連ドラ詳細

Last-modified: 2019-08-30 (金) 19:08:15

連続ドラマ会話イベント詳細

※ このページは激しくネタバレです!※


たぬきち

エピソード1 『たぬきちは金の亡者!?』

話数内容
第1話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
…○○さんは
きっと ボクの事、
金の 亡者のような
奴だと 思って
いるんだもね?
いや、まあ、そのぉ
でも…
ボクは それでも
かまわないだも!
キミみたいな わかものに
世の中の キビシサを
教えといてあげるのが、
オトナのぎむであり、
つとめだと
思っているだなも!
第2話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
具合わるいの?
今でこそ こうして
じゅんちょうに お店を
きりもりしてるボクだけど、
わかいころは 都会で
手イタイ 失敗を
しでかしたコトが あるんだも
そうなんだ?
うん、あのころは
ツラかっただも
失敗って ホントに
ツライものでね…
お金を失うだけじゃなくて、
友人も失うし…
何より じょうねつを
失ってしまうコトが
一番 おそろしいだなも
…いい? ○○さん
うまい もうけ話には
必ずウラが あるだもよ
そういうコトを言って
近づいてくる オトナには、
気を許しちゃダメだなも!
第3話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
お話きかせて!
○○さん、この村は
のどかで 本当に
住みやすい所だけど、
都会は そうじゃ
ないんだも…
コワイ所なんだも!
お金が 無ければ
誰も 相手にしてくれない
カコクな 場所…
まさに コンクリート
ジャングルなんだも!
そうなんだ?
そうだなも!
例えば
銀行なんかだと…
見ず知らずの わかぞうなんかに
絶対、お金を
ユウシして くれないだも!
今のボクなら、
銀行の してんちょうを
まずは 食事にまねいて、
少しずつ 取り入っていくような
ワルヂエを
身につけているけど…
わかいころは そんなコト
知らなかったからね
ハラを立てて、
さんざん 悪態を
ついてしまっただなも!
そっから先は
後の祭りだも…
あのころのボクは
本当に バカだったも!
そして それ以上に
わかかったんだなも…
第4話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
語ってほしい
わかいころの ボクが
都会で 失敗した
話は したよね?
キミに 同じ 失敗を
してほしくないから
教えるけど、
商売をするなら なるべく
はば広い 分野に
手を出す方が いいだなも
どうして?
それはね…
リスクが 分散されるからだも
確かに いろんなコトに
手を出すと、
しきんぐりや かんりも
手広くやらないと
いけないんだけど、
1つの 事業に
失敗した時に、
全てを失うようなコトには
ならないんだも!
ナルホドね
でもでも、○○さん!
ここで 大事なのは、
あくまで 自分の目の
届く はんいで
手を 広げるコトだなも!
誰かに まかせっきりでは
いけないんだなも
都会は コワイ所…
どんなに 信用できそうな
人も 一皮むけば、
キミの財産を うばおうと
ねらっている、
ワルかも しれないだなも!
自分に できそうな
程度に 商売の
ジャンルを広げる…
これが カンタンそうで
ムズカシイ 実業の
ヒケツなんだなも!
第5話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
なにか聞かせて!
ねぇ、○○さん
お友達を失う時、
一番 多い
理由って 知ってる?
なんなのさ?
それはね…
「お金の 貸し借り」だなも
いくら 信用できそうな
お友達にでも、
絶対に お金を
貸しちゃ いけないだも
キミが そのお友達に
お金をあげるつもりで
貸すなら ともかく、
向こうから 言ってきた時は
絶対に 貸したりしちゃ
ダメだなも!
分かったよ
キミも けいけんをつめば
分かるだなも…
お金の 貸し借りで
友情が どんなに
たやすく こわれるかってコト、
わかいころのボクが
身をもって 実感した
絶対 確かなコトなんだも!
第6話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
……
ボクが 都会で
ユメやぶれた 過去を
持つコトは 話したけど、
実は 今でもボク、
あのころの ユメを
捨てきれてないんだも…
そうなんだ?
でもね、今のボクは
分かっているだも…
世の中 ユメだけじゃ
生きていけないって!
やっぱり 最後に
モノをいうのは、
お金の 力だなも…
悲しいけど これ、
現実なんだなも
……
ご、ごめんだなも!
しめっぽい話を
してしまって…
むかしの ボクの話なんて、
わかい人には、
たいくつだったよね…
ウン、
この話は
もう おしまいだなも!
今までのコトは
キレイさっぱり
忘れてね! だなも!

エピソード2 『たぬきちのこだわり』

話数内容
第1話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
…うちの デパートに
テナントとして
入ってもらってる、
ヘアドレッサーの
カットリーヌさんに
言われたんだも…
「たぬきちさんも たまには
ヘアスタイル変えて
みませんか?」って…
あっははは!
まったく!
失礼しちゃうだなも!!
これでも ボクは
毎日 少しずつ、
自分で かみの毛
カットしてるだなも!
ホントだも!
しかも その日の 気分で
ビミョーに ふんいきは
変えているんだも
ちょっと ビミョーすぎるかも
しれないけど…
でも、それが 男のこだわり
…いわゆる ダンディズムって
やつなんだなも!
っていうか、
ボクには ぶっちゃけ
これ以外、似合わないんだも!
第2話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうかした?
○○さんに
ちょっと 聞きたいんだけど、
「アイパー」って
なんだか 知っているだも?
アイパー?
いや、こないだ
カットリーヌさんに
言われたんだも
「たぬきちさん、
意外と アイパーなんか
にあいそうですねッ」って…
ねぇ、○○さん
…なんだも?
「アイパー」って??
なんだろね?
ボクもね
何のコトか 分からなかったし、
その時 とっさに、
「ああ、ああ、アイパーね!
ボクも あれは むかし
よく やってました!」
…なーんて、
分かってるフリを
しちゃったんだけど、
カットリーヌさんは
笑っていただも…
アイパー、アイパー…
一体 何のコトなんだも??
う~ん…
気になって 今夜は
ねむれそうに ないんだも!
第3話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
あれからどう?
あのね…
何かと 物議を
かもしだしていた、
「アイパー」のコトだけど、
ようやく 正体が
分かっただなも!!
何だったワケ?
アイパー…
それはだもね、
単に「アイロンパーマ」を
りゃくして
言っただけだったも!
あっははは!
笑い事じゃないだも!
アイロンパーマって
あれだよ??
ヘアアイロンで
短く まいたような
カンジにした、
いわゆるパンチパーマに
近い かみがた
なんだもよ!!
あんなのボクが してたら
あやしすぎるだも…
ヘタしたら 捕まっちゃうだも!
あぁー… ハズカシイだも
こんな くつじょく、
ひさしぶりだも!
ってゆーか、
カットリーヌさん…
きっと 全部 分かってて、
あの時
笑っていただもね…
もぉ~っ! これだから
都会から 来た人は
スキに なれないんだも!!

エピソード3 『若かりし頃の思い出』

話数内容
第1話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
…いや、ちょっと
むかしのコトを
思い出していただなも
今でこそ
こんなリッパな お店を
きりもりしてる ボクだけど、
わかいころは 今からは
ソウゾウも つかない
生活をしていただもよ
そうなんだ?
そうは いっても
この村に いたころの
話じゃないけどね
ボクは 確かに
この □□村の
生まれだけど、
わかいころは
都会に いたコトが
あるんだなも!
そこでは それなりに
楽しいコトも あったし、
人には 言えないような
ミジメな 目にも
あっただなも…
……なーんてね
ボク、何をヘンなコト
言ってるだなも!
○○さん、今の話は
聞かなかったコトに
してほしいだなも!
第2話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうかした?
こないだ ○○さんに
むかしのコトを
ちょっと 話してから、
いろいろと
わかいころのコトとか
思い出しちゃって…
ダレてるね
…う~ん、
確かに その通りだも!
ボクみたいな
すじがね入りの
商売人が、
仕事中に
こんなコト 考えてるようじゃ
いけないんだなも!
仕事は 仕事、
お金は お金…
世の中 キビシイだなも!
そんなコトない
あれあれー?
○○さん、ずいぶん
あまい 考え方
してるだもね?
世間に出て
働いたコト、無いだもか?
言っとくけど、仕事の世界は
キビシイだなも…
弱肉強食なんだも!
のほほんとしていたら、
あっというまに
しゃぶりつくされちゃうだもよ?
どんなに アツイ夢や
理想を持っていたって、
世の中、結局は
お金が 全てだも…
…夢だけじゃ
おなかは ふくれないんだなも!
第3話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
お話したい!
○○さん、
こないだは えらそうなコト
言っちゃって、ごめんだも…
あの日の ボクは
ホントに どうかして
いただなも…
いいってコトよ!
……○○さん、
ボクが わかいころ
都会に いたって 話は
もう しただもね?
実は ボク、
あのころの ニガイ思い出を
まだ 捨て去るコトが
できないんだなも…
ちょっと 聞いてくれる?
聞いてあげるよ
都会での
サクセスストーリーを
ユメ見て、
わかいころの ボクは
□□村を
旅立ったけど、
やっぱり 都会は
そんな あまいトコロじゃ
なくってね…
手を出した 事業が
ことごとく 失敗して、
一文無しに なったボクは
そこから にげ帰って
来たんだなも!
ミジメだったも…
ツラかっただなも…
あの時の ザセツ感が
あるからこそ、
商売人として
大きく せいこうした、
今のボクが あるんだなもよ!
第4話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
お話きかせて!
○○さんには いろいろと
ボクの わかいころの
お話、聞いてもらったし、
こうなったら 最後まで
聞いてほしいだも…
聞きたいの!
都会で ユメやぶれて
□□村に
にげ帰って来た ボクは、
しばらく 何もする気に
なれなかっただも…
だって、旅立つ時に
すっごい 大口たたいて
出て行った ボクが、
帰って来たら
一文無しだなんて…
あんまり ミジメで、
はげましてくれる人達の
優しいコトバさえ ツラクって、
ボクは つい、
みんなに 当り散らして
しまったんだも…!
自分で言うのも なんだけど、
あのころの ボクは
とんでもなく ヤなやつだったも
そんなコトないよ
…あのころの ボクにも
そうやって 優しいコトバを
かけてくれた人が いただもよ
ボクの おさななじみでね、
無口だけれど 優しいコで、
ユメをあきらめたらアカン、って
ボクを何度も
はげましてくれただも
でも、ボクは…ボクは…
そのコに 向かって
言ってしまっただも…
「ユメなんて しょせん
お金の 力には
かなわないんだも」って…!
…それ以来、
そのコとは そえんに
なってしまったけど、
本当は あの
はげましのコトバ、
とっても うれしかっただも…

エピソード4 『つぶきちとまめきちの見分け方』

話数内容
第1話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
まったく もう!
つぶきちと まめきちのヤツにも
こまったものだも…
どうしてさ?
ボクに あの二人の
見分けが つかないとでも
思ってるのか、
一人ずつ おきゅうりょうを
もらいに来るだなも!
あれは、ボクに対する
ちょうせんだなも…
試しているだなも!!
それはないでしょ
ふふん、
○○さんに 何が
分かるんだも?
ボクは 知ってるだもよ
つぶきちと まめきちの
見分け方…
左手首に
ホクロが あるのが
まめきちで、
右手首に
ホクロが あるのが
つぶきちなんだなも!
ん? 待てよ…
ひょっとしたら
逆だったかも しれないだも
第2話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
何かあったの?
まったく…
つぶきちと まめきちの
ずるがしこさには
まいるだもよ
何があったの?
ボクね…
ねる前に ハチミツを
なめるのが、
1日の 終わりの
楽しみなんだなも
商売がら
頭を使うもんだから、
仕事が 終わると
むしょうに あまいモノが
欲しくなるだもよ
で、それから?
うん…
そのボクの 楽しみにしてる
ハチミツをね
つぶきちと まめきちが
ぜーんぶ
なめてしまったんだなも!
…さすがに あの時は
ボクも げきどしただなも
ついつい あばれてしまって、
大事な 売り物のツボを
たたきわっちゃったぐらいだも!
でもね、その後の
二人の いいワケがね…
「そんけいする
たぬきちさんのように
なりたくて、
いけないと 知りつつ
つい、なめてしまいました!」
…とまあ、こんな具合で、
なんとなく それ以上、
怒るに 怒れなかった
だもよ…
第3話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
元気ないね?
……
ボクも いつまでも
ひとり身じゃ
いけないだなも…
子どもがいるでしょ
エ?! いやだなぁ…
○○さん、ボクが
一体 何さいに見えるの?
まめきちも つぶきちも
ボクの 子どもなんかじゃ
ないだもよ?!
かれらは ただの
じゅうぎょういんで、
血のつながりは 無いんだも
いわゆる
「していかんけい」という
ヤツなんだなも!
その しょうこに
二人とも ボクのコト、
たぬきちさんって 呼ぶでしょ?
親を「さん」付けで呼ぶ
子どもなんて、
どこの世界に いるんだも!
なるほどね
というワケで、
ボクは まだ
どくしんだも!
よく ごかいされるけど
バツイチなんかでも ないんだも!
エ? ああ…
○○さんが そんなコト
思ってなければ、
別に いいんだも

エピソード5 『たぬきちの服はイケてる?』

話数内容
第1話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
○○さん…
ぶっちゃけた 意見を
聞かせてほしいんだけど、
ボクの この服って、
どう 思う?
店の 主人としての
イゲンとか、
ちゃんと 感じられるだもか?
どうなのかな…
まーた そうやって
当たりさわりないコト言って
お茶を にごそうなんて、
最近の
わかものっぽいマネは
やめてほしいだも!
そっか…
○○さんの
目から 見ても、
この服は
イケてないんだもね…
第2話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
うかない顔だね?
…こないだ ○○さん
ボクの 服のコト、
イケてないって 言ったでしょ?
…おんなじコトを
実は きぬよちゃんにも
言われてるんだなも…
やっぱりね
きぬよちゃんってば、
「たぬきちさん! もっと
今風の服を 着ましょうよ
おねーちゃんが きっと
無料で 仕立ててくれるから」
…なーんて、
分かってないコト 言うんだも!
なんだかんだ 言っても
きぬよちゃんってば、
やっぱり まだコドモだなも
あれじゃー、
せなかで 語る
オトナの男の 美学なんて、
とてもじゃないけど
まだまだ 理解できそうに
ないんだも!
第3話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
元気ないね
…お客さんにね
この服が 今っぽくないって
今日も 言われてしまっただも
ねらって やってるコトとはいえ
面と向かって 言われると、
さすがに ショックなモノが
あるだなも…
ねらってんだ?
当たり前だなも!
これでも ボクは
都会に いたころ、
「シャレ者の たぬきち」で
通っていたんだも!
それがどうして?
それもこれも
商売のためだも
○○さん…
商売人と いうのはね、
お客様より
目立っては いけないんだも!
態度も 服そうも
しかりだも…
せつどが 大切なんだなも!
ちょっとぐらい ダサい方が
年配の お客様も
安心してくれるんだなも!
第4話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
どうしたの?
…うん、ちょっと
新しく 考えている
商売が あるんだけど、
たのんでいる 相手が
なかなか 首をタテに
ふってくれないだも!
うまくいけば 絶対に
都会でも ウケると
にらんでるんだけど…
それってなに?
それはね…
服と 雑貨の
セレクトショップだも!
ボクが 好きなモノだけを
取りそろえた
個性的な ショップだも!
最近ね、
都会に いたころの
昔の 友達が、
お手紙で いろんな
情報を 送って
くれるだなも!
今は こういう お店
はやってるらしいし…
都会で ばかウケだなも!
ただ、雑貨は ボクの方で
仕入れて くるとして…
服は そうはいかないだも
しょーがない、
明日 もう一度
たのんでみるだも…
第5話ふぅ…
おっと、
いけない いけない
どんな ご用だなも?
あれからどう?
ん? ああ…
もしかして、
セレクトショップの話?
あれなら もうやめただも!
きれいさっぱり
あきらめただなも!
どうしてさ?
仕立て屋の
あさみさんに さとされただも
「たぬきちさん…
その商売、ホントに
だいじょうぶなん?」って
ボクも その一言で、
ハッと われに返っただも…
確かに 最近のボクは
ちょっと うかれていたかも
しれないだなも
服が どうだとか、
都会が どうだとか…
地道に コツコツ
お店をきりもりしてる
あさみさんには、
その フラフラした気持ちが
お見通しだっただも!
その通り!
そうだも!
今は この商売に
全力をつくすだなも!
都会からきた お手紙は
昨日のうちに
やぶって 捨てたし
それにしても
ハァ…
なんだか あさみさんには
いつも 目を覚まさせて
もらってばっかりなんだも
おさななじみとはいえ
なんか ちょっとだけ、
くやしさが 残るんだも…

フータ

エピソード1 『マスターはおひとよし』

話数内容
第1話フゥ……
どうしたの?
ここの きっさのマスターとは
思えば みょうな
つきあいに なるんですけど、
マスターってば、
人をうたがうコトを
知らないというか、
なんというか… その…
ジュンボクな かたでしてね
そうなんだ?
エエ…
こないだなんかですよ?
あきらかに サギしっぽい
キツネの 商売人に、
ニセの絵画を
売りつけられる
すんぜんだったんです、ハイ!
「ほんまもんのコーヒー
味わいながら ながめる、
ほんまもんの げいじゅつ品」
…なーんて
だましもんくに
引っかかりそうな ところを、
わたくしが 運良く
見つけましてね…
エエ、
思いっきり ニセモノって
さけんでやりましたとも!
第2話ハァ……
どうしたの?
いえ、
ちょっと つかれが
たまってるみたいで…
考えてみれば
ここは 昼も夜も
オープン24時間…
要するに わたくし、
働きっぱなしなので
ございます、ハイ
大変だね
もちろん 仕事ですから
つかれただの 休みたいだの
言っちゃいられません、ハイ
それに わたくしだって
みなさんが 帰った後は、
地下の きっさで、
コーヒーをすすりつつ
きゅうけいしてますですよ、ハイ
あー…
こんな話 してたら
むしょうに コーヒー、
飲みたくなってきちゃいました!
店に 足をふみ入れると
プーンと ただよってくる
あのビターな かおり…
く~っ!
もう たまりませんです、ホホー!
第3話ムー……
どうしたの?
いえ、最近
ちょっと ねむれなくて…
コーヒーの
飲みすぎでしょうか?
そうかもね
確かに
コーヒーに 入っている
カフェインにはですね、
神経を こうふんさせる
作用がありますです、ハイ
しかしですね、わたくしの場合
特別な ブレンドを
たのんでいますから!
…「ピジョンミルク」ですよ
あれは カフェインとは
逆に、神経を
リラックスさせるんです、ハイ
要するに プラス マイナス
ゼロ、というコトに
なりますね!
ん?
というコトは…
もしかして
飲んでも 飲まなくても
同じというコトでしょうか?
はて? わたくしは 一体
何のために アレを
飲んでいるのでしょうか??
第4話ハァ……
どうしたの?
いえ、ちょっと マスターと
出会った時のコトを
思い出していたんです…
聞かせてよ!
マスターと 出会ったのはですね、
ここから 遠くはなれた
わたくしの こきょうでして…
ビルの ひしめく
都会の かたすみで、
今と 同じように
きっさ店を 営んで
おりましたです、ハイ
もっと聞かせて!
それでは、
出会った きっかけでも
お話ししましょうか…
そのころ わたくしは
まだ 大学に通っていた
青二才で ございました
ちょうど 期限までに
ちょっとした ろんぶんを
書き上げねばならず、
町じゅうの
きっさ店を ハシゴしては
しっぴつしていたのですが、
なかなか 書き上げるコトができず
イライラ イライラ
していたワケです、ハイ
そんな時ですね…
かけこんだ きっさの
店長に 言われたんですね
どんなコト?
「あせっていれた
コーヒーは…
味気ないだけですから」
たった 一言
ぶっきらぼうに
言われただけですけど、
わたくしは 目が覚める
思いでしたね
コーヒーは
早く いれれば
イイってモノじゃない
じっくり 時間をかけて
むらすからこそ、
深いコクと 味が出る…
ろんぶんも 同じだ、と
さとしてくれたように
思うワケです、ハイ
あ…エエ、そうです
その店の 主人が
マスターだったワケなんです、ハイ
それ以来ですよ
かれと わたくしの
長いつきあいが 始まったのは
第5話ハー……
どうしたの?
いえ…
ちょっと 昔のコトを
思い出していたんです
どんな思い出?
今でこそ ここで
お店を はんじょうさせている
マスターですけど、
わたくしの こきょうに
いたころは、イロイロと
あったそうでして…
なにぶん この村と比べると
少しばかり
都会だったものですから、
土地代は 高いわ
ぜいきんも 高いわで、
マスターも ずいぶん
お店の やりくりに
困っていたみたいなんです
第6話ホホー……
どうしたの?
いえ… ちょっと
マスターの 昔のコトを
思い出していたんです、ハイ
今だから言える 話ですけど
あの人も いろいろと
くろうされたんですよね
そうなんだ?
今も昔も マスターの店は
コーヒーだけを あつかう
せんもん店ですからね…
最近、そういう
昔ながらの きっさ店には
なかなか お客様が…
とりわけ 都会の
わかい人は、来てくれない
そうじゃありませんか?
収入も はかばかしくなく
赤字に なやまされた
マスターは、
お店をたたむか たたまないかで
ずいぶん 迷った
そうなんですよね…
かわいそう…
そんな マスターのコトを
風のウワサで
聞きつけた わたくしはですね、
いてもたっても いられなくて、
マスターに お手紙を
出したんです
博物館の 一室を
無料で 貸し出すから、
□□村に 来て
新しい 店を
始めてみないかって!
良かったの?
…結果は 見れば
お分かりでしょう?
大せいこうですよ、ホホー!
都会では ありふれた
飲み物の コーヒーも、
□□村では 意外と
めずらしい 飲み物のようで
ありまして…
村の いろんな人達に
コーヒーの スバラシサを
広めるため、
マスターは 昔以上に
やる気マンマンで
働いていますです、ハイ!

エピソード2 『喫茶店の変わったお客さん』

話数内容
第1話フゥ……
どうしたの?
いえ、当博物館に
きっさ店が あるのは
ご存知ですよね?
知ってるよ
もともと ここには
そんな お店、
なかったので ございますが、
わたくし、□□村の
いろんな人に もっと
ここに 来てもらいたくて、
知り合いの マスターを呼んで
館内に お店、
オープンしてもらったんです
それからというもの、
ここのてんじに 見向きも
してくれなかった 人達も、
たくさん 来てくれるように
なりましてね、ハイ
わたくしとしては 大変
喜ばしい 結果に
なったので ございますが…
どうかしたの?
その… ちょっと
おかしな お客様も
増えたので ございますです、ハイ
こないだ
お見えになった かたなんて、
ひじょうに 変わってましたよ
土曜だというのに
暑苦しい ビジネススーツに
身を 包んでですね、
いろんなコトを
根ほり葉ほり 聞いてくるんです
しかも わたくしの
プライベートなコトばかり…
正直、
うんざりさせられましたです、
ハイ…
あげくの 果てに
「保険」に 加入しないかと
かんゆうを始めたもので、
わたくし、つい 頭にきて
追い出しちゃいましたよ!
まったく…
しんせいな 博物館内で
ああいったマネは、
やめてほしいものです、ハイ
第2話ハァ……
どうしたの?
いえ、館内に
きっさ店が できてから、
変わった お客様が
増えたコトは
前にも 言いましたけど…
こないだなんか
ずいぶんなかたが
お見えに なったんですよ
どんな人?
一見すると、
車の 運転手のような
ふうぼう だったのですけれども、
ハイ、女の人と
いっしょでした
…とは もうしましても、
あきらかに 男とは
釣り合わなそうな、
高飛車な かた
だったのですけれどもね
フムフム…
まあ、それは 置いときまして
その 運転手風の
男がですね…
せのびしてるの 丸出しで
てんじ品の かいせつを
しているワケです
そのウンチクたるや…
やれ、これは
こてんしゅぎの 作品だの、
これは エビの一種だの、
ウソ八百の
目白押し…
あれは ホント、
見ているだけで
イタイタしいと 言いますか、
とにかく ミジメな
光景で ありましたです、
ハイ…
第3話ホホー……
どうしたの?
いえ… こないだも
少し変わった お客様が
お見えになったのです…
どんな人?
ちょっと 都会風な
おくさまスタイルの
女性で、
□□村の 人にしては
あかぬけているな、と
思いました…
あっ!
い、いえっ! すみません!!
別に この村の人が
ヤボったいとか、
そんな意味じゃないんです!
その マダム風の
女性が それだけ
ステキだったというだけで…
ふーん…
なっ…
なんですか!
その意味ありげな 目つき!
わたくし、断じて
年上の 女性に、
あこがれなんて ありませんです!
…うはっ?!
わたくしってば 一体
何を言っているので
ありましょうか?!
とっ…とにかく
ああいう ハイソな
ふんいきの 女性が、
当博物館に
足を運んでくれるように
なるなんて…
くうぅ~っ!
博物館長
みょうりに つきますです、ハイ!
第4話ムー……
どうしたの?
いえ、こないだも
変わった お客様が
お見えに なったんです…
大変だね
もう なれっこに
なりましたけどね…
でも、そのかたは
今までで イチバン
変わっていましたよ
ヘルメットを深く かぶり、
みけんにシワを よせた
中年の かたでしてね
いきなり わたくしに
こんなコトを言うんです…
「いい気に なるなよ」って
わたくし、何のコトか 分からず
つい、目を白黒させて
しまいましたが、
そのかたは 言うんです…
「おまえが インテリ気取りで
いられるのも、
親が あせみずたらして
働いた おかげやろ?!」
「分かったら 毎週、
親に 手紙ぐらい
書かんかい!!」
…なーんて
おっしゃるんです、ハイ
お手紙、書いた?
エエ、書きましたとも
その日のうちに
とうかんしてきましたです、ハイ
それにしても あの人、
一体 何者
だったんでしょうか…
帰りぎわ、
せなかごしに 親指を
グッと立てて、
「寝る前には
歯ぁ みがけよ!」
なーんて 言ってましたが…
世の中には いろんな人が
いるものです、ハイ

エピソード3 『懐かしい学生時代の思い出』

話数内容
第1話フゥ……
どうしたの?
いえ、今 ちょっと
こきょうの事を
思い出していたんです
ホームシックという程では
ないのですが、
時折 むしょうに
都会のネオンの 明かりが
懐かしくなってしまって…
何してたの?
エ? ああ、その頃ですか?
私はですね…
大学に 通っていました
教授に
研究室に 残るよう
進められていましたので、
親の スネかじりをしつつ
修士課程を終え、
次は ドクターコース…
すなわち 博士課程に
すすむトコロだったんです、ハイ
すすまなかったの?
教授から 相談を
持ちかけられたんです、ハイ
何でも この村に
とつじょ 博物館が
できるコトになったのですが、
いかんせん 切りもりする
スタッフがいない…
本館の
ファーウェイ博物館からは
誰も 行きたがらないし、
現地で スタッフを
調達するコトも
できそうにない…
仕方がないので 博物学の
第一人者である
わたくしの 先生に、
てきにんしゃを
ショーカイしてくれるよう、
いらいが きたようなのです、ハイ
というコトは…
エエ、タイミング良くですね…
わたくし、学芸員の
しかくを持っていたんですよね
あれよ、あれよというまに
この □□村に
フニンする事が 決まりまして、
こうして 今に
いたるワケです、ハイ
この村に 来たコトを
こうかいしているワケでは
ありませんが、
それでも 時折、
むしょうに 昔のコトを
思い出してしまうのです、ハイ
第2話ハァ……
どうしたの?
いえ…また ちょっと
昔のコトを
思い出していたんです
聞かせてよ!
あれは わたくしが まだ
大学に 通っていたころの
そう、夏休みのコトでした
わたくし、ちょっとした
アルバイトをするコトに
なりましてね
大学ふぞくの
図書館の 本が
カビないよう、
お日様の当たる 窓ギワに
日ぼしするという
お仕事だったのですが、
実は わたくし…
それで 大失敗を
やらかして しまいましてね
どんな失敗?
大学の
せんもん書ですからね
めったに 人が 開かない
ずかんなんかも
あったりするワケです、ハイ
たまに ムシなんかが
ついていたり してですね…
ドキドキしながら
ページの はしを持っていると、
つまんだ ページが
本の重みに たえきれずに
ビリッ……
図書館のかたに
大目玉を
くらっちゃいましたよ
今 思えば
わたくしの ムシぎらいは、
あの時から さらに
はくしゃが かかった気がして
ならないです、ハイ
第3話ムー……
どうしたの?
いえ… また
ちょっとブルーなコトを
思い出しちゃってました
聞かせて!
あれは わたくしが
まだ 大学にいたころの
コトでした…
教授に ちょっとした
仕事をたのまれましてね
大学にゅうしの
しけんカントクって
ヤツです、ハイ
じゅけんに やってきた
生徒さん達に
テスト用紙を配って、
不正が無いか かんしする、
重大な わりには
かんたんな 仕事なのですが、
その しけんの最中、
ちょっとばかり
ヤなコトが ありましてね…
何だったの?
しけんが 始まって
みな、もくもくと 問題を
解き始めたので ございます
教室の 中は
生徒さん達の ねっきで
ムンムンして きましたから、
わたくし、ちょっとだけ
風を入れようと
窓を少し 開けたんですよ
そしたらですよ?
窓の すきまから、
ハエが1ぴき 入ってきましてね
エエ… もう
気になって 気になって
仕方 ありませんでした!
飛び回るハエ、
ねっきムンムンの教室、
歯を食いしばる わたくし…
そのうち 無事に
しけんしゅうりょうのチャイムが
なったのですが、
そのころには わたくしの顔、
ストレスで すごい形相に
なっていたそうです…
話、長いよ!
ややや! これは すみません!
昔話は
これっきりにします!
…それにしても 最近の
わたくしは 一体
どうしちゃったんでしょうか?
まさか ホントーに
ホームシックに かかったなんて
コトは 無いでしょうけど…

エピソード4 『フータ、化石発掘をはじめる!?』

話数内容
第1話フゥ……
どうしたの?
あなたに こんなコトを言うのも
どうかと 思うのですが、
わたくしね…
○○さんの わかさが
ウラヤマシイですよ…ハイ
どうしちゃったの?
わたくしね、おさないころは
考古学者に
なりたかったんです…
世界の あちこちを
飛び回って、誰も
見た事の無い 化石…
特に きょうりゅうの
化石をはっくつするのが
ユメだったんですよ…
エ?
化石なら ここにいても
見られると おっしゃるのですか?
いやぁ、○○さん…
古代への ロマンとは
そういうモノでは ないでしょう?
自分の力で さがし、
ほり出すプロセスに
真実が あるんです、ハイ
じゃ、がんばりなよ
ムッ! …ホホー
○○さん、
その言いかたは あれですね?
わたくしへの ちょうせんと
受け取って いいのですね?
ホホー…
よしっ、決めました!
わたくし、これから 毎日
少しずつ ヒマを見つけて、
化石さがしの
フィールドワークを
始めるコトにします!
○○さん、わたくしの
ほり出す 化石に
期待していて下さいよ!
第2話ムー……
どうしたの?
いえ、わたくし
こないだ ○○さんに
言いましたでしょう?
業務の 合間に
ヒマを見つけて、
化石さがしの
フィールドワークを
始めるって…
言ってたね
あの時は いきおい余って
かなりの 大口を
たたいて しまいましたけど、
じっさいに 化石を
さがしてみると やっぱり
あまいモノではないですね…
重たいスコップを持って
地面を ほじくり返すコト
数時間…
つくづく 自分に
肉体ろうどうが
向いていないと、
にんしきを 新たにした
次第で ございまして…ハイ
第3話フゥム……
どうしたの?
いえ… 地道に
化石さがしのフィールドワーク、
続けているのですがね?
正直言って
ツライと 思うコトも
しばしばですよ…
何がツライの?
そりゃもう、
アレですね…
スコップで 土を
ひとほりした時に、
土の中から ニョロッと
顔を出す「ミミズ」!
これには まいりますよ…
ププッ!けっさく
そっ、そんな…っ!
ちょっと 考えてみて
下さいよ?!
あの 細長い 生き物が、
土から 顔を出したとたん、
ものスゴイ いきおいで
のたうち回るんですよ??
いっしゅんにして
ゾワワワワ…
鳥ハダが 立ってしまいます
あ… いえ、
もっと 深くほらないと
化石なんて 出てこないのは、
モチロン わたくしも
分かっているのですけどね…
第4話ホホー……
どうしたの?
いえ… 昨夜は 少し、
化石さがしに
ねつが 入りすぎましてね…
業務の かたわら、
フィールドワークを続けるのは、
そろそろ 限界かな、と
思っている次第で ありまして
無理しないでよ
こう見えても わたくし、
まだ ギリギリ20代
なんですけどね…
ま、それはそうとして、
こないだ ちょっと
面白いコトが あったんです
あの日も わたくしは
業務の 合間に
スキを見つけ、
あやしそうな 地面を
スコップで ひたすら
ほじくっていたのですけれども、
しばらく 地面をほっていると
何か 固いモノが、
スコップの先に
ふれたので ございますよ
わたくし、初めて
化石を見つけた うれしさに、
飛び上がらんばかりでした!
…ところがですね、
土をかきかき
ほり出してみると、
それは 化石とは
似ても 似つかない
モノだったんです、ハイ
何だったの?
プラスチックで できた
丸い 人工物…
さながら ボールのオモチャでした
わたくしが それを
ペタペタさわっていると、
パカッと その
プラスチックのボールは
われたので ございますです
中には お手紙が
2通 入っていたので
ありまして…
エエ、わたくしが ほり当てたのは
いわゆる「タイムカプセル」
だったというワケです、ハイ
で、
悪いとは 思いながらも
わたくし…
その お手紙2通を
こっそり 読ませて
いただいたのです、ハイ
いけないなー
ま、それは ともかく…
1通目の お手紙にはですね、
こんなコトが 書いてあったんです
「おおきくて なんでも
うってる おみせをもちたい」
なんか ミミズが
のたうったような 字でしたね
子どもの 文字でした
もう1通の お手紙には
キレイな…とはいえ、
これも 子どもの文字で、
「ちいさくても ステキな
おみせをもちたい」
…とまあ、こんなコトが
書いてあったんです、ハイ
わたくし、
なんだか 心が
あたたかくなった 気がして、
お手紙をカプセルにしまい、
また、土の中に
うめておきましたです、ハイ!

エピソード5 『虫嫌いを克服します!』

話数内容
第1話フゥ……
どうしたの?
ここだけの 話、
わたくし すじがね入りに
苦手なんですよね、ムシ…
こくふくしなよ!
そ、そんなコト
言われましても…
人には 得手、
不得手というモノがですね…
…分かりました
あまり イイワケばかり
しているのも なんですし、
なにより わたくしは
□□村の
博物館長!!
多少のムシぐらい 平気で
さわれるように ならねば!
とりあえず 後ほど
妹のフーコにでも
相談してみますです!
妹はね、意外と
平気なんですよね、ムシ…
たまに ちょうちょとか
ながめて、ウットリしてる
ぐらいですから
カワイイじゃん!
どこが?!
あなた、
ちょうちょの おなかとか
見たコトないんですか?
プニプニしてて、
今にも プシュッって
しるとか 飛び出しそうで…
ああ、キモチワルイ…
第2話ムー……
どうしたの?
こないだ わたくし、
ムシぎらいをこくふくするって
言いましたけど…
あれから 毎日、
とっくんをしているんです、ハイ
どんな とっくん?
それは もう
かこくな とっくんでしてね…
思い出すだけで
目が 回りそうに
なるんですけど、
「大こんちゅうずかん」
あの大きな ずかんを
ガバッと 開いて…
ムシの写真を
オモムロに さわるんです
うわぁ… もう
思い出すだけで あぶらあせとか
出てきちゃいました!
こないだなんか イモムシの
頭が アップになった
写真を 見ていたら、
だんだん 目まいがしてきて…
ああ、キモチワルイ…
第3話ハァ……
どうしたの?
ムシぎらいを こくふくする
とっくんなんですけど、
かんばしくなくって…
昨日も「大こんちゅうずかん」
かた手に ゆかに
つっぷしているトコロを、
妹に ゆすり起こされ
あきれられる
しまつですよ…
切ないね
エエ… ここまで
相性が悪いと、
むしろ 切ないぐらいですよ!
切ないといえば
夏には こんなコトも
ありましたっけ…
あなたの 手の平ぐらいある
でっかい「ガ」がですね、
夜中に とつぜん
この 博物館に
飛び込んできたんです!
あぁー…
なんか 思い出しただけで
ブルーに なるんですけど、
結局 あの夜は
マスターのトコロに かけこんで、
コーヒーを チビチビやりつつ
「ガ」が 出て行くのを
待ってたんですよね…
朝になるまで!
いやはや、あれは わたくしの
人生の中でも、指折りの
切ない たいけんでしたよ…
第4話ウムム……
どうしたの?
ムシぎらい こくふくの
とっくんを続けて
だいぶ 経ちますけど、
一向に 結果が
出てくれなくって…
ちょっと ブルーなんです
そうなんだ?
これでも わたくしにだって
もくひょうが あってですね、
夏には フーコを
キャンプにでも 連れて行って
やりたいんですよ…
あのぐらいの 年ごろって、
まだまだ 遊びたい
ざかりでしょ?
だからですね…
たよれるアニキと
星空の下で キャンプ!
コレに 喜ばない
女の子なんているハズ
ないですよ
そうかもね…
いやぁ、思えば わたくし、
これまで たよりない
アニキでしたからね…
海に 行っては
フナムシがいて
キモチワルイ…
山に 行くと
モンシロチョウですら
キモチワルイ…
言ってて
なさけなくなって きちゃいますよ
第5話ホホー……
どうしたの?
はずかしながら、
ムシぎらい こくふくの
とっくんの件…
あれ、
ヤメに しましたです、ハイ
どうしてさ?
昨夜も
「大こんちゅうずかん」を
ツンツンしているうちに、
いつのまにか
気絶していた
わたくしなのですが、
目を覚ますと フーコのやつが
カイホウして くれてまして、
こんなコトを言うんです
「おにーちゃん、
もう やめようよ…」
「人に 苦手なモノがあるのは
当たり前じゃない」
「それも ふくめて
おにーちゃんは
おにーちゃんだから…」って
…わたくし、生まれてこのかた
こんなに うれしかったコトは
なかったです、ハイ!
よかったね
ふだん あまり
かまって やれないというのに、
フーコが やさしい子に
育ってくれていて…
わたくしは 本当に
うれしいんですよね、ホホー!
こんな スバラシイ事は
世界中の アカデミーの
ろんぶんを ひもといたって、
めったに のってるものじゃ
ありませんです、ハイ

あさみ&きぬよ

エピソード1 『あさみの幼い頃の思い出』

話数内容(あさみ)内容(きぬよ)
第1話……
どうしたの?
ごめんなさい…
ちょっと
ぼんやりしてたみたいやわ
カンニンね
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうしたの?
うーん…
いや、ちょっとね
おねーちゃんが
ここのところ
ボーッと してるみたいで…
冬の 今ぐらいの
時期になると、
いつも こうなんよ
もしかして
カゼでも ひいたんかしら?
第2話ふぅ…
どうしたの?
いえ、ちょっと
むかしの事を 思い出して
いただけですよ
遠い 遠い
むかしの 思い出…
まだ わかかった
たぬきちさんと、
かれを 兄のように
したっていた、
一人の
女の子の 思い出を…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
心配事?
おねーちゃん…
最近、どうしたんやろ?
よく 窓の外 見て、
ため息なんか
ついてるんやけど…
つかれでも
たまってるんかな?
それはないよ
そうなん?
だったら いいんやけど…
第3話……
たぬきちさん、
いつまで むかしのコトを
引きずってるつもりやろ…
どうしたの?
○○さんは
知ってますか?
あたしと たぬきちさんが
おさななじみやってコト…
そうなんだ?
あ! もしかして
知りませんでした?
あちゃー…
だったら 言わんかったら
良かったかしら…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
なやみごと?
今…
明日の こんだてを
考えてたとこ!
明日も 冷えそうやし、
おねーちゃんも
なんだか ぼんやりしてるし、
おナベやね、
冬は あったかい
おナベで 決まりや!
第4話………
あ! ごめんなさい
ちょっと むかしの思い出に
ひたってました
あたしと たぬきちさんの
わかいころの 思い出に…
お話きかせて!
うん…
もともと あたし達は
この □□村の
出身なんやけど、
たぬきちさんは むかしから、
「この村は ボクの器には
小さすぎるだも!」って、
口ぐせのように
言ってたんよね…
あの人らしいや
うん、たぬきちさんのユメは
この村を出て、都会で
せいこうするコトやったから…
たぬきちさんが
村を出てから しばらくして、
遠くの町から 最初の
お手紙が 届いたのが
今ぐらいの 時期だったのよ
あのころの
たぬきちさんの事を思うと、
今でも せつなくなるんです
1月の寒さと
初めての上京で、
さぞ 心細かったやろーに
わかいって…
わかい人の ねついって、
きっと すごいエネルギー
なんやろなって…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうしたの?
おねーちゃんに
言われたんよ
「アンタは まだ
わかくて いいわね」って…
そりゃ ウチ、
おねーちゃんから見たら
まだまだ コドモかもしれんけど、
なんか そんなコト言う
おねーちゃん…
ウチ、ちょっと 心配や!
第5話わかいころの たぬきちさんが
□□村を出て、
最初のお手紙が きたのが
ちょうど 今ぐらいの
時期やってね…
昨日 ねる前に
その思い出の お手紙
取り出して ながめてみたんです
どんな お手紙?
ふふふ、
ちょっと 字は
キタナイけど、
わかものらしい
まっすぐな 思いが にじみ出る
いい お手紙でした…
あのころの たぬきちさんは
「お金よりも ユメ!」が
口ぐせで、
見ていて ちょっと
心配に なるぐらい、
ピュアな 心をしていたの
だから あたし、
ねるまぎわに いつも
おいのりをしていたんです…
どうか たぬきちさんの
ピュアな心を、
都会の ワルイ人達が
ふみにじるような コトが
ありませんようにって…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
お話きかせて!
おねーちゃんが
大事なモノを しまってる
きりの箱が あるんやけど、
その 中身だけは
妹の ウチにも
見せてくれへんのよねー
むかし、
なんかの ひょうしに
一度だけ、
大事な お手紙が
入ってるって、
聞いた気が するんやけど…
第6話なんか ○○さんには
あたしと たぬきちさんの
わかいころの お話、
ずいぶん
打ち明けてしまったわね、
カンニンね
もっと聞かせて
…町へ 出て行った
たぬきちさんはね、
あたしに たびたび
お手紙を 出してくれたの
ある時ね、たぬきちさんから
小さな きりの箱が
届いたんやけど…
開けてみて あたし、
ビックリしました!
まさか ゆびわ?
そっ!
そんなん ちがいますよ!
○○さん、
なんか ドラマとか
見すぎてるんや ありません?!
…ああ、
いけない、いけない
小箱の 中身ですけどね、
あたしの 好きな
えんじ色の
とっても おシャレな…
でも それでいて
ちゃんとした 布も
スイスイ 切れそうな、
ハサミが 1つ
入っていたんです
続きを聞かせて
どうふうの お手紙には、
「お誕生日 おめでとう」
…そう 書いてありました
あたし、いそがしさのあまり
自分の 誕生日のコトも
忘れていたんやけど、
まさか たぬきちさんの方が、
それを覚えてくれて
いたなんてね…
わかいころの たぬきちさん、
都会で 生活するのも
苦しい時期に、
なけなしの おきゅうりょうで
あんな いいハサミを
送ってくれるなんて…
あたし…そのコトを思うと、
うれしくって、今でも
ナミダが 出そうになるんですよ
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
調子はどう?
むかしから おねーちゃんが
ずーっと 使ってる
ハサミが あるんやけど、
切れにくそうやから、
新しいの 買った方が
エエんちゃうって 言ったら、
エライ けんまくで
怒られてしまったわ…
モノを大事に するコトに
かけては おねーちゃん…
ちょっと すじがね入りやわ!
第7話…イヤやわ、
○○さん
また、思い出話を
聞きたい 言うんですか?
思い出は そんな
楽しい話ばっかり
ちがいますよ…?
そうなんだ?
確かに 楽しい事も
いっぱい あったんですけどね
□□村に まだ
天文台なんて
無かったころ、
二人で 屋根に登って
夜空を ながめた事とか…
そうそう、
二人で 星座を
考えた事も あったわね
あたしが 考えたのは
ちょうど Tの形をした
「シャツ座」…
たぬきちさんは
古今東西の 商人が
集まる マーケット、
「楽市 らく座」なんてのを
考えたんですよ、
なつかしいわぁ…
イイ話だね
ええ… その後、
都会に 出て行ってしまった
たぬきちさんは、
あるコトを きっかけに
町を追われ、
身も 心も すさみきって
□□村に
もどって来るんですけど…
たぬきちさん、あのころの
思い出が あったから
立ち直れたんやと 思うんです
思い出ってね
人を苦しくも させますけど、
時には そうやって、
人を 救ってくれるコトも
あるんですよね
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうかした?
最近 おねーちゃん、
夜になると 窓から
空を ながめてるんよね
冬の この時期になると
見える 星座が
あるんやって ゆーけど…
おねーちゃんたら、
星座とか 花言葉とか、
そういうコトには
意外なくらい、
くわしかったりするんよねー

エピソード2 『都会人コンプレックス!?』

話数内容(あさみ)内容(きぬよ)
第1話…博物館の
フータさんの事ですけど、
あの人って やっぱり
都会から 来た人
なんでしょうね…
どうして?
何となく ものごしが
この村で 育った人とは
ちがいますから…
こんな事を言うのは
良くないって、
分かっては いるんですけど、
あたし、どうしても
都会から 来た方は
スキに なれないんです…
どうしてさ?
いえ、
別に 理由なんかは
ないんですけど…
ただ なんとなく
信用できないというか、
とぼけてるように 見えても
がっちり ウラで
計算してそうな 気がして、
はぁ……アカン
おんなじ村に 住んでるのに
こんなコト 思ってるのって
あきませんね…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうかしたの?
はぁ……
おねーちゃんの
「都会の人 コンプレックス」
どーにか ならんのかな…
それってなに?
なぜかは 知らんけどね、
おねーちゃんってば、
都会から
この村に 来た人には
なんかミョーに 冷たいんよ
いや、オモテだって
態度には 出さへんけど…
目が 冷たいの
…なんでなんやろーな??
第2話こないだの 夜ね、
ウワサをすれば 何とやらで、
お店に フータさんが
やってきたんですよ
ええー?
フータさん、
エライあわてて
お店に 入ってきて、
「ヤママユが…
ヤママユガが…!
あぁ、キモチワルイ!」
なーんて、
ブツブツ 言ってました
あたし、すぐに
ピーンと きましたよ
この人、なんか
キライな ムシにでも
はち合わせて、
ぐうぜん お店に
入ってきたんだな、って
そうなの?
ええ、フータさんったら
ひっしに 服を選んでるフリ
よそおってましたけど、
よっぽど あたし、
言ってやろうかと
思いましたもの
「お客さん、その服
女性向けですよ」って…
あっはっはっ
ふふふ、
あたしも あの人は
都会から来た人、だなんて
かまえているのが
バカバカしくなってしまいました
それにしても、
ただの ムシを
あれほど コワがるなんて…
ワルイ人では なさそうですけど、
あたしたちとは どっか
感性が ちがうんやろね…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
なんかあったの?
いや、あのなぁ…
こないだ 夜中に
博物館の フータさんが、
とつぜん かけこんできたんよ
なんでなの?
さーなぁ…
そんなコト ウチに
聞かれても ちょっと…
ただ1つ 言えるのは、
フータさんなぁ…
アタフタしながら、
女性向けの 服ばっかり
選んでたんよね…
はぁ…
あの人に あんなシュミが
あったなんて…
ウチ、今まで
全然 知らんかったわ!
第3話実は 昨日もね…
フータさんが ここに
お見えに なったんですよ
また来たの?
あ、いえいえ
今度は ムシから
かくれるため なんかじゃなくて、
フツーに お買い物に
見えたんです
何でも フータさんには
年の はなれた
妹さんが おられるようで、
そのコへの プレゼントを
買いに 来たんだとか…
イイ話だね!
ええ、
あたしと きぬちゃんで
いろいろ 相談して、
ウチで 一番大きな
リボンを選んであげました!
ホント、お兄さんって
いいもんですよね…
あたし、今まで
都会から 来た人って、
自分らとは ちょっと
ちがうのかな…なーんて
思ってたりしたんですけど、
全然 そんなコトは
なかったんよねぇ…
どこに 住んでいたとしても
お兄さんは お兄さん、
妹は 妹…
かぞくを思う キモチに
変わりは ありませんもの!
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうしたの?
世の中には イイ話って
ホンマに あるもんやねぇ…
なんのコト?
こないだ フータさんが
ウチに 買い物に
来たんやけど、
それが なんと…
妹さんへの プレゼントを
買うため やったんよ!
あーっ!
ウチにも あんな
おにーちゃんが いたら、
なんでも えんりょせんで
買ってもらうんやけどなー…

エピソード3 『金にはうるさいたぬきち』

話数内容(あさみ)内容(きぬよ)
第1話たぬきちさん
今でも あのころの事を
引きずっているんやろね…
何とかして あげたいのは
やまやまやけど、
あたし、一体
どうしたらええんやろ…
知り合いなの?
え?
ええ…
あたしと たぬきちさんは
おさななじみやったから、
あの人の事なら
子どものころから もう
何でも 知ってるんですよ
最近は ちょっとばかし
そえんに なって
しまいましたけど…
これでも あたし、
むかしは たぬきちさんの事、
実の 兄のように
したっていたんです…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうしたの?
ホント イヤやわー
たぬきちさんったら、
いっつも お金のコトしか
言わへんのやから…
あははは
○○さん?
ウチらに とっては
笑い事じゃないんよ?
あの人の 取り立て、
ホンマに キビしくって…
期限を過ぎたら
「時は 金なりだなも!」
…だし、
お金のコトとなると
ビタ1ベルも
マケてくれへんし…
おとなりさんで
商売しとるんやから、
ウチらが どんだけ いそがしいか
ちょっとは 考えてくれても
よさそうなもんやのにー!
第2話あたしと たぬきちさんが
おさななじみ やったって事は
お話しましたけど、
実はねぇ、
それだけじゃないの
子どものころから あたしたち
おたがい ユメを語り合った
仲だったんよ…
そうなんだ?
おさないころの たぬきちさん、
口ぐせみたいに
言ってたんですよ
「せかいいち おっきな
おみせをつくるんだも」って
ふふふ、そういうのって
なんだかんだ言って、
いつまでも 変わらないんよね
エ?
イヤやわ、○○さん…
あたしのユメですか?
そんなん 聞いたって
面白くも なんとも
ありませんよ…
聞かせて!
……
あたしのユメ…
「かわいい おようふくで
むらを いっぱいにしたい」
あーっ!!
…言ってしもた
ハズカシイわぁ…
こんなコト、他の人には
言わんといてくださいね
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
なんかあったの?
もう…
たぬきちさんには
ホンマ、まいっちゃいます
あの人の
お金への シュウチャクは
分かってたつもりでしたけど、
まさか これほど
ひどかったなんて…
何があったの?
こないだね、
ウチと おねーちゃんで
ケーキを焼いたんやけど、
おとなりの
たぬきちさんの トコロにも
おすそ分けを 持って行ったんよ
そしたら たぬきちさん、
…なんて 言ったと 思う?
「このケーキに ボクは
いくら はらえばイイんだも?」
…だって!
ウチ、もう
あきれはてて、
なんも 言えへんかったわ!
第3話あ、○○さん…
こないだの お話は
忘れてくださいね
何のコト?
イヤやわ、
あたしと たぬきちさんの
子どものころの 話ですよ!
思えば あのころが、
二人とも いちばんムジャキで
いられたころやったわ…
どういうコト?
うん…
成長した たぬきちさんは、
都会で せいこうするという
ユメを追い、
村を 出て行ってしまって、
あたしの方では
両親に 先立たれて、
それどころじゃ なくなって
しまったものやから…
きぬちゃんの 世話をしながら
お店を きりもりしていくだけで
せいいっぱいでね
あのころの あたしに
もう少しだけ
よゆうが あったら、
…なーんて、
今さら 考えても
しょーがない事なんやけどね
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうかしたの?
なぁ、○○さん
たぬきちさんってば、
ユメのない人やと 思わへん?
どうしてさ?
こないだ たまたま
お店の前で
たぬきちさんに 会ったんで、
ちょっとばかし
お話してみたんですけど、
ウチが、
「お店 はんじょうしてて
けっこうなコトですね」ゆーたら
…あの人、
なんてゆーたと 思います?
「ボクのお店は 大きいから
はんじょうするのは
当たり前だなも!
世の中 結局、
お金を 思ってるとこが
勝つんだも」…ですって!
そりゃ ユメだけじゃ
生きていかれへんかも
しれんけど…
ウチは 世の中、
お金だけでも ないって
思うんよね!
第4話○○さん…
こないだの たぬきちさんと
あたしの お話ですけど、
あれだけ しゃべって
しまった事ですし、
最後まで 言ってしまいますね
うん、分かった
たぬきちさんが 都会で
せいこうするという
ユメをいだいて、
□□村を出てから
数年が 経って…
あたしは きぬちゃんを
育てながら、
なんとか お店を
きりもりしていたんですけど、
ある日… たぬきちさんが
何の 前ぶれもなく
村に 帰って来たんです
たぬきちさん…
ボロボロに つかれきっていました
そんな あの人を
あたし、せいいっぱい
元気づけようとしたんですけど、
「ユメなんて…
しょせん お金の力には
かなわないんだなも」
たぬきちさんは そう
くり返すばっかりで…
続きを聞かせて
…そんな風にして
たぬきちさんと あたしは
そえんに なっていって、
時が 経つとともに
たぬきちさんには 笑顔が
もどってきたんやけど、
でも…あたし…
一見 明るさを
取りもどしたかに 見える
たぬきちさんの 心の中に、
今も あの時の
わだかまりが 残っている
気がしてならないんです…
きぬちゃんは 小さかったから
むかしの たぬきちさんのコトは
知らないんですけどね
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
お話きかせて!
たぬきちさんと
おねーちゃんって、
おさななじみ だったらしいんよ
そうなんだ?
そりゃ 二人とも
この村の 出身やから、
ありえないコトではないけど、
それにしては いつも
よそよそしいというか
なんというか…
二人の間に
むかし なんか
あったのかしら??
おねーちゃんも
いつも たぬきちさんに
気とか 使ってないで、
1回 ガツンと
言ってやったら いいのに…

エピソード4 『たぬきちの服への疑問』

話数内容(あさみ)内容(きぬよ)
第1話最近 ずいぶん
すずしくなってきましたね
どうしたの?
いえ…
これぐらいの きせつになると
毎年 思い出すんですよ
たぬきちさんが
うすい エプロン1まいを
身に まとって、
秋風に かたを
すくめたりしていたのを…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうしたの?
はっくしょん!
アカンわ、
カゼでも ひいたんかしら…
第2話今ごろの きせつが
一番 すごしやすいですけど、
調子に のって
寒そうな かっこうしてたら
いけませんよ
そうかもね
○○さんが 来る
ちょっと前の 話ですけど
今ぐらいの 時期に、
たぬきちさんが
ひどいカゼで ねこんで
しまった事が あったんですよ
ええ、たぬきちさんったら
体温 高いらしくって、
いつも うすぎやったから…
もっと あつぎしたら
どうですかって、あたし
ずいぶん すすめたんですけど、
今の お店を
もっと 大きくするために
お金を 貯めてて、
それが かなうまでは
ガマン、ガマン…なんて、
ずいぶん 強がっていたんです
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
なやみごと?
うーん……
ウチ、おとーちゃんを
早くに なくしてもーて
顔も 覚えてへんし、
オトナの 男の人って
どういうものか、
正直、
よー 分からんのやけど…
どうしたのさ?
たぬきちさんの
あの カッコーってな、
はたして
イケてるんやろか…??
いや、ウチな?
お店に 配達に行く時
見てしもーてん…
たぬきちさんが 鏡の前で
あのカッコーのまま
ポーズ取ってるとこ…
正直、ウチには
リカイできへんわ…
第3話たぬきちさん…
今日も あの服、
着てくれてました?
いつもの着てた!
ここだけの 話やけど、
あの 服ね…
あたしが たぬきちさんの
ご要望に合わせて ここで
仕立てたモノなんですよ
あ! でも このコトは
きぬちゃんには 言わんといてね
仕事ぬきの
お祝いで 作って
差し上げたモノやし…
そうなんだ?
実は、ちょっと前まで
ここの おとなりにある
たぬきちさんの お店、
売り上げが
かんばしくなかったみたいでね
自分の 着るモノも
せつやくするぐらい
切りつめてた みたいなんやけど、
不思議なコトに
○○さんが 村に
来たぐらいの ころから、
お店の 売り上げ…
ずいぶんと 上がった
みたいなんですよ
お祝いに あたし、
プレゼントしたんです
あの 服…
一見 何てコトもない
ありふれた 服に
見えますけど、
ウラには たっぷり
羽毛を ぬいこんであって、
保温効果は バツグン!
寒い 冬の日でも
アレさえ 着てれば
あったかいハズなんよ…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
どうかした?
うーん…
ちょっと 不思議に
思ってるコトが あってね?
たぬきちさんの 着てる
服のコトなんやけど…
どうかしたの?
あの人 毎日、
同じ服 着てるでしょ?
アレって、よごれたり
せーへんのやろか?
男の人の 服って
エリの あたりとか
すぐ よごれるんでしょ?
それとも
実は こまめに
取りかえてるんかな…
クロゼット開けたら
おんなじ 服が
ずらーっと ならんでたりしてね
ふふふ、
それも なんとなく
たぬきちさんらしいけど!
第4話たぬきちさん…
どうしたの?
…いえ、
昨日の 閉店まぎわ、
店先に 出てみたら、
バッタリ たぬきちさんに
出くわしちゃいまして、
いっしゅん
どう 声をかけたものか
とまどっちゃいましたけど、
勇気を出して、
服の 着心地のこと、
聞いてみたんです…
そしたら たぬきちさん、
「いつも通りだも!
この服はサイコーだなも」って
ぶっきらぼうに
つぶやいて、
また お店の中に…
そうなんだ?
ええ、
思えば むかしから
そうなんです…
おさななじみの
あたしが 言うんやから
マチガイありません
たぬきちさんは
心底 ウレシイ事が
あった時は、
なかなか 感情を
オモテに 出せない
ところがあるの…
良かった…
ホンマに 良かったわ…
たぬきちさんが
あたしの 作った服を
喜んで 着てくれていて…
ふー…
あ、カンニンね
ご用は 何かしら?
なんかあったの?
…ったく もう!
たぬきちさんったら、
ホンマ、頭にくるわー!
一体なにが?
朝、お店を開ける前に
げんかん前を
おそうじしてたんやけど、
バッタリ たぬきちさんに
はち合わせちゃって…
ウチ、
おはようございます、って
あいさつしたんやけど、
たぬきちさんったら
知らん顔して、お店の中に
入ってしもたんよ…
んもー!
おとなりさんやってのに、
なんなんやろ、あの態度!!

ぺりこ&ぺりみ

エピソード1 『ぺりこの恋の予感』

話数内容(ぺりこ)内容(ぺりみ)
第1話はぁ……
どうしたの?
○○さんは
恋をしたコトは
おありですか?
恋って ふとしたコトから
始まると 思うんです
ほんの ささいな
きっかけから…
何があったの?
あ、いえ
今朝 ぺりおさんに、
「やあ! おはよう!」
って…
あいさつ されちゃったんです!
いつもは ただの
「おはよう」だけなのに…
これって なんでしょう?
もしかして ぺりおさん、
わたしに…?
ふーっ……
どうしたの?
いやぁ…
妹の ぺりこにも
困ったもんだワ
男を見る目が
ぜんっぜん 無いんだから!
(いや、もうマジで)
それもこれも 今まで
ぺりこに 近づいてくる
バカな 男達を、
かたっぱしから 追い払ってきた
あたしの せいなのかも
しんないけど…
第2話うーん……
どうしたの?
ぺりおさん…
今度という 今度は
マチガイありません…!
きっと わたしに…
気があるって?
そっ!
そんなコト…!
…でも、おそらく
そうなんじゃないかなって
だって、こないだ ぺりおさんたら
わたしの顔を
じっと 見てたんですよ…
それでね? わたしが
ぺりおさんの方を見ると、
さっ、と 目をそらしたの!
これは 絶対に
恋の 始まりとしか
思えません!
はぁーっ……
どうしたの?
いや、ぺりおのバカに
言われちゃったのよ!
(あーッ、ハラたつー!!)
「ぺりこちゃんと
ぺりみさんって
ホントに しまい?」って…
ふざけんじゃないわよ!!
どっから どーみても
姉妹でしょ!って どなったら、
アイツ、首をかしげて
飛んでっちゃった
(ったく、もう…)
顔 見りゃあ
一目 りょうぜんでしょ?
そっくりの 姉妹だっつーの!
第3話はぁー……
どうしたの?
今朝は ぺりおさん、
わたしに あいさつ
してくれなかった…
どうしよう…?
わたしってば、
何か しちゃった?
まだ 何にもしてないのに、
もう、ぺりおさんに
きらわれちゃったのかしら…
バカな 男と
オトメな 女…か
どうしたの?
うるっさいわね!
なんでも ねえっつーの!
(ホントによー…)
なんで アタシが
あの 二人のコトで、
仕事中も
アタマ なやまさなきゃ
いけないワケ??
世の中 マジで
どっか まちがってるワ…
(ちっ…)
第4話フーッ……
どうしたの?
良かった…
今朝は ぺりおさん、
わたしに あいさつして
くれました!
きらわれたなんて
思ってたのは、
わたしの カンチガイだったみたい
フフフ…
そりゃそうですよね!
だって わたし、
まだ ホントに 何にも
してないんですもの…
あーあ……
どうしたの?
妹の 恋愛に
口を出す気は
さらさら ないけど、
バカな 男と
いっしょに なっても、
シアワセに なんか
なれるワケねーじゃん!
(ホントによー)
そりゃそーだ
でもさー…
さすがに こんなキツイこと
ぺりこには 言えねーし、
(だって…ねぇ)
あー、もう、クソッ!
なんで 分かってくんないのよー!
(ちくしょーっ!!)
第5話はー……
どうしたの?
姉さんったら、
ぺりおさんのコトを
あんまり よく思ってないの
あんなに さわやかな
人なのに…
見た目と ウラハラに
姉さんは すっごく
しっかりして いますから、
他人の ひょうかは どうあれ
わたしは 姉さんのコト
ソンケーしてるんですけど…
ムー……
どうしたの?
女の 人生の
正解ってさ…
どんな なんだろね?
バカでも スキな相手と
いっしょになる、が
1つめのパターン…
バカな相手は 断固
きょぜつし続ける、ってのが
2つめのパターン…
分からないよ…
ま、子どもにゃ
分かんねーだろうけどさ
(いや、マジで)
第6話ふぐぅ~……
どうしたの?
昨夜 ぺりおさんのユメを
見ちゃったんです…
ユメの中で わたし、
ぺりおさんと デートのやくそく
してるんですけど、
風が 強くって、
待ち合わせの 雲の上に
なかなか たどりつけないの
メルヘンだね
そんなコトは ありませんよ
ユメの中では わたし、
飛ぶのだって スゴイんですから!
つばさを 広げて
バサバサすると、
あっというまに 雲の上!
ぺりおさんと ふわり、
青空 ランデブーなんです♪
はーっ……
ユメの中の わたしみたいに
せっきょく的に ふるまえたら、
この 想いも
一方通行じゃなくなると
思うんですけどね
はー……
どうしたの?
いや、最近
思うワケよ…
いくら バカな男だろーが、
そいつのコトを
どうしても 好きだっつーなら、
それは それで
許してやるしか
しょーがないか…なーんて、さ
オトナじゃん
いやぁ…
ぺりこのヤツが ねごとでさー
「ぺりおさん、ぺりおさん」って、
言ってんの 聞いたら
なんつーかね…
本人が 幸せだったら、
そーゆーのも
アリなんじゃないかって、
不覚にも
思っちゃったりしたワケよ…
(アタシも まだまだあまいワ!)

エピソード2 『話題の掲示板ポエムの作者は?』

話数内容(ぺりこ)内容(ぺりみ)
第1話はぁ……
どうしたの?
うーん、ちょっと
ネタが 思いつかなくって…
エ?
何のネタ…ですって?
ご、ごめんなさい!
仕事のコトとかじゃ
全然 ないんです!
と、いうか
そもそも 仕事中に
考えるコトじゃないです…
失礼しました!
フーッ……
どうしたの?
最近 ぺりこのヤツ、
ソーサク文芸 みたいなのに
ハマっててさー、
エッセイだか ポエムだか
よく 分かんないのを書いて
見せてくれるワケよ
なんか アタシ、
そーゆーの ニガテなのよねー
(ワケ分かんないしー)
ま…
本人が スキでやってるなら
それは それでイイんだけどさ
第2話うーん……
どうしたの?
○○さんは
□□村の
けいじばんに、
「ひとりごと」って タイトルの
ポエムが 書かれているの、
見たコトありますか?
ひとりごと?
最近、
村の人たちの 間で
ひそかに 人気なんだそうです
とくめいで 書かれている
ミステリアスさが 人気の
ひみつだそうなんですけど、
ミステリアス…か
あれだけ 身近なコトを
題材に していても、
誰が 書いたのか、
分からないモノなんですね…
あ、いえ…
こっちの 話です
失礼しました!
あ~あっと……
どうしたの?
アンタ、村の けいじばんに
「ひとりごと」って 書かれてるの
見たコトあるー?
ひとりごと?
あんな 目立つ所に
書いといて 何が
「ひとりごと」なんだかねー…
アタシに 言わせりゃ
「ひとりごと」ってのはね、
人には 聞かれないように
言うモンなのよ!
(ジョーシキよ、ジョーシキ)
…ったく、そんなに
聞いてほしけりゃ、アタシに
直接 言いなさいっつーの
第3話はー……
どうしたの?
わたし、むかしから
ひっこみじあんで、
言いたいコトとか あっても
その場では 言えずに、
おうちに 帰ってから
ウジウジ なやんでしまう
タイプだったんです…
それはそれは
自分でも 直したいとは
思っているんですけど、
こないだ ある本を読んだら、
文しょうを 書く人には、
そういう人が 多いって
書いてあったので、
ナットクする 反面、
ミョーに 切ないキモチに
なっちゃいました…
フゥー……
どうしたの?
ぺりこには 昔から
ちょっと ユメみがちな
ところがあってさ、
ポエムノートとか
いつも 持ち歩いてたのよねー
(いや、マジで)
ま、ポエムっつーより
願望とか、モウソウの
たぐいだったんだけど…
もっと聞かせて!
わたしは スキな人の前だと
うまく しゃべれない
ウンメイを せおっています…
みたいなやつ!
マジで あれは
ダイナマイトだったね…
って… しまった!
(ヤバイ、ヤバイ!)
アンタ…! 今のは
ぺりこには ナイショだからね?
言ったら ただじゃおかないワヨ!
第4話ふぅー……
どうしたの?
実は 昨日、
人気の 無くなった
時間を見計らって、
こっそり 書き込みしようと
けいじばんに 近づいたら、
ばったり ぺりおさんに
出くわしちゃって…
それはそれは
もう 心ぞうが
バクバクしちゃって、
思わず しどろもどろに
なっちゃいましたよー!
「い…
いい お天気ですね!」
なーんて、マトはずれなコト
言っちゃったりして、
ぺりおさんったら、
キョトンとした顔
してました
ああ、
もう バカ…バカ…
わたしのバカ…
ったく、もう…
どうしたの?
いや、人の恋路を
ジャマするつもりなんて
モートーないけどさ、
姉としては
血のつながった 妹が、
バカな 男に
ねつを上げるのを
見すごすワケにもさ…
ま、何にしても 世の中って
ホント、よく できてるワヨ
(悪意を感じるぐらいにネ)

エピソード3 『コーヒーはやめられない!』

話数内容(ぺりこ)内容(ぺりみ)
第1話はぁ……
どうしたの?
わたし、仕事に行く前に
博物館の きっさ店で、
ねむけ覚ましの
コーヒーを飲むのが
毎日の 楽しみなんです
よかったね
でも、最近は
夜ふかし しがちなせいか、
朝ねぼうしちゃうコトも
多くって…
そんな時は
タイムカードを通すのを
優先するか、
それでも
コーヒーを飲んでから
しゅっきんするか、
頭の中で
天使と アクマが
たたかうんですけど、
なんだかんだ 言っても
わたしの場合、
アクマが 勝つコトって
ないんですよね…
ふーっ……
どうしたの?
アンタ、
コーヒーとかは 好きな方?
博物館に
おいしい コーヒーのませる
きっさ店が あってサ、
いいマメを いい水で
じっくりと いれてあるから、
キレのある 味と
コクのある かおりが
楽しめるんだけど、
ま、おかげで アタシは
今夜も ねむれそーに
ないのよね…
第2話ふぅ……
どうしたの?
映画なんかの カップルって
カフェで ぐうぜん
出会ったり するじゃないですか
ああいうの…
わたし、あこがれます
ぺりおさん、コーヒーとかは
おキライなのかしら?
まだ 一度も
あそこの きっさ店で
お見かけしたコト、ないんです
はーっ……
どうしたの?
ぺりおのヤツの
あまとうにも
あきれちゃったワ…
何があったの?
あまとうっつっても
アレは ちょっと
ハンパじゃないのヨー!
こないだ お情けで
インスタントコーヒー
いれてやったら、
うれしそうな 顔
ひきつらせて、シュガーを
10ぱいぐらい 入れてんの
ったく…
あれじゃあ
コーヒーシロップだって!
こっちは 見てるだけで
キモチワルクなっちゃったワ!
(…うえぇーっぷ)
第3話はー……
どうしたの?
こないだ ぺりおさんに
聞いてみたんです
コーヒーは
お好きですか? って
うまくいけば そのまま
お茶に さそえるかもなんて
思っていたんですけど、
かんぱつ入れずに
言われちゃいました…
ココアのほうがスキ、って
ぺりおさん、
あまとうだったんですね…
しりませんでした!
うぇぇ……
どうしたの?
ここに 来る前に
飲んだコーヒーが
ちょっと 苦すぎてさー、
調子に 乗って
あの ハトっぽいマスターに、
今日は ビターな
ブレンドにして! なーんて、
たのんだのが マチガイだったワ!
…あ、それでも
もちろん 最後まで
ブラックで 飲んだワヨ
あまとう バカ一代の
ぺりおと いっしょにされちゃ
困るワ! (いやいや、マジで)
第4話ふぅ……
どうしたの?
ぺりおさんが
コーヒーきらいだって
分かってから、
きっさ店に 行く
楽しみが 少し
減ったような 気がするんです
元気出してよ
あ、でもでも
うつむいて 苦いコーヒーを
すすっていたら、
マスターが そっと
近づいてきて、
アドバイスしてくれたんですよ
恋愛に あせりは
禁物ですから…
キモチがこもった コーヒーは
いつか 人の心を
動かしますから…
…ですって!
わたし、ミョーに
ナットクさせられた 反面、
ビミョーに お店の
せんでんをされた 気がして、
「??」な キモチでした
…ったく、もう!
どうしたの?
どうもこうも ないワヨ!
きっさ店の マスターに
言われちゃったワ
「似てませんね…」って
なんなのヨ、それは!
それだけじゃ なんのコトか
分かんないっての!
ったく…
無口にも ホドがあるワ
(あれじゃ ただの変人ヨ)

エピソード4 『職場恋愛の行方は?』

話数内容(ぺりこ)内容(ぺりみ)
第1話はぁ・・・・・・
どうしたの?
ぺりおさん・・・
わたし、こんなに
努力してるのに・・・
どうして
気づいてくれないのかしら?
努力って?
羽毛を ピンとのばしたり、
くちばしを 毎日
キレイに みがいたり・・・
あら、ヤダ!
わたしったら 仕事中に
一体、何を言ってるのかしら
フゥー・・・・・・
どうしたの?
いや、ホント 最近、
げんなりするコトが 多いワ
ったく、ぺりおのヤツ・・・
調子に 乗ってんじゃ
ないワヨー!!
第2話はぁ・・・・・・
どうしたの?
いつまでたっても
ぺりおさん・・・
気づいて くれないんです
わたしが もうちょっと
せっきょく的に ならないと
いけないんでしょうけど、
で、でも・・・
勇気が 出なくって・・・
こんな時 姉さんなら
物おじしないで、
何でも 言ってのけるのに・・・
はぁ・・・・・・
どうしたの?
ふとした ひょうしに
村長さんに
言っちゃったのヨ・・・
「もう としですね」って
あの人には
聞こえなかったみたいで
正直 助かったけど、
聞こえてたら・・・
フーッ!
あやうく クビになるとこだったワ
物事の ほんしつ、
ズバッと 言いすぎんのも
考えもんよね・・・
第3話はぁ・・・・・・
どうしたの?
わたしが こんなに
想っているのに
ぺりおさんってば・・・
もしかして・・・
もしかして ぺりおさん、
誰か 好きな人でも
いるのかしら・・・
そんな まさか・・・
むーっ・・・・・・
どうしたの?
最近、仕事してると
どうも しせんが
気になってさ・・・
そうなんだ?
あ! 別に
アンタの事とかじゃ
ないから 安心してヨ
窓の外ヨ・・・
外から こっそり
誰かが 見てる気がして
ならないの・・・
気のせいだったら
いいんだけど、
もしも アイツだったら・・・!
あーっ、ヤダヤダ!
考えたくもないワ!!
(いや、もうマジで!)
第4話・・・・・・
どうしたの?
最近、
ぺりおさんに 好きな人が
いないかどうか、
カレのそぶりを
かんさつして いたんですけど、
もしかして ぺりおさんの
好きな人って、もしかして・・・
もしかして・・・
あの人じゃない?
あーっ!
ダメよ、わたしったら!
こんきょも ないのに
また そうやって 決めつけて!
勇気を出して、
ぺりおさんから 直接
確認してみないと!
・・・・・・
どうしたの?
こないだ 夜中に
なんか しせんを感じてさー、
オフィスの窓から
ふと 外を見てみたのよね
そしたら なんか
白いモノが サッと
かくれたのヨ・・・
アイツ・・・
あれは 絶対
アイツに 決まってるワ・・・!
第5話うーん・・・・・・
どうしたの?
今日こそ 勇気を出して、
ぺりおさんに
聞いてみようとしたんです
今、好きな人が
いるのか どうか・・・
でも、
ぺりおさんの 顔を見て
わたし・・・
言いかけたコトバを
思わず 飲みこんじゃいました!
どうしてさ?
だって、
ぺりおさんの ほっぺたに・・・
真っ赤な ビンタのあとが
あったんですもの!
よっぽど キョーレツに
ビンタされないと
あんな風に ならないです!
今は カレの事・・・
そっとしておいて
あげるのが 一番ですよね
クッ・・・・・・
どうしたの?
いや、こないだの 件でさ、
ぺりおのヤツを ちょっと
問いつめてみたワケよ
役場の外から
窓越しに いつも
じーっと 見てるだろ?って
そしたらさ・・・
ぺりおのヤツ、
なんて 言ったと思う?
教えて!
ウン、ぺりみさんに
アブナイ事が 起こらないように
見はって あげてるんだ、って!
アタシ、思わず アイツのほおに
キツイの 一発、
お見まいしちゃったワヨ!
一番 アブナイのは
自分だろ、っての!!
(ホントによー・・・)
第6話はぁ・・・・・・
どうしたの?
こないだの ぺりおさんの
ビンタのあと、
あれって もしかして
カノジョと 別れて、
フリーになったってコトかも・・・
なーんて 姉さんに
相談して みたんですけど、
逆に お説教
されちゃいました・・・
どんな風に?
ワルイ事は 言わない
あの バカ男だけは
やめとけ・・・ ですって!
そりゃ 姉さんが
わたしより しっかりしてるのは
事実ですけど、
そこまで 言わなくたって・・・
はぁ~
あ~あ・・・・・・
どうしたの?
こないだ
ちょっと ぺりこと
口げんかしちゃってさ・・・
それはそれは・・・
アイツだけは やめとけって
いくら言っても、
さんざん あの
バカヤローの事、
かばっちゃって・・・
なんか 姉としては
そういうの、たまんないワケよ!
・・・ったく、
あの ぺりおのどこが
そんなに いーんだか!

エピソード5 『ぺりみはご機嫌ななめ』

話数内容(ぺりこ)内容(ぺりみ)
第1話はぁ・・・・・・
どうしたの?
最近、姉さんったら
すっごく
イライラしてるんです
なんか いっつも
ガム かんでるんですよ!
どうしたの? って、聞いても
まともに 取り合って
くれないし、
一体 何を
なやんでるのかしら・・・
心配です!
くちゃくちゃくちゃ・・・・・・
どうしたの?
あ、ワルイ ワルイ!
仕事中に 窓口で
ガムかんでるのは、
さすがに
態度ワルかったかな
(ちょっとだけね)
いや、最近
イラつく事とか 多くってさー
ガムでも かんでなきゃ
やりきれないワケよ
(ったく、あのバカ男・・・)
第2話んー・・・・・・
どうしたの?
最近 姉さんが
よくガムを
かんでるんですけど、
なんか 味が 無くなっても、
そのまま ずーっと
かんでるの・・・
それはヤバい
それだけなら まだ
ヤバくなんか ないですよ!
ヤバいのは・・・
かみ終わった ガムを
はき出さないで、
飲んじゃうコトなんです!
わたし、心配で
心配で・・・
このままじゃ 姉さん
べんぴに なっちゃいますよ!
くちゃっ くちゃっ・・・
どうしたの?
あー、あー
ガムね、ガムなら
今、はきだすから!!
ぺっ・・・と
(あー、めんどくせー)
態度ワルイね!
・・・なによ?
なんだっての?
分かったような 顔して
リョーシキ ふりかざすのは
やめてくんない? (ケッ)
オトナにはさー、
オトナの なやみってのが
あるワケよ!
ま、アンタなんかには
分かんないでしょーけどね!
(まだまだね・・・)
第3話ふぅ・・・・・・
どうしたの?
最近の 姉さん、
すっごく ストレス
たまってるみたいで、
四六時中、
ガムを かんでるの
だから わたし、
プレゼントしたんです・・・
何をあげたの?
シュガーレスの
ペパーミント・ガムです
これなら いくらかんでも
太らないですし、
第一、ノンカフェインの方が
体にもイイと 思って・・・
くちゃくちゃくちゃくちゃ・・・
なんのガム?
はぁ?
・・・コーヒー味のガムだけど?
そうよ
アイツの 大キライな
シュガーレス・コーヒーガム
せっかくだから
アンタにも 1まい・・・
っと、残念!
子どもには この味、
・・・ちょっと 早すぎるワ!
第4話フー・・・・・・
どうしたの?
うん・・・
昨日 姉さんと
ちょっと ケンカしちゃって
姉さんったら、
ぺりおさんのコト
悪く言うモノだから・・・
あんなに マジメで
せいじつそうな
ぺりおさんを、
コトもあろうに、
「ただの おバカ」なんて
言うんですもの・・・!
はーっ、落ち込むワ・・・・・・
どうしたの?
いや、妹の ぺりこが
バカな 男にメロメロでさー
何度も さりげなく
さとしたってのに、
全然 分かってくんないのヨ!
なんか これじゃあ
こっちが ワルモノみたいじゃん!
(あー、アホらし・・・)
それもこれも
あの ドンカンヤローが
悪いっつーの! (くそっ)
第5話はぁ・・・・・・
どうしたの?
いえ、昨日 姉さんと
大ゲンカしちゃって・・・
きっかけは いつもと同じで
姉さんが ぺりおさんの
悪口を 言うから、
とうとう わたしもガマン
できなくなっちゃって・・・
どうなったの?
「姉さん!
いくら 姉さんが
カレシいないからって、
わたしの 恋のジャマするのは
やめてくれる?!」
・・・そう、さけんじゃったの
姉さん、すっごく
落ちこんでた・・・
わたしったら
ダメな 妹だわ・・・
早く 仲直りしなくっちゃ!
グスッ、スッ・・・
泣いてるの?
なっ・・・
泣いてなんか いないワヨ!
ちょっと 目と鼻の
調子が ワルイだけ・・・
(ったく、もう!)
エ? 目の下の
けしょうが にじんでる?
(あー・・・もう、クソッ!)
うるさいわね!
子どものクセに ジロジロ
人の顔 見るんじゃないワヨ!
第6話フゥ・・・・・・
どうしたの?
昨日、姉さんを
怒らせちゃったものだから、
おわびに 仲直りの
ケーキをプレゼントしたの
イイじゃんか!
姉さん、
ケーキ好きだから・・・
いろいろと
フクザツな 思いは
あったんでしょうけど、
姉さんは 大人だから
「これで 今までのコトは
チャラよ!」 なーんて、
さらっと 水に
流してくれたんです・・・
わたしも 姉さんみたいに
もっと 大人に
ならないと・・・!
そういう 大人の
みりょくみたいなモノが、
いつか ぺりおさんを
ふり向かせるかも
しれませんしね!
・・・・・・
どうしたの?
なんかさー、
男と 女って
ムズカシイわよねー・・・
アンタみたいな お子サマに
言ったって
分かんないかもだけど!
分かってるさ
フーン・・・
だったら アンタ、
こんな時 どうする?
あたしは バカな男に
言いよられて、
正直 まいってるのに、
あたしの 妹が
その バカな男に
かた思いしてる・・・
そんな トライアングル、
考えただけで
気が めいるでしょ?
そ、そだね・・・
面と 向かって
ぺりこに 言うワケにも
いかないし・・・
ほーんと、
ムズカシイわ
男も、女も、
妹もね!
(はー・・・ヤダヤダ)