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地質調査

Last-modified: 2009-10-09 (金) 12:00:34

地質調査とは
(ちしつちょうさ、geological survey)とは、学術的な目的や資源探査等産業関連の目的のために地下構造(地質)を解明するため行う調査のことである。
通常、露頭(岩石・地層・鉱床などが地表に露出している部分)
の観察を元に行う調査のことを指すが、広義には、重力計や地震波を用いた物理探査や
ボーリング(円筒状の穴を穿つこと。またドリルで開けられた穴を大きくする過程のこと。)、
リモートセンシング(人工衛星や航空機などから地球表面付近を観測する技術)
なども含まれる。
調査範囲が広い場合には、物理地下探査法などを併用する。地質の調査項目は、土層の深さ、厚さ、構成、地下水面の位置、岩盤までの深さ、岩質などである。

 

地質調査の手法 Edit

  1. 文献資料調査
    現地調査を始める前に、調査地域周辺の地形図、地盤図、空中写真等の地図・写真類及 び既往調査報告書、工事記録、災害記録、地質文献等の既存資料を集め、広域的かつ総 合的な地盤状況を把握し、現地調査の効率的な実施と解析・判定の精度向上に活用する。
     
  2. 地表地質調査
    調査地域の地形・地質及び地盤状況の概要を把握するため、専門技術者がクリノメーター(傾斜の角度を測る器械)やハンマーを持ち、地形、露頭、転石等を観察してルート マップを作り、必要に応じて岩石や化石の採集を行う。そして、地質調査の結果をもとにして柱状図(ある地点の地質断面図)や地質図を作成する。
     
  3. 物理探査
    地震波や電気比抵抗を利用して、地表面から非破壊で地下の地質構造を探ることができる。 最近では、電磁波、音波などを利用した探査法も多用されるようになり、遺跡等の調査にも適用されている。 この物理探査の応用技術として、地下の物性値の分布を2次元断面に画像化する 「ジオトモグラフィー」と呼ばれる手法も取り入れられ、より高精度の解析ができるようになっている。
     
  4. ボーリング調査
    ボーリング調査は、実際に地盤にボーリングを行い、採取した土質試料や岩盤のコア試料 を直接観察して地質状況を把握するもので、最も直接的な調査手法といえる。採取した資 料を用いて土質試験や岩石試験ができること及びボーリング孔を用いて孔内水平載荷試験 や現場透水試験等の孔内計測や物理検層ができるため、広く利用されている。
     
  5. 試験・計測
    各種の計測器を用い、地盤の物理的・力学的な性質を測定する原位置試験及び試料 を用いて行う室内試験とがある。原位置試験には、ボーリング孔を利用した試験・計測及 び地上で行うサウンディング(パイプやロッドの先端に貫入抵抗体を取り付けて、地中に貫入し、そのときの貫入抵抗を測定して、抵抗値の相対的な変化から、土層分布を知る試験方法)
    などの試験・計測があり、調査目的により適宜組み合わせて実施 されている。また、室内試験には、土質試験と岩石試験などがある。
     
  6. 調査結果のまとめ
    既存資料の検討、測量・地質調査及び室内試験が終了すると、これらの調査結果を整理 し、個々のデータを評価し、整合性を検討する。そして、その結果に基づき地質柱状図、 試験・計測結果及び土質・地質断面図等を作成する。
     
  7. 解析
    全てのデータのとりまとめの後、調査目的に応じた解析と判断を行う。その主な内容 は、地層と土性の判定、土質と地盤定数の決定、対象構造物に対する調査結果の検討、設 計・施工に対する助言等で、必要に応じてより高次の解析が行われる。
 

地質調査の種類 Edit

  • 地表地質調査…各種調査に先立ち、現地の地質状況を観察し、地盤や岩盤の性状、構造物基礎の調査・設計のための問題点を明らかにしていきます。
     
  • 物理探査…大地が発する物理現象や、大地に対して人為的に発生させた物理現象の反応を測定し、これを解析することによって、地下の状況を探査する技術
     
  • 水文調査…地下水面から上の不飽和帯には土粒子の空隙に土壌水が存在します。植生環境や雨水浸透の検討に際しては、この不飽和帯の土壌水分の挙動を把握しておくことが
     
  • 地質土質調査…ボーリング機械を使って地下の地質試料を採取し、肉眼で観察するとともに、透水試験、物理検層などを実施して、地盤の透水性、物理・力学特性などを明らかにする調査。
     
  • 原位置試験…原位置の地表またはボーリング孔を利用して、土の性質を直接調べる試験の全てをいう。
     
  • グラウチング試験…地盤や構築物などのひび割れやすきまにモルタルや薬剤を注入・充填すること。
     
  • 静水圧透水試験…静水圧→水中の一点に作用する圧力は、方向によらず同じ大きさで、その大きさは水の密度・重力加速度・深さの積に等しい。
    透水試験→ボーリング孔の先端に地下水が流入するストレーナー部分(試験区間)を設け、孔内の水位を人工的に低下させ、その後の回復状況を測定する。
     
  • MGLシステム…岩盤や地盤内の地下水圧を、1本のボーリング孔内の他深度地点で 正確にかつ長期的に測定するシステム。
 

■既存地質資料調査、温泉情報の提供
■地表地質調査 (概査による検証調査,精査による地質図作成、裂罅系調査、変質帯調査、地熱徴候・温泉調  査、磁力計調査)
■鉱山調査(坑外、坑内)
■鉱量計算
■地化学探査 (岩石、土壌、土壌ガス、地熱流体・温泉水、河川・地下水)
■ボーリング岩芯・カッティングス調査
■試験・分析(粉末X線回折分析、顕微鏡観察、岩石/鉱石の薄片・研磨片・研磨薄片、EPMA 分析、岩石/鉱石の化 学分析、岩石/鉱物の年代測定等)
■鉱床探査、地熱調査、温泉調査等における種々の調査結果を用いた総合解析(資源賦存有望地の抽出、温泉 掘削候補地の選定など)

 

ダムなどの河川構造物、 トンネル・橋梁などの道路関連施設構造物の計画から設計、 建設・補修に関わる地質調査・解析、地すべり調査、水質調査等を通じ、 設計部門との共同作業で社会基盤整備や防災関連事業にもつながる。
住宅を建てる前に行う調査を地盤調査といい、土地の強度が建物を支えるだけの地耐力を持っているかを調べる。調査方法には、標準貫入試験、積荷試験、スウェーデン式サウンディング法などがある。

 

地質調査技士とは Edit

地質調査業務のうち、現場でボーリングや各種計測・試験を行う技術者の知識と技能を認定する資格。

難易度は?普通。合格率は35%ほど。ボーリング作業など地質調査の実務経験が必要なので、働きながら取得することになるが、参考書などで勉強すれば、十分取得できる。
就職は?建築関連、地質調査業。公的工事において現場代理人として地質調査技士の指定をするところも多く、将来性も高い資格。また、資格取得すれば月手当が支給される企業もある。
仕事内容は?デベロッパー、ハウスメーカー、官公庁等への地質調査、設計施工管理を行う。
受験資格は・・・

● 受験部門1:現場調査部門
 ボーリング・マシンのオペレータなど、ボーリングに関する機器等の操作を行う方
<受験資格>
 ボーリング関連機器を操作する実務経験が5年以上の方(専門学校の指定課程卒業者は2年以上)
● 受験部門2:現場技術・管理部門

 地質調査に関する現場の管理業務、物理探査、土質試験、計測業務などを実施する方
<受験資格>
 大学および工業高等専門学校(5年課程)で地質・土木・建築・地球物理学等の課程を卒業した方は関連実
 務経験3年以上、その他の方は5年または8年以上
● 受験部門3:土壌・地下水汚染部門

 土壌・地下水汚染調査を含む地質調査に関する現場管理や調査・計測業務を実施する方
<受験資格>
 大学および工業高等専門学校(5年課程)で環境・地質・土木等の課程を卒業した方は関連実務経験
 3年以上、その他の方は5年または8年以上