41スレ/クリスマス・イブ

Last-modified: 2014-05-01 (木) 11:21:21
885 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/12/24(月) 23:27:39.22 ID:+55fkI7o0
師走に走り回るのは坊主だったっけ?忙しくて来る暇なかったでござる
リハビリ兼ねての色んなシチュ属性まどほむ「クリスマス・イブ」を書いた結果。慣れない書き方するもんじゃないや…

「はぁ……」

大きなため息をひとつ。今日1日、ずっとこんな感じだ
友達や家族と一緒にいるときはそうでもないのだが、自分ひとりになるとすぐこうなってしまう
原因はわかっている。過ぎたことなので、いつまでも引きずらないようにしていたけど……

「はぁ…ほむらちゃん……」

わたしはほむらちゃんを家のクリスマスパーティーに誘った。ほむらちゃんは少し考えたあと
『私は少しやることがあるの。だから行けないかもしれないわ』と言っていた
ほむらちゃんが来るかもしれない。そう思って、ほむらちゃんが来てもいいように料理もケーキも用意してたんだけど
結局、ほむらちゃんは来てくれなかった

わたしのわがままだってことはわかってる。ほむらちゃんにだって予定というものがあるはずだろう
サンタさんにプレゼントをもらって大はしゃぎするような年でもないけど…今日という日は、大事な人と一緒にいたかった
パパ、ママ、タツヤ…大事な家族と、ほむらちゃん…わたしの、一番大好きな人
ずっと一緒にいるなんてことはできないだろうけど、こういう日くらい一緒にいたかったな……

ほむらちゃんが用事で来られなかった。ただそれだけのはずなのに、料理もケーキも、ひどく味気ないような気がした
それに、せっかくプレゼントも用意したんだけどなぁ……
料理はともかく、プレゼントは明日会ったときに渡せばいい。それはそうなんだけど

「あ、あれ…わたし……」

なんだかどんどん悲しくなってきて、気が付いたときには涙が溢れてきていた
今日はもう寝てしまおう。そう思い、涙を拭って立ち上がったときだった

コンコンと、窓を何かが叩いたような音がした
きっと風か何かだろう。そういえば、今日は夜から雪になると予報で言っていたような気がする
少ししてから、コンコンと、再度窓を何かが叩く音が聞こえた
何だろう、窓をよく閉めてなかったのかな…そう思い、窓のところに行って、カーテンを開けた

「え……」

深々と雪が降りしきる中、窓の向こうのベランダに、誰かが立っていた。一瞬、泥棒か何かだと思ったけど……
あぁ、間違いない。わたしの…わたしの、世界で一番大好きな人……
わたしは窓を開けて、外にいた彼女を部屋に招き入れる

「ごめんなさい、まどか。こんな時間に…用意するのに手間どってしまって……」

ほむらちゃんはそう言って、わたしに謝る

「う、うん…それで、用意って……?」

「それは……」

ほむらちゃんは盾から何か小さい箱のようなものを取り出した。あれ…あれって、もしかして……

「まどかは優しいから、私へのプレゼントも用意してくれていたのでしょう?」

「私だけあなたへのプレゼントがないのも失礼だから、あの後大急ぎで買いに行ったのよ」

ほむらちゃんの用事って、わたしへのプレゼントを買いに行くことだったんだ…急に誘ったのはわたしの方なのに……
わたしもベッドの上に置いてあった、ほむらちゃんへのプレゼントを手に取って、ほむらちゃんに向き直る
そして、2人で声を揃えて

『メリークリスマス』

http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1355746566/885