62スレ/文化祭

Last-modified: 2014-05-21 (水) 03:53:20
319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/07/16(火) 19:09:15.76 ID:juFTMABX0
>>294
かわいい!!


まどかのクラスは文化祭に演劇をやることになった。演目はオリジナル脚本のラブストーリー。
共学でありクラスに男子はいるにもかかわらず、なぜかヒーローのキャストはほぼ全ての女子の票を得てほむらに決定。
ヒロインのキャストは当初は票が分かれたが、「暁美さんのペアなら鹿目さんしかいないよね」という男子勢からの得票により無事(?)まどかに決定した。
最初は「演劇なんてやったことないわよ」と渋るほむらだったが、照れながらも一生懸命練習に励むまどかの様子に心を打たれ、次第に練習に熱が入る。

いよいよ文化祭当日も近づき、練習も佳境に入っていた。しかし何かが足りない。
総監督兼演出家兼脚本家兼プロデューサーの志筑仁美は柳眉を逆立て喉の奥でネコ科の動物のような呻りをあげた。<どうすればいい……どうすれば……>
その鬼気迫る様子に中沢がいつもの半笑いを浮かべて声をかける。「志筑さん、そんなにマジにならなくても――」
言い終わらないうちに中沢の身体はくの字に曲がった紙切れのように吹き飛んでいた。塗れた雑巾を叩きつけるような音が教室内に響く。
「マジにならなくてどうするんですのッッ!!」獅子もかくやという咆哮にその場の全員が戦慄する。
腰を落とした正拳突きの構えをゆっくりと解くと仁美は呟く。「……シーン、ですわ」それは仏陀の悟りに通じる達観した面持ちだった。
「えっ、な、なんですって?」女子が恐る恐る聞き返すと、仁美はカッと見開いた双眸から光を放ち厳かに宣言した。「キスシーン、入れるしかありませんわ」


絵があると妄想が暴走してやばいどす。