子、後を追うぞ!
7:戦闘中

暗黒騎士の手下

デシウス様は最強の騎士となる途次ゆえ、
邪魔立ては無粋に存じます。
押し通るというのなら、私が止めて見せましょう。

リオン

その構えは『影月七連矢』!?
そういうこと……あんたも魂を取り込んだのね。
いいわ……特別に私が目を覚まさせてあげる。
真贋の違い、その身に刻みなさい!
7:終了時

暗黒騎士の手下

デシウス様……すみません……。
私はどうやら、ここまでの……ようです……。
求めた力を……どうかその手に……。

リオン

『影月七連矢』……真の輝きをその胸に刻みなさい!
……王子、急ぐわよ!
デシウスは、そう遠くに行ってないはずだわ。
これ以上好き勝手なんかさせないんだから。

レシア

ああ、リオンの言うとおりだ。
今ならすぐに追いつくことが出来るだろう。
おおよその位置も把握している。急ごう!
8:仮初の必殺剣
8:開始時

暗黒騎士デシウス

ようやく……この手に収めることができた……。
探し求めていた魂が……。
我が師の魂が、この手にあるのだ……!

師匠

……デシウス……か?
お前の事は案じておったが、その漆黒の鎧……。
暗黒騎士に成り果てたか……。

暗黒騎士デシウス

……案じていた……?
何をおっしゃるのですか……。
貴方に奪われた未来の影がこの姿なのです。
何故……なぜ、このデシウスに
奥義を伝授しなかったのですか?

師匠

お前は大切な者を失い、復讐心に駆られていた。
その念が消えぬ者にとってあの奥義は諸刃……。
お前を想っての選択だと、何故分からぬのだ?

暗黒騎士デシウス

……そんなこと、信じられるか!
貴方は、我輩の力を恐れていただけだ!
我輩は、自らの力で、
貴方の奥義を今から自分のものにします。

師匠

吸魂の力か……?
仮初の必殺剣を得てどうする?
デシウス、本当にこれがお前の求めた答えか?

暗黒騎士デシウス

……う、うるさい! もう騙されぬぞ!
我輩は我輩のやり方で最強となるのだ!
もう二度と、大切なモノを失ったりなどしない!

レシア

デシウス! 既に包囲は盤石だ!
大人しく降れ!

暗黒騎士デシウス

--……グ、グフフフ……フハハハハッ!!
遂に、我輩は必殺剣を会得したのだ!
もはやこの身に、敗北の二文字は無いッ!!

ミーティア

必殺剣……そうか、師匠の魂を宿したんだね?
だけど、星の心を解さない君では、
奥義をうまく操る事など出来ないよ!

暗黒騎士デシウス

グフフ……何をバカなことを言っている?
我輩の必殺剣は完璧だ!
貴様の父と同じ力を我輩は手に入れたのだ!

ミーティア

人の心を完全に捨ててしまったようだね……。
いいよ……同門のボクが終わらせてあげる。
君の苦しみも悲しみも、全て斬ってみせるよ。

アンナ

ミーティアさん……。
王子、ここでデシウスとの決着をつけましょう。
8:終了時

暗黒騎士デシウス

--ぐッ、ガ……はぁッ……ハァ……。
我輩の必殺剣が……敗れる、だと……?

ミーティア

今の君には、敗北の理由も、
強さの意味も、何も理解はできないだろうね。
星の心と己を重ね、互いを受け入れなくては
必殺の剣に至ることはできないんだ。
心を捨てた君は、最初から負けていたんだよ。

暗黒騎士デシウス

黙れ……黙れ黙れ黙れぇェェえええーーッ!
我輩は間違わない……もう間違わんのだ!

ミーティア

待て、デシウス!
いったい何処に行こうっていうんだ!?

アンナ

……逃げられて、しまいましたね……。

レシア

虚構といえど、あの暴威を止めることは
容易いことではないだろう。あの力を前に、
これだけの被害で済んだのは奇跡だ。
だが、すまないことをした、ミーティア。
貴方の師の魂を救うことはできなかった……。

ミーティア

いいんです。これはボクの責任ですから。
いつか必ず、この手で取り返してみせます。

レシア

そう言ってもらえるのは嬉しいが、
それでは英霊の守り手の名折れだ。
王子、貴方に申し出たいことがある。
英霊の守り手として、一人の武人として、
私に同行の許可を与えて欲しい。
今回のことで私は自分の不甲斐なさを痛感した。
奪われた魂を取り返すのは勿論だが、
より強くなる為に、王子の武を学びたいのだ。

アンナ

レシアさんが共に来ていただけるのは、
こちらとしても大変喜ばしいことです。
これから、どうぞ宜しくお願いします!
取り戻せた森の安寧と、
レシアさんとの出会いを喜びましょう!
王子、この度は本当にお疲れ様でした。
9:守護者たちの試練
9:開始時

レシア

ようやく来たな、王子。
貴方を……ずっと待っていた!

アンナ

レシアさん、このような所に呼び出して、
いったい、どうしたのですか?

レシア

なに、ただ手合わせを願いたいと思ってな。
私は王子の武勇に惹かれ、仲間になった。
だが、一度として戦ったことが無いだろう?

アンナ

それは……そうですけど。
何もこんな危険な場所で訓練をしなくても……。

エミリア

実戦での闘争でなくて、何が立ち合いか!
これは訓練ではなく、
互いを知るための、真の戦いなのだ!

アンナ

え、エミリアさん!?
どうして貴方まで……ッ!?

レシア

共に槍術の使い手であり武人だからな、
意気投合してしまったのだよ。
彼女も王子との戦いを望んでいたようだ。

エミリア

そういうことだ。
さあ、我らと手合わせ願おう!
もちろん、全力でな。

アンナ

……仕方ありませんね。
この場所に呼ばれた時点で、
正直なところ、こうなる気はしていました……。
王子、くれぐれも怪我の無いよう……いえ、
互いに致命傷とならないようお願いします。
それでは、戦いのご準備を。
9:終了時

アンナ

勝負あり、です!

レシア

ハァ、ハァ……負けた。
完膚なきまでの、敗北だ……。
恐れ入ったよ、王子。

エミリア

王子が敵でなくて良かった……。
これほどまでに強いとは……。
だが、だからこそ仕え甲斐があるというもの!

アンナ

それでは、戻りましょうか?
レシアさんもエミリアさんも、無傷ではありません。
すぐにヒーラーによる治療を受けて――

レシア

――悔しい!

アンナ

……え?

エミリア

レシアも同じ心持ちか?
ああ、やはり強さを求める者として、
どんな相手であれ、負けは悔しいものだな!

レシア

そうとなれば、早速特訓だエミリア!
よもやこの程度の傷で、
槍術を鈍らせたりはしないだろうな?

エミリア

それはこちらの台詞だ、レシア!
怪我を負けの言い訳になどしてくれるなよ?
さあ、英霊の守り手の力、試させてもらうぞ!

アリサ

…………あの二人、また戦い始めてますけど。
王子との戦いで疲弊していたのに……、
本当に大丈夫なのでしょうか?

アンナ

すみませんアリサさん。もしもの時の為に、
治療の準備をしておいてください…………はぁ。

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