101スレ/そういう関係

Last-modified: 2014-05-16 (金) 17:22:10

112 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/05/06(火) 01:39:23.77 ID:6khH2cfq0

あれだけ不良だった暁美さんが鹿目さんの言うことだけは聞くのは

そういう関係だからだという噂が広まる教室

123 名前: ◆HOMUMADOj61K [sage] 投稿日:2014/05/06(火) 02:49:20.83 ID:hOaBR8Vn0
>>112

暁美ほむらは、悪魔だ。
そんな思いがアタシのココロに強く刻み込まれている。
アイツの事を、許しちゃいけない。
いつかアイツに、思い知らせてやらなきゃいけない。
そしてアタシはまどかを助けなければいけない。
何を許してはいけないのか、何を思い知らせなければいけないのかはまるで思い出せない。
だけど、その『使命』だけは、決して忘れられないと、忘れてはいけないと。アタシは確信していた。


騒然とする教室の中、チャイムが鳴り響く。
授業を終えるためではない。始める前の予鈴だ。
教室の中に外に、面倒くさそうな顔をしながらクラスメイトが各々の席につく。

「ホラー、さっさと席につけ―」

そんなことを言いながら、教科担当の先生が教室に入ってきて、まだ戻ってきていない連中が慌てて歩みの速度を上げる。
ありふれた光景だ。『ここまで』は。

「おい、どこへ行くんだ暁美!授業始まるぞ!」

まただ。
アイツは気が向かないとなると勝手に授業をサボる。
それだけなら余り褒められたものではないものの、そう言うヤツだっているだろうで済む。
しかし暁美ほむらは、悪魔だ。
授業をサボる時は必ず、わざわざ教師がやってきてから、その目の前で教室を出て行く。
まるで当てつけのように。
今だって無言で先生の方にチラッと視線を向けただけで、そのまま出て行こうとする。
どんな些細な事であれ、わざわざ欲望のために秩序を破壊していこうとする。
それこそが悪魔のあり方なのだと、無言で主張するかのように。
これ自体はあまりにも些細な事だが、きっと暁美ほむらは、自分の欲望のためならもっと大それたことすら平然と行うだろう。
見慣れた光景、見慣れた悪意。そして、それこそが新しいこのクラスの『秩序』、先生すらも含め、誰もがそんな諦めを抱き。


124 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/05/06(火) 02:49:56.28 ID:hOaBR8Vn0
「ほむらちゃんっ!」

叛逆の狼煙が上がる。
ってまどか!?どうしてあの子が!?
アイツは悪魔だから関わっちゃダメだって普段から言ってるのに!

「ダメだよ、ほむらちゃん。ちゃんと授業受けよう?」

子供を諭すように語りかけるまどか。
そんなまどかを悪魔は無言で睨みつけている。
微笑みかけるまどかとは裏腹に、教室には緊張が走っていた。
アタシもいつでもほむらに飛びかかれるように、心の中に覚悟を決める。
まどかには、手を出させない!
ちらりと杏子を見れば、杏子もまたアタシを見て無言で頷く。
考えていることは大体同じらしい。

「ちゃんと授業を受けないと、タコさんウインナーあげないよ?」

アタシ達の緊張など知る由も無いまどかが、そんな場の雰囲気にそぐわぬ言葉を口にする。
ほむらの顔が一層険しくなり、ゆっくりとまどかに向かって歩き出す。
まずい、やらせるか!
そんなことを考えて飛び出そうとした瞬間。

「先生、授業を始めてください」

席についた暁美ほむらがそんなことを口走り、まどかも満足そうに座っていた。
いやいやいやいや。…………え?
ちょっと待て、何が起こった。
再び騒然とする教室。誰もが目を白黒させている。
そりゃそうだろう。あの暁美ほむらが人の言うことを聞いたのだ。それもタコさんウインナーで。
奇妙に思わないほうがどうかしている。

『暁美ほむらを従えた謎の転校生』の噂は、その日の内に学校中に広まっていた。
誰もが好奇の目を向けて観察する中、まどかはずっと笑顔で悪魔にタコさんウインナーをあーんしていた。
悪魔って、何だったっけ。
そんな何もかもが馬鹿らしくなるような疑問とともに、悪魔を従えられるまどかは一体何者なのかとアタシは頭を悩ませる。
考えるの、苦手なんだけどなぁ。



はい

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