【ドラゴンクエスト ワールドプロップシリーズ】

Last-modified: 2024-01-08 (月) 19:22:25

概要

2014年に【スクウェア・エニックス】が発売した玩具「1/1ロトの剣」に付けられていたシリーズ名。だが第2弾などは無く、実質単発の企画となった。
 
定価は22600円(税5%込み)。1988年以来となる、「正式販売された実物大の【ロトのつるぎ】」である。2014年6月発売と発表されていたが、その後5回も延期され、同年10月に発売された。
 
化粧箱こそ艶消しの黒地に金色でロトの紋章が箔押しされており、中身も赤いビロード張りという高級感漂うものなのだが、肝心の剣本体が問題だらけであった。
素材は発泡ウレタンで、中にグラスファイバーの芯棒が入っている。「細部のディティールにもこだわったリアル造形」という謳い文句であったが、材質が材質ゆえにプールに置いてあるビート板のような触感であり、塗装も非常にムラが多い。
赤い宝玉もただの塗装で、クリアパーツなどではない。
また、柄の宝玉部までは芯棒が通っておらず、その部分だけ非常に裂けやすい。
バリ処理も甘く、何より刀身の「DRAGON QUEST」の文字が上下逆に刻印されているという有様。サンプル段階では正確に刻印されていたのだが…。
素材自体は当初から発表されており、「観賞用」(=振り回して遊ぶためのものではない)と明記されていた。
しかしこの出来は、その「観賞」にすら堪えるものではない。
これではウィンドウショッピングのようにサンプル写真を眺め、想像で楽しんだ方がよほどマシである。
サンプル写真とは悪い意味でイメージが異なる完成度と明らかに割に合わないお値段から、「DQ2に出てきた弱いロトの剣」「『剣神ドラゴンクエスト』のコントローラーにも出来が劣る」「剣がオマケで箱の方がメイン」と酷評が相次ぎ、その為か発売早々公式サイトに掲載されなくなった。
 
もったいをつけるかのように5回も発売延期で、「やっと買える(買えた)!」と思ったらこれ。「種返せ!」ならぬ「金返せ!」と言いたくなること請け合いで、悪い意味で話題になったので覚えている人も多かろう。
 
模造刀のような金属製は無理としても、いっそ100均で売っているおもちゃの刀のような素材ではいけなかったのだろうか。
これよりサイズは劣るものの(約62cm) 、同社が展開していた「ドラゴンクエストふくびき所スペシャル」では、ロトのつるぎや【てんくうのつるぎ】、更に【はぐれメタルのけん】が立体化されている。
こちらは材質にPVCを用いており、多少のチープさはあるもののこれよりは遥かにしっかりとした出来であり、概ね好評を得ている。