13スレ/鈍感?ほむほむ

Last-modified: 2014-04-09 (水) 06:53:50

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朝・通学路
さやか「お、あれはほむらじゃん!ほむらー!おはよー!」
まどか「待ってよー、さやかちゃーん!あ、ほむらちゃんだ!おはよっ!」
ほむら「え、ええ・・・。おはよう」
まどか「ねぇねぇ、昨日のドラマ見た?面白かったよね!」
ほむら「・・・ええ、そうね」
まどか「・・・」
ほむら「・・・」
さやか(何か空気が重い・・・)
ほむら「ごめんなさい、先に行くわ」
まどか「あ、うん・・・。また後でね!」
さやか「・・・ほむらのやつ、どうかしたの?」
まどか「・・・うん、最近あんな感じなんだ。嫌われちゃったのかな・・・」
さやか「いや~、ほむらに限ってそれはないでしょ」
まどか「そう、かな・・・。だといいけど・・・」
さやか「・・・しっかたないなー!親友のためにさやかちゃんが一肌脱いであげますか!」
まどか「ホント!?」
さやか「当たり前じゃん!まどかとほむらがギクシャクしてたらこっちまで変な感じだしさ」
まどか「ありがとう、さやかちゃん!」
さやか「へっへーん!さやかちゃんに任せなさい!」
さやか(と、言った物のどうしたらいいもんか・・・)
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放課後・帰り道
ほむら(はぁ・・・。今日もまたやってしまったわ・・・)
ほむら(なぜかしら、最近まどかと一緒にいるだけで胸が締め付けられるように苦しくなる・・・)
ほむら(まともに顔を合わせて話なんかできないし・・・困ったわ。このままじゃ嫌われちゃう・・・)
杏子 「お、ほむらじゃん。今帰り?」
ほむら「杏子。ええ、そうよ」
杏子 「ふーん。・・・あんたさ、何か悩みでもあるでしょ?」
ほむら「・・・そんな物ないわ」
杏子 「隠したって無駄だって。いつもより更に浮かない顔してるもん」
ほむら「いつもよりって・・・。大体、貴女には関係ないわ」
杏子 「まぁまぁ、そう言うなって。誰かに話すだけでも楽になる事ってあるじゃん」
ほむら「・・・確かに一理あるわね」
杏子 「お、話す気になった?」
ほむら「ええ。・・・最近ね、まどかと話すことができないの」
杏子 「は?あんたらいつも一緒にいるじゃん」
ほむら「一緒に居ても話す事ができないのよ。なぜかこう・・・話そうとしても胸が苦しくなって言葉が詰ると言うか・・・」
杏子 「ふーん?あたしもさやかと一緒に居たらつい喧嘩しちゃうけど、そんな感じかね?」
ほむら「一緒にして欲しくはないけど・・・不本意ながら似たような物かもしれないわね。で、解決策はあるの?」
杏子 「わかんない」
ほむら「・・・まぁ、元々期待はしていなかったけれど」
杏子 「まぁまぁ、そう拗ねるなって!分からない時はマミに聞く!」
ほむら「他力本願ね。でも、確かに巴さんなら・・・」
杏子 「そうと決まれば善は急げだ。今から行くぞ」
ほむら「貴女もついてくるの?」
杏子 「ほむらは問題が解決して、あたしは飯にありつける。二人とも幸せになれる最高の案だろ?」
ほむら(杏子の場合は『膳』は急げね)
杏子 「あん?何か言ったか?」
ほむら「別に」
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同時刻・マミ宅
さやか「・・・と、言う訳なんですよ」
マミ 「なるほど、鹿目さんと暁美さんがねぇ」
さやか「ええ、まどかのやつかなり落ち込んでるしどうにかしてあげたいんです」
マミ 「と、言っても当人同士のデリケートな問題かもしれないものね・・・」
さやか「お願いします!マミさんしか頼れないんですよ!」
マミ 「ふぅ、分かったわ。確かにあの二人が仲良くしてないとしっくり来ないものね」
さやか「マミさん!ありがとうございます!」
マミ 「と、言っても私に出来るのは暁美さんにそれとなく聞くぐらいだけれど・・・」
さやか「十分ですって!マミさんにだったらほむらも話しやすいと思いますし」
マミ 「そう、それじゃ早速・・・」
ピンポーン
マミ 「誰か来たみたいね。はーい」
ほむら「こんにちは。暁美です」
マミ 「あら、ナイスタイミングね」
ほむら「?何のことかしら?」
マミ 「こっちの話。さ、入って」
ほむら「ええ、お邪魔するわ」
杏子 「なんか食わせろー」
さやか「げっ!ほむら!・・・に杏子も」
ほむら「会う早々に失礼ね」
杏子 「人をオマケみたいに言ってんじゃねーよ!」
マミ 「ほらほら、早速ケンカしないの。暁美さん、少し聞きたい事があるんだけど・・・」
ほむら「奇遇ね。私も巴さんに聞きたい事があるの」
マミ 「あら、何かしら?」
ほむら「まどかの事なのだけれど・・・」
さやか「!!」
マミ 「それは言いにくい事じゃない?良ければ二人で話す?」
ほむら「いいえ、別に構わないわ。もう杏子には話しているし」
マミ 「そう・・・ええ、それじゃ聞かせてもらえるかしら?」
ほむら「最近、まどかの事を考えると胸の辺りが苦しくなるの。どうしてかしら?」
マミ 「・・・」
さやか「・・・」
ほむら「特に顔を合わせて話なんてしたら胸が締め付けられて、つい言葉が詰ってしまうのよ」
マミ 「・・・」
さやか「・・・」
ほむら「おかげでまともに話す事もできないの。何かの病気なのかしら・・・」
杏子 「な?変な話だろ?ま、私もさやかとついついケンカばっかりしちゃうから、似たようなもんかもしれないけどな」
さやか「んなっ!?杏子!あんた何言って・・・!」
杏子 「あん?何慌ててんだよ。私もほむらと似た様な症状かな、って言っただけだろ?」
さやか「あー!あー!聞こえない聞こえなーい!」
杏子 「一体なんなんだよ・・・」
マミ 「えーと・・・暁美さん?」
ほむら「何かしら?」
マミ 「鹿目さんにそのまま伝えればいいと思うわ」
ほむら「でも、まどかに伝えて何かの病気かと心配させたら悪いわ」
さやか「いや、絶対心配はしないから」
ほむら「あなた、まどかの優しさを否定するつもり?」
さやか「いやいや・・・そういう次元の話じゃないし・・・」
マミ 「ふふっ、大丈夫よ。鹿目さんならきっとその病気の答えを持っているわ」
ほむら「・・・分かったわ。まどかに話せばいいのね」
さやか「さっさと行ってきなよ・・・」
ほむら「言われるまでもないわ。相談に乗ってくれてありがとう」
マミ 「ふふ、いってらっしゃい」
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さやか「はぁ・・・ホント心配して損した・・・」
マミ 「まぁ、深刻な問題じゃなくて良かったじゃないの」
さやか「確かにそうなんですけどね・・・な~んか、釈然としないなー」
マミ 「ふふ。こっちはあれだけ心配してたのに、蓋を開けたら惚気られていただけだものね」
さやか「ま、あの二人なら遅かれ早かれくっついてたと思いますけどね」
マミ 「ええ、そしてここにも・・・もう一組、ね?」
さやか「っ!マ、マミさん!?何言ってるんですか!?」
杏子 「うっせーぞ、さやか!菓子ぐらい静かに食えよ」
さやか「誰のせいだ誰の!」
杏子 「?」
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夕刻・公園
まどか(ほむらちゃんに呼び出されちゃった・・・)
まどか(さやかちゃんが何か言ってくれたのかな・・・私が落ち込んでるから慰めてとか・・・)
まどか(うう・・・そんなのほむらちゃんにバレたら恥ずかしいよ・・・)
まどか(・・・でも、急に素っ気無くなっちゃったもんね。知らない間に傷つけちゃったのかな・・・)
まどか(心当たりはないけど・・・やっぱり先に謝るべきかな・・・)
ほむら「まどか」
まどか「あ・・・ほむらちゃん・・・」
ほむら「・・・急に呼び出したりして・・・その、ごめんなさい・・・」
まどか「ううん!気にしないで。それより、私の方こそ・・・ごめんなさい」
ほむら「な、なぜ、まどかが謝るの?」
まどか「えっと・・・私、ほむらちゃんの事怒らせちゃったよね?最近、あんまりお話してくれないからさ・・・」
ほむら「っ!そんなことないわ!・・・謝らないといけないのは・・・私の方なのよ」
まどか「・・・そうなの?」
ほむら「ええ・・・私ね、病気みたいなの」
まどか「えっ!?また心臓の病気!?治ったんじゃないの!?」
ほむら「そのはずなんだけれど・・・、こうやってまどかと話してると・・・胸が苦しくなるの・・・なぜなのかしら?」
まどか「え・・・それって・・・」
ほむら「・・・巴さんにまどかに話せば答えを持っていると言われたわ」
まどか「あ、う・・・マミさん・・・」
ほむら「本当は・・・今までみたいにまどかと話したいのに・・・まどかの顔を見るだけでドキドキが止まらなくて・・・」
まどか「う、うん・・・」
ほむら「こうやって二人でいるだけで・・・頭まで熱っぽくなってきちゃうの・・・」
まどか「・・・」
ほむら「一人で居ても、まどかの事を考えるだけで・・・胸が締め付けられて・・・でも、少しは嫌な気分じゃない。ううん、むしろ幸せな気分になれる・・・」
まどか「・・・ほむらちゃん」
ほむら「まどか・・・?」
まどか「エヘヘ・・・ありがとうほむらちゃん」
ほむら「・・・怒っていないの?」
まどか「もちろんだよ!だってとっても嬉しいんだもん!」
ほむら「・・・嬉しい?」
まどか「うん!ほむらちゃんの病気、私にうつしてくれてありがとう!」
~終わり~