人の持つ可能性

シナリオを行う前に留意すること

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• 注釈１／扱うにあたって

1. このシナリオは、０週目のＰＣが３～４人参加することを前提に組まれている。ガンダムＴＲＰＧを１度は経験しておくとよい。
2. レギュレーションは、参加ＰＣにフリー経験値を２０、フリーコストを３０与えること。
3. 夜明け前を待つ者をクリアした状態のＰＣが参加してもよい。
4. 所要時間は、オンラインセッションで計算して３時間前後である。

• 注釈２／プレイヤー・キャラクター（ＰＣ）の立場

このシナリオのＰＣの立場は、基本的にアメリカ合衆国に所属しているワイルダーである。

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プロローグ

GM：星暦0098年、6月。アメリカとカナダの状況が停滞し、ワイルダー志望者は減少をたどっていた。しかし"アメリカの腕利きのワイルダー"の話が持ち上がり、Ｍ３の小隊を倒すという実績をあげた話が広まった。それは、バルチャーの中でもひときわ人々の注目を集めた"初期バルチャー"に近しい実力を持つ者たちであった。そこから、ワイルダーの数は広まりを見せて行った。
GM：アメリカとカナダは【北アメリカ武装連合】を樹立、友好を見せたものの、Ｍ３による被害は甚大で、まだ双方の国はひとつになりきれていなかった。

コア

ギレン盟主「暇なワイルダーはいるか？」
GM：あなた達は、ワイルダーの集会場として知られているマッドアングラーという場所にいた。マッドアングラーには情報が集まり、ワイルダーのみならずモビルスーツ乗りの溜まり場のようになっている。
ギレン盟主「俺はギレン・ジ・アンビション。アメリカ合衆国の大統領……まあ、盟主と名乗っている。ここ最近のワイルダーの発展は、目覚ましいものがある。特に精力的に活動しているワイルダーらによって、アメリカはＭ３の残した傷跡を、少しずつ乗り越えようとしている。さて、君達にお願いしたいことがある。私から直々の依頼ということにしてほしい」

ギレンは、最近になってアメリカ合衆国で見たことのないガンダムタイプが散見されるとあなた達に教える。アメリカは、宇宙に足を延ばすべく施設の完成を急いでいる。そのため、今はＭ３に襲撃されたくない一番のタイミングである。周囲のパトロールに行くのであれば、報酬を約束するとあなた達に話す。承諾したら、最近もっともＭ３の反応が見られた場所を教えてくれる。

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あなた達は機体に乗って向かうのは、アメリカの南の州。特に荒廃がひどい場所である。
周囲を見渡すことに適したパーソナルスキルをプレイヤーに提示させること（無茶なものでないかぎり許可する）。目標値は８。
発見できなかった場合は、さらにもう１度、目標値を２下げて判定させる（やり直し１回ごとに、累積値を１つカウントしておく）。

目標値を達成した場合、あなた達は真新しい戦闘痕を見つけることができる。その戦闘痕を見渡すと、アメリカ合衆国直属のモビルスーツ乗りが、機体に乗って倒れているのがわかる。彼に近づくと、Ｍ３の小隊を見つけたといい、小隊が見えた場所を教えて息絶える。小隊のいる場所は、あなた達の位置から比較してそう遠くはなく、アメリカへ向かっているのだと教えられる。規模は、あなた達であればどうにか倒せそうなレベルだ。ちなみにモビルスーツから何かを取得する場合、予備弾倉を１つ取得できる。

• 小隊の場所へ向かう……下へ
• アメリカへ帰還して警備を強めるように言う……累積値を６つ貯めてクライマックスへ。
  ※ＰＴの分断は非推奨であることをきっぱり伝えること。

小隊の後を追うと、すぐにあなた達の目の前に、Ｍ３で構成された部隊が見つかる。パーソナルスキルで隠密できるようなスキルがある場合、一般判定をさせ、９以上であれば、ＰＣ側が行為を１つ行えるものとする。部隊は、以下の２種類を２つずつ。
戦闘のターン数だけ、累積値をカウントする。

1. 近接兵器は物理、射撃兵装は物理として扱う。
2. 特性①【三次元戦闘……このエネミーに対する格闘武器の達成値を-2する。】
3. モブ属性とする

1. 近接兵器は物理、射撃兵装は物理として扱う。
2. モブ属性とする

戦闘が終了した後、あなた達のところにアメリカ合衆国から派遣されたワイルダーの一人が助けを求めに来る。
戦艦クラスのＭ３が特攻してきており、窮地に立たされているため、防衛にあたってほしいという。

ボス戦闘。【クライマックス】へ。

クライマックス

GM：あなた達がアメリカへ戻ると、ギレン盟主のいるホワイトハウスはなんとかワイルダーらによって防衛されているが、各州が襲われているのだという。あなた達は【①もっともＭ３の襲来数が多いが、ひとつひとつはそう大したことがない】フィールドか【②Ｍ３は少ないがモビルアーマーが認められている場所】どちらかへ向かうことになる。①の場合、②の場合のエネミーを参考に出すこと。この場合【累積値×2】の数だけ、以下のモブを増やす。ただし、配置はＰＬからもっとも遠い位置とする。

1. 近接兵器は物理、射撃兵装は物理として扱う。
2. 特性①【三次元戦闘……このエネミーに対する格闘武器の達成値を-2する。】
3. モブ属性とする

#======①の場合=======#
GN-Xを3体、上の【AEUヘリオン】をさらに2体出現させる。

1. 近接兵器、射撃兵装ともに熱として扱う。
2. ソロ属性とする

#======②の場合=======#
アグリッサを1体、上のGN-Xを2体出現させる。

1. 近接兵器は熱または物理、射撃兵装は物理として扱う。

#以下共通#

2ターン目にイベントを発生させる。

GM：圧倒的な物量と、そして戦力。この世界の人口を危機に追いやった究極の悪Ｍ３。その実力をあなた達は肌で感じることができるだろう。
GM：そんなあなた達が反撃の糸口を見つけようとすると、どこからともなく各戦場に、援軍がやってくるという知らせを聞く。援軍――――それは、まだたがいに国交が充分でないカナダからだ。カナダはカナダで、１年戦役によって自国の復旧に迫られている中、モビルスーツ・ジムが次々にやってくる。あなた達に"リターナー"であり、かかわりの深い者がいれば、モビルスーツ・ジムが、アメリカ合衆国で運用されているザクⅡを助け、手を差し伸べている姿を見て、何かを思うかもしれない。
＞カナダからの援軍が参戦し、1ターンに1度、常に1d6を振る(このイベントが起きたターンも)。その数だけ、モブ属性のエネミーを減らす。

エピローグ

ギレン盟主は、アメリカ合衆国の防衛に携わったあなたたちに謝礼を贈る。

ギレン盟主「ありがとう、ワイルダー。私は多くのワイルダー、そしてカナダという隣人によって助けられた。今後、アメリカ合衆国は、碑文に見られる"ジオン公国"を名乗ることになるだろう。これは、碑文のジオン公国を再現するものではない。私、ギレン・ジ・アンビションが描く強いアメリカを、強いジオン公国を築いていくことを約束する」
GM：ワイルダーは、アメリカとカナダの新たな可能性――――そしてM3に虐げられるばかりではない、M3の襲撃を退けるという可能性を示したのだ。

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他にギレン盟主と何も話すことがなければ、シナリオは終了となる。
経験値は50、コストは60がのぞましい。