60スレ/蝋燭の光に照らされて

Last-modified: 2014-05-19 (月) 20:35:34
507 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/06/20(木) 21:33:34.61 ID:naVNLY6ZO
台風でもまどほむイチャつけ

まどか「うん…うん、分かった。迷惑かけないようにするから大丈夫だよ。それじゃ、おやすみなさい」

ほむら「ご両親は何て?」

まどか「お言葉に甘えて泊めて貰いなさいって」

ほむら「ごめんなさい、ここまで強くなるようならもっと早く送って行けば良かったわね…」

強く打ち付ける雨と、強風が窓を揺らす

まどか「そんな事気にしないで!大体、台風が来てるの知ってて遊びに寄ったのは私の方だもん」

ほむら「まどか…」

まどか「えへへ…それにね、本当は少しだけこうなる事期待してたんだ」

ほむら「え…?」

まどか「パパもママも、台風が強くなって来たら無理に帰らないでほむらちゃんの家に泊めて貰うように言ってくれるでしょ?」

ほむら「クスッ、まどかったら…それなら私も共犯ね。こうなった事が嬉しいんだもの」

まどか「えへへ~!それにしても、平日にお泊まりなんて初めてだからちょっぴり楽しみ!」

ほむら「そう言えばそうね。折角の機会だし楽しみましょうか」

まどか「うん!一晩よろしくね!」

ほむら「もちろん大歓迎するわ」

突然、激しい稲光と共に轟音が鳴り響き、部屋の照明が消える

まどか「キャッ!?」

ほむら「大丈夫!?まどか!」

まどか「あ…う、うん!大丈夫…だけどビックリした…」

ほむら「…どうやら停電みたいね」

まどか「う、うん…」

ほむら「ちょっと待ってね、確か蝋燭の買い置きがあったはず…まどか?」

まどか「ごめん…、手握って貰って…いいかな?」

ほむら「ええ、勿論構わないわ」

まどか「えへへ…ありがと」

ほむら「どういたしまして。私もまどかと手を繋いでいたら心強いわ」


508 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/06/20(木) 21:36:26.26 ID:naVNLY6ZO
二人で手を繋ぎながら蝋燭を探し、火を灯し並んで床に座り、蝋燭の火を見つめる

まどか「綺麗…」

ほむら「そうね、こんな時にしか使う事はないけれど良い物ね」

まどか「えっ?あ、うん!そ、そうだよね!」

ほむら「ふふっ、一体何を慌ててるの?」

まどか「な、何でもないよ!?」

ほむら「本当に大丈夫?顔、真っ赤よ?」

まどか「蝋燭の火のせいだもん…」

ほむら「まどか?」

私へと肩を寄せ、頭をこちらの肩へと預ける形になる…

まどか「蝋燭のせいで暑いんだもん…」

指と指が触れ合い、どちらからともなく自然と手を握る…

ほむら「離れたら涼しくなるわよ?」

わざと意地悪そうに言いながら、言葉とは逆にまどかの体を引き寄せ、指を絡める…

まどか「…そんなのヤだもん」

ほむら「ふふっ、私も」

薄らとかいた汗でおでこに張りついた愛らしいピンク色の前髪を上げ、おでこにキスをする

まどか「えへへ…。あのね、ほむらちゃん…」

ほむら「なぁに?」

まどか「さっき綺麗って言ったのは蝋燭じゃなくて、ほむらちゃんの事なんだよ?」

ほむら「えっ?」

まどか「蝋燭の火が反射したほむらちゃんがとても綺麗だな、って」

ほむら「そうだったの…嬉しいわ、ありがとう」

妙に顔が火照っている感じがする

まどか「…ほむらちゃんの顔も真っ赤だよ?」

ほむら「そ、それは蝋燭の火のせいで…」

ふと、口を出た答えは少し前のまどかと同じ言い訳で…その事がとても可笑しくて二人で笑い合う

まどか「私達、一緒だね」

改めて向かい合い、胸の前ですべての指を絡めながら、両手を握り直す
蝋燭の火が作る二人の影が一つに重なった―

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