【カダル】

Last-modified: 2021-09-01 (水) 11:43:22

ロトの紋章

【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章】の登場人物。
かつてアレルと共に大魔王ゾーマと戦った大賢者。
ドラマCDでは関俊彦が演じる。

略歴

仲間たちとの苦難の冒険の末、ついにゾーマを打倒して平和を取り戻した。
だが、ゾーマが残した不吉な予言を危惧しアレル一行と聖戦士の誓いを立て、仲間と交わした誓いを果たすべく、100年の時を若返りを繰り返しつつ、賢者の代償で子孫を残すことができない自分に代わって自らの後継者となりうる素質を持つ人物を探して修行を施していた。
【ポロン】の両親である僧侶ボルク・魔法使いレナスもカダルに師事しており、ポロンの子供時代に子孫が作れぬために後継者を探していることと、賢者の素質を持つポロンに二人の力を受け継がせよという旨の言葉を託されている。
 
長き時を経てついに予言は実現され、直後に【仙人の里】から旅立った【アルス】たちと遭遇。
アルスを勇者として育てるために、自身の住処【蜃気楼の塔】に招待した。
その際、【キラ】にも剣王の資質を見出し、二人の師として修業を積ませた。
 
アルスたちの修行終了後、アルスたちと同行することを拒否。
3人の【ケンオウ】を探し出すようアルスたちに伝え、最大の秘術を使い自らの知識と力と肉体を流星と化して【ノロップ】を撃ち、賢王としての力を授けた。
秘術を使ったことで肉体は消滅したが、その後も精神体としてポロンの真の覚醒時や、アルスたちの危機にたびたび登場する。
後に賢者の系譜は、ポロン、【ベゼル】へと継承されていく。

外伝時

アレルたちと旅立つ前の職業は僧侶であり、ホイミは得意だがバギさえまともに扱えない落ちこぼれだった。
ルイーダの酒場登録時もそのことで笑いものにされ、ルイーダにすらも登録を拒まれるが、その直後、偽フルカス騒動で【デスストーカー】相手に他の旅人達が逃げ出す中、彼は逃げ出すことなく怪我をしたルイーダの治療を優先した。
そして追い詰められて止めを刺されようとしていたフォンを救うべくとっさにバギを唱えて見事に成功させ、デスストーカー本体にこそ当たらなかったものの斧を寸断して空振りさせることに成功し、突破口を作り出した。
戦闘後にはフォンの治療も行っており、騒動の収束に献身した功績からルイーダに登録を認められた。
 
ゾーマとの戦い終結後を描いた外伝では【スー】の女性・【マナ】と結婚し、スーで生活していた。
賢者の契約の代償として生殖機能は失われているため、聖戦士の中で唯一、実子がいない。ゆえに賢王の資質がある人間が生まれ出でるときまで生き続けなければならないという宿命を背負っていた。
マナに自身と共に長い時を生きることを求めるも、拒絶されている。
マナの答えが正しいことは理解しており、お互いの違いを理解した上で共に生活をしていたが、後に【冥王ゴルゴナ】と遭遇。
ゴルゴナが放った【リフレクトデーモン】を相手に戦ったが、戦いで発生した瘴気でマナが老化してしまい先立たれてしまう。
だが、そのときに偶然にも【合体魔法】のヒントを掴み、その力でゴルゴナを退ける。
この合体魔法を昇華させることを決意していた。

性格

僧侶時代のころより非常にノリが軽く、ひょうきんで明るい性格であり、よく「ナハハハハ!」と笑っている。賢王となって100年が経った今でもその性格は健在である。
一方で、長年の経験を積んだ賢王だけあり、第三の目が開かれ賢王としての力を発揮するときやアルスたちを指導するとき、有事の際には冷静沈着かつ厳格に徹する。
 
アルスたちに修業をつける際も常に厳しく、時に冷徹ともいえる態度で臨んできたが、その性根ゆえに非情に徹することはできなかったようで、アルスに最後の修行を施した際に、彼がロトの子孫である以前に10歳という幼い少年であることを失念し、親の愛情への飢えという弱さを突いた惨い幻影を見せつけてしまったことを悔い、泣きじゃくるアルスを抱きしめながら謝罪している。

容姿

ゾーマ討伐の時代から生きながらえているため、実年齢は120歳の老人。
しかし時の砂の呪文によって若返りを繰り返すことで生き長らえており、肉体年齢は20歳前後のままである。

戦闘能力

賢者として様々な魔法を使うことができるが、元僧侶ということもあり【バギクロス】を得意としている。
また、自身が賢王としての実力を継承させるために、合体魔法を考え付き、その力をポロンへと継承させている。
彼自身は合体魔法を使ったのは、外伝で使った閃熱火炎「メゾラゴン」のみである。
また、未来を視ることができる。
 
その他、100年の時を生きるために時の砂の魔法【サンズ・オブ・タイム】を用いて生き続けている。

その他

3ケンオウの一人であるにもかかわらず子孫を残さなかった理由として、作者である【藤原カムイ】自身がロトの紋章・パーフェクトガイドブック内の質問コーナーにて

「カダルは実はナルシストだから自分と似た人間に転生したかったんです。そう言う理由から結婚もしなかったと」

という何とも身も蓋もない答えを述べていた。
しかし後のロト紋リターンズでは普通に結婚していたことになった。
この回答を忘れていたのか、それとも変更されたのかは不明。
 
ドラマCDでも同じ立ち回りだが、彼との同棲生活となる蜃気楼の塔での日々が真実の森の試練以外ほとんど端折られてしまっており、結果的に彼のコミカル(ギャグ)な一面もバッサリ削られ、原作に比べるとかなりシリアスな印象になっている。
一応特徴的な笑い方やコミカルな部分は申し分程度には残っているが、シリアスメインになってるため逆に取って付けたような感じになってしまっている…

DQ7(漫画版)

漫画【ドラゴンクエスト エデンの戦士たち】でも登場している。
修行していた【キーファ】と転生の間で遭遇しており、勇者ロトの名前をキーファに教えている。

ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~

賢王関係の場面で話題に上り、回想シーンに登場。
師匠から「いずれ【クインゾルマ】を完全に封印もしくは倒すだけの力を得る」ために賢王の力を継承したことが語られている。
また後世の賢王が覚醒する手助けとなるよう【ジャンガ】?という番人を作り、【蜃気楼の塔】内部に残している。